アローバース

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アローバース』(Arrowverse)は、2012年に始まった『ARROW / アロー』を第1作とする、DCコミックス原作のシェアード・ユニバース、およびそこに含まれる作品群の通称である。

概要[編集]

DCコミックス原作の複数の作品を、同一の世界観で扱うクロスオーバー作品群。The CWで放送される実写TVシリーズを中心に展開しており、その他、アニメーションコミック小説など、メディア展開は多岐にわたる。アローバースに属さないものとして作られた作品が、後からアローバースに属す作品となることもある。

「アローバース」とは非公式な呼称であるが、『アロー』のショーランナーを務めるマーク・グッゲンハイムなどの番組関係者も、この一連の作品群が共有する世界観に対して「アローバース」という呼称を用いている。

TVシリーズ作品は基本的に、フルシーズンなら毎年10月上旬から新シーズンの放送が始まり、途中数度の放送休止期間を挟みながら、翌年の5月下旬まで放送される。12月頃には一週間連続で複数の作品・複数のエピソードをまたいだ1本の長編(クロスオーバー・イベント)が放送される。この他にも、要所々々で作品の垣根を超えたクロスオーバーを実施している。

実写作品[編集]

ARROW / アロー(原題:ARROW[編集]

2012年10月10日にThe CWで放送が始まった、DCコミックスのグリーンアローを原案とするTVシリーズ。

アローバースが内包する幾つもの並行世界のうち、ヒーローたちの台頭で急速な変貌を見せるアース1が舞台。

主人公のオリバー・クイーンを演じるスティーヴン・アメルの降板を機に、2019年放送のシーズン8で完結を迎える[1]

THE FLASH / フラッシュ(原題:THE FLASH[編集]

2014年10月7日にThe CWで放送が始まった、DCコミックスのフラッシュを原案とするTVシリーズ。

アース1が舞台だが、アトランティスゴリラ・シティが存在するアース2などの他の世界が舞台となることもある。

正式な製作決定に先駆けて、2013年10月9日から2014年5月14日に放送された『アロー』シーズン2に、主要人物であるバリー・アレン、シスコ・ラモン、ケイトリン・スノーの三人が登場した。

レジェンド・オブ・トゥモロー(原題:DC's LEGENDS OF TOMORROW[編集]

2016年1月21日にThe CWで放送が始まったTVシリーズ。『アロー』と『フラッシュ』に登場した脇役・悪役を主役とするスピンオフで、特定の原案がない。

アース1が舞台だが、タイムトラベルが題材の作品である為、歴史を書き換えられた世界も舞台となる。

2015年放送のクロスオーバー・イベント「Heroes Join Forces」の前編「Legends of Today」(『フラッシュ』シーズン2 第8話)と後編「Legends of Yesterday」(『アロー』シーズン4 第8話)はこの作品の前日譚にあたる。

SUPERGIRL / スーパーガール(原題:SUPERGIRL[編集]

2015年10月26日にCBSで放送が始まり、シーズン2からはThe CWでの放送になった、DCコミックスのスーパーガールを原案とするTVシリーズ。

地球に数多くの宇宙人が移り住んでいるアース38が舞台。

元々アローバースに属さない作品であったが、2016年3月28日に放送された『スーパーガール』シーズン1 第18話「Worlds Finest」で『フラッシュ』とクロスオーバーした後、シーズン2から正式にアローバースの一作品となった。

BATWOMAN[編集]

DCコミックスのバットウーマンを原案とするTVシリーズ。

正式な製作決定に先駆けて、2018年放送のクロスオーバー・イベント「Elsewords」に、バットウーマン/ケイト・ケインが登場した。

アニメーション作品[編集]

VIXEN / ビクセン(原題:VIXEN[編集]

2015年8月25日から2016年11月19日にかけてCW Seedで配信された、DCコミックスのビクセンを原案とするウェブシリーズ。

アース1が舞台。

主人公のビクセン/マリ・マッケイブをはじめとする本作初登場の登場人物は、後に『アロー』や『レジェンド・オブ・トゥモロー』にも実写となって登場している。

FREEDOM FIGHTERS: The RAY[編集]

2017年12月8日から2018年7月19日にかけてCW Seedで配信された、DCコミックスのザ・レイを原案とするウェブシリーズ。

ナチスが地球を征服し、アローやスーパーガールが悪人として生まれたアースXが主な舞台。

主人公のザ・レイ/レイ・テリルは、2017年放送のクロスオーバー・イベント「Crisis on Earth-X」で実写での登場も果たしている。

クロスオーバー・イベント[編集]

フラッシュ VS アロー(原題:Flash vs. Arrow[編集]

2014年に全2回放送。第1回が『フラッシュ』シーズン1 第8話、第2回が『アロー』シーズン3 第8話。

ヒーローズ・ジョイン・フォース(原題:Heroes Join Forces[編集]

2015年に全2回放送。第1回が『フラッシュ』シーズン2 第8話、第2回が『アロー』シーズン4 第8話。

インベージョン!(原題:Invasion![編集]

2016年に全3回放送。第1回が『フラッシュ』シーズン3 第8話、第2回が『アロー』シーズン5 第8話、第3回が『レジェンド・オブ・トゥモロー』シーズン1 第7話。

原案は1980年代の同名コミック

クライシス・オン・アースX(原題:Crisis on Earth-X[編集]

2017年に全4回放送。第1回が『スーパーガール』シーズン3 第8話、第2回が『アロー』シーズン6 第8話、第3回が『フラッシュ』シーズン4 第8話、第4回が『レジェンド・オブ・トゥモロー』シーズン3 第8話。

原案は1970年代の『Justice League of America』のエピソード

エルスワールド(原題:Elseworlds[編集]

2018年に全3回放送。第1回が『フラッシュ』シーズン5 第9話、第2回が『アロー』シーズン7 第9話、第3回が『スーパーガール』シーズン4 第9話。

原作DCコミックスにおける「エルスワールド」とは、正史とは異なるもしもの世界を舞台とした作品群の名称。

クライシス・オン・インフィニット・アース(原題:Crisis on Infinite Earths[編集]

2019年12月から2020年1月にかけて全5回放送。

原案は1980年代の同名コミック

関連作品[編集]

AMAZON[編集]

2012年頃にThe CWで計画されていた、DCコミックスのワンダーウーマンを原案とする実写TVシリーズ[2]。最終的に計画は中止となった[3]

ブラックライトニング(原題:BLACK LIGHTNING[編集]

2018年1月16日にThe CWで放送が始まった、DCコミックスのブラックライトニングを原案とする実写TVシリーズ。Netflixオリジナル作品として、Netflixでの配信も行われている。

覚醒すると超能力に目覚める遺伝子“メタジーン”が人間の体内に潜在的に存在する世界が舞台。

アローバースには属さない作品となっているが、『アロー』と同じThe CWで放送されていることもあり、The CWのプロモーション映像ではアローらと共演している[4]

コンスタンティン(原題:CONSTANTINE[編集]

2014年10月24日から2015年2月13日にかけてNBCで放送された、DCコミックスのコンスタンティンを原案とする実写TVシリーズ。

番組終了後に主人公のジョン・コンスタンティンを演じたマット・ライアンが、『コンスタンティン』と同じ役柄・同じ衣装で『アロー』シーズン4に出演。その後、『レジェンド・オブ・トゥモロー』の主要キャストとなった。

超音速ヒーロー ザ・フラッシュ(原題:THE FLASH[編集]

1990年11月20日から1991年5月18日にかけてCBSで放送された、DCコミックスのフラッシュを原案とする実写TVシリーズ。

2018年放送の「Elseworlds」にて、『超音速ヒーロー ザ・フラッシュ』の主人公のフラッシュ/バリー・アレンが、当時と同じ役者・当時のものに似た衣装で、アース90のフラッシュとして登場した。演じるジョン・ウェズリー・シップは、アース1のバリー・アレンの実父 ヘンリー・アレン役とアース3のフラッシュ/ジェイ・ギャリック役でもアローバースに出演している。

SMALLVILLE / ヤング・スーパーマン(原題:SMALLVILLE[編集]

2001年10月16日にThe WBで放送が始まり、The WBとUPNが合併したThe CWでも放送を継続しながら、2011年5月13日まで放送された、DCコミックスのスーパーマンを原案とする実写TVシリーズ。

実現こそしなかったが『ヤング・スーパーマン』にはスピンオフの計画があり、アローバース以前から実写TVシリーズを中心とするDCコミックス原作の作品群の構想があったこととなる[5]。  

また、「Elseworlds」に登場したアース90のヒーローたちのコスチュームに、『ヤング・スーパーマン』に登場したヒーローたちのものが流用されている。

レゴバットマン ザ・ムービー(原題:THE LEGO BATMAN MOVIE[編集]

2017年公開の、DCコミックスのバットマンを原案とするアニメーション映画。

『レゴバットマン ザ・ムービー』の公開に際し、主人公のバットマン/ブルース・ウェインがアローバースのヒーローたちと共演するコラボ映像が公開された[6][7]。映像内のアローバースのヒーローたちのレゴ ミニフィグは通常のDCキャラクターのミニフィグを流用したものだが、アトムはコミコンのイベント品として実際に作られたことのあるアローバース準拠デザインのミニフィグとなっている。

DCエクステンデッド・ユニバースDC Extended Universe / DCEU[編集]

原作はアローバースと同じくDCコミックスで、実写映画を中心にシェアード・ユニバースを展開する作品群。

2016年の映画『スーサイド・スクワッド』の公開の際、ワーナーがスーサイド・スクワッド及びデッドショット/フロイド・ロートンハーレイ・クイン、アマンダ・ウォラーの映画以外での実写化を制限した為、アローバースはこれらのキャラクターを以前から使用していたにも関わらず、その後の使用を中止せざるを得なくなった[8]

同様に、『アロー』シーズン1、2で主要キャラクターを務めたデスストローク/スレイド・ウィルソンも、DCEUでデスストロークを使用する計画が立てられた為に、シーズン3以降は10回も登場できていない[9]

『スーパーガール』シーズン4に登場したレックス・ルーサーのように、後から使用制限が緩和され、アローバースでも使用できるようになったキャラクターもあるが、バットマンをはじめとする多くのDCコミックスのキャラクターがアローバースでは使用できないとされている[10]

2017年の映画『ワンダーウーマン』の公開の際には、『スーパーガール』からの一方通行的なコラボ映像が公開された[11]

脚注[編集]

  1. ^ Why The CW Decided to End Arrow With Season 8” (英語). CBR (2019年3月6日). 2019年4月7日閲覧。
  2. ^ Chitwood, Adam (2012年9月6日). “The CW Developing Wonder Woman Origins TV Series AMAZON” (英語). Collider. 2019年4月7日閲覧。
  3. ^ Schwartz, Terri (2017年8月2日). “This Arrowverse Crossover Will Fully Take Place Across Every Show from Supergirl to Legends of Tomorrow” (英語). IGN. 2019年4月6日閲覧。
  4. ^ TV Promos (2018-01-08), DC TV Suit Up Trailer - The Flash, Arrow, Supergirl, DC's Legends of Tomorrow, Black Lightning (HD), https://www.youtube.com/watch?v=VsWy1DAINDc 2019年4月6日閲覧。 
  5. ^ Smallville Spinoff Almost Starred Green Arrow & Lois Lane” (英語). ScreenRant (2018年5月31日). 2019年4月6日閲覧。
  6. ^ TV Promos (2017-02-06), LEGO Batman meets CW Superheroes Promo (HD) Flash, Arrow, Supergirl, https://www.youtube.com/watch?v=jG1o88NQS-0 2019年4月6日閲覧。 
  7. ^ TV Promos (2017-02-07), LEGO Batman CW Superheroes Promo #2 (HD) Arrow, The Flash, Supergirl, https://www.youtube.com/watch?v=lfa2jFRPJxY 2019年4月6日閲覧。 
  8. ^ Why Arrow Won't Use Harley Quinn In Any More Episodes”. CINEMABLEND (2015年5月25日). 2019年4月6日閲覧。
  9. ^ Deathstroke Not Likely to Return to Arrow Because of Another DC Project” (英語). Comicbook.com. 2019年4月6日閲覧。
  10. ^ Jeffery, Morgan (2019年3月26日). “7 major DC characters that the Arrowverse is banned from using” (英語). Digital Spy. 2019年4月6日閲覧。
  11. ^ DC (2017-05-22), Supergirl - Extended "Wonder Woman" Promo, https://www.youtube.com/watch?v=WLlwgBuKymo 2019年4月6日閲覧。 

外部リンク[編集]