動物のお医者さん
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動物のお医者さん | |
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ジャンル | 動物漫画 |
漫画 | |
作者 | 佐々木倫子 |
出版社 | 白泉社 |
掲載誌 | 花とゆめ |
レーベル | 花とゆめコミックス 白泉社文庫 |
発表期間 | 花とゆめ 1988年No.1 - 1993年No.24 |
巻数 | 全12巻(花とゆめコミックス) 全8巻(白泉社文庫) 全6巻(愛蔵版) |
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ドラマ |
『動物のお医者さん』(どうぶつのおいしゃさん)は、佐々木倫子による日本の少女漫画。1987年から1993年にかけて白泉社『花とゆめ』に連載。全119話。単行本は、花とゆめCOMICSで全12巻、白泉社文庫版では全8巻、愛蔵版が全6巻。2,000万部以上の売り上げを記録した。2003年にはテレビドラマ化された。
札幌市にある「H大学獣医学部」を舞台に、獣医師を目指す学生の日常をコメディタッチで描いている。
作品概要
- 基本的に一話完結型。
- 主人公の飼い犬であるシベリアン・ハスキーの“チョビ”はシベリアン・ハスキーブームを巻き起こし、同時にH大のモデルである北海道大学獣医学部の志望者数が跳ね上がるなど、社会現象も巻き起こした[1]。
- 動物のセリフとしてふきだしなしの文章が明朝体のレタリングをされてコマ内に書かれる演出がされており、ドラマ版でも反映されている。
登場人物・動物
西根家
- 西根 公輝(にしね まさき) / ハムテル / キミテル
- 演 - 吉沢悠
- 主人公。H大学獣医学部の大学生。何事にも動じない冷静な性格で、怒る事や大笑いする事がない。しかし、チョビが雷に驚いて逃げてしまい行方不明になった時は周りに頼み込み毎日探し回り、悪夢にうなされたほど。チョビが自力で帰ってきた時はパジャマ姿のままチョビに抱きつき満面の笑みを浮かべていた。いつの間にかトラブルに巻き込まれていることもしばしば。いつも二階堂と行動している。しかし、漆原教授との勝負に多少熱中したり、祖母や菅原教授相手にいたずらじみたことをしたりするなど、お茶目な面もある。基本的には有能で、何でも割とそつなくこなすので、周囲から信頼されている(後に、二階堂とともに漆原教授の秘書のような事をさせられている)。大掃除で壁に書かれていた落書きをチョビに話しかけながら雑巾で消していたり、日が暮れても電気も付けずにスナネズミを眺めていた際には友人や祖母に「根暗」と言われた。また、試験で赤点を取ったことがなく、友人たちの羨望の的になっている。しかし、赤点ギリギリではある。反面、本人曰く「温室育ち」の世間知らずで、アルバイト経験もないが、清原に頼まれて犬の散歩のバイトをしたり、夏休みに馬舎で二階堂とバイトを経験している。
- 高校時代、同級生の二階堂と獣医学部近くを通ると地下鉄駅への近道だが、遺体や墓がありハイリスクな場所を2人で走って帰る途中に、足元に「般若の顔した」子犬が懐いてきた。漆原教授に「いい飼い主」になれる素質を見抜かれ、引き取り手のいないハスキー犬・チョビを押し付けられる。獣医になれば飼っている動物たちの治療費が浮くからと手近なH大学獣医学部病院学講座に進んだ。落ち着いた物腰で、漆原教授に「高校生にしてはじいさんぽい落ち着き」と評されたほど。
- 少年の頃から動物に優しく接しているが、チョビに礼儀作法を教育するなどしつけにもぬかりがない。動物たちからは比較的慕われやすく、チョビは彼にかなり忠実である。しかし、キチンと躾けすぎたせいか、温厚になりすぎてチョビは怒り方がわからない。小学生の頃に鷹匠に憧れ、道端で売られていたヒヨちゃんを購入し、ヒヨちゃんを鷹に見立てて鷹匠ごっこをしていた。
- とても大きいが古すぎて幽霊屋敷と勘違いされる屋敷[2]に、祖母のタカと2人暮らし。一人っ子。家が広すぎるため、使っていない部屋もあり、そこは通る場所以外埃だらけ。高校時代は学ラン。ピアノを高い技量で弾きこなすことができるが、音感は皆無に等しく、ピアノの調律が狂っていても気が付かない。母も同じく技量は高いが大会や発表会でトチってばかりいたため、遺伝と思われる。料理も出来るようであり、おせち料理をタカと作っていた。
- 友人からは、名前の「公輝」を分解した「ハムテル」なるあだ名で親しまれ、祖母からは「キミテル」と呼ばれるなど、みんなの呼びたいように呼ばれているため、本名で呼ばれる機会が非常に少なく、本名で呼ぶのはドラマ版を含めて両親(ただし、原作においては母からも「ハムテル」と呼ばれる)、菅原教授、亀松教授のみである。
- ブッチャー氏に若さを見込まれ犬ぞりレースのマッシャー(そりの操縦者)となり、3回目の大会では見事に優勝を果たした。物語終盤では博士課程に進み、動物病院へ修行に出て本格的に開業を目指し始める。将来的には二階堂と共に開業したいと思っている。
- 西根 タカ(にしね タカ)
- 演 - 岸田今日子(少女時代:吉野きみか)
- ハムテルの祖母。ハムテルからは「おばあさん」と呼ばれている。原作では、すべて着物姿で登場する。押しが強くハムテルは彼女に逆らえない。上品であるが気性が荒い。根に持つタイプ。動物の世話は(自分の猫であるミケですら)絶対自分ではしないが、文句だけは言う。お喋り好きで口が軽く、ハムテルが獣医学部の学生であることを近所の住民に話したため、近所の住民が比較的軽い容態(下痢や無気力)の患畜を動物病院へ連れて行かず、西根家へ連れて来るようになる。しかし近所の女性から瀕死の文鳥を持ち込まれた時は、祖父が小鳥を多数飼育していた経験と咄嗟の機転で有り合わせのサラダ油により卵詰りを見事処置して救った。
- 都合の悪いことはすぐ忘れ、我がままで怒りっぽいトラブルメーカーだが、楽天家でどこか憎めないところがある。少女時代に近所の西町家畜診療所で飼い犬のコロが爪を切られすぎ、出血したことを覚えていて(一部誤解もあったことが後に判明する)、医者が孫の代に変わった後もハムテルに西町家畜診療所に行くことを堅く禁じている。
- 少女時代から現在の家で暮らしている、孫の公輝が同じ姓(=娘の絹代と少なくとも2代続けて入婿を迎えている)など、それなりに名家で裕福な育ちであるらしく、女学校にも通っており学もある。夫の描写が全くないため、他界したか別れたかは不明である。文化的な芸事を通じての交友が広い。趣味は園芸。
- チョビ
- 声 - 柊瑠美
- ハムテルの飼い犬で、シベリアン・ハスキーのメス。名付け親は二階堂。ハムテルが名前を考えている間(子供の名付けの本まで読んでいた)に二階堂が勝手に「チョビ」と呼び続け、それを自分の名前と思い込んだため、そのまま定着してしまった。名前が決まるまで祖母にも適当な名前を勝手につけられていた。
- 母親は高い首輪を付けていたハスキー犬で、ある家の床下で出産したが力尽きてしまい、家主から漆原に手渡された。付属動物病院で他の子犬と共に貰い手を待っていたが、人が見に来ている時に毛布の隙間で寝ていて気付かれなかったり、子供の前であくびをして怖がられて貰い手がつかなかった。貰い手が決まるまで漆原がトイレの世話や餌をあげていたが、マイペースすぎて他の子犬に餌を全部食べられてしまい、漆原が周りの子犬を妨げながら餌をあげたが、食べ過ぎて腹が重くなりその場から動けなくなり「どうしてそんなに鈍臭いんだ」と呆れられた。最終的に漆原が飼う予定で家に連れて帰る日に気まぐれで抜け出し、ハムテルと出会う。当時の記憶は赤ちゃんだったため全くなく、漆原からその事実を聞いて恥ずかしさで泣いていたが、ハムテル達に慰められた。
- 顔は般若の面のようで初対面の相手にはよく怖がられるが、性質は極めて温厚。そのためか、菱沼からは「箱入りハスキー犬だものね」と言われている。従順で賢くて聞き分けがよく、受動的な性格である。しかし、迷いこんだ他家のニワトリから暴行を受け、預かった犬からやっかみを受けるなど、お世辞にも要領はいいとはいえない。温厚さゆえ生まれてこのかた怒ったことがなく、ハムテルが興奮した犬ぞりのハスキー犬に手を噛まれて怪我をした時に、咄嗟に飛び掛かり噛みついたのが怒りを見せた唯一のシーンである。他のハスキー犬もチョビと一緒にハムテルを噛んだ犬に噛み付いた。
- 飼い主であるハムテルにはとても忠実で、彼のことをとても慕っている。雷に驚いてパニックになりハムテルからはぐれてしまい、行方不明になり、ハムテルには「誰かに好かれて飼われてしまって帰ってこれなくなったのでは?」と心配されたが、実際は恐怖であちこち走り回って切り株に鎖が絡まり帰れなくなっていた。寂しさで遠吠えし続けたが助けは来ず、自力で切り株を掘り、切り株を引きづりながらハムテルの元へ帰ってきた。しかし、それ以来、雷やそれに似た音、カメラのフラッシュが苦手となる。人気天才子役の少女らと共にペットモデルとしてポスターになったことがある。また、犬ぞりのリーダーにもなった。
- 幼い頃にミケに教育され、また命を助けられたこともあって、体格差が大きくなってからもミケには頭が上がらない。ミケの事は「ミケちゃん」と呼んでいる。デリカシーの無い登場人物や動物が多い中、比較的上品で常識的な性格をしている。一人称は「ワタシ」。興味のあることに対しては「あそんでるの?」、不快な状況に対しては「ひー」「やーん」などのセリフも使う。タカからも一応教育を受け、人や食べ物に損害を与えない『西根家で最も安全な動物』となった。信頼する人物が与える食べ物なら薬でも気付かず食べる。人の食べ物を勝手に食べないようにハムテルに躾けられている最中に、二階堂がサンドイッチを食べているのを利用したハムテルに従うが、ずっと二階堂を見つめていたため、食べにくくなった二階堂からちょっとだけサンドイッチをもらえた。
- テレビドラマ版の“チョビ”の本名も“chobi”という。スタッフが数ヵ月かけて、長野県内で見つけた。あまりにも原作とそっくりなため、放映局のテレビ朝日には、「CGか特殊メイクではないか」という問い合わせまであったそうである[要出典]。
- ミケ
- 声 - 山本圭子
- タカの飼い猫。首にリボンを巻いているメスの三毛猫。なぜか関西弁で話し、ハムテルを「ハムやん」と呼んでいる。若干、極道の妻のよう。狩りが得意でネズミやスズメを狩ることに情熱を持ち、近所のスーパーのネズミ捕りテープに引っかかったネズミを横取りしようとし、ともすればハムテルに叱られると分かっていてなおスナネズミにも狩猟本能をたぎらせる。元々はタカの友人宅で生まれた4匹の子猫の中の1匹で、二度ほどタカ以外の飼い主にもらわれかけたが紆余曲折をへてタカの飼い猫になる。プライドが高く、もともと神経質だったが幼少期に遭遇した不運な出来事のせいもあり、以前はかなり不良少女的な性格だったらしい。
- かなり気も強く犬にも喧嘩を売るほどだが、一方で飢えた親子連れの野良猫に餌を振舞う(用意するのはハムテル)など面倒見のよい姉御肌でもある。ハムテル宅周辺の地域をテリトリーとする猫社会の女ボスで裁判官兼区役所員。また、幼いチョビのしつけをしたのも彼女で、チョビが成犬になってからもスズメやカエルの取り方を教えようとする。チョビには「ミケちゃん」と呼ばれている。
- 水が苦手で泳げない。要領がよく、タカの寵愛を受けているため、西根家での立場は高い。チョビやハムテルに遊びにさそわれると、子どもの相手をするのはごめんだと渋々な態度を取りつつも、いざ遊びはじめると本気になって見境がなくなる。
- タカが留守の間に、ハムテルに大学に連れてってもらったが、避妊手術予定の全く似ていない猫と間違われ、腹の毛を剃られた。麻酔してからハムテル達に発見されて手術は行われずに済んだが、当然ハムテルはタカに怒られた。
- ヒヨちゃん
- 声 - 大塚明夫
- 凶暴で喧嘩好きなオスのニワトリ。品種はごくありふれた卵用種の白色レグホン。漫画内の登場人物紹介には「西根家最強の生物」とある。ニワトリとしては相当の老齢であるが、老いてなお、つつかれれば流血沙汰になり、小屋から出す時も扉を開くと飛びかかってくるほど凶暴である。自分より大きい生物には襲い掛かり(そのため、戦いを挑まれるチョビはいい迷惑であり、いつも逃げ回っている)、飼い主のハムテルにまで蹴りを入れるが、これが結果的に西根家を押し売りや泥棒などから守ることになっている。ある程度自分より小さい動物に対しては優しい(というより無関心な)一面があり、唯一の友達に小柄で可愛い茶色いニワトリ(オス)がいる。
- 小学生時代のハムテルが鷹匠に憧れてヒヨちゃんを訓練したが、ニワトリの習性としてしょっちゅう鳴くことに辟易した祖母のタカがラジカセをヒヨちゃんのいる段ボール箱の上に置いて大音量で鳴らし続けたため、一時臆病な性格になってしまった。しかし近所の犬とのケンカで勝って以来、行き過ぎた自信をつけ、ハムテルもしつけを放棄してしまったために凶暴になってしまった。ハムテルは「もう、あるがままのヒヨちゃんでいい」と諦めた。
- 一時、大病(インフルエンザ)を患うが、復帰後さらに凶暴になる。彼に乱暴な治療をした漆原教授と互角の戦いをした作中唯一のキャラでもある。
- 二階堂の親戚から預けられた(押しつけられた)凶暴な2羽のメスとお見合いをしたことがあるが、双方の気性の激しさが災いして大失敗に終わった。そのニワトリは隣の家に住み着いている。
- 名前の由来は「買った時、ヒヨコだったからヒヨちゃん」で、命名したのは小学生時代のハムテル。二階堂からは蹴りが怖く敬遠されている。一度だけ二階堂が勝ったことがある。
- スナネズミ
- ハムテルが、動物病院の診療を手伝った「お礼」として漆原教授に押し付けられた。もとは2匹だけで、両方ともオスと言われたが、実はオスとメスであったため、どんどん増えていった。ハムテルは見た目から「おとうさん」や「おかあさん」等の名前を付けたが、実はメスの方が「おとうさん」、オスの方が「おかあさん」であることが後になって判明した。毛皮が大好きで、ミケの腹の上でも昼寝してしまうという、生存本能に欠ける暢気な存在である。自分より大きなものが素早く飛んでくると気絶する習性がある。ハムテルはケージの床材に新聞紙を使用しているため、毛が全体的に灰色っぽい。泳げる者と泳げない者がいる。あるきっかけで「お父さん」だけ日本酒を飲めることが判明し、ハムテルと祖母と晩酌をしている。
- 西根 絹代(にしね きぬよ)
- 演 - 真矢みき
- ハムテルの母でタカの娘。ピアニストだったが本番に弱い性質で、よく失敗していたため、後にオペラ歌手へ転身。ハムテルの少年時代には夫の祥平ともども同居していたが、音楽活動のためドイツに在住するようになる。帰国するのは正月や日本公演がある時。オペラ歌手としての技量は高いらしく、『トスカ』の公演では主役を務めた。
- 何故か息子の公輝を本名で呼ばず「ハムテル」と呼んでいる。ハムテルが(作中のギャグとして)自分との血の繋がりを感じられないと疑うほど、実母のタカに似てお気楽な性格。欧米人から見ると外見がまだ少女のように見えるらしく、彼らからは親しみを込めて「ばけもの」と呼ばれている。原作ではボブカットで毛先がカールになっている。実家に突然帰省したが、大雪とタカがクラシックのレコードを大音量でかけていたことから気付かれず、最終的には窓を割ろうか考えたが夫に「君には武器があるじゃないか」と言われ、高い歌声で「玄関開けて」と歌った。ほとんど日本に帰ってこないため、ハムテルの大学合格祝いを数年経ってからプレゼントして祝った。突然帰省した理由は「日本で公演があったついでに寄っただけ」である。しかしハムテルに無頓着というわけではなく、幼少期もそれなりに母親らしかった。かなり忙しいのか、高校からの付き合いがある二階堂ですら突然帰省するまで会ったことがなく、両親が亡くなっていると勘違いされていた。一度、一緒に家族四人で正月を過ごし賭け麻雀に興じた。趣味は土木工事で、庭にあるコンクリートの池は彼女の作。
- 西根 祥平(にしね しょうへい)
- 演 - 小木茂光
- ハムテルの父で婿養子。ピアニストだが簡単な指揮もできる。絹代と共にドイツ在住。ハムテルの動じない性格は、この人から受け継がれたもので、容姿もよく似ている。しかし、ハムテルよりは笑顔が多く、やわらかい印象がある。若干天然ボケがある。妻の尻に敷かれているようだが、妻を尊敬しているために何も言わないだけである。
- ハムテルを本名で呼ぶ数少ない人物。賭け麻雀はあまり強くない。
H大学
学生
- 二階堂 昭夫(にかいどう あきお)
- 演 - 要潤
- 高校時代からのハムテルの親友。意味もなくハムテルの家にいたりする。「ネズミ」という字に触れることさえ嫌がるほどの、大のネズミ嫌い。ネズミが載っている教科書に「私はリス。尻尾を剃られたの。」と書いて誤魔化していた。食料室の通気口からネズミの尻尾が垂れ下がっていたのを見てから家ではモコモコしたスリッパを履いている。ネズミに注射器で薬を与える実習をやりたくないあまりにアレルギーのふりをして実習室に訪れたところ、その日はウサギを扱っており、結局ネズミを担当する事となるがハムテルに暗示をかけてもらい、手で掴めたが、実技後すぐに放り投げて退室し、冷たさで手の感覚が無くなるまで手を洗った。大した考えもないままハムテルにくっついて獣医学部に進んだことから、ネズミ絡みで苦労することとなる。ハムテルとの仲は腐れ縁で、ともに博士課程に進んだ。
- ネズミ以外の動物に対して特に難はないが、ヒヨちゃんとは相性が悪く、頻繁に蹴りを喰らっている。かつては可愛い動物・関心を引く動物をひっくるめて「チョビ」と呼ぶ奇癖があったため、結果的にチョビの名付け親にもなっている。他にも、モズの「ポチ」やモモンガの「モモちゃん」など、本作に登場する動物の名付け親になることもしばしば。
- 主体性がなく優柔不断な性格で、臆病者でもある。第1話では地下鉄駅への近道にある解剖学教室を恐れてハムテルと猛ダッシュしていたが、H大獣医学部へ入学し、学年が進むにつれて動物の遺体に慣れた(かつては恐れていた解剖学の授業で、動物の遺体をスケッチしながら居眠りした事がある)。所属講座もハムテルと同じ病院学講座に入った。勉強は得意な方ではなく、成績は常に赤点ギリギリ。自らの主体性の無さを自覚しており、自立すべく発奮したこともあるが、結局ハムテルと同じく博士課程に進学した。最終エピソードでは、ハムテルの足手まといになるまいと1人でタカが仇とする動物病院に就職しようとしたが、期待され過ぎたプレッシャーとネズミに悲鳴をあげたために、結局は2人で開業することを決めた。
- 家族構成は父、母、妹(奈緒)、弟2人(拓哉と稔)、ネコ3匹(ニッキ・ヒガシ・カッちゃん)。妹弟達はかなり歳が離れており、いつも「にいちゃん遊んで〜」と好かれている。遊ばないと泣かれる。両親は九州出身。自宅では幼い弟妹たちに勉強を邪魔されることから、よく西根家に避難してくる。奈緒ちゃんは一度、稔が回転椅子で遊んでタンスにぶつかり、ガラスに入った日本人形を落としたため、母親に疑いをかけられて家出した事がある。慌てた二階堂がハムテルとタカに助けを求めたが、顔を知らない2人は、夜だったこともあり名前を呼びながら探した(何故かタカはちくわを餌に奈緒ちゃんを呼び出していた)。 結局奈緒ちゃんは公園でパトロールしていたミケを抱っこして泣いていたが、ミケがタカが食べようとしていた蟹を食べて消化不良で嘔吐し、毒を飲んだと勘違いした奈緒ちゃんが泣きながらミケを抱っこして走っていたのをハムテルたちに無事保護された。
- ドラマでは、美人に弱いという設定が加わり、初対面の菱沼に見惚れたり見ず知らずの女性を口説くなど、年相応の青年らしい描写が多く存在する。しかし原作でも、美人の奥さんをもつ漆原教授を羨むシーンなどはある。
- 連載初期の人物紹介では「スティングの髪型をしたハムテルの友人」と書かれていた。
- 清原 貴志(きよはら たかし)
- 演 - 高杉瑞穂
- ハムテルや二階堂の同期で、阿波野や中川と同じ繁殖学講座に所属。体が大きく、無表情で飄々としている変わり者。冬には白衣の上に綿入れを着ていたり、スリッパだったりと着る物(おしゃれ)には無頓着[3]。試験期間中に過去問やレポートを販売し、犬の散歩のアルバイトでぼったくりをするなど、がめついところがある。
- 講座配属後は研究室に布団やテレビなどの家財を持ち込み、ほとんど下宿には帰らず研究室に寝泊りしていたらしく、卒業前に研究室の机を整理した際には大量の私物が不要品となった。大柄で体力もあり、ヒヨちゃんのライバル。原作では卒業後に一旦東京で就職したが、飼い犬・平九郎(後述)を一時ハムテルの元へ預け(置き去りにした)、平九郎を飼える老夫婦がいる下宿を見つけ、社員寮を出て迎えに来た(しかも、「防犯のため猛犬を飼いたい」と申し出た。老夫婦は平九郎を「番犬」と喜びながら撫で回していた)。その後、阿波野ら同級生と共に動物病院を開業したが、ドラマではアメリカに留学した。
- 阿波野 萌(あわの もえ)
- 演 - 平井理央
- ハムテルや二階堂の同期で、清原や中川と同じ繁殖学講座に所属。数少ない女子学生。小柄で腕も短いため、牛の胎児を触診出来なかった。大の動物好きで、小学校の頃に愛犬をかばって自転車に轢かれたり(「ペットが飼い主を助けるか?」という話題で出たエピソードで「阿波野の場合は逆だろう?」と言われた)、バイト先も動物園でヒグマの世話にするなど、周囲から「死ぬほどの動物好き」と呼ばれている。チャコという名の猫を飼っていたが、就職が決まって社員寮へ入る事になり、泣く泣く実家へ送ることになった。
- 原作では卒業後に就職した後、清原ら同級生と共に動物病院を開業。
- 原作ではやや気の強い面をもつが、ドラマでは性格が変更されており、気弱で涙もろい人物になっている。
- 中川(なかがわ)
- ハムテルや二階堂の同期で、清原や阿波野と同じ繁殖学講座に所属。坊ちゃん刈りのような前髪をした育ちの良さそうな男子学生。常に笑顔を絶やさない明るい性格をしており、周囲の雰囲気を全く察することなくはしゃぐこともある。意外に計算高い。
- 漆原教授からもらったガブリエル(後述)という名の猫を飼っている。
- 卒業後は大学院へは行かず九州F県のカンガルーワールドに勤務。学会で訪れた元同級生たちにカンガルーのボロとり(フン掃除)を手伝わせた。実家は札幌市。
- 石田(いしだ)
- ハムテルや二階堂の同期の髪の長い女性。所属講座は不明。
- ハムテルからもらったスナネズミを1匹飼っていて、ハムテルたちが『ひまわり乗馬倶楽部』(後述)でアルバイトしている間、ハムテル宅のスナネズミを預かってくれた。彼女と彼女が飼うウイちゃん(後述)との間にはコミュニケーションが成立している。
- 嶋田 小夜(しまだ さよ)
- 演 - 加賀美早紀
- 公衆衛生学講座所属。原作ではハムテルや二階堂の1年先輩。desireの時の中森明菜のような髪型。何事もきちんと片付いていないと気が済まない片付け魔。最初は獣医学部付属家畜病院に所属していたが、漆原教授のあまりのガサツさと無神経さに耐えきれずに公衆衛生学講座に転属した。
- 普段はおとなしく綺麗好きな印象だが、実際は几帳面な菅原教授以上に口やかましく、片付かないことを我慢しているため、いつ限界を超えて怒り出すか分からず、繊細な菅原教授は気の休まる暇が無い。菅原教授に怒鳴りつけたり注意することはないが、威圧感を与えている。まんじゅうが残っているだけで「片付かないので食べてください」と話した。
- ドラマ版ではハムテルたちと同期の設定で、公衆衛生学講座への所属を決めたのは新種の細菌を2度発見した菱沼に憧れてということになっている。
- 小林(こばやし)
- ハムテルたちの後輩の獣医学部生。実家が動物病院であることから、父親に強制されて獣医学部に入った。その反発から、もともとの志望であったミュージシャン(当時のヴィジュアル系)風の格好をしており、髪色も派手で学内では有名人だったが、自分には音楽の才能がなかったと判断してその道には見切りをつけていた模様。しかし、新入生が次第に「オシャレをしても見ているのは牛や馬」と段々化粧やオシャレをしなくなる中で1人ポリシーを貫いていた。一方で動物には親切で、そば屋の前に繋がれていたチョビにお手やおかわりをさせて遊んでいた。のちに「父親に職業を強制されたのが面白くないだけで、獣医師になることが嫌なわけじゃない」と気づく。さらに牛の乳搾りの実習では、周囲は上手くいかず蹴飛ばされたりしていたが、小林は自分の意に反して成功した上に指導者以上の腕前だった。人より突出した才能を最初は認めたくなかったが、次第に慣れていった。しかし実習中にいつも鼻水を垂らしていたり、毛並みを整えてくれたお礼に髪をむしるなどの問題がある馬(後述)に髪をむしり取られてから坊主頭にし、一気に地味になった。この事件でやや動物不信に陥るが、のちに病院学講座に入り、ハムテルたちと慌しい毎日を送る。連載後半では、意外と好奇心旺盛な一面(合鴨の卵を預かった件)が明らかに。更に先輩や教授に敬語を遣える、ごく普通の学生らしくなっていった。
- 家族構成は父(小林動物病院院長)。母親は父親の横暴が原因で離婚してどこかに行ってしまったらしい。
- 赤いスポーツカーを所有しているが、菱沼らによってほぼレンタカー代わりにされている。
- 小泉(こいずみ)
- ハムテルたちの後輩で、獣医学部病院学講座に所属。小林とは学年は違うが幼なじみ。
- 子どもの頃、三輪車に乗っていたら犬に追いかけられて、周りの大人たちから見たら「犬が子供にじゃれている」という微笑ましい光景だったが、小泉には「巨大な犬に食べられそうになって必死で逃げているのに誰も助けてくれなかった」と感じており、それ以来犬が苦手という獣医学部には大変珍しい人物だが、克己心が強く、定期的に犬に慣れようと行動を起こす。恐怖心のため、本人にはチョビがとても巨大に見えている。
- また、犬に慣れるために狂犬病の予防接種のボランティアをしたが、顔面蒼白になりながら耐えた。その際には本当に怖い犬に噛まれそうなほど追いかけられており、誰も怖くて助けられなかった。
- 星野(ほしの)
- ハムテルたちの1年先輩。プレッシャーに弱い。漆原教授や高屋敷助教授の帰宅後に急患の仔犬が持ち込まれた際、自信のなさからハムテルと二階堂に処置を押し付け、自転車で手放し運転で両手で謝りながら逃亡した。
- 単行本12巻では開業しているが、工事の遅れで開院が秋にずれ込み、繁忙期を逃したのが原因で経営不振に陥り、病院が潰れる悪夢にうなされている[4]。しかし、いつの間にか結婚していたらしく、さり気なく夫婦自慢をして精神の安定を図っていた。
- 岩田(いわた)、帰山(かえりやま)
- 菱沼が所属する、公衆衛生学講座所属。
- 講座で卒業の挨拶をした際、岩田は菱沼に「会社でえらくなったら 迎えにきてあげるから」と告げ、いつえらくなるのかと聞かれた際、「定年 まぎわ」と答えたため、彼らよりも3歳年上の菱沼は激怒した。
院生
- 菱沼 聖子(ひしぬま せいこ)
- 演 - 和久井映見
- 獣医学部公衆衛生学講座に所属している、ハムテル達の先輩。マイペースな性格で、動作や話す速度も通常の人と比べて遅い。これは彼女個人だけでなく、菱沼一族全員に共通する特徴である。そのことを反映して、彼女の台詞の吹き出しは細かい波線状の独特の線で描かれている。クラミジア・梅毒などの研究をしており、遺伝子組換えに使う大腸菌を培養している。研究者としての腕は悪くないようで、研究成果から商品化されたものもある。1度目の報酬はタダ同然であげてしまったため、後悔しており、2度目にお金を貰おうとしたが、現金の報酬は禁止されており、代わりに大量に実験用の使い捨ての器具をもらった。アメリカの研究者は「金を湯水のように使って研究している」と思っており、自分が研究した内容がアメリカより劣っていると感じていたが、実際は研究者に「あなたのした研究がやりたかったんだけど、お金が無くて出来なかったの」と言われた[5]。
- 両親から「聖子は人より行動がゆっくりしているのだから、人より時間をかけて勉強しなさい」と言われている。博士課程からオーバードクターを経て、連載末期にようやく丸大製薬という製薬会社に就職したが(人事部部長は、漆原の同期)、会社が大学のすぐ近くにあることから、就職後も大学で研究を続けている。勤務態度は良いとは言えず、さぼって大学を訪れることもしばしば。
- 体温計に表示されないほどの低体温、超低血圧で痛覚が非常に鈍い(重さを感じる神経も鈍いためか結構な力持ちでもある)。さらに感染症などの病気に対する抵抗力が異常に強いが、その一方痛覚も鈍いために症状を自覚しにくいという特異体質の持ち主。虫垂炎で入院した際、執刀した若い医師が、患部を切除した後自分の腸を無理矢理押し込むようにして腹部に戻されて以来(手術台のライトに写った自身の手術の様子を観察していた)、若い男性医師を嫌うようになった。物語の進行と共に益々人間離れしてゆき、怒ると体から静電気を発することも発覚した。また、季節の変わり目には親知らずが伸び、さらには超音波を聴き取ることもできるらしい。
- 動物好きだが、その予測不能な行動や緩慢な動作などから大抵の動物とは相性が悪く、獣医学部で飼育されている「豚相が悪い豚」からは豚コレラの予防接種の件で嫌われ、飼い猫のフクちゃんからも、麻酔を打って無理やりシャンプーして以来、距離を置かれている。また、アパートの近所をうろつく野良猫(後に飼い猫と判明)のハナちゃんも手馴づけようしているが、恐怖刺激の道具としか思われていない。唯一仲良くなれたのは、外来種のニャオンのみ。ニャオンは菱沼が住むアパートの隣の部屋が会社であり、休みに入り、ニャオンがいることを知らずに閉じ込めてしまい、困ったニャオンが菱沼に助けを求めて救出してから仲が良い。しかし、救出した後に菱沼が餌を持ってきたら既にどこかへ行ってしまった。一時期はスナネズミも飼っていた。部屋に空き巣に入られた際に何も取らずに逃げた。その際に部屋がかなり荒れており、ハムテルと二階堂は驚いたが、それは単に菱沼が大掃除をしていたがなかなか終わらず休みが明けてしまい、そのままにしただけである。犯人は捕まったが「荒れた真っ暗な部屋で誰かがポリポリとお菓子を食べていて怖かった」と発言し、お菓子を食べる音はスナネズミだった。そのスナネズミは動物好きな警察官たちにプレゼントした。実家で飼っている源蔵という犬は聖子に怯えている。20歳くらいまではバカにされていたが、免許を取得したばかりの頃に車庫入れをしようとしたら誤って源蔵の犬小屋を半壊させたことがきっかけで服従するようになった。聖子が来ると腹を上に向けて「降参ポーズ」を取る。聖子がバスに乗っていた際に聖子を見つけた源蔵が道路に出て「降参ポーズ」をしたため、いたたまれなくなった聖子はバスから降りて源蔵を抱えて帰宅した事がある。
- 原作での初登場時はそれなりに女性らしく落ち着いた態度だったが、途中からはその変人ぶりが強調して描かれるようになる。
- 美人でモデル体型だが男運がなく、菅原教授から持ち込まれた縁談は別の相手に決まり、実家の母が近所の主婦仲間から持ち込まれた縁談は母に断られ、単行本第9巻では大学構内の雪道(菱沼の近道)を歩く彼女にほのかな想いを寄せる男子高校生から告白されるが、札幌五輪を知らない[6](テーマソングである『虹と雪のバラード』を歌えない(知らない))ことを理由に菱沼の方から断った。
- 常にピンクハウス・INGEBORG・アツキオオニシ系の派手な服を着ている。時々ハムテルや二階堂ですら驚く様な色のワンピースを着ている。夏にあまりの暑さにセパレートの水着に上着を羽織り、スカートを履いて大学に来たことがあり、菅原教授に注意された。アパート暮らし。ペットでありながら可愛がって貰える別宅を持つフクちゃんはほとんど野良ネコと化している。実家は札幌からJRで45分の港町にあり、父、母、柴犬(源三)が住んでいる。親戚の一族は酪農を営んでおり、幼少の聖子がしでかした一件は親戚一同のトラウマとなっている。東京在住で妻子持ちの兄がいる。父はぎっくり腰持ち。兄夫婦が帰省中に発熱して寝込んでおり、母は高熱でも微熱と嘘をついていたが、知らなかった兄嫁はそのまま高熱を知らせてしまい、聖子が急に呼び出された。その際にうなされており、寝言で「おでんが食べたい」と言っていた。
- 綾小路(あやのこうじ)
- 演 - 雛形あきこ
- 伝染病学講座の博士課程で、菱沼と同期。実家が裕福で全身をブランドものでかためている。しかし手は研究のため試薬で荒れている。笑い方が特徴的で手の甲を口に当てて「オーッホッホッホ」と笑う。教授からも「キツイ性格の子ですまんね」と言われ、お礼に蕎麦屋の無料券をもらい「これで温かいものでも食べなさい」と言われ、菱沼・ハムテル・二階堂で温蕎麦を食べたが、その時期は真夏で汗だくになりながら食べた。
- 貧乏な公衆衛生学講座に所属し、人よりテンポの遅い菱沼を馬鹿にしているが、その菱沼が有用な遺伝子を2度も発見したことへの嫉妬からちょっかいを出す。菱沼が唯一ムキになる相手で、「私だって速く喋ろうと思えば喋られるのよ!」と言ったが、直後に「言葉は思いつくのに口が追いつかない」と発言し「こんな女に私は負けたの?」と悔しがっていた。後に、就職はせず、オーバードクターの身分となった。
- ドラマでは、きつい性格が更に強調されている。
- 張(ちょう)
- 演 - チューヤン
- 中国人で公衆衛生学講座の国費留学生。もともとは中国語と英語しか話せなかったが、同じ講座の菱沼が英語で話しかけられても英会話ができずに日本語で対応していたことから、結果的に日本語が話せるようになる。ただし尊敬語や丁寧語などの敬語の使い分けは不十分で菱沼に対し「お前のお陰で喋れるようになりました」と答えた。[7]アメリカから菱沼に電話が来た際に代わりに会話した(しかし相手のアメリカ人研究者は日本語が堪能だった)。いつもにこやかでマイペース。他にドイツ語とフランス語も堪能なエリート留学生である。
- 岡田先輩(おかだ)
- 演 - 蛍原徹
- 獣医学部の先輩。1人暮らし。酒が好きで、スナネズミとしょっちゅう晩酌していた。ハムテルにスナネズミを預かってもらった際に判明した。
- ドラマ版では非社交的な人物として描かれており、スナネズミが唯一の友という有様だった。なお、漆原教授のアフリカ旅行に同行して人生観が変わったという設定は、原作の工藤(獣医学部の先輩)が元になっている。
- 神矢(かみや)
- 演 - ふかわりょう
- 菱沼と同級生で、元公衆衛生学講座所属。乳酸菌飲料メーカーに入社していたが、仕事内容と上司の理不尽さに嫌気がさし公衆衛生の博士課程に戻ってきた。菱沼と同じ遺伝子分野の研究をしている。
- 就業時のトラウマが抜けきっておらず、いつも人魂が周りに飛んでいるような暗い雰囲気を醸し出している。
- 菱沼と同時期(連載当時)に、外国の獣医学専門誌に論文を提出したが、主査の怒りを買い、リジェクト(論文をつき返されること)されてしまった(論文のレベルが掲載出来るほどではなかったのか、手紙を添えなかったことが原因なのかは不明とのこと)。
- 工藤(くどう)
- 獣医学部の先輩。第10話登場時は、若干セミロングヘアーだったが病院講座所属後は、短く刈っている。学生寮では普段、半纏を着用している[8]。
- 病院講座に入ってすぐに、漆原教授のアフリカ標本採集ツアーに参加。そのツアーの内容というのが「昼夜を問わずに毎日毎日ジャングルの中で、野生のネズミを獲るというそれはハードなもの」で、帰国後人生観が大きく変わってしまった。
教官
- 漆原 信(うるしはら まこと)
- 演 - 江守徹
- 獣医学部病院学講座の教授。H大付属家畜病院の病院長でもある。ハムテルが獣医師を目指すきっかけを作った人物でもある。既婚者で、娘2人と美人だが根に持つタイプの奥さんを持つ。ペーパードライバーである。しるこドリンクが好物。好きな芸能人は、往年の美人女優・原節子。実家は仕出し店を営んでいる(跡を継いでいるのは、妹夫婦)。
- かつて赴任したアフリカ(ブラックアフリカ)が大好きで、研究室は怪しげなアフリカン・アートが溢れている。アフリカ赴任中、ひょんなことから地元の人間にウィッチドクターと勘違いされ、畏れ敬われていた。趣味のアフリカン・アート収集の充実も、この時期に彼に「奉納」されたものがきっかけとなっている。
- スキーやスケートなどのウインタースポーツも嗜んでいるが、冬休みにハムテルたちを誘ってスキー場へ行った際。ゲレンデで他のスキー客に大迷惑をかけるほどの暴走滑走を行い、ハムテルたちはスキー客への謝罪に追われるハメに。
- お祭好きで、不条理かつ理不尽な行動で周囲を翻弄するトラブルメーカー。漆原が困った時は他の人がその10倍困ると言われ、獣医学部内からは「破壊の神様」と恐れられている。戦後のどさくさにまぎれてH大に入学したと自ら吹聴し、学生時代にも馬で勝手にそりをして稼いだり、解剖遺体(動物)で焼肉をしたり。挙句は豚舎で焼き芋を焼いてボヤ騒ぎを起こしたこともあり、破天荒な行動のあまり退学になりかけている。豪快な性格である一方、退学から庇い続けてくれた恩師の「ユリちゃん」こと鬼丸百合子には、頭が上がらない。
- 常識はずれで人使いが荒いなど、天才(あるいは天災)型名物教授。カンニングには厳しいが、ハムテルたちが獣医師国家試験を受ける年に自宅で開いた新年会では、ハムテルたちに解答のゴロ合わせを教えた[9]。学生時代から大の勉強嫌いで、教員になってからも論文をまとめるのを嫌がって学会発表前には部下の前で駄々をこねたり、学会で適当な発言をして波紋を呼んだりして周囲の人達を困らせる。しかし獣医師としては優れており、診察・治療の技術は高く[10]、特に、気合いと集中力が必要な局面での能力は抜群である。また洞察力も鋭く、問題を直感的に解決に導く点では誰からも一目置かれており、トラブルが発生した時も強引な手段で解決してしまうことも多い。
- 破天荒で問題の多い人物だが、獣医であり、さらに教授でもあるため知識は豊富。動物に対する愛情も強く、命の危機があり一刻も早く助けなければ死んでしまう状態の犬を周りが慌てる中で集中し助けたり、牛の出産のために連日大学に泊まりこんだり、貰い犬募集中の子犬を毎日自ら世話をしたり、貰い手がないチョビを引き取るつもりでいたり、抜け出してしまった子犬だったチョビを学生を集めて自らも探しに出たりしている。教授としてもキチンとしており、あらゆる学生の性格を理解しており、交友関係を図式にするほど把握している。試験監督としても厳しく、カンニングペーパーは見逃さない。見つけても怒鳴りつけたりはしないが、「これなぁに? もらっていい?」と笑顔で没取する。これは学生の将来を思っての行動であり「カンニングして獣医になるのはいけない」と考えている様子である。中には漆原に恋心を抱いていた学生も昔いた。大掃除の際に、女性の写真や口紅が出てきたため、漆原が不倫しているのではないかという疑惑が持ち上がったが、写真は漆原が好きだった女優のポートレートであり、口紅は化粧品会社に就職した学生が妻へのプレゼントで渡したのを忘れていたものだった(結局は漆原が菱沼に口紅と花を買いに行かせて持ち帰った)。ハムテルだけが知っているが、その学生は漆原が好きだった。
- 何かと毛刈りが好きで、診察時に「毛刈りだ、毛刈りだ」と学生たちにバリカンを要求する描写も多くみられる。
- かなりの負けず嫌いで勝つためには手段を選ばない。作中で何度も「この○○を賭けてもいい」と口癖のように発言しており、アフリカ在住時には現地のウィッチドクターと賭けをして多くのアフリカン・アートを入手した(ただし、勝率は6割で、借家の備品を含めて多くの家財道具を取られてしまっている)。なお、原作におけるモデルは北海道大学名誉教授橋本信夫である[11]。
- 菅原(すがわら)
- 演 - 草刈正雄(友情出演)
- 獣医学部公衆衛生学講座の教授。イギリス紳士風の風貌を持つ上品な教授で、立派で真面目な大学教授の典型(ただしドラマ版では、特に後半に暑苦しい一面を見せることもあった)。
- 大の馬好きで、うっかり彼の前で馬の悪口を言った学生が、単位がもらえず留年し、挙句に就職にも失敗したという噂もある。
- 極めて厳格な性格で几帳面、なにごとも論理的に進めるため、学生からの信頼も厚い。漆原とは正反対の性格だが、学生時代の同期で40年来の腐れ縁の親友であり、優等生タイプの彼にとって、型にはまらない漆原をどこかでうらやましがっていたらしい描写もある。公衆衛生が専門であり微生物の扱いには長けているが、漆原とは逆で獣医師としての臨床からは長らく遠ざかっているため、手術や注射のような治療技術は苦手。やや難解なユーモアのセンスを持ち合わせている。菱沼がよく細菌を全滅させてしまうため、掲示板にあらゆる人がアドバイスの紙を貼っている場所に「細菌はとうきびが好き」「細菌は競馬場が好き」などのいたずらをした。繊細でやや神経質な性格のため、漆原には学生時代から振り回されていたが、話が進むにつれて、菱沼や小夜にも振り回されることが多くなった。原作では特徴的な口髭を生やしているが、ドラマ版では髭はない。
- 既婚者で、ぽっちゃり気味の気が強い妻がいる。シャーリーという名のポインター犬(後述)を飼っている。
- 大学へは車で通勤している。だが登場のたび(主に漆原と菱沼が原因で)必ずと言っていいほどボロボロになり、一度買い換える羽目になっている。
- 第87話では、ハムテル達の学年が受験する獣医師国家試験で試験委員を務める。
- ハムテルや二階堂のことを一度も名前で呼んだことがない。ドラマではハムテルをあだ名で呼ばず「西根君」としており、ハムテルの両親を除いて彼を唯一あだ名以外で呼ぶ人物である。
- 高屋敷 一郎(たかやしき いちろう)
- H大学病院学講座の助教授。既婚者で娘がいる。極めて常識的な人物。比較的若い。漆原に振り回されることも多い。
- 真面目一徹な性格で、女性全般を苦手としている。特に身なりが派手な学生(小林のようなビジュアル系ファッションや化粧の濃い女性)は嫌いである。不器用で口下手であり、愛娘の飼っていたスナネズミが死亡した際にも、なぐさめるつもりで「解剖して死因を調べる」と申し出たところ口をきいてもらえなくなり、機嫌をとるためハムテルにスナネズミをもらいに来たこともある。[12]
- ドラマ版には登場しないが、オリジナルキャラクターの矢倉助手(演:菊池均也)に役割の一部が移管されている。
- 亀松 彰男(かめまつ あきお)
- 演 - 西村淳二
- H大学獣医学部元教授。定年退職後に非常勤講師として勤務。組織学を教える。仙人のような長いひげが特徴。スナネズミの下に引く木材で出来た「チップ」というものを集める作業の際に、チップが衣服に入らないように防備していたため、学生と間違われていた。
- 二階堂が猫の拭い液を集めて研究している卒論では、自身がかつて駆け出しだった頃に二階堂と同じ研究をしていた今泉先生(後述)が、「猫の泉」で101匹の猫の拭い液を収集していた事を教えてくれた。
- 村田教授(むらた)
- H大にある研究所の1つ、「応用電気研究所」の教授。レーザーなどを研究している。比較的お金がある研究所であるため[13]、美人な秘書がいる。ゴミ漁りをしていた菱沼が秘書の存在を知り、「公衆衛生学にも秘書がいた」と話しており、学生たちに秘書の夢を抱かせたが、ハムテルと二階堂が話を聞くと、菱沼と小夜を秘書だと勘違いしていただけだった[14]。いつもアロハシャツを着ており、レーザーを使用するためゴーグルをしている。
- 大久保(おおくぼ)
- H大獣医学部では、内科を教えている教授。カンニングには「寛大というか 無頓着」で、学生達からは「ホトケの大久保先生」と呼ばれている。たまたま試験監督に当たったが、試験直前に前日に食べたものが原因で腹痛を起こしてしまい、代わりにカンニングに厳しい漆原が来てしまった。
その他の人物
- ブッチャー
- 日本に住んでウン十年、流暢な日本語を操る白人の中年男性。趣味で犬ぞりレースをやっており、チョビを見込んでチームにスカウトする。そのノリでハムテルをマッシャーに指名する。
- ただしアウトドア全般が趣味というだけで、犬ぞりもどちらかというと素人のお遊びであり、案外普通の人。
- 芝(しば)
- 付属動物病院の常連飼い主で、シベリアンハスキーのハーレー(後述)を始め、色々変わった動物[15]を飼っている。
- 小島(こじま)
- 付属動物病院の常連飼い主の一人で、猫をたくさん飼っている女性。「先生 うちのネコちゃんはね~」が口癖。漆原が怒りやすくなる飼い主。
- ユリちゃん / 加藤 百合子(かとう ゆりこ)
- 演 - 加藤治子
- 漆原の患畜である猫(名前はすみっこ)の飼い主。穏やかな風貌の老女。動物の病気について豊富な知識を持ち、全く含むところのない「無心」な発言で漆原の調子を狂わせる。
- 実は、漆原と菅原の大学時代の薬理学の助教授であった。旧姓は鬼丸(おにまる)。夫はすでに他界している。助教授時代の彼女は難しく厳しい授業で有名で、怒ると黒板を投げつけてくるほどだった(ただし菅原曰く、黒板まで投げられたのは漆原だけらしい)。
- しかし行動の滅茶苦茶さ故に退学になりかけた漆原をかばったのは彼女(と菅原)であり、その経緯から漆原は彼女に頭が上がらない。
- 磯貝(いそがい)
- M大学獣医学部教授。漆原の同期で、2人がまだ学生の頃、漆原がまちがって彼の弁当を食べてしまったことから大喧嘩になって以来の犬猿の仲。
- 学会では各々が担当する学生の発表時にささいな揚げ足の取り合いをし、あげく乱闘にまで発展することもある。作者の別作品『Heaven?』にも獣医役でカメオ出演している。
- 斎藤(さいとう)
- ハムテルの近所の家に住んでいる、タカの茶飲み友達。ミケの母猫の飼い主。
- 本間(ほんま)
- ハムテルの近所の家に住んでいる、老婦人。
- うっかりカリンちゃん(後述)にパンをあげてしまったことから、足繁く通われるようになってしまい、ついには「寝込んでしまいましたとさ」(タカ談)との事。
- 二階堂 里穂(にかいどう りほ)
- 二階堂の従妹で、九州在住の受験生。大学を2校受験したが、2つとも不合格になり受けられる大学が無く、海外に留学しようと思うが両親に反対され「まったくの思いつき」(ハムテル談)でH大獣医学部を受験する。両親から空港で飛び立つ飛行機に向かって「海外も北海道も一緒だ!」と言われていた。
- しかし二階堂曰く、幼少期に羊を指差して「プードル」と言ったり、豚を放牧するものだと思い込み、チョビを熊と勘違いするなど、動物に関する知識は皆無。クラーク像の前で二階堂とハムテルと待ち合わせしたが、H大のクラーク像は胸像であり、本人は全身像(※さっぽろ羊ヶ丘展望台にある、指差しているクラーク像)を想像していた。仕方なく並木道を見て帰ろうと菱沼に尋ねたが、菱沼が余計なことを言ってしまい、最終的に遭難しかかり、雪の中で倒れこみ人生を悲観し眠気がきて(単純に受験による睡魔)、うとうとしていたところ、牛糞の上を転がり人に擦り寄る「猫に育てられた」と噂される犬に体をこすりつけられたことなどにショックを受けて嫌気がさし、「こげん大学、受からんで良か!(※九州弁でこんな大学、受からなくて良い!)」と浪人することになった[16]。
- 西町家畜診療所院長
- 演 - 清水章吾
- ハムテルの家の近所にある、動物病院院長。タカの愛犬・コロの爪を切りすぎたり、タカが一升瓶いっぱいに集めた尿を目の前でトイレに流した(匂いを嗅いですぐ原因がわかったため)医者の孫。かなり高齢。温情会計だが、タカが持参したミケの便(消化していないそうめんだった)を割り箸でほぐしたり、チョビの便(寄生虫かと思ったらミカンの粒だった)を持ち帰らせたため、タカからは「デリカシーがない」と言われている。
- 動物好きの幼い曾孫が獣医師として一人前になるまで動物病院を存続させるため、漆原教授に中継ぎの獣医師の紹介を頼む。その中継ぎ獣医が二階堂であり、タカは裏切られた気持ちになるが、ハムテルは受け入れようと努力した。しかし結果的に二階堂のネズミ嫌いが発覚し、話は流れたが、ハムテルと二階堂が開業する意思を伝えると協力する姿勢を見せた[17]。
- 原嶋 麻衣子(はらしま まいこ)
- 数多くのテレビドラマやコマーシャル等で活躍する、天才子役。わがままな性格で、自分をコマーシャルから降板させることが出来ないのを分かっているため、共演している他の子役やスタッフにも態度が悪い。ポスター写真で犬を使う際にさらに機嫌が悪かったため、スタッフが以前、付属動物病院で菱沼が退屈しのぎにチョビの口を無理矢理開けて歯を数えていたのを目撃し、忍耐力のある犬だったことから、チョビを起用した。
- 機嫌が悪かった理由は撮影当日の朝に飼っている犬に可愛いからと尻尾にリボンをつけようとして尻を噛まれたからだった。撮影中、雷嫌いのチョビがフラッシュに驚き、二階堂が雷嫌いをバラしたために味をしめて、太鼓を叩いてチョビをいじめた。そのため撮影は上手くいったが、チョビの目は焦点が合っておらず、さらに苦労して撮影したポスターの内容は「動物に触ったら手を洗おう」だったため、チョビには内緒にした。
- 倉嶋動物病院院長
- 漆原の大学時代の後輩で、動物病院院長。ハムテルの研修先。明るく爽やかで受付終了時間が過ぎても電話があれば来院を勧め、治療費が高いと言われると分割で構わないなど柔軟性があり人望も厚いが、常連は午前中には来ない。さらにハムテルにも朝の掃除や準備を頼まないなどおかしな点があり、不思議に思っていると、壁に血の染みがあったため、翌朝行ってみると、雄叫びとゴンゴンという音が聞こえ、しばらくすると笑顔で出てきたが、その額からは血が出ていた。
- 実はひどい低血圧で朝が弱く、出勤すると頭に水道で冷水を浴び(冷たさで雄叫びが出ていた)、それでも目覚めない時は壁に額をぶつけていた。低血圧が女性に多いため[18]、恥ずかしくハムテルに言えなかったが、事実が判明したので、翌日からハムテルは朝から来るようになった。
- 第11巻後半の狂犬病予防接種の話では、スピーディーに注射を行っていたが、疲れがピークに達した時。犬に飛びかかられ、注射針が自身の手の甲に刺さってしまい、人医(※専門用語で、人間の病院の事)へ行くハメに。
- 今泉教授
- 単行本第9巻にて、回想での登場。40年前当時の論文を作成したとされる人物で、亀松先生が駆け出しの頃「定年まぎわだった」とのこと。当時、二階堂と同じく猫に関する研究をしていて、101匹の猫の拭い液を採取・収集した。生きていたら(連載当時)100歳ほどになるらしい。
- 夜に、今泉教授らしき仙人のような老人に二階堂とハムテルが手招きされて場所に行くと、猫が大量にいた。菱沼には「夢ではないか?」と言われたが、2人の腕には沢山の傷があり、再び同じ場所に菱沼と行くと、ペンギンの形をした水飲み場であり、蛇口が壊れて常に水が出ているために猫が水を飲みに集まっている場所だった[19]。
- 峰夫妻
- 西根家の近所に住む、老夫婦。旅行へ行く際、西根家にセキセイインコ3匹を預ける。預けるにあたって、タカから「何かあっても責任を追及しない」旨の一筆を書かされた。その中の一羽のオスが蛇口に写った自分をメスと勘違いし、求愛行動をしてタカに呆れられた[20]。
- 栗山犬猫病院院長
- 二階堂家の近所で開業している、動物病院院長。2年前(連載当時)、転落・骨折した母白猫を治療。二階堂家の隣人に、飼っていた白猫を譲ることを勧めた。2年後に二階堂弟妹たちに一匹ずつあてがう形で、再び飼うことを提案する。
- エンゼル動物病院院長夫妻
- 二階堂が自力で捜した、修行先の動物病院院長夫妻。二階堂が訪れた時には、院長は二階堂が修行を申し込む直前。雇っていた獣医師が急に退職した事から過労で倒れる寸前で、受付をしている院長夫人は臨月を迎えていた。
- その事から、「恩師にたてついたバチがあたったのだろうか」という事態に陥り、常連の飼い主の一人が第二次大戦の頃、「衛生兵でした」と申し出て、手伝ってくれる事に。
- 菱沼 智(ひしぬま さとし)
- 聖子の従弟。札幌市から車で5時間の距離にある町で牧場を営んでいる。真面目な青年だが、父親(聖子の叔父)とは折り合いが悪い。
- パソコンで牧場の牛を管理しているが(牛のデータを入力して、交配を考えるため)、父親が人工授精師に「安いのでいい」といい加減に決めてしまうため、頭を痛めている。
- 智の父
- 聖子の叔父。聖子曰くデリカシーに欠ける性格だが、牛飼いとしては大ベテラン。
- ちなみにここの牧場では、ナイター放牧を行っている。
- 板長
- 漆原教授の実家である、仕出し店の板長。少年時代、板場で盗み食いをする漆原とは食材を巡って争い、そのため、漆原の成人後も犬猿の仲。少年の漆原を騙すために、水あめの缶詰の中身を変えたりしていた。
- M山動物園園長
- 第49話で登場。類人猿担当の沖田さん・長谷部さん(後述)がインフルエンザに感染し、病欠したため、その間ハムテル・二階堂と共に類人猿たちの世話をすることに。あまり世話は得意ではない。
- 沖田(おきた)、長谷部(はせべ)
- M山動物園の類人猿の飼育員。担当は、沖田がゴリラとオランウータン、長谷部がチンパンジー。
- 向田(むこうだ)
- M山動物園の獣医。
- 大田原(おおたわら)
- 第90話で登場。H大獣医学部の先輩で、A山動物園の獣医を務める。
- 産まれてすぐ、母アザラシを亡くしたゴマフアザラシのデブリン(後述)の世話をしているが、嫌われているため、変装して1日2回、餌やりをしている。
- 谷崎(たにざき)
- H大構内にある、「応用電気研究所」で村田教授(前述)の秘書をしている。
- 美人で親切。ハムテルと二階堂が付属図書館に漆原教授が借りていた本の返却へ行った際、「うちの教授が(秘書を)見たと申しておりましたが…」と、獣医学部に秘書がいるらしいという話を教えた。
その他の動物たち
- シーザー
- ブッチャーの飼い犬のオスのハスキー犬。犬ぞりレースにおいては、リーダーを務める。非常にやる気があり、リーダーとしての適正はあるのだが、無神経な性格でとにかくうるさい。「オレはやるぜ オレはやるぜ」というセリフとともに四六時中吠えているシーンが多く描かれている。
- 平九郎(へいくろう)
- 清原の飼い犬。性格は温厚で、怖い顔のチョビを相手にしても怖がらず、大学にいる間の遊び相手にもなっている。
- 清原が就職のために上京した際、世話をハムテルに押し付けて(一時的に)置き去りにされたが、東京での飼育環境を入手した清原が迎えに来たときには、豊かな大学の環境よりも清原を選んで一緒に上京した。
- リリー
- 生まれたてのチョビが漆原のもとに預けられた当時の、学生が飼っていた小型犬。チョビを含む4匹の子犬の乳母犬にするため、子育てが終わった彼女が大学に連れて来られた。最初は受け入れなかったために、漆原が力づくで授乳をさせ、リリーも渋々子犬を受け入れる様になったが、次第に母性が目覚め始め、子犬に手を出そうとする漆原を威嚇するようになった。最後は子犬が大きくなってきたことと、漆原が力づくでチョビに自分の顔を覚えさせようとしたために、育児に嫌気がさして実家に帰ることになった。
- プルプル
- T市家畜衛生試験場で飼育されているメスのヒツジ。家畜衛生試験場で飼われているヒツジの中でも一際大きく、凶暴。前脚の蹄で突いて足跡を付ける「プルプルのチョキ」が必殺技。子羊もプルプルに似て大きい。
- ナツコ
- 付属動物病院の患畜。メスのセント・バーナードで、一見ヤクザ風の飼い主がいる。飼い主には溺愛されている。
- 単行本第9巻掲載の犬ぞりレース大会にて、漆原の犬ぞりチームに参加させられる。
- シャーリー
- 菅原教授の家で飼われている、雌のポインター犬。一人称は、「アタシ」。元々は菅原教授の友人が飼っていた猟犬だったが、飼い主が仕留めた獲物をねこばばして食べてしまったことが原因で、山に捨てられるところだったのを菅原が引き取った。
- 元々が猟犬だったためか気性が荒く、年1回の狂犬病予防接種を嫌がり牙をむく・シャンプーを嫌がるなど、菅原教授を困らせている。
- ハーレー
- 雄のシベリアンハスキー。仔犬のころからムクムクとした毛がチャームポイント。だがそれが災いし、毎年夏になると熱射病を患うため、見かねた飼い主の芝さんが美容室へ連れて行き、6時間がかりの散髪を敢行。その結果は、やせこけてまるでハイエナのような風貌になったため、散歩に連れて行けば注目を集めるハメになり、夜中に散歩をすることに。しかしハーレー自身は涼しく過ごせるようになり上機嫌であった。
- オオニシキ号
- ひまわり乗馬倶楽部で一番大きなサラブレッド。乗馬倶楽部でアルバイトを始めた頃のハムテルたちから、ばんえい競馬用の馬と勘違いされるほど大柄。競走馬時代は荒天の中で豪快に勝ったレースが多かったことから、ファンも多い人気馬であった。意外と人懐っこい。
- リュウセイ号
- ひまわり乗馬倶楽部で飼われているオス馬。臆病で人見知りが激しく、ひまわり乗馬倶楽部でアルバイトするハムテルたちにもなかなかなついてくれない。セイラムライト号(後述)にモーションをかけられた時には、強烈な蹴りを入れてフッた。
- セイラムライト号
- ハムテルたちがひまわり乗馬倶楽部でアルバイトをして2年目に、新しく加わった馬。オーナーいわく「かわいいヤツだが異常に惚れっぽい」。好みは、自分よりも小柄な馬。
- ウイちゃん
- 石田の飼いスナネズミ。1匹だけで飼育されているせいか、石田とのコミュニケーションがきちんと取られている。
- ピーちゃんとゴンベ姉妹
- ヒヨちゃんのお見合い相手として、二階堂から紹介されたメスのニワトリ。お見合い初日から、ヒヨちゃんとの相性は最悪。
- 元々は二階堂の親戚宅で飼育されていたが、姉妹揃って「ひどく戦闘的な性格」で、亭主の雄鶏を蹴り殺しそうになったことが一度や二度ではなく、何度相手を取り替えてもその繰り返しで、親戚が困り果てて二階堂に押し付けた。最後には2羽がかりでヒヨちゃんを襲うが反撃にあい、西根家を後にした。数日後、たまたま近所を歩いていたハムテルと二階堂が高田さん宅(西根家の裏向い)にいるのを発見。以前から飼われていた高田家の鶏たちとケンカしていた。その後は、高田家で飼われている。
- ナルちゃん、ピーちゃん、けめこ兄妹
- 西根家の近所に住む、峰夫妻(先述)の飼いセキセイインコ。ナルちゃんとピーちゃんがオスで、けめこがメス。峰夫妻が旅行に行くため、その間西根家であずかることになった。
- ジュリ
- 獣医学部の学生の飼い犬(誰が飼っているかは不明)。元々は白い犬だが、汚れることを気にせず牛糞を体にこすりつけたことから、茶色い毛並みに。おまけに人間に体をこすり付ける性癖があるため、「猫に育てられた犬」という噂がある。
- ブルちゃん
- 獣医学部の学生の飼い犬(ジュリ同様、誰が飼っているかは不明)。ブルドッグ。
- チョビと張るぐらい人相(犬相)が悪く、獣医学部駐車場にハムテルたちの母校の後輩たちがバイクを無断駐輪した一件では、チョビと2人(2匹)で番犬として駐車場に繋がれていた。
- カリン
- 西根家の近所に住む、親子(名前は不明)の飼い犬。エサは十分に与えられているのにも関わらず、首輪を外してはしょっちゅう抜け出して、余所でえさを貰う食いしん坊。後日、診察の結果寄生虫がいることが判明。投薬治療により完治したが、食べた分だけ太るようになって首輪抜けが出来なくなった。
- フクちゃん
- 菱沼の飼い猫。高級な長毛種(多分ペルシャ猫かチンチラ)のオス。
- 別名・「半ノラのフクちゃん」。
- 高級な種類であるにもかかわらず、気さくな性格であちこちに別宅(エサをくれる家庭)がある。汚れることを全く気にしていないが、汚さを見かねた菱沼が、食事中の彼に背後からこっそり麻酔を打ち、眠った隙にシャンプーを行ったが、途中で目を覚まして反撃。それ以来、飼い主である菱沼とは距離を置いている。
- ニャオン
- 菱沼のアパートにちょくちょく顔を出すようになった、長毛種の黒猫。隣の部屋の事務所に使われている場所に閉じ込められてベランダで助けを求めているのを菱沼が発見し、放置されていた風呂のフタをハシゴにして助けた。初対面で菱沼は野良だと思っていたが、後に飼い猫であることが判明。動物にあまり好かれない菱沼が唯一、なつかれた動物。
- ハナちゃん
- 白黒のブチ猫。鼻の横に黒い点があり、菱沼は「鼻くそハナちゃん」と呼ぶ。警戒心が強く、菱沼を肝試し対象としてしか見ていない。時に菱沼の頭の回転が速くなり逆に驚かされて失禁する。後に、菱沼が住むアパートの住人(女性)の飼い猫であることが判明。
- 源三(げんぞう)
- 菱沼の実家で飼っている、オスの柴犬。菱沼が実家で暮らしている頃は、家族の中で一番若くてトロい彼女をなめてかかっていたが、H大2年生の時、運転免許を取得して間もなく、運転が下手だった彼女が車庫入れに失敗して犬小屋に衝突、破壊して以来、彼女を恐れるようになった。
- セリカ
- H大獣医学部で飼育されている馬。年中鼻水を垂らしていて、学生が厩舎を清掃中、背中を向けると作業着で鼻水をふく。ハムテルが菅原教授に仕掛けてついに菅原教授も鼻水の餌食になった。極めつけは毛繕いの「お礼」に、学生の髪をむしり食べる。小林が髪をむしられて坊主にしてしまった。
- モモンガ兄妹
- 幼獣だった頃、巣穴のあった木が森林伐採にあい、母親を亡くし漆原教授宅に持ち込まれる。チョビ同様、漆原に育てられて成長。家畜病院に連れて来られ、その可愛らしさに学生たちが夢中になるが、夜行性の動物であるため活発になると同時に、あちこちで排泄する悪癖があり、それを知っていた漆原は窓の外からその惨事を笑いながらみていた。結局ペットとして飼うことを断念。その後、H大学構内の原生林に新たに巣箱を設け、放された。
- 第106話では、雪の中で眠っている所をチョビに発見された。
- プチ
- ハムテルが所属している、犬ぞりチームのメンバーの1匹。メスのシベリアン・ハスキー。飼い主は鮮魚店を営んでおり、エサは鯛のお頭などの上等な物を食べているため、ハムテルが時々肉をやると喜んで、宝物の魚の頭蓋骨を見せてくれる。人相(犬相)は悪いが、性格はボーっとしている。
- シロ
- 二階堂がかつて飼っていた白猫(雌)で、ヒガシ・ニッキ・カッちゃん兄弟の母。
- 二階堂の弟妹たちの「手加減を知らない」溺愛に恐れをなし、2階の窓から飛び降り(息子達の項を参照)、犬猫病院から退院後。二階堂家の隣人に引き取られた。
- ヒガシ・ニッキ・カッちゃん兄弟
- 二階堂家で飼われている、白猫兄弟。実は2年前(連載当時)、二階堂が飼っていた白猫(雌)の子供。母白猫は二階堂の弟妹たちの溺愛に恐れをなし、「自殺未遂」した(二階堂談)。幸い、一命は取り留めたが栗山院長(前述)に諭され、隣人に譲ることに。
- その後、母猫がこっそりと二階堂家へ仔猫たちを伴い、二階堂が与えたエサを食べていた。二階堂は見たら逃げるとわかっていたため、見ないでいたが、つい目が合ってしまい、当時の猫と気付く。しかしついに弟妹たちと遭遇。猫が1匹と思っていたが、子猫が3匹もいて驚いていた。二階堂は飼うことを反対したが、両親も動物が大好きで飼いたいと言い出し、栗山院長に相談すると「もう弟妹たちも成長したし大丈夫だろう」と許可。二階堂は時間を決めて遊ぶように弟妹たちに注意したが、両親に「お父さんとお母さんも触りたい」と言われ「大人は我慢してください!」と怒った。
- アン
- K県にある、二階堂本家で飼われているヨークシャーテリア。「思っていたのと違う」と、二階堂が驚く坊っちゃん刈りの毛並み。生まれてから一度も、美容室に行ったことが無い。トイレのしつけが出来ておらず、トイレの外で排泄している。ある日、抜け毛に気付いた二階堂が地元の動物病院へ連れて行き、水虫を患っていることが判明。顔全体まで、病状が進んでいたことから毛刈りをすると、チワワそっくりの容貌に(ただし軟膏で治療したため、つるりぬるりとした体になった)。
- スコシ
- タカの知り合いである、イギリス人夫妻の飼い犬。お風呂が嫌い。夫妻が来日してすぐに、ひどく衰弱しているところを保護され、動物病院へ連れて行き、その後回復。だが、性格が「かわいくない」ことから、飼い主が見つからず結局自分達が飼うことに。
- クルタン
- 家畜病院の患畜。レストラン(廃業)の隣の家に住む女性に飼われている犬。若干太り気味で、便秘を患っている。白衣を着て治療に当たる漆原を見て、レストランが営業されていた頃に、よく残り物をくれたチーフシェフと似ていたことから、大喜びで飛びつくものの、無理矢理薬をゲンコツ付きで飲ませたことから、激怒。診察室で大暴れし、獣医が嫌いになる。だがその後、便秘の治療で何回か家畜病院へ行くうちに体が楽になることに気付き、便秘がつらくなると自発的に、自宅の垣根をくぐり抜けてやってくるようになった。
- ポチ
- バードウォッチングに参加した、ハムテルが保護したモズのヒナ。いずれ野生に帰さなければいけないため、西根家の温室で放し飼いにすることに。ハムテルの顔を見ると、エサをくれる人と認識して、甘えた声をあげるように。2、3週間で飛べるようになり、エサとして与えた鶏のササミを部屋干ししていたハムテルのトレーナーに、早贄するようになる。チョビとも仲良くなるが、野生に戻れなくなることを危惧したハムテルによって放された。
- キューちゃん
- 公衆衛生学講座で保護している、迷い九官鳥。飼い主は、大企業の支店長一家。言葉遣いが悪く(第一声が「クソババア」だった)、チョビも含めて講座の女性陣に人気が無い。
- 「クソババア」の発言は、支店長一家の幼い息子が、姉弟ゲンカの腹いせにキューちゃんに教え込んだもので、無事に帰されたものの、言葉遣いの悪さを案じた菅原教授が日本昔話を教えたため、一寸法師と桃太郎が混ざった話をしゃべるようになった。
- デブリン
- A山動物園で飼育されている、ゴマフアザラシの赤ちゃん。生後9日で母アザラシを亡くし、飼育員が母親がわりとなってエサを与えている。
- 中々エサを食べてくれず、ハムテルが「ミルク入りホッケ」を与えることを提案。実習終盤、ようやくハムテル達に慣れてきたが、可愛くなってきたところで実習が終了。1年後、成獣になったデブリンを訪問したが、ハムテル達を覚えていなかった。
- ガブリエル
- 中川の飼い猫。親猫に先立たれ、身寄りのなくなった彼を漆原教授から押し付けられた。「あんまり小さいので育たないかも」という漆原の言葉を真に受けた中川は、ガブリエルを大切に育てる。そのため体は頑丈になったがネコ社会にはなじめないまま成長し、ミケの元で行儀見習い(中川は武者修行のつもりだった)をさせるためあずけられたことがある。ちなみに、名前の由来は「ヒトをガブリガブリと噛む」から。
- モモちゃん
- 繁殖学講座で飼育されている、牛。3学期が始まってすぐ産気付き、清原たちが泊り込んでお産の立ち会いにあたる。
- ケン
- ハムテルたちが大学に入学して、教養部で一般教養をしていた頃にタカが保護したポメラニアン。子犬だと思っていたが、新聞の迷い犬の欄を改めて確認したところ、歯がなく視力が弱っていて年齢が18歳(人間に換算すると88歳)だと判った。「心臓病の持病あり」と掲載されているのを見て、驚愕。あわててチョビから引き離し、本当の飼い主に連絡を取り、帰した。
- ピーちゃん
- ハムテルが留守中に、西根家へ診察に連れて来られた文鳥。メス。タカの奮闘により無事出産する。
- チャコ
- 阿波野の飼い猫。H大卒業時まで飼っていたが、就職・入社後。社員寮に入ることになり、泣く泣く実家の両親の元へ送られた。
- さぶ
- 西根家の近所にある、『山東鮨』の飼い犬。ハムテル曰く「思索家で 求道家」。自分を高めている割には人懐っこく、往来の人が見たいときには芸を披露してくれる。
- シロさん
- 西根家の近所で飼われている、「プードルの血でも入っているのだろうか」と思われるようなウェーブのかかった柔らかい白い毛並みに、どこか悲しげな瞳を持つ犬。かなりの美形。
- 一見「薄幸の美少女」を思わせるが、実は去年の秋(連載当時)に鎖を切って隣の家に侵入し、漬物用に干していた大根を盗み食いしていた。実はベジタリアンで、普段食べるエサは野菜ばかり。「お手」のポーズを勘違いしている。
- ジョン
- 西根家の近所で飼われている犬。ミケがしょっちゅう、自分の(飼い主の)家の門柱で肝試しをしているため、犬猿の仲。
- ケンさん、キョウさん、ポンタちゃん、ジュリエッタ兄妹
- 西根家の裏向かいに住む、高田家で飼われている鶏兄妹。オスのケンさんの名前の由来は、「危険のケン」。同じくオスのキョウさんは、「凶暴のキョウ」。
- 西根家のヒヨちゃんとは、永遠のライバル。後に迷いこんできた、二階堂親戚家出身のピーちゃん&ゴンベ姉妹(前述)とは彼女達がやって来た当初、ケンカしていたが後に一緒に暮らすようになる。
- すみっこ
- 加藤百合子の飼い猫で、家畜病院の患畜。いつも部屋の隅にいることから、「すみっこ」と名付けられたようだ。
- パフ
- 西根家の近所で飼われている、犬。室内で飼われているが、外(玄関)へ出る時はラジカセでつながれている。
- 仔犬のころから、ラジカセにつながれており、自分では動かせないと思っている。
- 黄色(きいろ)、ガッツ
- 中川が働いている、カンガルーワールドで飼育されている、カンガルーの群れのボス。
- 黄色は女・子どもの群れのボスで、ガッツは大人のオスの群れのボス。ハムテルと清原のミスで柵から出てしまい、ついに真のボスを決める戦いに至ってしまう。しかしハムテルの機転でボス争いは回避された。
原作に登場する場所・建築物
この節には独自研究が含まれているおそれがあります。 |
モデルとなったと推定される場所を含む。()に作品中での表記を記す。
- 北海道大学(H大学)
- 作品の活動の中心となる大学。
- 桑園・日本中央競馬会札幌競馬場(札幌中央競馬場)
- 文庫版1巻で菅原教授のメモに登場。「桑園」はJR北海道(函館本線・札沼線)の駅名(札幌競馬場の最寄り駅)で、地名としては存在しないものの、その周辺地域を指す呼称として用いられている。
- 藻岩山・藻岩山ロープウェイ(○いわ山)
- チョビが遭難した山。
- 旭川市旭山動物園(A山動物園)
- 文庫版6巻で、ハムテル達の実習先として登場。
- 札幌市円山動物園(M山動物園)
- ハムテル達の実習先として登場。
- 北海道立滝川畜産試験場(T市家畜衛生試験場)
- ハムテル達の夏休み期間におこなわれる牧場実習先として登場。
- 福岡県北九州市グリーンパーク・響灘緑地(カンガルーワールド)
- カンガルー広場がある。中川の卒業後の勤務先のモデルとなった施設。
- さっぽろ羊ヶ丘展望台(指さしているクラーク像)
- 大学受験のため渡道した、二階堂の従妹・里穂が待ち合わせ場所と勘違いして彼女の想像での登場。
- 実際の待ち合わせ場所はH大学構内のクラーク銅像だった。
- 小樽市(港と運河と水族館のまち)
- 菱沼の産まれ故郷で、札幌からJRで45分の距離。
- 北海道立真駒内公園 (国際犬ぞりレース札幌大会開催地)
- ハムテルが所属している、ブッチャーが監督を務める犬ぞりチームが毎年参加している犬ぞりレース大会の開催地。
- さっぽろ雪まつりの会場として知られている。
コミックス
単行本
- 佐々木倫子 『動物のお医者さん』 白泉社〈花とゆめCOMICS〉、全12巻
- 1989年4月19日刊行 ISBN 4-592-11082-X
- 1989年8月18日刊行 ISBN 4-592-11083-8
- 1990年4月19日刊行 ISBN 4-592-11084-6
- 1990年11月19日刊行 ISBN 4-592-11085-4
- 1991年3月19日刊行 ISBN 4-592-11086-2
- 1991年8月19日刊行 ISBN 4-592-11087-0
- 1992年1月17日刊行 ISBN 4-592-11088-9
- 1992年7月17日刊行 ISBN 4-592-11089-7
- 1993年1月19日刊行 ISBN 4-592-12039-6
- 1993年8月19日刊行 ISBN 4-592-12040-X
- 1994年1月19日刊行 ISBN 4-592-12041-8
- 1994年5月19日刊行 ISBN 4-592-12042-6
文庫本
- 佐々木倫子 『動物のお医者さん』 白泉社〈白泉社文庫〉、全8巻
- 1995年12月15日刊行 ISBN 4-592-88141-9
- 1995年12月15日刊行 ISBN 4-592-88142-7
- 1995年12月15日刊行 ISBN 4-592-88143-5
- 1996年3月15日刊行 ISBN 4-592-88144-3
- 1996年3月15日刊行 ISBN 4-592-88145-1
- 1996年3月15日刊行 ISBN 4-592-88146-X
- 1996年6月14日刊行 ISBN 4-592-88147-8
- 1996年6月14日刊行 ISBN 4-592-88148-6
愛蔵版
- 佐々木倫子 『動物のお医者さん 愛蔵版』 白泉社〈花とゆめCOMICSスペシャル〉、全6巻
- 2013年10月4日発売 ISBN 978-4-592-21708-4
- 2013年10月4日発売 ISBN 978-4-592-21709-1
- 2013年11月5日発売 ISBN 978-4-592-21710-7
- 2013年11月5日発売 ISBN 978-4-592-21711-4
- 2013年12月5日発売 ISBN 978-4-592-21712-1
- 2013年12月5日発売 ISBN 978-4-592-21713-8
テレビドラマ
動物のお医者さん | |
---|---|
ジャンル | テレビドラマ |
原作 | 佐々木倫子 |
脚本 |
横田理恵 古沢良太 江頭美智留 |
監督 |
佐藤嗣麻子 深沢正樹 久野昌宏 山崎貴 |
出演者 |
吉沢悠 要潤 高杉瑞穂 平井理央 加賀美早紀 和久井映見 雛形あきこ 岸田今日子 江守徹 柊瑠美 山本圭子 |
エンディング | 諌山実生「朝陽の中で微笑んで」 |
製作 | |
プロデューサー | 高橋浩太郎 |
制作 | テレビ朝日 |
放送 | |
音声形式 | ステレオ放送 |
放送国・地域 | 日本 |
放送期間 | 2003年4月17日 - 6月26日 |
放送時間 | 木曜日21:00 - 21:54 |
放送枠 | 木曜ドラマ (テレビ朝日) |
放送分 | 54分 |
回数 | 11 |
テレビ朝日系列の『木曜ドラマ』枠(毎週木曜日21:00 - 21:54、JST)で2003年4月17日から6月26日まで放送された日本のテレビドラマ。主演は吉沢悠。
概要
脚本には横田理恵・江頭美智留(共にごくせん)や古沢良太(ALWAYS 三丁目の夕日)、演出には映画監督の佐藤嗣麻子(エコエコアザラク)や山崎貴(ALWAYS 三丁目の夕日)が起用されている。また、ストーリー進行などに多少の変更があり、H大学は北海道大学ではなく埼玉県の城西大学で撮影された。放送終了後はDVD、ビデオ化された。なお、主要キャストの一人である平井理央が放送の2年後にフジテレビのアナウンサーとなったため(2012年に退社し、タレント・女優業を再開)、在職期間中はパブリシティ権の関係上再放送が困難と思われたが、BS朝日や、スカイパーフェクTV!・ケーブルテレビ等のテレ朝チャンネルでは再放送が行われている。劇中ナレーションはキートン山田が担当している。
キャスト
キャストは#登場人物・動物を参照。
スタッフ
- プロデュース - 高橋浩太郎
- 協力プロデュース - 霜田一寿(ザ・ワークス)
- 脚本 - 横田理恵、古沢良太、江頭美智留
- 監督 - 佐藤嗣麻子、深沢正樹、久野昌宏、山崎貴
- 音楽 - 寺嶋民哉
- 音楽協力 - 株式会社テレビ朝日ミュージック
- 制作協力 - ザ・ワークス
- 制作著作 - テレビ朝日
主題歌
放送日程
各話 | 放送日 | サブタイトル | 脚本 | 監督 | 視聴率 |
---|---|---|---|---|---|
第1話 | 2003年4月17日 | 「私はチョビ」 【「運命」「チョビの病気」「ミケの危機」】 |
横田理恵 | 佐藤嗣麻子 | 13.7% |
第2話 | 2003年4月24日 | 「女といふもの…」 【「タカの執念」「菅原教授の悩み」「菱沼の恋人」】 |
深沢正樹 | 10.8% | |
第3話 | 2003年5月 | 1日「チョビ牧場へ行く」「ネズミの見分け方」 【「いいネズミ、の見分け方」「漆原の罪と罰」】 |
古沢良太 | 久野昌宏 | 9.9% |
第4話 | 2003年5月 | 8日「チョビ飼い主を探す」「怪しいアルバイト」 【「怪しいアルバイト」「タカの孫自慢」「飼い主は誰?」】 |
横田理恵 | 10.1% | |
第5話 | 2003年5月15日 | 「しるこ+スシ=爆弾」「チョビ達を狙う犯人」 【「雨の日の惨劇」「二階堂の試練」「夜の訪問者」】 |
古沢良太 | 佐藤嗣麻子 | 8.6% |
第6話 | 2003年5月22日 | 「チョビとミケ、麻雀と試験に乱入!ハムテル絶体絶命…」 【「家族の大勝負」「ハムテルの試験対策」「漆原の弱点」】 |
横田理恵 | 久野昌宏 | 7.6% |
第7話 | 2003年5月29日 | 「ミケの家出」「英語出来なくてなぜ悪い」 【「ミケの家出」「英語のかべ」「清原の愛情」】 |
古沢良太 | 山崎貴 | 9.1% |
第8話 | 2003年6月 | 5日「ヒヨちゃん、病に倒れる」「菱沼を迎えにきた男」 【「ヒヨちゃん、病に伏す」「菱沼の就職」「ネズミ捕獲作戦」】 |
佐藤嗣麻子 | 11.3% | |
第9話 | 2003年6月12日 | 「西根家の蔵で、殺人事件」「菱沼の宿敵はゴージャス女」 【「菱沼のライバル」「クリスマスの思い出」「謎の細菌メモ」】 |
横田理恵 | 久野昌宏 | 9.2% |
第10話 | 2003年6月19日 | 「さよなら、平九郎」「漆原の秘密・口紅の美女!」 【「間違いだらけの講座選び」「漆原の秘密!?」「さよなら、平九郎」】 |
江頭美智留 | 山崎貴 | 8.8% |
最終話 | 2003年6月26日 | 「チョビ、山で行方不明!生きていて…」 【「チョビ、帰らず」「宿命の対決」】 |
横田理恵 (Aパート) 古沢良太 (Bパート) |
佐藤嗣麻子 (Aパート) 久野昌宏 (Bパート) |
9.7% |
平均視聴率 9.9%(視聴率は関東地区・ビデオリサーチ社調べ) |
TVドラマ版における原作との相違点
- 前述にもあるがタカはハムテルを「キミテルさん」と呼んでいる(原作では呼び捨て)。
- 原作掲載時期にはそれほど流通していなかった携帯電話が所々で登場(3話後半、最終話前半など)する。
- 前述どおり嶋田小夜が、ハムテル達の同級生(原作では1年先輩)になっている。
- 舞台が北海道であるか定かではない。北国ネタは扉の氷結で閉じ込められる一編だけ映像化されている。
- 4話後半は試験場が舞台だが同じ場所がメインとなる原作で登場した羊のプルプルの出る話が映像化されていない。
- 同じく4話後半で劇中崖から滑ったのは原作では二階堂のみだがドラマではハムテルも一緒に滑っている。そのため民家に助けを求めるメンバーからハムテルがカットされている上、原作とは違い放置された状態になっている。また同作で漆原がお菓子を大量に持ち込んでいたのがばれるシーンも買い物チーム出発後から前に変更されている。
- 1話Aパートで漆原がハムテルに賭けの題材として出したのが、原作ではカシオ計算機の電卓「カシオミニ」だったが、ドラマでは電子辞書に変更されている。
- 6話Aパートの、家族内での賭け麻雀の敗者への罰ゲームの内容が、屋根の雪下ろしから、テレビ撮影のために家の大掃除をするに変更されている。このときの帰国理由も正月から、演奏会のために変更されている。
- 10話Aパートの、原作にもあった「大根の大食いで勝った人が講座に来たらどうするんです」の台詞を受ける形で回想と思われる、岡田先輩が大根の大食いで勝利するシーンが挿入される。
- 最終回前半の話において、原作にはなかったハムテルが焦り故からか、タカに対して逆ギレし、その直後無理がたたって過労で倒れるという描写が追加(原作ではすべての話を通じてハムテルが怒る描写はない)。
- 最終回前半の話において、原作では最終的にチョビ捜索の増員に立候補したのはハムテル達の友人+菱沼だったが、ドラマではチョビ捜索のため講義をサボっていることが漆原と菅原にばれた(原作では一応は大学にいっている描写がある)後、漆原の招集により集められた獣医学部の学生多数+菅原が捜索に加わった。また、漆原が招集したためか彼が捜索の陣頭指揮を担当している。
- 最終回後半の運動会は原作では優勝チームにビールが進呈されるだけだったが、ドラマでは最下位チームが運動会の後のパーティの後片付けを全部やるという罰ゲームがあるという設定が追加されている。そのためか、原作では教師チームのみだった特訓シーンがほかの学部たちも必死になって特訓しているシーンが追加されている。
- 最終回後半の運動会は原作では特に実行委員は登場していないが、ドラマでは亀松先生が実行委員となっている。
- 最終回後半の『動物借り物競争』において、原作では最下位だった漆原の順位が1位になっている。原作ではチョビがハムテルの言うことをしっかり聞いていたからだが、ドラマでは漆原が試供品のドッグフードでチョビを釣ったため。これはドラマ内でカットされた『子犬おいでおいで競争』内で漆原がやったこと(漫画内で使ったのはお弁当のおかずのメンチカツ)の部分を流用したためと思われる。
- 最終回後半の運動会の最終種目が原作の『スウェーデンリレー』から原作でその直前に行われた『直検競争』に変更。さらに漆原がくじで選んだ物と実際に引いた物も原作と異なっている(原作では漆原は1回目がカップめん「赤いきつね」と間違え「緑のたぬき」、2回目がガンダムと間違え鉄腕アトムの人形だったがドラマでは1回目が探す物がシャンプーなのに対しリンスを引き2回目はリンスを引くくじをえらぶもボディソープを選んでしまう)。また、ハムテルも2回目のくじで選んだ物と引いた物が異なる(原作で2回目に引いた物が狐のぬいぐるみだったのに対し選んだ物は鴨のぬいぐるみ)。
- ハムテルの友人の中で名前の設定が明確でないため、レギュラーからもれたと思われる「眼鏡の人物」が、最終回後半の学部内運動会に登場し、ハムテルのサポートをした。
- 最終回の1つ前の話(10話Cパート)で清原がアメリカ留学したため、チョビの捜索や運動会内での彼の描写(酒飲み競争で酒を飲みすぎる、優勝商品のビールを羨ましがる等)がすべてカットになった。
テレビ朝日系列 木曜ドラマ | ||
---|---|---|
前番組 | 番組名 | 次番組 |
恋は戦い!
(2003.1.9 - 2003.3.13) |
動物のお医者さん
(2003.4.17 - 2003.6.26) |
脚注
- ^ 札幌H大学獣医学部研究会 『コミックに見る獣医学部の研究』(データハウス、1994年) ISBN 4-88718-270-8
- ^ 原作第2話にて「大正時代に建てられた」と明かされている
- ^ H大学卒業式後に開かれた、獣医学部の卒業コンパでは白衣にいつものトレーナーで出席し、漆原から「もっと卒業式らしい服を着てこい」と注意されており、TPOには疎い。
- ^ その事を聞いた、西根家の一同からは「その先輩は商才がないんだよ」と言われていた。
- ^ ちなみに、自身の研究内容(論文)の締め切りは間に合わなかったが提出出来る事に(※ただし、年内の博士号授与は無理とのこと)なり、連載終盤頃に完成して提出した。
- ^ 開催された当時、中学生だったと思われる。
- ^ 菱沼からは「お前」ではなく「あなた」と言うようにと注意された。
- ^ ただし、漆原から「講義の時には着てこないでね」と釘を刺されている。
- ^ だが、この事が原因で「H大の学生(受験生)が挙動不審だった」と他の試験委員から問題漏洩の疑いをかけられた、菅原教授の胃を痛くさせた。
- ^ ただし、ヘタだからという理由で自分ではあまり手術は執刀しない。
- ^ アフリカの仮面いっぱい 札幌芸術の森美術館で展覧会
- ^ 獣医学部に厚生省から、助成金が下りる事になった話では、マンションを衝動買いしてしまった。
- ^ この事から、漆原曰く「応電は ハワイだ!!」と言われている。
- ^ 菱沼の年齢からいっても絶対にそうだと思っていた。ちなみに、小夜は「皿を下げるのが早すぎる」秘書だったとの事。
- ^ 付属動物病院に、皮膚病のコウモリを連れて来ていた。
- ^ 宣言した日がH大の合格発表よりもだいぶ前であった事から、負け惜しみにはならなかった。
- ^ ただし2〜3年後との事。本人曰く「私が 働きたいだけ働いてから」
- ^ 同じく低血圧の菱沼から「気持ちはわかるけど」と、同情されたと同時に幻滅されていた。
- ^ その事から、ハムテルは「まさか 40年前からこう(蛇口が壊れたまま)なんじゃ…」と推測した。
- ^ タカいわく「神話に出てくるバカにそっくりだよ!!」
関連項目
- 向井荒太の動物日記 〜愛犬ロシナンテの災難〜
- 堂本剛主演の日本テレビのテレビドラマ。元々本作をドラマ化したものとして製作されていたが、諸事情により設定改変及び、作品の方向性の変更で別作品となった(探偵ファイル/芸能・情報館より)。
- その名残として大学の獣医学部を舞台にしている点は共通しており、また主人公・向井荒太が本作の菱沼聖子と同じ体質を持っている。また荒太が犬に引きずられるシーンなど類似シーンも多い。
外部リンク
- 動物のお医者さん - テレビ朝日(アーカイブ)