交響曲第3番 (ハイドン)

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交響曲第3番ト長調 Hob. I:3 は、フランツ・ヨーゼフ・ハイドンが作曲した交響曲ゲットヴァイク修道院英語版の1762年の購入目録に見え、同じ年に購入された交響曲にはほかに4番5番、および交響曲「A」(107番)があるが、いずれもハイドンがエステルハージ家に仕える前の作品であることから、本作も同様にボヘミアのモルツィン伯爵に仕えていた時期(1757年-1760年ごろ)の作品と考えられる[1]

なお、ランドンはフュルンベルク・コレクションの筆写譜によって校訂したが[2]、ジェームズ・ウェブスターによると交響曲第3番の筆写譜は他の曲のものより時代が新しく、信頼性は落ちるという[1]

ハイドンの最初期の作品は3楽章のものが多いが、本作は4楽章形式になっており、最終楽章でフーガをソナタ形式に統合させている[1]ほか、全般的に対位法的な書法が目立つ。

編成[編集]

曲の構成[編集]

第1楽章 Allegro[編集]

34拍子、ソナタ形式。8分音符の繰り返しによるバスの動きの上で、4つの音符の動機にはじまる主題が出現する。

第2楽章 Andante moderato[編集]

ト短調24拍子、ソナタ形式。当時のハイドンの他の交響曲と同様、弦楽器のみによって演奏される。

第3楽章 Menuet - Trio[編集]

メヌエット主部ではオーボエとヴァイオリンによる旋律を、1小節遅れて低音が追いかけるカノンになっている。後半は逆に低音が先に来る,

トリオでは管楽器による旋律と弦楽器との掛け合いを聞かせる。

第4楽章 Finale: Alla breve[編集]

22拍子。フーガの形態を取っており、繰り返しはないが、ソナタ形式とも解釈される。4つの全音符からなる第1主題にあたる部分(第1楽章の主題にも似ている)が第1ヴァイオリンに、対旋律が第2ヴァイオリンに現れ、楽器を変えながら繰り返されるが、強さは常にピアニッシモである。それから急にフォルテになり、第2主題にあたる部分(同音の繰り返しから二度上がる)が別の2分音符からなる対旋律や8分音符による細かい動きとともに出現する。展開部では上記の主題が組み合わされて同時に出現する。

脚注[編集]

  1. ^ a b c デッカ・レコードのホグウッドによるハイドン交響曲全集第2巻、ウェブスターによる解説。1993年
  2. ^ 音楽之友社ミニスコア、ランドンによる「全体への序」

参考文献[編集]

  • 『ハイドン 交響曲集I(1-12番, "A", "B") OGT 1589』音楽之友社、1981年。(ミニスコア、ランドンによる序文の原文は1965年のもの)

外部リンク[編集]