Internet Explorer
提供: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
| Windows Internet Explorer | |
|---|---|
| 開発元 | マイクロソフト |
| 最新版 | 8.0 (2009年3月20日) |
| 対応OS | Windows |
| 種別 | ウェブブラウザ FTPクライアント フィードリーダー |
| ライセンス | プロプライエタリ |
| 公式サイト | www.microsoft.com/japan/ie |
Windows Internet Explorer (ウィンドウズ インターネット エクスプローラー)は、マイクロソフトが開発するウェブブラウザである。以前の名称は Microsoft Internet Explorer であった。一般的に、MSIE や IE という名称で指される。
Windows 95 以降の Windows ファミリーには基本的に標準で含まれている。Windows Mobile(Windows CE の一部構成を含む)には Internet Explorer Mobile が含まれている。以前は Macintosh 用の Internet Explorer for Mac (IE:mac) や、HP-UX と Solaris 用の Internet Explorer for UNIX も存在したが、これらは現在サポートされていない。
目次 |
[編集] 経緯
IE は1994年に Spyglass からライセンスを受けた NCSA Mosaic をもとに開発された。
[編集] IE
IE1 は1995年8月に公開された Windows 95 用の拡張機能集「Plus! for Windows95」に添付された。このバージョンは表組みに対応していないほど機能が低く、ほとんど使うユーザーはいなかった。1996年にリリースされた IE1.5 は、Windows NT 4.0 と、簡単なテーブル要素に対応した。
[編集] IE2
IE2 は1995年11月に公開された。日本語版を含む幾つかの多言語版が提供された。SSL2 や Cookie、読み込み限定ではあるがネットニュースクライアントの機能も持っていた(ただし、日本語等への考慮は皆無)。
[編集] IE3
IE 3 は1996年8月に公開された。約100人の開発者を3か月の間につぎ込み、Spyglass の技術を使用しているが Spyglass からのソース コードは使用せずに開発された。Internet Mail and News や NetMeeting を含み、メジャーなブラウザとして部分的ではあるが CSS に最初に対応したブラウザで、ActiveX コントロール や Javaアプレット などに対応した。IE3 は以前の IE と別にインストールできたため、アップグレードしたユーザーは互換性を持つことができた。このバージョンから青いロゴマーク「e」を使用し始めた。また、IE3にはWindows 3.1 / Windows NT 3.x系向けに公開された16ビット版も存在する。ライバルのネットスケープコミュニケーションズのNetscape Navigatorの水準に追いついたと言われるが、ただ、機能追加の目玉であったCSSの対応が不十分で不具合が多く、JavaScriptもNetscapeとの互換性が皆無であったからNetscapeから乗り換えるユーザーは少なく、シェアの増加につなげることはできなかった。
[編集] IE4
IE4 は1997年9月に公開された。IE と OS を深く統合をした。Windows 95 や Windows NT 4.0 は Windows Desktop Update を行った場合、Windows Explorer のインターフェイスが更新された(同時に Active Desktop などが使用可能になった)。しかし、この統合は多くの批判を受け幾つかの裁判をすることになった(後にアメリカ合衆国の司法省とマイクロソフトとの裁判が最初)。グループポリシーでの構成がサポートされた。Internet Mail and News は Outlook Express に置き換えられた。レンダリング エンジンは新しく「Trident」に切り替わった。また新しい試みとしてチャンネルと呼ばれるプッシュメディアが採用されたが、当初の期待に反して普及しなかった。当時は常時接続が一般的ではなかったのが原因だといわれている。16ビット版はWindows 3.1 / Windows NT 3.x系用。
当時としては高い先進性を持っていたブラウザであり、初めてHTML4.01に対応し、CSS1やECMA-262 1stにも完全対応した。また、現在では一般的になった「白地に黒文字」のデフォルトスタイルを初めて採用した。
[編集] IE5
IE5 は1999年3月に公開された。ルビ、MHTML などに対応した。同年リリースされた、IE5.01はバグの修正や暗号ビットの強化、ウィンドウ再利用などの機能を備えたマイナーアップデート版であり、Windows 2000に標準搭載された。CSS2やDOM Level 1、XMLに部分対応した。IE5系統は標準準拠を比較的重視した手堅い設計でIE4と同様当時のブラウザとしては完成度が高く、OSバンドルの効果も相まって圧倒的な地位を築くにいたった。IE5.01にはWindows 3.1/Windows NT 3.x系用の16ビット版も存在するが、日本語版はWindows NT 3.x系専用。IE5.01 SP3以降のIEのサービスパックはWindowsのService Packの一部としてのみ提供され、単独では公開されていない様になった(2000 SP3がIE5.01 SP3を、2000 SP4がIE5.01 SP4を含む)。IE5.x は Mac OS と UNIX 用の最後の提供となった。
[編集] IE5.5
IE5.5 は2000年7月に公開された。印刷プレビュー機能を搭載し、CSS2の対応強化やXSLTの対応、縦書き表示などの機能追加を行ったアップグレードとしてリリースした。このバージョンは動作安定性には比較的優れていたものの、CSSやXSLTの対応は非常にずさんであったため、標準にしたがったサイトの作成を行った場合に表示の不具合が多発し、Web製作現場を混乱に陥れた[1]。この頃から新興のブラウザが台頭し、これらのブラウザベンダーは標準準拠の重要性を訴えたことから標準準拠度が低く不具合の多いIE5.5は批難のやり玉に挙げられることになった。また、セキュリティホールの多さと対応の遅さもこの時期に表面化し、その意味でも批難が集中した。
[編集] IE6
IE6 は2001年8月27日に公開された。DHTMLの拡張、CSS2の対応強化、DOM Level 2とSMIL 2.0への部分的な対応、内容制限されたインラインフレームのサポートがなされた。他にメディアバー、Windows Messengerの統合、エラー報告、自動画像サイズ変更、P3PとWindows XP ビジュアルスタイルでの表示が新機能として含まれる。反面XHTML・IDNに未対応、PNGも完全対応はしておらず、CSS2対応も強化はしたものの不十分である等、リリース時点ですでに時代遅れになっている仕様も目立った。IE6 SP2 では、セキュリティ向上を目的とした幾つかの仕様の変更と廃止、ポップアップ ブロック等の幾つかの機能が追加された。このアップデートから IE6 SV1 と扱いが変更された。2003年にIEスタンドアロン版は開発停止し、SP2以降はOSバンドル版のみの提供になった[2]。
[編集] IE7
IE7 は2006年11月に公開された。名称が変更され、タブブラウザ、検索エンジン用の検索ボックス、フィードリーダーやIDNなど、他のブラウザで既に実装されている機能が追加された。セキュリティ面ではフィッシング詐欺対策、特定のスクリプトをやや厳しいレベルで自動ブロックする機能等が追加されている。セキュリティ上問題のあるSSL2をデフォルトで無効にしたほか、EV SSLにWebブラウザとして初めて対応し、証明書のチェックを厳しくした。XHTMLやCSS2もほぼ完全に対応している。標準準拠を優先させたために以前のIEの独自仕様で作成されたページで表示が崩れる問題を生じ、IE以外のブラウザの間でレイアウトにずれが発生することもあった。Outlook Express のバンドルは無くなり、IE に関するコンポーネントのみ提供されるようになった。当初、IE7のインストールにはWGAによるアクティベーションが必要であったが、2007年10月4日の更新以降はアクティベーションは不要となった。
[編集] IE8
IE8 は2009年3月に公開された。IE8 の第1の目標は既存のページの表示を崩すことなく標準規格に沿った優れた実装でサポートすること、また第2の目標として、IE7で起きた問題を避けることが挙がった。IE6以前のページの表示をサポートするため互換表示モードとWeb スライス機能が追加された。IE7で若干不具合があったCSS2の表示を修正したうえCSS3のうち仕様がほぼ固まっているモジュールに積極的に対応し、Acid2に合格した。使い勝手が全般的に改善されるほか、ブログなど新種のWebサービスのサポートが強化された。セキュリティ強化も最優先事項の1つであり、InPrivate モード(プライバシー保護目的)や SmartScreen(IE7 のフィッシング詐欺対策に不正なプログラムのダウンロードを検知する機能が追加されたもの)、ドメイン ハイライト機能などが追加され、セキュリティホールの報告数は2009年に公開されたブラウザの中で群を抜いて少ない上、報告された脆弱性のほとんどすべてを1か月以内にふさぐ対応の速さを誇っている。開発者向けにクライアントサイドの新しいスクリプティングAPIが追加され、レンダリングエンジンやJavaScriptエンジンも高速化された。
[編集] シェア
IEはWindowsに無償でバンドルされるようになり、次第にウェブコンテンツを作成する側からは事実上の標準とみなされるようになった。また、Netscape Navigatorと比較するとレンダリングエンジンの表示時間が速く、OSとの関係も深いためブラウザの起動時間が速かった。また、Netscape 4は標準準拠に遅れていたうえにレンダリングエンジンに不具合が多く、IE独自機能を使っていないページでもまともに表示できないページが多かった。それらの理由により最盛時には95%以上の市場シェアを占める事となった。
その後、IEのレンダリングエンジンを利用したIEコンポーネントブラウザも多数登場し、独自の機能やカスタマイズ性で人気を博した。これにより、IEのシェアが底上げされることになった。
しかし、IE以外のブラウザが登場し、第二次ブラウザ戦争が発生した。Net Applications による調査では2008年11月現在で69.77%となり[3]、特に欧米では6割を切り[4][5]、IEの独占状態は弱まったといえる。
また、IE:mac は、Mac OS 8.1からMac OS X v10.2まではデフォルトのウェブブラウザであった為、Macでのシェアも高かった。現在では開発元のSafariの登場と、IE:mac の開発とサポート・配布が終了することで、マイクロソフトも代替としてSafari等(他にFirefoxやOperaなど)の使用を推奨し[6]、Macでのシェアは低下した。
2009年現在、日本国内においてIE7は約40%のシェアを占め、一位を保ったものの、同じIEシリーズであるIE6が約25%で二位につけているという異例な状況になっている[7]。
なお、韓国のみは現在でもIEのシェアが非常に高く、IEの全バージョンを合わせると98%を占めるという統計もある。これは、韓国では現在でもActive Xコントロールが多用され、他のブラウザではブラウズがまったくできない状況が続いているためとされる。
[編集] セキュリティ
ブラウザの脆弱性を利用した攻撃に対して、シェアが最大であるため標的にされやすい。また、OSと結びついた構造であるため攻撃を受けた場合、ユーザー権限によってはシステムへ損害を及ぼすこともある。以前はパッチ未発表の脆弱性も多く、最大のセキュリティリスクといわれたこともある。しかし、最近は問題修正モジュールの提供が早期に配布され、未修正の脆弱性は少なくなっている。IE7やIE8では初回リリースであってもセキュリティ上問題となる仕様の変更により攻撃しづらくなり攻撃先が変化し、以前ほどは攻撃されなくなった。
最近ではむしろサードパーティ製アドオン経由の攻撃が増えており、この攻撃は対応するすべてのブラウザに影響があることから、IEだから危険という状況はきわめて少なくなったといわれる。
ただ、IE本体への攻撃が全くなくなったわけではなく、どのような環境であってもセキュリティ強化は必要であるため、迅速に修正パッチなどを導入し、保護された環境にしておくことは重要なことである。
[編集] OS との互換性
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
- 1 IE4 は Windows 95 OSR 2.5 に含まれ、IE3 は OSR 2 に含まれ、IE2 は OSR 1 に含まれた。
[編集] Internet Explorer Mobile
Internet Explorer Mobile (IE Mobile) は、Windows Mobile向けウェブブラウザである。かつてWindows Mobile 5.0以前は「Pocket Internet Explorer (PIE)」と呼ばれていた。
[編集] 脚注・出典
- ^ "「使用フォントを sans-serif に指定した HTML ファイルを Internet Explorer で表示すると文字化け」". マイクロソフト. 2009-11-10 閲覧。 が代表例。ほかにも多数存在した。
- ^ "マイクロソフト、IEスタンドアローン版廃止へ". CNET Japan (2003-06-02). 2009-11-10 閲覧。
- ^ Market share for browsers, operating systems and search engines
- ^ W3Counter - Global Web Stats
- ^ XiTi Monitor
- ^ "Mactopia Japan: Internet Explorer 5 for Mac:Internet Explorer ユーザーの皆様へ". マイクロソフト. 2006-08-09 閲覧。
- ^ "国内ブラウザシェアはIEが合計7割以上、Google Chromeは1%". INTERNET Watch. 2009-10-23 閲覧。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
|
||||||||||||||||||||
|
|||||||||||||||||||||||||||||