リアス式海岸

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シドニーの南、ジョージ川河口に広がるリアス式海岸 シドニーを良港たらしめた重要な地形である
舞鶴湾のリアス式海岸

リアス式海岸(リアスしきかいがん、: ria coast)は、せまい湾が複雑に入り込んだ沈水海岸のこと。

近年、日本の学校の教科書ではリアス海岸と表記されるようになったが、「リアス式海岸」でも誤用ではない[1][2]

形成まで[編集]

沈降してできた入り江を、溺れ谷(おぼれだに、drowned valley)という。もともと海岸線に対して垂直方向に伸び、河川により浸食されてできた開析谷が溺れ谷になり、それが連続しての歯のようにギザギザに連なっているような地形をリアス式海岸という。海岸線に対して平行な開析谷が沈水した場合は、ダルマチア式海岸と呼ばれる。海岸線に直角な隆伏の激しい地形が沈水するとリアス式海岸になり、さらに沈水が進むと多島海になる。元々、これらの沈水は谷の周辺の沈降によって起きたと考えられていたが、気候変動などの研究が進み、最終氷期が終わったことによる世界的な海水面の上昇によるものと考えられるようになった

リアス式海岸の鋸の歯のように複雑に入り組んだ入り江内は、が低く水深が深いため、として古くから使われた。溺れ谷に河川が流れ込み続けるなど、汽水域としての環境もあり、沿岸漁業養殖などの漁業が中心として営まれる。

しかし、陸地は起伏が多く、急な傾斜の山地が海岸にまで迫ることもあり、平地が少ないため、陸路での移動は不便になりやすい。このため、長らく船以外に外部との交通手段がない陸の孤島となっていた所もある。

災害時の被害[編集]

海岸線に対して垂直に開いているため、津波が襲来した場合、湾口に較べて奥の方が狭くなっている入り江では、波高が通常よりも高くなって被害が大きくなる。そのため、津波を防ぐための高い防潮堤を設けるなどの対策が取られている。また、湾内では一度押し寄せた津波が反射波となり対岸同士を繰り返し襲い、津波の継続時間が長いことも知られている。

語源[編集]

リアス式海岸という名称は、スペイン北西部のガリシア地方で入り江が多く見られたことに由来する。ガリシア語で「入り江」を意味するリア(ría)あるいは、入り江の多い地方の名前(Costa das Rías Altas)等を元に、1886年ドイツ地理学者フェルディナント・フォン・リヒトホーフェンが命名した。ただし、リヒトホーフェンは、海岸線と垂直な方向に伸びる溺れ谷の連続する複雑な形の海岸線をリアス式海岸と定義していた。

1919年アメリカ地形学者のジョンソンは、より広い言葉として沈水海岸を定義し、リヒトホーフェンの定義したリアス式海岸のうち、河川の浸食によってできた開析谷が沈水して溺れ谷となっている場合をリアス式海岸氷河の浸食によってできたU字谷が元になっている場合をフィヨルドと定義し、これが定着した。

リアス式海岸の例[編集]

海外[編集]

日本国内[編集]

脚注[編集]

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関連項目[編集]