ビット毎秒

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ビット毎秒
光ファイバー
記号 b/s, bps, bits/s
MKScgsfps
データ転送レート
定義 1秒あたり1ビットの伝送率
  

ビット毎秒(ビットまいびょう)は、データ転送レート単位である。1間にデータ転送路上の仮想の、または物理的な地点を通過した(すなわち転送された)ビットの個数と定義される。モデムルータなどのデジタル通信機器で用いられる。bps(ビーピーエス、bit per second)とも。

JISではビット速度[1]である。他にビットレート (bitrate)、ビット効率などの単位名もある。これらは時間の単位を明示していないが、ビット毎秒に等しい。

目次

[編集] 用語

ビット毎秒、ビットレート等は、単位であって、物理量ではない。物理量は、(データ)転送率、転送速度、転送効率、伝送率、伝送速度、伝送効率、信号速度などと呼ばれる。これらは「メートル」と「長さ」の関係にあたり、「ビットレートが高い」などは単位名で物理量を表しているので科学的には不適切である。

似た概念や用語として、コネクション速度、転送レート、通信路容量スループット帯域幅スペクトル効率がある。

速度」として表現されることもしばしば見られる。しかし、ビット毎秒は情報がどれだけ速く到着したか(伝送経路遅延)ではなく、単位時間にどれだけ多くのビットが通過したかを表す転送効率なので、通信の分野では「速度」の表現を用いない人が多い[2]

効率」を使う用語もあるが、データ転送には他にもさまざまな「効率」が問題になる箇所があり(データ圧縮誤り訂正変調方式など)、紛らわしい。

混同されることがあるが、変調レートであるボー (baud) とは異なる単位である。たとえば、1回の変調で2ビット送れば、bps値はボー値の2倍である。

[編集] 記述のしかた

ビット毎秒は、ビット/秒と書いたり、英語の "bits per second" を略して bpsb/sと書いたりする[3]。通常は小文字で書く。

最近では、通信技術の進歩によって転送効率の高い機器が登場したので、次のような単位も用いられている。

  • キロビット毎秒 (kbps、bps の 103倍)
  • メガビット毎秒 (Mbps、bps の 106倍)
  • ギガビット毎秒 (Gbps、bps の 109倍)
  • テラビット毎秒 (Tbps、bps の 1012倍)

コンピュータの分野ではキロメガギガなどの接頭辞を、本来の意味から離れて 210倍、220倍、230[4]の意味として使用することがあるが、ビット毎秒については本来の 103倍、106倍、109倍の意味で用いることが多い。

ビット毎秒の「毎秒」を省略して単に「ビット」と呼んだり、「ビット」さえも省略してその上に付く接頭辞だけで呼ぶこともある(「100メガビット毎秒」のネットワーク → 「100メガ」ネットワークなど)。

[編集] バイト毎秒

bを大文字にして "Bps" または "B/s" と書くことによってバイト毎秒として扱われる場合も多い。それとの混同を防ぐため、先述のようにビット毎秒は原則として小文字で書く。通常、1バイトには8ビットのデータが含まれていることから、bpsの値を 8 で割るとBpsの値になる。しかし、1バイトを8ビットとして扱わない環境もあるので、情報通信の分野においてバイトという単位を使うことは不適切とされ、オクテットという単位が用いられることが多い。例を下に記す。

  • ADSLFTTHなどで8Mbps、100Mbpsという表記があったとき、これらをバイト毎秒に換算すると、それぞれ1MB/秒、12.5MB/秒となる。
  • 1KiB/秒=8192bps=8.192kbps。1kbpsはおよそ0.122KiB/秒。

[編集] 使用例

非可逆圧縮を音声・映像データに使用するとき、元の信号との違いは圧縮歪みの形で表れる。これが主観的な品質に影響を及ぼすかどうか、それがどの程度であるかは、圧縮方式、エンコーダの処理能力、入力データの特徴、および受信者の圧縮歪みに対する認知度に依存する。圧縮歪みがどのように聞こえるものかよく知っている専門家は歪みに気づくかもしれないが、一般的な受信者はそれを気にしないことが多い。

下に挙げる値は、最新の圧縮技術を使用して一般的な受信者が参照標準よりも悪いとは思わない最低限のものである。同時にその他の使用例(媒体に記録する際に使用されるビット毎秒など)も挙げる。

[編集] 音声

[編集] 映像

[編集] 媒体

[編集] 注意

技術の進歩、および使用するモードによって、比較対象の装置のうちのいくつかで使われている実際のビット毎秒の高低は異なる場合がある。 また、音声・映像における品質は一般的なフォーマットに基づくもので、その他のフォーマットでは異なることがある。

  • μ-lawA-law を使用した電話回線は、約 64 kbps
  • DVD - 品質やソースによりビット毎秒が異なるが、通常は1~10.08Mbpsの範囲になる。
  • MD - 通常のMDなら292 kbps(モノラル時146 kbps)、MDLPの場合にはそれぞれLP2 = 132 kbps、LP4 = 66 kbps。Hi-MDではさらに選べるビット毎秒が増える。
  • Blu-ray Disc - 36Mbpsが1倍であるが、映像は2倍速の72Mbpsまで対応する。

[編集] 関連項目

[編集] 脚注

  1. ^ JIS X 0009 [情報処理用語(データ通信)]用語番号 09.05.17 ならびに JIS X 4321~4328 (MPEG)、JIS X 4330 および JIS X 4332-2。
  2. ^速度」「速さ」は物理学上は単位時間当たりの変動を表す量と定義されるが、一般的によく用いられるのは、距離(道程)÷時間である。通信分野においては「距離÷時間」における「距離」が通信地点間の距離を想起させ、「距離÷時間」は伝搬遅延となるので、「速度」と表現するのは誤解を招きかねない表現かもしれない。ただし、「距離÷時間」でない「速度」の付く単位として、画像速度、角速度、面積速度、反応速度などがある。
  3. ^ 日本ではbpsと書くことが多いが、英語圏ではb/sと書くことが多い。
  4. ^ 詳細は2進接頭辞を参照。
  5. ^ a b ただし、AM(PM)ラジオ放送が実際に32 (48)kbpsのMP3で伝送されているわけではない。
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