村田喜代子

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村田 喜代子(むらた きよこ、1945年4月12日 - )は、日本小説家梅光学院大学文学部客員教授。福岡県中間市在住。旧姓は貴田。

来歴・人物[編集]

福岡県八幡市(現在の北九州市八幡西区)出身。両親の離婚後生まれたため、戸籍上は祖父母が父母となる。市役所のミスで一年早く入学通知が来たため、1951年小学校入学。八幡市立花尾中学校卒業後、鉄工所に就職。1967年結婚し、二女を出産。

1977年「水中の声」で第7回九州芸術祭文学賞最優秀作を受賞。これを境に本格的な執筆活動に入る。1985年からタイプライターによる個人誌『発表』を作成し「文學界」同人雑誌評に送付。1986年『発表』2号の「熱愛」が同人雑誌推薦作として『文學界』に転載され第95回芥川賞候補となる(該当作なし)。続いて「盟友」(『文學界』9月号) が第96回芥川賞候補となる(該当作なし)。1987年「鍋の中」で第97回芥川賞を受賞した。

やや怪奇味を帯びた作風だが、『龍秘御天歌』ではリアリズムに転じた。「鍋の中」を黒澤明が『八月の狂詩曲』として映画化した際には不満で、「ラストで許そう黒澤明」を『文藝春秋』に寄稿した。

『百年佳約』(下記参照)の挿絵を担当したスペイン在住の画家堀越千秋とは親友。

現在、泉鏡花文学賞川端康成文学賞紫式部文学賞選考委員。

物心がつく前から吃音があり、今も直っていない。子どもの頃は悩んだが、社会人になってからはたいして気にならなくなったという。

受賞歴[編集]

著作[編集]

  • 『鍋の中』文藝春秋 1987 のち文庫
  • 『ルームメイト』文藝春秋 1989
  • 『白い山』文藝春秋 1990
  • 『真夜中の自転車』文藝春秋 1991
  • 『耳納山交歓』講談社 1991
  • 『目玉の散歩 随筆集』文藝春秋 1991
  • 『慶応わっふる日記』潮出版社 1992
  • 『花野』講談社 1993
  • 『台所半球より』講談社 1993
  • 『蕨野行(わらびのこう)』文藝春秋・1994 のち文庫
    • 2003年の映画『わらびのこう-蕨野行』恩地日出夫監督の原作
  • 『12のトイレ』新潮社 1995
  • 『硫黄谷心中』講談社 1996
  • 『蟹女』文藝春秋(1996年)
  • 『お化けだぞう』潮出版社 1997
  • 『異界飛行』講談社 1998
  • 『龍秘御天歌(りゅうひぎょてんか)』文藝春秋、1998 のち文庫 
    • 2005年上演の日韓交流ミュージカル『百婆(ひゃくば)』(わらび座)の原作
  • 『望潮』文藝春秋 1998
  • 『ワニを抱く夜』葦書房 1999
  • 『X電車にのって』葦書房 1999
  • 『名文を書かない文章講座』葦書房 2000 のち朝日文庫
  • 『夜のヴィーナス』新潮社 2000
  • 『人が見たら蛙に化(な)れ』2001年、朝日新聞社 のち文庫
    • 2000年8月22日から2001年6月10日まで朝日新聞朝刊に連載
  • 『雲南の妻』(2002年、講談社)2002年「群像」2月号から9月号まで連載
  • 『百年佳約(ひゃくねんかやく)』2004年、講談社・2003『西日本新聞』に連載・『龍秘御天歌』の続編
  • 『尻尾のある星座』朝日新聞社 2005
  • 『鯉浄土』講談社 2006
  • 『八つの小鍋 村田喜代子傑作短篇集』文春文庫 2007
  • 『あなたと共に逝きましょう』朝日新聞出版 2009 のち文庫 
  • 『ドンナ・マサヨの悪魔』文藝春秋 2009 
  • 『偏愛ムラタ美術館』平凡社 2009 
  • 『故郷のわが家』新潮社 2010 
  • 『この世ランドの眺め』弦書房 2011
  • 『縦横無尽の文章レッスン』朝日新聞出版、2011 のち文庫 
  • 『偏愛ムラタ美術館 発掘篇』平凡社、2012 
  • 『もりへぞろぞろ』近藤薫美子絵 偕成社 2012
  • 『光線』文藝春秋、2012 文春文庫、2015 
  • 『ゆうじょこう』新潮社、2013 のち文庫 
  • 『屋根屋』講談社 2014
  • 『八幡炎炎記』平凡社、2015
  • 『焼野まで』朝日新聞出版 2016

脚注[編集]

  1. ^ 旭日大綬章に自見元郵政相=北島三郎、富司純子さんに小綬章-春の叙勲 時事ドットコム 2016年4月29日