スーパーマンII

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スーパーマンII
冒険篇
Superman II
監督 リチャード・レスター
脚本 マリオ・プーゾ
デイヴィッド・ニューマン
レスリー・ニューマン
トム・マンキーウィッツ(クレジット無し)
原案 マリオ・プーゾ
デヴィッド・ニューマン
レスリー・ニューマン
原作 キャラクター創造
ジェリー・シーゲル
ジョー・シャスター
製作 ピエール・スペングラー
製作総指揮 イリヤ・サルキンド
出演者 クリストファー・リーヴ
ジーン・ハックマン
音楽 ケン・ソーン
ジョン・ウィリアムズ(テーマ曲)
撮影 ジェフリー・アンスワース
編集 スチュワート・ベアード
マイケル・エリス
配給 ワーナー・ブラザース
公開 アメリカ合衆国の旗 1980年6月19日
日本の旗 1981年6月6日
上映時間 127分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $54,000,000[1]
興行収入 $108,185,706[1]
日本の旗 28.1億円[2]
配給収入 15億9200万円[3] 日本の旗
前作 スーパーマン
次作 スーパーマンIII/電子の要塞
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スーパーマンII 冒険篇』(原題Superman II)は、アメリカン・コミック作品『スーパーマン』を原作とする1980年アメリカの映画作品。1978年の『スーパーマン』の続編である。

クリストファー・リーヴ主演のシリーズ第2作。前作の冒頭で登場したゾッド将軍はじめとする3人の惑星クリプトンの反逆者とスーパーマンの死闘を描く。

製作[編集]

本作製作の時点では、監督は前作に引き続きリチャード・ドナーが担当する予定であり、前作の撮影と完全に同時進行の上で第1部と第2部、あるいは前編と後編といった連作として制作された。

しかし、制作費がかかりすぎることによる映画会社との確執、作品の方向性でドナーと製作総指揮のサルキンド親子との対立が表面化し、大半の撮影を終えながらドナーは監督を降板、後任にはリチャード・レスターが就くこととなった。ワーナーはドナーに共同監督としてクレジットすることを提案したが、ドナーは試写の出来に幻滅し、拒否した。

その後、インターネットを中心に本来の構想であるドナーによる『スーパーマンII』の製作が望まれており、シリーズ復活となった2006年に主演のクリストファー・リーヴへの追悼の意も込めて膨大なフイルムから再編集作業が行われ、『ドナー・カット版』として結実した。

ストーリー[編集]

ある日、エッフェル塔水爆を持ったテロリストによって占拠されてしまう。パリ滅亡の危機。それを知ったスーパーマンは水爆を奪い、宇宙空間で爆発させるのだった。

事件は解決し、世界は再び平和に戻ったかに見えた。だがその爆発によって、宇宙空間に閉じ込められていた惑星クリプトンの反逆者ゾッド将軍らが復活してしまう。

彼らはスーパーマンを追って地球に襲来し、一方的な破壊活動を始める。一方、スーパーマンことクラークは、同僚で思いを寄せる女性記者ロイスに自身の正体がばれてしまう。一人の地球人として再出発をした彼であったが、そんな中でゾッド将軍らの悪事を見過ごしてしまう。

キャスト[編集]

役名 俳優 日本語吹替
テレビ朝日旧版
WOWOW版追録部分代役)
TBS テレビ朝日新版
スーパーマン/クラーク・ケント/カル=エル クリストファー・リーヴ 佐々木功 東地宏樹
ロイス・レーン マーゴット・キダー 中原理恵
小林さやか
弥永和子 岡寛恵
レックス・ルーサー ジーン・ハックマン 石田太郎
菅生隆之
藤本譲 銀河万丈
オーティス ネッド・ビーティ 神山卓三 後藤哲夫
ゾッド将軍 テレンス・スタンプ 西沢利明 坂口芳貞 山路和弘
イヴ ヴァレリー・ペリン 小原乃梨子 雨蘭咲木子
ボンド・アー マリア・シェル
ララ スザンナ・ヨーク 沢田敏子 宮寺智子
ペリー・ホワイト ジャッキー・クーパー 近石真介 青野武
ジミー・オルセン マーク・マクルーア 古谷徹
アーサ サラ・ダグラス 田島令子
ノン ジャック・オハローラン
アメリカ合衆国大統領 E・G・マーシャル
保安官 クリフトン・ジェームズ 茶風林
その他 宮田光
今西正男
高橋ひろ子
榊原良子
嶋俊介
佐古正人
村松康雄
鳳芳野
池田勝
西村知道
小島敏彦
筈見純
加藤正之
中島喜美栄
島香裕
小関一
大久保正信
石井敏郎
広瀬正志
大滝進矢
林一夫
梨羽侑里
千田光男
池田真
鈴木一輝
旗博史
追加録音版キャスト
前田一世
多田野曜平
白熊寛嗣
日本語版制作スタッフ
演出 佐藤敏夫 小山悟 伊達康将
翻訳 木原たけし
(伊藤里香)
木原たけし
効果 遠藤堯雄/桜井俊哉 サウンドボックス
調整 前田仁信 高久孝雄
担当
プロデューサー
圓井一夫 上田正人
解説 淀川長治 -
製作 東北新社
ブロードメディア・スタジオ
東北新社/TBS 東北新社
初回放送 1984年10月7日
日曜洋画劇場
※本編ノーカット放送
WOWOW補完版
2014年8月23日
『土曜吹替劇場』
※本編ノーカット放送
1990年2月28日
水曜ロードショー
2006年9月1日
シネマエクスプレス
  • テレビ朝日旧版:後に発売された、「スーパーマン アルティメット・コレクターズ・エディション(DVDボックス)」及び「スーパーマン モーション・ピクチャー・アンソロジー(Blu-rayボックス)」と「スーパーマンⅡ 冒険篇(Blu-ray単品)」には再放送短縮版を収録(正味124分)。
  • WOWOW補完版:上記の再放送短縮版で、カットされている箇所を同一声優で追加録音したものが放送された。その際、故人や他諸事情で不参加の声優が演じた役は別の声優が代役を務めた。

スタッフ[編集]

ドナー・カット版[編集]

スーパーマンII
リチャード・ドナーCUT版
Superman II: The Richard Donner Cut
監督 リチャード・ドナー
脚本 マリオ・プーゾ
デイヴィッド・ニューマン
レスリー・ニューマン
トム・マンキーウィッツ
(クリエイティブ・コンサルタント)
原案 マリオ・プーゾ
原作 キャラクター創造
ジェリー・シーゲル
ジョー・シャスター
製作 ピエール・スペングラー
マイケル・ソー
出演者 クリストファー・リーヴ
ジーン・ハックマン
マーロン・ブランド
音楽 ジョン・ウィリアムズ
撮影 ジェフリー・アンスワース
編集 スチュワート・ベアード
マイケル・ソー
配給 ワーナー・ブラザース
公開 アメリカ合衆国の旗 2006年11月28日
上映時間 116分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
前作 スーパーマン
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撮影途中で降板したリチャード・ドナー監修のもと再編集された作品。2006年にソフト化された。

ストーリー[編集]

レックス・ルーサーの策略により発射された核ミサイルの一つはスーパーマンの活躍により宇宙の彼方へと投棄された。しかし宇宙空間で爆発したミサイルの衝撃により、ファントム・ゾーンに幽閉されていたゾッド将軍らが解放されてしまう。一方、クラーク・ケントの同僚であり彼が密かに想いを寄せている敏腕女性記者ロイス・レーンは、同僚のクラークこそがスーパーマンなのではないかという疑いを抱き始める。

キャスト[編集]

スタッフ[編集]

作品解説[編集]

リチャード・ドナーが監督した『スーパーマン』は1978年に公開されると瞬く間に大ヒットし、批評家からも絶賛された。その成功を受けて007シリーズのような長期シリーズ化が目指されたが、2作目の撮影途中でドナーが降板、後任のリチャード・レスターの下で1980年に公開された『スーパーマンⅡ 冒険篇』はドナーの構想とは大きく異なる作品となるがヒットした。その後レスターが続投し、1983年に公開された『スーパーマンⅢ/電子の要塞』は初週こそ上位につけるものの、最終的に興行収入は伸び悩み、評価は前作を下回った。そしてキャノン・フィルムズのもとで製作され、1987年に公開された『スーパーマンIV/最強の敵』は『Ⅲ』をさらに下回る低評価を受け、興行的にも赤字となる。この結果を受け、第1作から9年でシリーズは終了し、長期シリーズ化の目論見は潰えた。その後『バットマン』シリーズのヒットもありシリーズ復活の企画は頓挫したままだったが、1990年代末期から2000年代にかけて『ブレイド』や『X-MEN』のヒットを皮切りにコミック原作のヒーロー映画が相次ぐ。その流れを受け2001年に始まったテレビドラマ『ヤング・スーパーマン』もヒットしたことで映画版が再注目され、ドナーの構想に基づいた『スーパーマンⅡ』の完成がファンの間で望まれるようになったが、当時のフィルムは紛失し、行方不明となったままだった。

しかし、当時の撮影現場だったロンドンのスタジオから撮影素材が発見され、『スーパーマン リターンズ』の公開に合わせる形でドナーの構想に基づいた『スーパーマンⅡ』を復元する企画が実現した。なお、ドナーと対立したとされるイリヤ・サルキンドは既にドナーと和解していたため、この企画に対して前向きな姿勢を見せていた他、劇場版の監督であるリチャード・レスターも肯定的なコメントを出している。

リチャード・ドナー、トム・マンキウィッツ監修のもとマイケル・ソーらスタッフによる素材の復元・編集作業が行われ、劇場版では辞退したジョン・ウィリアムズが書き下ろした劇伴も加えられた。

本来の構想にかなり近い作品へと仕上がったことで、ドナーは自身が降板した後の製作陣はコミックを映画化するにあたり、荒唐無稽な設定の中に適度にリアリティーを混ぜることの重要性が分かっていなかった、だからその後のシリーズは失敗したと語っている[4]

劇場版との違い[編集]

リチャード・レスターによって撮影されたシーンの半数以上、特にコミカルなシーンが削除され、ドナーによる撮影シーンに差し替えられている。一部撮影していない部分はスクリーン・テストの映像を使用している。前作のシーンのいくつかは、完成版では使われなかった、別のアングルから撮影されたものを使用している。最新のCG技術は多用せず、あえて撮影当時のフィルムに馴染むような視覚効果が使われている。

監督の交代に基づく契約上の関係で、全てカットされたマーロン・ブランドの出演シーンが解禁された。さらにドナー、レスターがそれぞれ撮影したカットの混合ではない、劇場版には存在しなかった約15分に及ぶ未公開カットが本編に追加され、ほとんど新作と呼べる映画に仕上がっている。冒頭には「これは本来の着想に基づいて製作された『スーパーマンⅡ』です」とのテロップが挿入されている。

DVD・Blu-ray[編集]

『ドナー・カット版』は『スーパーマン アルティメット・コレクターズ・エディション(11枚組みDVDボックス)』と、『スーパーマン モーション・ピクチャー・アンソロジー(8枚組みBlu-rayボックス)』に収録。単品ではBlu-ray Discのみで販売が行われていたが、6年遅れでDVD版も発売された。(HD DVDは規格の終息に伴い廃盤)。

脚注[編集]

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  1. ^ a b Superman II”. Box Office Mojo. Amazon.com. 2012年7月18日閲覧。
  2. ^ 『スーパーマン2 冒険篇』の詳細情報”. 映画ランキングドットコム. 2013年9月18日閲覧。
  3. ^ 『キネマ旬報ベスト・テン85回全史 1924-2011』(キネマ旬報社、2012年)400頁
  4. ^ DVD『スーパーマンⅡ リチャード・ドナーCUT版』オーディオ・コメンタリーより。

外部リンク[編集]