交響曲第18番 (ハイドン)

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交響曲第18番ト長調Hob.I:18は、フランツ・ヨーゼフ・ハイドン交響曲。初期の交響曲のひとつで、正確な作曲年は不明だが、フュルンベルク・コレクションに信頼できる筆写譜が所蔵されており、エステルハージ家以前、ボヘミアのモルツィン伯爵に仕えていた時期(1757年-1760年ごろ)の作品と考えられている[1]

第1楽章が遅い、教会ソナタ風の作品だが[2]、同様のほかの作品と異なってメヌエットで終わる3楽章形式になっている。

編成[編集]

曲の構成[編集]

第1楽章 Andante moderato[編集]

24拍子、ソナタ形式。低音の8分音符による伴奏の上を、付点つきのリズムをもった主題をまず第2ヴァイオリンが演奏し、第1ヴァイオリンがそれを引き継ぐ、トリオ・ソナタに似た構成を持つ[1]。管楽器は終始補助的な役割に徹する。曲はフォルティッシモの32音符の連続やフォルテとピアノの激しい交替によって区切られる。展開部と再現部の境目がはっきりしない。

第1楽章の緩徐楽章はアダージョが指定されていることが多いが、この曲ではアンダンテ・モデラートが指定されていて、通常と異なっている。

第2楽章 Allegro molto[編集]

44拍子、ソナタ形式に似た二部形式。急速な音楽で、しばしばホルンによるファンファーレが聞かれる。展開部で第1主題と第2主題が聞かれた後、もとの調にもどるが、ソナタ形式の場合と異なって主題は再現せず、推移部と終結部にあたる部分のみが再現する。

第3楽章 Tempo di Menuet[編集]

通常のメヌエットと同様の三部形式だが、中間部分にはトリオとは書いてない。そこから最初の部分に戻ったあとは繰り返しが省略され、終わりに10小節のコーダが附属していて、最終楽章らしさを出している。

メヌエット主部は三連符・付点つきリズム・トリルなどを使用した華やかな音楽である。トリオにあたる箇所はト短調に変わる。

脚注[編集]

  1. ^ a b デッカ・レコードのホグウッドによるハイドン交響曲全集第1巻、ウェブスターによる解説。1993年
  2. ^ 音楽之友社ミニスコアのランドンによる序文

参考文献[編集]

  • 『ハイドン 交響曲集II(13-27番) OGT 1590』音楽之友社、1981年。(ミニスコア、ランドンによる序文の原文は1964年のもの)

外部リンク[編集]