蛇にピアス

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蛇にピアス
著者 金原ひとみ
発行日 2003年12月
発行元 集英社
日本の旗 日本
言語 日本語
ページ数 124
コード ISBN 4-08-774683-6
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蛇にピアス』(へびにピアス)は、日本小説家金原ひとみ小説であり、当人のデビュー作である。第27回すばる文学賞を受賞した。綿矢りさの『蹴りたい背中』とともに、第130回芥川龍之介賞を受賞した。

2008年9月20日、作者本人の意向を受けて蜷川幸雄監督による映画が公開された。

評価[編集]

芥川賞の選評では、細部描写の秀逸さと、派手な道具立ての裏にある物語の純粋さが評価された。選考委員の石原慎太郎は受賞作発表後の記者会見においてこの回の候補作全体に対して否定的見解を示し、「今年は該当作無しでも良かったんじゃないか」と前置きしたうえで、それでも同時受賞した2作品の『蹴りたい背中』と本作からいずれかを選ぶならば、本作を推すとしている。

なお、単行本化にあたり結末部分が直されているが、その点について福田和也関川夏央らが、直す前の方が良かったと指摘している。

登場人物[編集]

ルイ
主人公。19歳。アマのスプリット・タン(蛇のように舌に二股の切れ目を入れること)に惹かれ、身体改造に興味を持ち始める。登録制のアルバイトをしており、そこでの「つくりものの自分」は人当たりがいい様子。本名は中沢ルイ。
アマ
ルイと同棲している。スプリット・タンの他にも、顔中にピアスをしたり、腕に派手な刺青をしたりと、かなりの身体改造を施している。しかしルイには忠実で、彼女の指示にはほぼ無条件で従っている。古着屋でアルバイトをしている。本名は雨田和則。
シバさん
身体改造の店『Desire』のオーナー。刺青を彫るのが殆どだが、ピアスも扱っている。また表情がわからないほど多くのピアスを顔面に刺しているが、「人の形を変えるのは神だけに与えられた特権」という持論からスプリット・タンにはしていない。かなりのサディスト。本名は柴田キヅキ。

要略[編集]

ルイはアマのスプリット・タンに惹かれ、シバさんの指導の下、自分の舌にもピアスを入れる。さらにシバさんに、背中に麒麟と龍の刺青を入れてもらう約束も取り付ける。しかし、アマと喧嘩した暴力団風の男の死亡記事を見てから、ルイに不安が襲い始める。

映画[編集]

蛇にピアス
Snakes and Earrings
監督 蜷川幸雄
脚本 宮脇卓也
蜷川幸雄
原作 金原ひとみ
製作 宇野康秀
梅川治男
製作総指揮 星野有香
森重晃
出演者 吉高由里子
高良健吾
ARATA
あびる優
ソニン
音楽 茂野雅道
主題歌 CHARAきえる
撮影 藤石修
編集 川島章正
製作会社 「蛇にピアス」フィルムパートナーズ
配給 ギャガ
公開 日本の旗 2008年9月20日
上映時間 125分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
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ギャガ・コミュニケーションズの配給により2008年9月20日日本公開された。吉高由里子は本作が初主演映画であった。R-15指定[1]キャッチコピーは「19歳、痛みだけがリアルなら 痛みすら、私の一部になればいい。

ストーリー (映画)[編集]

渋谷を生きている実感もなく、あてもなくふらつく19歳のルイの単調な日々が赤毛のモヒカン、眉と唇にピアス、背中に龍の刺青、蛇のようなスプリット・タンのアマの出現で一変する。開けた時にアマが悶絶したという、妖しげな店でルイも舌にピアスを開け、恍惚を感じる。「女の方が痛みに強い」「粘膜に穴を開けると失神する奴がいる」という店長のシバも全身に刺青、顔中にピアスというパンクな風貌の彫り師で、サディストだという。帰りに絡まれてアマは激しく暴力を振るい、相手の歯を愛の印だとルイに渡す。ルイは自身にも最高の絵を刻みたいという思いが強くなり、アマの背中に彫られた龍とシバの右腕の麒麟を望む。シバと密かにSM関係を続け、シバは「俺は神の子かもしれない」という。

暴力団員が死んだというニュースが流れ、ルイはアマに染髪(茶髪)し、長袖を着させる。シバに龍と麒麟の刺青に瞳を入れると飛んで行ってしまうから入れないでと頼む。舌の展がり方を見せるが、シバに無理をすると炎症を起こすと注意される。アマの心配をよそに二人は寝る。ルイはピアスを拡張する度にイライラするという。シバは最高の麒麟を彫ったし、一人の女を愛するために彫り師を辞めようかともいう。ルイは生きていることを実感できるのが痛みを感じる時だけで、死に取り憑かれた時にどちらに依頼するだろうかと考える。

シバから警察が龍の刺青の客を捜していたと電話。行方不明となったアマの無惨な傷だらけの死体が見つかる。シバの所に転がり込むが、首を絞めてもルイが苦しい顔をしなくなったので、寝なくなる。ルイは普通の会話をアマとしておけばよかったと後悔する。警察でアマの陰部にエクスタシーというお香が入っていた、バイセクシュアルだったといわれる。シバの所で同じお香を見つける。ルイは愛の証しの歯を砕いて飲んでしまう。キズキ(シバ)に龍と麒麟の瞳を入れてもらい、「アマを殺したのが、アマを犯したのがシバさんであっても大丈夫」。スプリット・タンを完成させ、「私の中に川ができた」とシバに語る。

スタッフ[編集]

キャスト[編集]

主題歌[編集]

  • CHARAきえる
    • 作詞は原作者である金原ひとみとCHARAが共同で担当している。

脚注[編集]

  1. ^ 原作の描写が忠実に再現されているため。

外部リンク[編集]