au Music Port

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。Jr223 (会話 | 投稿記録) による 2013年5月28日 (火) 12:21個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (→‎外部リンク)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

au Music Port(エーユー・ミュージック・ポート)は、KDDIカシオソフトが共同開発し、2006年1月から2010年3月末まで配信を行っていたauブランド向け携帯電話用の音楽管理ソフトである。最終バージョンは3.5。

概要

LISMO Music Store着うたフル購入できる他、CDファイルからインポートした楽曲をLISMO対応の携帯電話に転送できる。

当初は著作権保護の理由でCDからのリッピングのみ対応でファイルからのインポートはできなかったが後にAACWAVWMAからのインポートには対応した。それでも圧倒的にシェアの高いMP3に対応していない。その為iPodウォークマン(デジタルオーディオプレーヤー版)gigabeatなどに代表される一連のデジタルオーディオプレーヤーの様に、PC内の音楽データ資産を全て取り込んでポータブルプレイヤーとして楽しむことは難しい(勿論前述のWMA形式なら可能である)。

かなり動作が重く不安定な上(ただし、LISMO Port(特にVer.4.0以降)では動作はある程度軽くなり安定性が向上している)、インポートした楽曲や着うたフルDRMがあまりにも厳しいため、iTunesのように、単体のアプリケーションとして使われるのというよりも、あくまでもLISMO対応携帯電話の音楽管理ソフトを基本の目的としている。

au Music Portは音楽の同期だけでなく、携帯電話で購入した着うたフルをはじめ、データフォルダ内の写真、アドレス帳、さらにはメールデータなどをパソコンバックアップできるようになっている。

取り込むCDの情報はCDDB (Gracenote) サーバからアルバム情報をダウンロードするようになっている[1]。また、インストール台数のライセンスも定められている。

開発の終焉、LISMO Portへ移行

2008年2月1日のLISMO Port公開以後、使用する機種によって本ソフトとLISMO Portで使い分けなければならない状態が長らく続いていたが、2009年10月19日に公開されたLISMO Port 4.0(x-アプリ for LISMO Ver.1.0)から管理ソフトとして本ソフトを使用していたKCP+採用以前の機種(簡単ケータイシリーズ、並びに安心ジュニアケータイ[2]シリーズ、Mi-Look(KYY03)、法人向け機種[3]を除く一部のKCP対応機種)でも利用できるようになったため使い分ける必要が無くなった。このため、以前au Music Portを利用していた方はLISMO Port 4.0への移行を促し、そしてau Music Portは2010年3月31日を以って提供の終了を発表した。[4]

バージョンアップ

Ver.1.0

  • 初代バージョン。機能は端末とのデータシンクロのみであった。

Ver.2.0

  • LISMO Music Storeに対応。[5]

Ver.2.1

Ver.2.3

  • 新機種に対応。
  • システムの安定化を実施。

Ver.3.0

  • 2006年12月に開始した新サービス「LISMO!ビデオクリップ」に対応した端末 (*)でダウンロードしたファイルのバックアップ、再生に対応。
  • AAC (m4a) 、WMAWAV形式のファイルインポートに対応。MP3には対応していない。
  • CDからのリッピングのビットレートを最大128Kbpsまで拡張(非対応機種は携帯電話へのインポートの際48Kbpsに変換される)。
  • ユーザインタフェースを使いやすく(タブ機能など)刷新。

Ver.3.1

  • 新機種に対応。
  • システムの安定化。
  • 楽曲情報の編集機能の改善。
  • 「LISMOビデオクリップ」約1,000曲の追加。
  • 「LISMOビデオクリップ」の購入にはLISMOビデオクリップ対応端末が必要となった。

Ver.3.2

Ver.3.3

  • 新機種に対応。

Ver.3.4

  • Windows Vista SP1に対応。
  • システムの安定化。
  • CD情報取得処理の改善。

Ver.3.5

  • Windows Vista SP2に対応。

以降はLISMO Port(4.0~)に移行。

問題点

Ver.3.0以降はWAV形式と著作権保護されていないAAC (.m4a) 形式とWMA形式のファイルに限りau Music Portでインポートした後に変換して携帯電話に転送することが可能だが、一般的なMP3形式については非対応となっている。

各32bit版のWindows XP SP2/同SP3/Windows Vista[6]/同SP1がインストールされているPCでのみ使用できる。

なおau Music Portの収録された付属CDには対応OSとしてWindows98/98SE/Me/2000/XPの各日本語版に対応などと書かれている場合があるが、これはあくまでCDを利用するための環境であり[7]、au Music Portの対応OSとは異なるので注意が必要である。

携帯電話に転送した曲のアーティスト名、アルバム名での曲検索ができない。

対応OS

Windows XP Service Pack 2、同Service Pack 3、Windows VistaのService Pack 1,2を含むHome Basic/Home Premium/Business/Ultimateの各日本語版 [8] 標準インストールのみ。 対応携帯電話に付属するCD-ROMに同梱されているほか、2010年3月31日まで公式サイトから最新版をダウンロードすることができた。

脚注

  1. ^ ただし、初期登録を完了しないとCDDBサーバを通じた曲の情報入手機能が利用できない。
  2. ^ mamorino(KYY01)およびmamorino2(KYY02)を含む。
  3. ^ ただし、例外としてE02SAおよびE03CAE08TE09FはLISMO Music(E02SAおよびE03CAは着うたフルのみ対応し、更にE08TとE09Fでは着うたフルプラスやLISMOビデオクリップ、LISMO Videoにも対応する)に対応するためau Music Port、またはバージョン4.0以降のLISMO Port (x-アプリ for LISMO Ver.1.0以降)が利用可能となる。
  4. ^ au Music Port提供終了のお知らせ KDDI 2009年12月15日
  5. ^ なお購入にはau one ID(旧DUOGATE ID)が必要。
  6. ^ Enterprise Edition には非対応。
  7. ^ たとえばCDに収録されているUSBドライバはWindows2000にもインストールでき、ドライバのいらないマスストレージモードはWindows Me以降対応となっていることが多い(いずれも2007年現在)。
  8. ^ XP、Vista共に32ビット版のみ対応。64ビット版には非対応。

関連項目

外部リンク