ジョナ・ヘックス (映画)

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ジョナ・ヘックス
Jonah Hex
監督 ジミー・ヘイワード
脚本 マーク・ネヴェルダイン
ブライアン・テイラー
原案 マーク・ネヴェルダイン
ブライアン・テイラー
ウィリアム・ファーマー
原作 ジョン・アルバノ
トニー・デズニガ
製作 アキヴァ・ゴールズマン
アンドリュー・ラザー
製作総指揮 トーマス・タル
ジョン・ジャシュニ
ウィリアム・フェイ
マット・ルブラン
ジョン・ゴールドストーン
ラヴィ・メータ
出演者 ジョシュ・ブローリン
音楽 マルコ・ベルトラミ
マストドン
撮影 ミッチェル・アムンドセン
編集 ダン・ハンリー
ケント・バイダ
フェルナンド・ヴィレナ
アンドリュー・S・エイセン
製作会社 DCコミックス
レジェンダリー・ピクチャーズ
マッド・チャンス
ウィード・ロード・ピクチャーズ
配給 ワーナー・ブラザース
公開 アメリカ合衆国の旗 2010年6月18日
日本の旗 2010年12月22日(ビデオ発売)
上映時間 81分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $47,000,000[1]
興行収入 世界の旗$10,903,312[1]
アメリカ合衆国の旗$10,547,117[1]
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ジョナ・ヘックス』(原題: Jonah Hex)は、2010年アメリカ映画DCコミックスのスーパーナチュラル・ウエスタン『ジョナ・ヘックス』を原作とした西部劇映画である。

日本では劇場公開されず、ビデオスルーとして2010年12月22日DVDが発売された。またWOWOWでは『ジョナ・ヘックス 傷を持つ復讐者』のタイトルで放送された[2][3]

ストーリー[編集]

キャスト[編集]

※括弧内は日本語吹替

ジョシュ・ブローリンに決まる前にはトーマス・ジェーンがヘックス役を熱望しており、自腹で特殊メイク・アーティストを雇って外見を再現し、プロモーション用の写真を撮影していた[4]

製作[編集]

2000年20世紀フォックスがプロデューサーのアキヴァ・ゴールズマンとロバート・ザッピアと共に1時間のテレビドラマにするために脚色していたが、結局製作までには至らなかった[5]。2007年7月、ワーナー・ブラザースが映画化権を手にし、ゴールズマンとアンドリュー・ラザーと共に製作を始め、マーク・ネヴェルダインとブライアン・テイラーによって脚色がなされた[6]。2008年10月、ジョシュ・ブローリンがジョナ・ヘックスを演じるために監督する予定だったネヴェルダインとテイラーと会談を行った[7]。同年11月、ネヴェルダインとテイラーはスタジオとの意見の違いにより監督を降板した[8]。スタジオは代わりにアンディ・フィックマンマックGを雇用しようとした後、2009年1月までにジミー・ヘイワードを選んだ[9]。撮影は2009年4月にルイジアナ州で開始された[10]

サウンドトラック[編集]

音楽はマルコ・ベルトラミヘヴィメタルバンドのマストドンが手掛ける。

公開[編集]

劇場公開[編集]

『ジョナ・ヘックス』は、2010年6月18日に米国で公開された。この日は、ディズニー/ピクサーの『トイ・ストーリー3』の公開日でもあった。

グッズ[編集]

  • トナードール社から2010年5月にサルーン・ライラが人形として発売された[11]
  • NECAからは、アクションフィギュア3体(ヘックス、ライラ、ターンブル)と映画に登場する小道具のレプリカの詰め合わせが発売されている[12]
  • WizKidsHeroClix Battle Packとしてヘックス、ライラ、ターンブルの3体を発売した[13]
  • DCダイレクト英語版からはジョナ・ヘックスの胸像[14]、ライラの胸像[15]、1:6スケールのジョナ・ヘックス・コレクター・フィギュアが発売されている[16]

家庭用メディア[編集]

本作は2010年10月19日にDVDBlu-rayの両方が発売されたが、特典はなかった。その後、イギリスでは2010年12月13日にDVD、ブルーレイ、ダブルプレイで発売された。特典映像として、「削除シーン」、「The Inside Story of Jonah Hex」、「ピクチャー・イン・ピクチャー・コメンタリー」が収録されている。

評価[編集]

興行成績[編集]

『ジョナ・ヘックス』は興行的に大失敗した。2010年6月28日に北米の2825館で封切られ、公開初週週末3日間で537万9365ドルを稼ぎ、1館あたりの平均興行収入は1,904ドルにとどまり、初登場7位で幕を開けた[17]。2週目の週末には1,627,442ドルの興行収入にとどまり、10位に転落した。2010年8月12日、4700万ドルの製作費に対し、北米では累計で1054万7117ドルを売り上げ、劇場公開を終了した[1]。アメリカ国内での興行成績が悪かったため、海外ではあまり公開されず、アメリカ国外での興行成績は50万ドル以下であった。

批評家の反応[編集]

Rotten Tomatoesでは、『ジョナ・ヘックス』は、150件のレビューから12%の支持率を得ており、平均評価は3.47/10となっている[18]。同サイトの批評家の意見では、「ジョシュ・ブローリンは最善を尽くしているが、短く焦点の定まらない『ジョナ・ヘックス』がスクリーン上で崩壊しないようにすることはできていない」[19]とされている。Metacriticでは、32人の批評家から100点満点中33点の評価を得ており、「全般的に好ましくない評価」とされている[20]CinemaScoreの調査では、観客の平均評価はA+からFまでのスケールで「C+」であった[21]

The A.V. ClubのKeith Phippsは本作に滅多にださない「F」評価を与え、「スクリーンに映し出された81分(クレジットを含む)の『ジョナ・ヘックス』の映像は、タイトな締め切りの下で組み立てられたもののようで、おそらくその影響を受けている」と述べている[22]ロジャー・イーバートは本作に否定的な評価を与えた、「この映画はDCコミックスのキャラクターをベースにしており、それがプロットがあちこちに飛ぶ様の説明になるかもしれない。グラフィック・ノベルについてはよく耳にするが、これは奇妙なオカルトのアイデアを集めたグラフィック・アンソロジーのようなものだ」[23]

称賛[編集]

本作は、2010年のヒューストン映画批評家協会協会賞授賞式英語版で、その年の「最悪の作品」に選ばれた[24][25]。さらに、第31回ゴールデンラズベリー賞では最低主演女優賞(ミーガン・フォックス)、最低スクリーンカップル賞(ジョシュ・ブローリンの顔とミーガン・フォックスの訛り)の2部門でノミネートされた。

出典[編集]

  1. ^ a b c d Jonah Hex (2010)” (英語). Box Office Mojo. Amazon.com. 2010年10月21日閲覧。
  2. ^ 映画 ジョナ・ヘックス”. allcinema. 2012年3月24日閲覧。
  3. ^ ジョナ・ヘックス 傷を持つ復讐者”. WOWOWオンライン. 2012年3月24日閲覧。
  4. ^ Billington, Alex (2008年6月20日). “So That Truly Was Thomas Jane as Jonah Hex!”. FirstShowing.net (First Showing, LLC). http://www.firstshowing.net/2008/06/20/so-that-truly-was-thomas-jane-as-jonah-hex/ 2009年4月8日閲覧。 
  5. ^ Laski, Beth (2000-01-20). “DeVito has a 'Revelation' on crowded Canton slate”. The Hollywood Reporter. 
  6. ^ Kit, Borys (2007-07-24). “Warners puts 'Hex' on comic”. The Hollywood Reporter. 
  7. ^ Fleming, Michael (2008-10-09). “Josh Brolin eyes WB's 'Jonah Hex'”. Variety. http://www.variety.com/article/VR1117993724.html 2009年4月9日閲覧。. 
  8. ^ Fleming, Michael (2008-11-19). “Neveldine, Taylor leave 'Jonah Hex'”. Variety. http://www.variety.com/article/VR1117996197.html 2009年4月8日閲覧。. 
  9. ^ Kit, Borys (2009-01-06). “'Horton' helmer has 'Hex' next”. The Hollywood Reporter. 
  10. ^ Kit, Borys (2009-03-31). “Will Arnett joins 'Jonah Hex'”. The Hollywood Reporter. http://www.hollywoodreporter.com/hr/content_display/film/news/e3i19ba8a8fc75ea904e5bddb94d43c08d7 2009年4月8日閲覧。.  (Subscription only)
  11. ^ Meet Saloon Lilah, a Jonah Hex Comic-Con Exclusive from Tonner”. Dreadcentral.com (2010年6月18日). 2011年1月31日閲覧。
  12. ^ National Entertainment Collectibles Association, Inc”. necaonline.com (2010年4月23日). 2010年4月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年1月31日閲覧。
  13. ^ Jonah Hex coming to HeroClix in 2010 : Heroclix.com – Wizkids/NECA, Inc”. Heroclix.com (2010年6月1日). 2011年7月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年1月31日閲覧。
  14. ^ DC Direct”. Dccomics.com (2010年4月21日). 2011年1月31日閲覧。
  15. ^ DC Direct”. Dccomics.com (2010年4月21日). 2011年1月31日閲覧。
  16. ^ DC Direct”. Dccomics.com (2010年4月21日). 2011年1月31日閲覧。
  17. ^ Weekend Box Office Results for June 18-20, 2010 - Box Office Mojo” (英語). Box Office Mojo. 2010年10月21日閲覧。
  18. ^ Jonah Hex Movie Reviews, Pictures”. Rotten Tomatoes. Flixster. 2010年10月5日閲覧。
  19. ^ Jonah Hex (2010)”. Rotten Tomatoes. 2018年5月6日閲覧。
  20. ^ Jonah Hex Reviews”. Metacritic. 2020年4月20日閲覧。
  21. ^ Cinemascore”. cinemascore.com. 2018年10月6日閲覧。
  22. ^ Keith Phipps (2010年6月17日). “Jonah Hex Film Review”. The A.V. Club. The Onion. 2010年6月26日閲覧。 Rating F.
  23. ^ “Jonah Hex. Rogerebert.com”. Chicago Sun-Times. (2010年6月16日). http://rogerebert.suntimes.com/apps/pbcs.dll/article?AID=/20100616/REVIEWS/100619987 2011年1月31日閲覧。 
  24. ^ Pond, Steve (2010年12月18日). “Detroit, Houston Critics: 'Social Network,' Ho Hum”. The Wrap. https://www.thewrap.com/awards/column-post/detroit-houston-critics-social-network-ho-hum-23347 2010年12月18日閲覧。 
  25. ^ Laydon, Joe (2010年12月18日). “'Social Network' lauded by Houston crix: Film continues dominance of award season”. Variety. https://www.variety.com/article/VR1118029267/ 2010年12月18日閲覧。 

外部リンク[編集]