Hotmail
Hotmail(ホットメール)は、MSNが提供するフリーメールサービスである。各メニューが優遇された有料版もあるが、一般的にHotmailと言うと無料サービス部分を意図して用いられることが多い。
21言語をサポートする世界最大級のWebメールサービスで、comScoreの調査では2005年7月現在35.5%の世界市場占有率を持つ。2007年11月8日には後継サービスとしてWindows Live Hotmailの提供が開始された。
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[編集] 概要
- インターネットにつなげ、ウェブが閲覧できる環境であれば世界中どこからでも送受信が可能。
- 自社のWindows Live OneCareによる検知・駆除システムを採用。
[編集] 歴史
[編集] 名前の由来
表示がHTMLであることに由来し、サービス開始当初は綴りも「HoTMaiL」であった。それまではMUAのない環境(PCがあってもメーラーがインストールされてない、メーラーはあってもアカウント情報を憶えていない)、一時的に読みたいだけでPCにメールを取り込みたくない、といった状況でも、ウェブブラウザでのメール送受信ができて、メールそのものの保存もサーバ側に置いたままで良いと言った、Webメールのはしりであり、それまでにないメールサービスをわかりやすく表現した名前といえる。Yahoo!などの同様の無料Webメールサービスよりも日本語への対応が数年早かったため、マイクロソフト傘下となる以前から、MacintoshやUnix系OS上でも多く利用され、また、企業内など私用メールが制限されている人にも重宝されている。
「HoTMaiL」という綴りは、1997年末に、提供元のHotmail社がマイクロソフトに買収され、現在のサービスとなり「Hotmail」に変更された。この買収と併せて、マイクロソフトは各国においてプロバイダ事業 (MSN) も展開し、msn.com のドメイン名でWebメールを提供していたが、これも仕組みは Hotmail そのものである。
1999年5月6日、MSN Japanのリニューアルに伴い、MSN Hotmailの名前でページ上からも利用可能となった。
[編集] サーバー
マイクロソフトに買収される以前は、FreeBSD及びSolaris OSを組み合わせたサーバーによってサービスの運用を行っていた。しかし買収以降マイクロソフトのマーケティング戦略によって、順次Windows系サーバーへの移行を行った[1]。現在は全てWindowsサーバーによって運用を行っている[2]。
[編集] スパム対策
2000年3月よりスパム排除機能「Inbox Protector」を導入。受信したスパムが専用フォルダ「Bulk Mail」に自動で振り分けられるようになった。
2001年7月18日には「Junk Mail Filter」を導入。利用者が保護レベルを3段階から選べるようになる。
2002年9月18日、Brightmail社との提供を発表し、スパム対策ソリューション「Brightmail Solution Suite」の提供を受ける。
2003年5月8日、送信者のメールアドレスが受信者のアドレス帳に登録されていない場合、メール中の画像が自動的には表示されないよう仕様を変更。また、アカウント取得の手続きに際し、文字や数字の入力を求める認証方法を導入することで、コンピュータによるアカウント自動取得を防ぐ措置を講じた。なお、マイクロソフト社が合わせて発表した調査では、当時MSNのサーバに1日に届くメールの80%(24億通)がスパムであったという[3]。翌月17日、同社はスパム業者に対し米国で13件、英国で2件のスパム訴訟を起こし[4]、さらに同年11月12日にはYahoo!と共同で「迷惑メール対策連絡会」を設立[5]。また12月2日にはHotmailをリニューアルし、迷惑メール報告機能などを追加[6]。
2004年7月からはウイルスメールの駆除機能を追加[7]。同年12月10日にはトレンドマイクロが提供するウイルス対策技術をHotmailに採用[8]。
[編集] 有料サービス
2004年7月22日より有料サービス「MSN Hotmail Plus」の提供を開始[9]。日本版の料金は年額2,520円で、主なサービスはマカフィーによるウイルススキャン機能、最大500件が登録可能な受信拒否リスト、そして2GBのメールボックスなど。
[編集] 無料版、有料版のサービス内容比較
| サービス名 | 料金 | 容量 | 添付ファイル | アカウント数 | 電子メールクライアントの使用 | 広告 | キッズセーフティー機能 | アカウント削除日数 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| MSN Hotmail | 無料 | 5GB~ 無制限※5 | 最大10MB | 1 | ○※1 | あり | × | 30日※2 |
| MSN Hotmail Plus | 年額2510円(一ヶ月あたり 210 円) | 5GB~ 無制限※5 | 最大20MB | 1 | ○ | なし | × | なし※3 |
| MSN9 Premium[10] | 月額1344円 または 年額14679円※4 | 5GB~ 無制限※5 | 最大20MB | 10 | ○ | なし | ○ | なし※3 |
※1: 2009年1月に緩和され、利用可能になった
※2: 2年以上保有したアカウントは120日まで有効(2007年9月3日以前は60日)
※3: 契約期間中に限る
※4: いずれも1ヶ月無料試用期間有
※5: 2009年2月から開始時点の5GBから必要に応じて容量が増える"ますます増える受信トレイ容量"を採用。
[編集] ドメイン名
当初は「hotmail.com」のgTLDだけであったが、2004年11月19日から日本国内専用ドメイン「hotmail.co.jp」が提供を開始される[11]。また、同時に英国、イタリア、ドイツ、フランスでも専用ドメインを提供開始[12]。
Windows Live以降後の2007年11月8日、同サービスの正式版提供に合わせて「live.com」「live.jp」などのドメインも提供開始となった[13]。
なお、従来の「hotmail.com」はMSN.com(米国版MSN)からアカウントの新規登録することで、日本からのアクセスであっても取得可能である。この際、メールアドレスのローカル部(@より左)が同じであっても、ドメインが異なれば別アカウントとして扱われる。
[編集] 対応言語
1999年4月8日に日本語、ドイツ語、フランス語に対応。2000年11月15日には繁体字中国語、簡体字中国語、韓国語に対応[14]。
[編集] 送受信環境
ウェブブラウザでの送受信だけではなく、マイクロソフトのOutlook Express (OE) やMicrosoft Outlook、 Entourageには一般的なMTAのプロトコルであるPOP3やIMAP4以外に、HTTP形式が選択でき、これによって、hotmail.com や msn.com の電子メールを送受信することが可能であった[15]。
その後、OE等での送受信は、有料版ユーザであるか、無料版ユーザでは以前から利用していたユーザ限定となり、無料版については新規に作成したアドレスはもちろん、過去にOE等で送受信したことがないアドレスでは、利用できないように制限された[16]こともあったが、2009年1月から大幅に緩和され、一般的なメーラを使用して、POP3、SMTPによる送受信が可能になった。ただし、POP3で受信すると、サーバー上からは削除されてしまう(実際にはゴミ箱に行き数日後に削除)。GmailのようにPOP3で受信したメールをアーカイブするようなオプションも存在しない。そのためブラウザからもPOP3からもアクセスするような使い方にはあまり向いていない。
また、リサーチ・イン・モーション社のBlackBerry Internet Serviceと連携しており、BlackBerryではリアルタイムでプッシュ型電子メールを受信することができる。
[編集] 関連サービス
1999年7月21日に発表されたMicrosoft社製のMSN メッセンジャーと連動を開始。
2004年12月9日、NTTドコモのiモードに対応[17]。また2005年3月29日にはNTTドコモのFOMAおよびauのezwebにも対応[18]。
[編集] 保存容量
無料版については、当初は2MB、2004年6月24日には250MBへ拡大された[19]。この当時、有料版は2GBの最大容量であり、優遇メニューの一つとして大きく差別化されていた。しかし無料版もGmailの大容量を誇る無料ウェブメールサービスに追従する形で容量を拡張。日本を含むアジア10地域では2006年11月15日に容量を1GBに拡大[20]。2007年5月6日の2GB拡大を経て、後述のWindows Live Hotmail以降後の2007年9月3日には5GBに拡大。2009年2月6日から"ますます増える受信トレイ容量"を採用し、5GBから無制限になった。
[編集] Windows Live
現在、Windows Liveサービスの一環としてWindows Live Hotmailが提供されている。Ajaxなどの技術を使用し、Webブラウザ上で操作するサービスでありながらデスクトップ上で動作するメーラーに近い機能と操作感覚を持つなどパフォーマンスを向上させた物で、Hotmailの次世代版である。
2005年11月1日に新バージョンのHotmail「Windows Live Mail」が「Hotmail BETA」としてテストを開始[21]。2006年5月5日にはWindows Live MailのプログラムマネージャーがMozilla Firefoxへの対応をブログで発表[22]。2007年5月6日には正式名称を「Windows Live Hotmail」と改めた上でサービスを開始[23]。同年9月頃から順次、Hotmailアカウントにおいて、Windows Live Hotmailへの自動移行を行った。
詳細は「Windows Live Hotmail」を参照
[編集] 登録数
[編集] 出典・脚注
- ^ Hotmail が Windows 2000 に移行中
- ^ ウェブサーバー調査会社であるNetcraftによるデータにて確認
- ^ Internet Watch (2003年5月9日). “80%が迷惑メール。米MSN Hotmailが迷惑メール対策を強化” (日本語). 2010年6月4日閲覧。
- ^ Internet Watch (2003年6月18日). “米Microsoft、米英で15件のスパム訴訟を提訴” (日本語). 2010年6月4日閲覧。
- ^ Internet Watch (2003年11月12日). “Yahoo!とMSN、「迷惑メール対策連絡会」設立 ~増加する迷惑メール対策で提携” (日本語). 2010年6月4日閲覧。
- ^ MSN (2003年12月3日). “プレスリリース 「MSN(R) Hotmail(R)に、迷惑メールの報告機能を搭載」” (日本語). 2010年6月4日閲覧。
- ^ Internet Watch (2004年6月24日). “Hotmailの機能強化、ウイルスメール駆除機能を無料で提供、容量も250MBに ~有料版の容量は2GBに” (日本語). 2010年6月4日閲覧。
- ^ トレンドマイクロ (2004年12月10日). “ニュースリリース 「トレンドマイクロ、MSN Hotmailユーザにウイルス対策技術を提供開始」” (日本語). 2010年6月4日閲覧。
- ^ MSN (2004年7月22日). “プレスリリース 「MSN(R)が「MSN Hotmail(R)Plus」を本日より提供開始」” (日本語). 2010年6月4日閲覧。
- ^ Microsoft オンライン サービス - MSN9 Premium
- ^ Microsoft (2004年11月18日). “プレスリリース 「国内最大規模の無料Webメール、MSN(R)Hotmail(R)が、新ドメイン、hotmail.co.jpにて国内提供開始」” (日本語). 2010年6月15日閲覧。
- ^ INTERNET Watch (2004年11月18日). “Hotmail、11月19日から新ドメイン「hotmail.co.jp」の提供を開始” (日本語). 2010年6月15日閲覧。
- ^ Microsoft (2007年11月8日). “プレスリリース 「マイクロソフト、全世界同時提供を開始した無償の新世代Windows Live(TM) サービス正式版を日本で正式提供開始」” (日本語). 2010年6月15日閲覧。
- ^ Microsoft News Center (2000年11月15日). “MSN Hotmail Now in Korean, Traditional Chinese And Simplified Chinese Languages” (英語). 2010年6月15日閲覧。
- ^ 他社製品でも、ウェブメールをやりとりするのに特化したJupiterや、有志の製作したプラグインを利用することで実現したBecky! Internet Mailなどがある
- ^ MSNが無料で提供するサービスを拡張する有料プラン(Hotmail Plusなど)の1メニューとなった。無料版でも、OEでの送受信を2004年9月28日以前に設定したことがあるユーザは、無料版のまま同機能を継続して利用することができた。
- ^ Microsoft (2004年12月9日). “プレスリリース 「MSN(R) Hotmail(R)が、iモードに対応」” (日本語). 2010年6月4日閲覧。
- ^ Microsoft (2005年3月29日). “プレスリリース 「MSN(R)Hotmail(R)がFOMAとauに対応」” (日本語). 2010年6月4日閲覧。
- ^ MSN (2004年6月24日). “プレスリリース 「MSN(R)Hotmail(R)がウイルス メール自動駆除サービスと容量250MBを無料提供開始」” (日本語). 2010年6月4日閲覧。
- ^ Microfost (2006年11月15日). “プレスリリース 「MSN(R)Hotmail(R)の保存容量を1ギガバイトに拡大」” (日本語). 2010年6月4日閲覧。
- ^ Microsoft News Center (2005年11月1日). “Microsoft Previews New Windows Live and Office Live Services” (英語). 2010年6月4日閲覧。
- ^ Windows Live Mail公式ブログ、Steve (Program Manager) (2006年5月5日). “M6 is coming soon” (英語). 2010年6月4日閲覧。
- ^ Microsoft News Center (2007年5月6日). “Microsoft Launches Windows Live Hotmail Worldwide” (英語). 2010年6月4日閲覧。
- ^ Internet Watch (1998年1月5日). “MicrosoftがHotmailを買収 世界中のどこからでもメールを” (日本語). 2010年6月4日閲覧。
- ^ Internet Watch (1999年7月12日). “MSN Hotmailのインターフェイスが変更” (日本語). 2010年6月4日閲覧。
- ^ MSN (2000年3月23日). “プレスリリース 「MSN(TM) Hotmail(R) 、日本でのユーザー数 110万人を達成」” (日本語). 2010年6月4日閲覧。
- ^ MSN (2001年5月15日). “プレスリリース 「MSN Hotmail(R) ユーザーが1億人を達成」” (日本語). 2010年6月4日閲覧。