アケローオス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。極楽サタン (会話 | 投稿記録) による 2016年3月20日 (日) 05:31個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (→‎エピソード)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

アケローオスとデーイアネイラ。

アケローオス古希: Ἀχέλῷος, Achelōos, ラテン語: Achelōus)は、ギリシア神話に登場する河のである。オーケアノステーテュースの息子の一柱で、ギリシア北西部からパトライコス湾地中海へと流れる西ギリシア地方最大河川アケロース川の河神。

容姿

変身術を得意としており、様々な姿になる事ができる。中でも雄牛や大蛇になることで知られる。本来の容姿は、上半身が人間の身体、頭には雄牛のような角、髭と長い髪を持ち、下半身は蛇の様な魚の姿である。

エピソード

ヘーラクレースカリュドーンオイネウスの娘・デーイアネイラに求婚して際、アケローオスもデーイアネイラに求婚をしていたことから、デーイアネイラを巡って両者は激しく戦う事になった。様々な姿に変身してアケローオスはヘーラクレースを翻弄したが、雄牛の姿になったとき、片方の角をヘーラクレースに折られ降参し、その後はアケロースの川底で傷口を癒した。

しかし、毎年春が近づくと、傷跡から敗北したことを思い出し、怒りに駆られて洪水を起こすという。なお、ヘーラクレースが折ったアケローオスの角は、果物や財宝を無尽蔵に生み出す魔法の角「豊穣の角」になったとされる。また、折れた角の傷口から流れた血がセイレーンを誕生させたとも云われる。