ネット検閲

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国境なき記者団によるネット検閲のレーティング
  青:検閲なし
  黄:多少検閲あり
  赤:国境なき記者団の監視対象(厳しい検閲を実施)
  黒:大変厳しい検閲を実施

ネット検閲(ネットけんえつ)はインターネットイントラネットウェブ電子メールなどのネット上の情報を対象とした政府機関による検閲を指す。ウェブサイトへの情報の掲載を禁止・削除するか、あるいは、ウェブサイトをブロック(ブロッキング)することにより実施される。日本でも政府によって行われている[1]

概要[編集]

オフラインでの検閲とは別に扱われることが多いが問題点は同様である。主な違いはオンラインの方が国境を容易に越えやすい点にある。ある情報を禁止する国の住民は別の国のウェブ上でその禁止されている情報を得られる場合がある。逆に、ある資料を管理する政府が市民がその資料を閲覧するのを妨げる場合にはその政府が世界中のインターネットサイトを監視するなどして外国人をも制限する効果を持つことがある。

しかしながら、インターネットの基本的な分散的な技術によりインターネット上の情報の検閲を達成するのは非常に困難である。

よくモニター監視されるウェブサイト[編集]

当然ながら政府からの公式発表はないが、新聞マスコミなどでの事件報道を参考にすれば、次のようなサイトがモニター監視の対象になっていると思われる。

各国の状況[編集]

「インターネットの敵」[編集]

2006年11月、国境なき記者団はネット検閲反対のキャンペーンを立ち上げるのにあたって、インターネットの検閲や接続遮断をしているという「インターネットの敵 (Enemies of the Internet)」13カ国を発表した。その13カ国は次の通りである。

ベラルーシの旗 ベラルーシ[2]ミャンマーの旗 ミャンマー中華人民共和国の旗 中華人民共和国キューバの旗 キューバエジプトの旗 エジプトイランの旗 イラン朝鮮民主主義人民共和国の旗 朝鮮民主主義人民共和国サウジアラビアの旗 サウジアラビアシリアの旗 シリアチュニジアの旗 チュニジアトルクメニスタンの旗 トルクメニスタンウズベキスタンの旗 ウズベキスタンベトナムの旗 ベトナム

なお、ネット検閲を実施している国家はここで挙げられたものが全てというわけではない。

検閲事例[編集]

政府の公権力により、インターネット上での情報開示に検閲が行われている事例は次のとおり。

  • 中華人民共和国の旗 中華人民共和国では「网络审查」(網絡審査)という名目でネット検閲が行われ、「防火长城」と呼ばれる中国防火墙(中国のネットと国外の「反中国的サイト」とを隔てるファイアーウォール)が設けられている。サーチエンジンでも特定の言葉の検索結果に対してフィルタリングが行われる(→金盾及び中国のネット検閲を参照)
  • ミャンマーの旗 ミャンマーでは個人によるウェブ接続やメール送信は認められず、検閲済みのサイトで構成されたミャンマー・ワイド・ウェブなるものが設けられている。現在は企業に一部開放しており、メールは政府による検閲が行われている。
  • キューバの旗 キューバでは許可のないインターネットの使用は違法とされている。許可を得られる例の大半は医師であり、医師の近隣住民が海外へのメール送信を依頼するが、キューバ政府はこれを制限しようとしてきた。
  • チュニジアの旗 チュニジアでは(ポルノサイト、メールサービス、転送サービスなど)数千のウェブサイトがブロックされ、FTPP2Pの利用が禁じられている。(技術的にプロキシに利用されるポートが封鎖されている。)
  • シリアの旗 シリアは政治的な理由から幾つかのウェブサイトの閲覧を禁止しそれらにアクセスした市民を逮捕した。
  • オーストラリアの旗 オーストラリアニュージーランドの旗 ニュージーランド青少年有害社会環境対策基本法案#オーストラリア・ニュージーランド参照。
  • 韓国の旗 大韓民国では「情報通信網利用促進及び情報保護等に関する法律」により政府・情報通信倫理委員会がISPに対して強大な監督指導権限を有しており、朝鮮民主主義人民共和国に共感的と看做される様々なサイトへの接続を認めないように命令した。この他、日本の韓国支配を肯定したり、竹島(韓国名・独島)が日本の領土であることを肯定する記述を含む21の「親日」サイトや5つのコミュニティが「反愛国的」との理由で強制的に削除されたケースも存在する[3][4][5]。2012年8月下旬に大韓民国放送通信委員会親日サイトを制裁することを決め、削除や接続遮断などの言論統制を行っている。2012年9月5日には親日サイトを作った13歳の少年が逮捕された[6]
  • イスラム国家の多くではインターネット接続は政府の管理下にあり、「不道徳」とされるサイトのアクセスをブロックしたプロキシを経由して行われる。この中には露骨なポルノサイトのみならずセクシャリティなどに関する議論、議論が行われるブログのホスト、女性の下着のネット販売を含む女性の裸に関する記述のあるサイトなども含まれ、またイスラム教と他の宗教を比較するサイトや政治的に微妙であったり、議論のある話題などもブロックされている。
  • トルコの旗 トルコでは、「政治的な理由」によってYouTube等のGoogle関連サイトを含む、約3700の外部サイトへのアクセスが政府によってブロックされている[7]Googleグループ#ブロックも参照。 さらに2013年6月、反政府抗議運動を抑え込むためにTwitterとFacebookまで利用制限するに至った。[8]
  • アラブ首長国連邦の旗 アラブ首長国連邦では国内単一のプロバイダであるエティサラットを通じてセキュアコンピューティングの手法で(すべてのサイトが62のカテゴリに分類され)強制的に検閲されポルノや政治的に微妙なものなど、UAEの道徳観に反すると思われるものはブロックされる。
  • シンガポールの旗 シンガポールでは3人が人種差別を煽動する書込みをしたとして逮捕、起訴され、うち2人が懲役を受けた。ブログで教師を中傷する学生を訴えるという教職員組合による警告など、法的対応による脅威が増えることによる萎縮効果の恐れが強まっている。3つの主要なプロバイダによって提供されるインターネットのサービスは治安、国防、人種や宗教間の調和、公衆道徳への脅威となる材料を含むサイトを規制しブロックしており、また警察にはオンラインの通信を傍受する強い権限が与えられている。
  • モロッコの旗 モロッコは2006年3月にLiveJournalなどの多くのブログサイトへのアクセスをブロックした。
  • タイの旗 タイでは非合法活動の表現を規制するために著しい労力が払われた。タイが管轄するDNSサーバの管理やプロキシの管理によりポルノ、薬物の使用、ギャンブルが厳しく禁じられている。また王室批判は不敬罪で処断される。これによりそれらウェブサイトはアクセス困難になっている。政府はネット検閲を回避する方法を論じたサイトをもブロックした。
  • ロシアの旗 ロシアでは、裁判所がYouTubeに政治的な動画をアップロードしたプロバイダーからのYouTubeへのすべてのアクセスを遮断するよう命じた。[9]

規制事例[編集]

法的規制により、インターネット上の情報開示に何らかの制限が加えられている事例は次のとおり。

関連項目[編集]

脚注[編集]

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  1. ^ 日本を含む36の国家で国民監視用にスパイウェアを使用していることが判明 - GIGAZINE
  2. ^ 但し現在では「予備軍」に格下げされている
  3. ^ 大韓民国における反愛国サイトの排除[リンク切れ]
  4. ^ 「植民地時代は韓国にとって祝福」…21の親日サイトを摘発 2005年11月01日19時10分 中央日報日本語版
  5. ^ 「独島は日本領土」などネットの親日コミュニティーを閉鎖 2005年03月17日18時00分 中央日報日本語版
  6. ^ 「竹島は日本の領土」と書き込んだ「親日派」韓国13歳の少年検挙 J-CASTニュース 2012年9月7日
  7. ^ トルコ大統領、自国のネット規制をツイッターで非難 2010年 06月 14日 12:39 JST ロイター(REUTERS)
  8. ^ イスタンブールの反政府抗議運動勃発で、政府がFacebookとTwitterを利用制限か”. Tech Crunch Japan (2013年6月3日). 2013年6月3日閲覧。
  9. ^ Google、ロシア地裁のYouTube遮断決定に懸念を表明 2010年08月04日 13時13分 更新 佐藤由紀子 ITmedia
  10. ^ 米国での著作権保護
  11. ^ ブラジルの利用者登録[リンク切れ]
  12. ^ (宮島理)ネット危険地帯第50回:「ブロッキング」と「フィルタリング」の2つのネット規制の流れ
  13. ^ 広島市が青少年と電子メディアとの健全な関係づくりに関する条例を制定
  14. ^ a b c エジプト政府、ネットと携帯電話を全面遮断 Japan Business PRESS
  15. ^ a b エジプト政府がインターネット接続を遮断、ソーシャル・メディアの利用を阻止 IDG Computerworld Global 2011年01月31日