ムーンライトえちご
ムーンライトえちご えちご春の夜空号 | |
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485系 ムーンライトえちご (新潟駅) | |
概要 | |
国 | 日本 |
種類 | 夜行快速列車(臨時列車) |
現況 | 運行中 |
地域 | 東京都・埼玉県・群馬県・新潟県 |
前身 | 団体専用快速列車「ムーンライト」 |
運行開始 | 1986年6月30日 |
後継 | E653系7両 |
運営者 | 東日本旅客鉄道(JR東日本) |
旧運営者 | 日本国有鉄道(国鉄) |
路線 | |
起点 | 新宿駅 |
終点 | 新潟駅 |
営業距離 | 331.0km |
使用路線 | 山手貨物線、東北貨物線、高崎線、上越線、信越本線 |
車内サービス | |
クラス | 普通車、グリーン車 |
技術 | |
車両 |
485系電車(新潟車両センター) 183系電車(幕張車両センター) E653系1000番台(新潟車両センター) |
軌間 | 1,067 mm |
ムーンライトえちご 運行経路図 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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ムーンライトえちごは、ムーンライト (列車)シリーズの一つである。当列車は、東日本旅客鉄道(JR東日本)が新宿駅 - 新潟駅間を山手線・東北本線・高崎線・上越線・信越本線経由で運行されていた夜行快速列車である。2009年3月14日のダイヤ改正以降は臨時列車となったが、2014年(平成26年)6月以降は列車が設定されていない。
この後、各路線に続々と登場したムーンライトの元祖でもある。
運行概況
2009年3月14日のダイヤ改正で臨時列車化され、長期連休、お盆休みや年末年始などに運行されていた首都圏と新潟都市圏を結ぶ臨時夜行列車で、2013年1月のダイヤ改正で大阪駅発着の臨時夜行急行「きたぐに」完全廃止後は新潟駅を発着する唯一の夜行列車となっていた[1] が、2014年夏期以降は運転されていない。使用車両も2015年までに全車廃車され、列車復活の可能性がなくなったことから事実上は廃止扱いである(制度上は現在も運用中)。現在はE653系を使用した団体臨時列車 スターライト舞浜号が行き先こそ違うものの、当列車の事実上の代替列車として運行されている。
下りは新宿駅を23時10分に発車し、池袋駅・大宮駅・高崎駅の主要ターミナルに停車。以後はノンストップ(運転停車を除く)で 3時39分に長岡駅に到着。早朝4時台に見附駅→東三条駅→加茂駅→新津駅に停車し、4時51分に新潟駅に到着していた。
上りは新潟駅を23時36分に発車。新津駅[注 1]→加茂駅→東三条駅→見附駅に停車後、長岡駅を1時00分に発車。高崎駅では在来線の始発列車というもうひとつの役割を受け持ち[注 2]、新宿駅には5時10分に到着した。
青春18きっぷの利用者も多く、下りは越後線吉田行普通列車、白新線・羽越本線村上行快速列車に接続していた。後者は羽越本線経由で北海道方面に向かう普通・快速列車による最速経路となり、新潟到着当日中に函館駅や函館本線森駅(駒ヶ岳駅経由)まで到達することが可能であった。
上りは函館本線森駅始発列車から乗り継ぎにより、村上発最終普通列車と接続していた。
乗車券と指定席券
本列車は全車両普通車指定席及びグリーン車指定席であり、乗車券の他に指定席券・グリーン券が必要となっていた。
なお、定期券と指定席券・グリーン券の組み合わせでは利用できなかった。グリーン車は、青春18きっぷや北海道&東日本パスでの利用はできなかった。
停車駅
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使用車両
表・編・話・歴・PJR・PJRN・C | ||||||||||||||
ムーンライトえちご | ||||||||||||||
← 新宿 新潟 →
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2014年5月までの運行では、新潟車両センター所属の485系電車K1・K2編成(6両編成:国鉄特急色)が投入された。 K編成が検査などで使用できない場合は、ATS-Pと車内減光装置を装備したT18編成(国鉄特急色 2008年4月までは上沼垂色)が投入されていた。なお、485系K1K2編成とも既に廃車となっており、K2編成は2014(平成26)年6月9日に廃車回送が行われ[2]、K1編成も2015(平成27)年3月19日に、そしてT18編成も同年8月10日に秋田総合車両センターへ回送され廃車された。
- 1号車の新宿方は半室グリーン席。
- K編成の場合は6号車のみ内装が1 - 5号車と異なりデッキ部がピンク色で座席モケットは赤(エンジ色)であった。これは6号車がレディースカー(女性専用指定席)となっているためであった。
- 首都圏のホーム高さにあわせるためにドアステップは埋められていたが、外観の変更はなかった。
2010年3月13日から2012年3月17日まで、幕張車両センター配置の183系マリ31・32編成(旧あずさ色。大宮総合車両センターの東大宮センターに常駐)が使用されていた時期がある。このときはグリーン車の設定がなく、全車が普通車指定席となっていた。
沿革
※特記がない限り、日付は始発駅基準とする。
首都圏 - 新潟地区の夜行普通列車は、1960年代には以下の客車列車が運転されていた。
- 上野 - 秋田間 1821・1822列車(上越線・羽越本線経由)
同列車は以下の変遷を経た。
- 1968年10月1日ダイヤ改正:上野 - 長岡間に短縮し115系電車に置換え。
- 1972年3月15日ダイヤ改正:上りのみ廃止。
- 1985年3月14日ダイヤ改正:下りも廃止。
現行列車としての起源は、1985年に開設され高い需要を獲得した高速バス東京(池袋)- 新潟線に対抗するため日本国有鉄道新潟鉄道管理局が「ムーンライト」という愛称で団体専用快速列車として企画したことに発する。
- 1986年6月30日:EF64形電気機関車と14系座席客車3両で試験的に運転を開始[3]。7月31日まで運転したところ、1日平均193人の好評な利用実績があり、運転継続の希望が多かったとして[4]、10月・11月にも運転を実施。
- 1987年9月3日:全車普通座席車の臨時快速列車として新宿 - 新潟 - 村上間で週末・長期休暇期間中などに運転を開始[5]。
- 1988年
- 1989年[3] - 1995年:臨時設定で、長岡で解結する直江津経由新井発着編成を運行。1989年から1990年の年末年始にはムーンライト号に接続して村上 - 酒田を走る「ムーンライトリレー号」も設定[3]。
- 1996年3月16日:ダイヤ改正で東京 - 大垣間の夜行快速に「ムーンライトながら」の愛称が付いたため、列車名を「ムーンライトえちご」に変更。
- 2002年12月1日:ダイヤ改正で下りは新潟終着となる(上りは引き続き村上始発)。
- 代替として、新潟で快速村上行に接続するダイヤが組まれ、同一ホームで乗り換えできる措置が採られた[注 4]。
- 2003年:3月30日村上発・3月31日新宿発をもって165系電車の老朽化に伴う廃車により、使用車両を半室グリーン車を備える485系電車6両編成に変更[7][注 5]。同時に6号車をレディースカーとする[8]。
- 2004年3月13日:ダイヤ改正で上りを新潟発に変更。
- 2007年3月18日:ダイヤ改正で全席禁煙化。
- 2008年6月6日:尾瀬への観光需要開拓から同日から8月30日までの金・土曜日と7月20日に下りのみ小出への臨時停車を実施(小出着3:10)。
- 2009年
- 2010年3月13日:ダイヤ改正で運用が新潟車両センター所属485系電車から幕張車両センター所属で大宮総合車両センター東大宮常駐の183系電車(マリ31・32編成)に移管され、グリーン車指定席の設定がなくなる[12]。
- 2012年3月17日:ダイヤ改正で運用が再び新潟車両センター所属485系電車に移管され、グリーン車指定席が再設定される[13]。
- 2014年
- 2016年6月18日:「スターライト上野号」が、新潟 - 上野間で運転される(全席指定、途中停車駅は高崎・大宮)[17]。
- 新潟県立鳥屋野潟公園野球場(HARD OFF ECOスタジアム新潟)で開催された「『AKB48 45thシングル 選抜総選挙』開票イベント」に伴う観客輸送のため設定、首都圏 - 新潟地区の一般販売での夜行普通列車としては約2年ぶりの運転となる[注 6][18][20]
- 使用車両は、新潟車両センター所属・特急「いなほ」用E653系1000番台[21]。
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165系(初期の編成の塗色)
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165系(第5編成以降の塗色)
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165系の車内
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485系
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183系
脚注
注釈
- ^ 新津駅では日付をまたいで15分弱の停車時間があった。新潟駅で乗り遅れた場合でも直後の新潟発新津行最終列車に乗車すれば新津駅で追いつけたほか、2008年3月のダイヤ改正までは寝台特急「日本海」大阪行(2号)との接続も実施された。
- ^ 新幹線など首都圏各ターミナルや羽田空港・成田空港へ向かう利用者も散見されたが、近年は空港方面へのバス路線の充実によりほとんど見られなくなった。
- ^ 赤羽が通過となったため、上野駅からの常磐線方面、東京駅からの総武本線・京葉線方面からの乗降にはやや不便となった。
- ^ 新潟での接続時間は2分だったが、翌2003年12月1日より6分に拡大。2008年3月15日より3分、2010年3月13日現在は5分である。
- ^ 485系電車は車内設備の大規模更新を実施しておらず、特に座席はシートピッチやリクライニング角度が旧来の特急車両とほとんど変わらないため、車内設備に関して「車両入替え前と比較しグレードが低下した」という指摘があった。
- ^ JR東日本・新潟支社において、NGT48とTYOでの関連広告があった。
出典
- ^ “夜行急行「きたぐに」完全引退 ブルトレ「日本海」は検討中”. 産経新聞. (2013年1月31日)
- ^ 485系K2編成 廃車回送 - 鉄道コム、2014年6月11日
- ^ a b c d “夜行快速列車“安さ”うけ人気急上昇!!”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 2. (1990年8月31日)
- ^ 交友社『鉄道ファン』1986年12月号(通巻308号)p136
- ^ “新宿行初列車は満席 JR東日本新潟支社「ムーンライト号」発車式”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 1. (1987年9月8日)
- ^ “ぐっすり睡眠 目ざめすっきり 女性専用シート新設 新潟-新宿 夜行快速に JR新潟支社”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 2. (1987年12月23日)
- ^ 「鉄道記録帳2003年3月」『RAIL FAN』第50巻第6号、鉄道友の会、2003年6月1日、18頁。
- ^ “快速ムーンライトえちご、女性専用車両を新設 JR東日本、来月から” 毎日新聞 (毎日新聞社): p22.地方版/新潟 (2003年2月26日 朝刊)
- ^ 2009年3月のダイヤ改正について (PDF) - 東日本旅客鉄道(2008年12月19日付)
- ^ 『新潟日報』2008年12月20日付朝刊29面。
- ^ 満席のはずが乗客なし! 今日も“幽霊”が列車に乗っている(杉山淳一の時事日想) - Business Media 誠(2013年8月9日付、同月24日閲覧)
- ^ 「鉄道ダイヤ情報」2010年2月号および「JR時刻表」2010年2月より。
- ^ 春の増発列車のお知らせ - 東日本旅客鉄道(2012年1月20日付)
- ^ a b 春の臨時列車のお知らせ - JR東日本 新潟支社(2014年1月24日付)
- ^ 夏の増発列車のお知らせ (PDF) - 東日本旅客鉄道プレスリリース、2014年5月23日
- ^ 「ムーンライトえちご」今夏は運行なし - JR東日本新潟支社、夏の臨時列車 - マイナビニュース、2014年5月26日
- ^ "イベント開催に伴う臨時列車運転のお知らせ" (PDF) (Press release). 東日本旅客鉄道. 27 April 2016. 2016年5月31日時点のオリジナル (PDF)よりアーカイブ。2016年6月30日閲覧。
- ^ “TYO×NGT48 CMメイキング”. 東日本旅客鉄道・新潟支社 (2016年6月8日). 2016年7月3日閲覧。
- ^ “舞浜直行夜行列車E653系スターライト舞浜号で行く東京ディズニーリゾート®への旅”. びゅうプラザ. 東日本旅客鉄道・新潟支社. 2016年6月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年6月30日閲覧。(2016年7月分のツアー)
- ^ また、新潟駅 - 舞浜駅においては、東京ディズニーリゾート向けツアーでの「スターライト舞浜号」がE653系使用で夜行団体専用列車として設定している[19]。
- ^ 上新大介 (2016年6月19日). “JR東日本「スターライト上野号」AKB48総選挙の臨時夜行列車、E653系で運転”. マイナビニュース (マイナビ). オリジナルの2016年6月30日時点におけるアーカイブ。 2016年6月30日閲覧。