建築物
日本の法律用語としては建築基準法に定義があり、土地に定着する工作物(こうさくぶつ)[1]のうち特定条件を満たすものが建築物とされる。
法律用語の建築物と刑法や文化財保護法に見られる建造物については#法律上の定義の節を、英語buildingと外来語ビルディングついては#ビルディングと英語buildingの節を参照。
目次 |
法律上の定義 [編集]
| この節は特に記述がない限り、日本国内の法令について解説しています。また最新の法令改正を反映していない場合があります。ご自身が現実に遭遇した事件については法律関連の専門家にご相談ください。免責事項もお読みください。 |
建築物の定義 [編集]
建築基準法[2]第二条第一号に定義があり、他の法律からも参照されている[3]。この定義によると、建築物は土地に定着する工作物[1]のうち、
- 屋根及び柱若しくは壁を有するもの(これに類する構造のものを含む。)
- 1.に附属する門若しくは塀
- 観覧のための工作物
- 地下若しくは高架の工作物内に設ける事務所、店舗、興行場、倉庫その他これらに類する施設(鉄道及び軌道の線路敷地内の運転保安に関する施設並びに跨線橋、プラットホームの上家、貯蔵槽その他これらに類する施設を除く。)
をいい、建築設備を含む。建築設備は同条第三号に定義があり、土地に定着し建築物に設ける工作物のうち、
- 電気、ガス、給水、排水、換気、暖房、冷房、消火、排煙若しくは汚物処理の設備や
- 煙突、昇降機若しくは避雷針
をいう。
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- 土地への定着要件は建築基準法に明確に示されていないが、行政例規上は旧建設省通達を踏襲しており、プレハブ物置やコンテナハウス、トレーラーハウスなど基礎に緊結されていないものであっても、随時かつ任意に移動できない形式のものは建築物として取り扱われる。
-
- 屋根については風雨をしのぐ機能を有するものであるため、かつて、屋根をグレーチング板とした立体駐車場を脱法的に建築する事案が発生した。法改正により「これに類する構造のものを含む」との文言が付されたことによって、屋根の機能を持たない屋外設置型の機械式駐車場についても一定の高さを超えるものについては建築物として取り扱う行政庁が多い。
建造物の定義 [編集]
法律用語としての建造物の定義は必ずしも明確ではない。刑法[4]や文化財保護法[5]においては建築物ではなく建造物が用いられているが、建造物には建築物の定義を満たさない建物、構築物(主には橋梁や水門などの土木構造物)も含まれうる[6]重要伝統的建造物群保存地区、伝統的建造物群保存地区(篠山市篠山伝統的建造物群保存地区、近江八幡市八幡伝統的建造物群保存地区他)等。景観法では景観重要建造物という名称を用いている。自治体の文化財保護においても、建造物の名称が用いられる。東京都選定歴史的建造物、横浜市認定歴史的建造物、小樽市指定歴史的建造物、景観形成重要建造物等 (兵庫県指定)などがみられる。
刑法では、建造物が現住建造物か非現住建造物による区別がある条項[7]と、無い条項[8]が見られる。
- 現住建造物…現に人が住居に使用し又は現に人がいる建造物
- 非現住建造物…現に人が住居に使用せず、かつ、現に人がいない建造物
である。
テレビ番組名で使用されているものでは、メガ・ムーバーズ〜巨大建造物を移動せよ〜などがある。
建築物の種類 [編集]
- 建築物の一覧(英語)も参照
用途による分類 [編集]
- 特殊建築物以外の主な用途
- 特殊建築物 (建築基準法別表第一、同法施行令第115条の3、同令第19条第1項より)
構造による分類 [編集]
- 構造材料による分類
- 木構造・木質構造
- 鉄骨構造・鋼構造(S造)
- 重量鉄骨構造
- 軽量鉄骨構造
- 鉄筋コンクリート構造(RC造)
- 鉄骨鉄筋コンクリート構造(SRC造)
- コンクリート充填鋼管構造(CFT造)
- 補強コンクリートブロック造(CB造)
- レンガ造
- 膜構造
- 構造形式による分類
- 応答制御による分類
形状による分類 [編集]
ランキング [編集]
建築物の部位 [編集]
建築物の歴史 [編集]
詳細は「建築史」、「日本建築史」、および「日本近代建築史」を参照
ビルディングと英語building [編集]
英語buildingや、これをカタカナにした外来語ビルヂングやビルディング(ビルはその省略形)には、必ずしも学術的なまたは法律上の明確な定義は無い。buildingを辞書で引くと「屋根と壁を伴う構造物」といった定義があり[9][10]、この語義では建築基準法にいう建築物に近い(→#法律上の定義の節)。他方、ビルディングの定義では、建築物でも構造が鉄筋コンクリート構造などであるものに限り、高さもある程度、高いものに限っている辞書が複数見られる[11]。
脚注 [編集]
- ^ a b 工作物(こうさくぶつ)〔法律用語〕: 「建物・塀・橋などのように土地に接着して設置されたもの」(三省堂『大辞林』電子版データ『スーパー大辞林』 3.0)
- ^ 建築基準法(昭和25年法律第201号)
- ^ 景観法、都市計画法、都市公園法など。
- ^ 刑法(明治40年法律第45号)
- ^ 文化財保護法(昭和25年法律第214号)
- ^ なお、文化財保護法にもとづいて国宝、重要文化財、重要有形民俗文化財、特別史跡名勝天然記念物又は史跡名勝天然記念物として指定/仮指定された建築物については、建築基準法は適用されない(建築基準法第三条第一項)。
- ^ 区別がある例: 第百八条(現住建造物等放火)、第百九条(非現住建造物等放火)、第百十九条(現住建造物等浸害)、第百二十条(非現住建造物等浸害)。
- ^ 区別が無い例: 第百三十条(住居侵入等)、第二百六十条(建造物等損壊及び同致死傷)建造物等以外放火罪。
- ^ building noun 1 (可算) "a structure such as a house or school that has a roof and walls" (Oxford Advanced Learner's Dictionary -6e)
- ^ building n. 1."a structure with a roof and walls" (The Concise Oxford Dictionary -10e)
- ^ 岩波書店『広辞苑』第五版、大修館書店『明鏡国語辞典』。
関連項目 [編集]
- 建築
- 建築家
- 建築物管理(ビル管理)
- 構築物
- 構造物
- 平屋 - 低層建築物 - 中層建築物 - 高層建築物 - 超高層建築物 - 超々高層建築物
- 1960年代の建築 - 1970年代の建築 - 1980年代の建築 - 1990年代の建築 - 2000年代の建築
- 歴史主義建築
- 公共建築百選
- 防火対象物
- 建築物をあらわす記号と絵文字
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- Category:現代建築
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