ゴッサム・シティ

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ゴッサム・シティ (Gotham City) は、DCコミックスの出版するアメリカンコミックバットマン』に登場するアメリカ合衆国の架空の都市。バットマンのホームグラウンドとして知られている。Batman#4(1940年12月)で初登場した。DCコミックスの参考文献の大半では、アメリカ合衆国の北東部にあるニュージャージー州に位置しており、メトロポリスと近接している[1][2][3][4][5][6] [7]スーサイド・スクワッドでニュージャージー州にゴッサムシティが位置する事を明らかにした。バットマンの映画でゴッサムシティのインスピレーションやロケ地として使用された場所は、シカゴ、デトロイト、ピッツバーグ、ロサンゼルス、ニュージャージー、ニューヨーク。

名前の由来[編集]

ゴッサムシティはビル・フィンガーが考案した。フィンガーはバットマンの舞台をニューヨークから架空の都市へ移した理由を「もともとはゴッサム・シティのことを『シビック・シティ』(Civic City)と呼ぶつもりで、その後『キャピタル・シティ』、『コースト・シティ』などを候補に考えた。その後ニューヨーク市の電話帳をめくっているうちに『ゴッサム・ジュエラーズ』という店を発見して、これだ、ゴッサム・シティだ、と思った。我々は、どの町に住む誰が読んでも自分の町のことだと思ってもらえるように、ニューヨークという名は使いたくなかった。」[8] と述べた。「ゴッサム」は1939年にバットマンが導入される前から、ニューヨークの異名としてよく知られたニックネームだった。ニューヨークを「ゴッサム」と初めて呼んだのは1807年11月11日にワシントン・アーヴィングがニューヨークの文化と政治について書いた記事である。アーヴィングは、イングランドノッティンガムシャーにあるゴッサムの民間伝承から名前を取った。

地理[編集]

ゴッサムシティの地理は、DCユニバースの他の架空の都市のように作家、編集者、物語のために数十年に渡って変化しているが、ゴッサムシティがニュージャージー州に位置している事は変わらない。

1990年のAtlas of the DC Universe で、アトラスはニュージャージー州にゴッサムが位置しており、メトロポリスはデラウェア湾にあると述べた。[9]

Amazing World of DC Comics (1974年3月) #14で、出版社のマークグリューンワルトは、ジャスティスリーグとゴッサムシティはニュージャージー州のどこかに配置されていることを示している[10]

World’s Greatest Super Heroes (1978年8月)のマップでは、デラウェア州とニュージャージー州にメトロポリスとゴッサムシティがある事が示されている[11]World's Finest Comics #259 (November 1979)でゴッサムはニュージャージー州にあるものとして確認できる[12]

New Adventures of Superboy #22 (October 1981) では、ニュージャージー州とデラウェア州にゴッサムシティとメトロポリスが位置しているマップを示している[13]

Detective Comics #503 (1983年6月)では、ニュージャージー州にゴッサムシティがある事を示唆するいくつかの参照が含まれている。ジャージーショアの位置は「ゴッサムの北に20マイル」と記載されており、ロビンとバットガールはゴッサムシティに「秘密のニュージャージー州の飛行場」から車でドライブして"Hudson County Highway"に向かう[14] 。"Hudson County Highway"はニュージャージー州にある実際の郡の名前。

Batman: Shadow of the Bat, Annual #1 (1993年6月)で、ゴッサムシティがニュージャージー州にあることが証明された[15] 。Sal E. Jordanの運転免許証は"72 Faxcol Dr Gotham City, NJ 12345"で明らかになった。

メトロポリスとの関連[編集]

スーパーマンのホームグラウンドであるメトロポリスとゴッサムシティは、しばしばの走行距離内にあることが示唆されている。

コミックブックで、メトロ・ナローズ・ブリッジはメトロポリスとゴッサムシティの都市を結ぶメインルートとして描かれた[16][17][17]。それは、世界最長の吊り橋であると記載されている[18]

1990年代のThe Atlas of the DC Universeは、デラウェアにメトロポリス、ニュージャージー州にゴッサムシティが都を置いている[19]

他のメディア[編集]

映画[編集]

ティム・バートン監督作品では古き良き時代のアメリカ。

ジョエル・シュマッカー監督作品ではネオンと巨大石造が乱立する近未来的なゴシックパンクのイメージで統一されている。

クリストファー・ノーラン監督『バットマン ビギンズ』では、実際の街により近くなっている。『ダークナイト』では、イメージカラーはもとより、セットやCGによる演出等をも極力控え、ほぼ全シーンをシカゴでのロケで表現しており、外観は実際のアメリカ合衆国にある都市とほぼ同じ物となっている。『ダークナイトライジング』では、世界規模の証券取引所を抱え、橋とトンネルでつながれた中洲上の都市のような描写がなされ、ニューヨークマンハッタン島のイメージに近い街になっている(撮影は主にペンシルベニア州ピッツバーグで行われ、スタジアム爆破シーンではピッツバーグ・スティラーズ・スタジアムが実際に爆破された)。

バットマン・ビギンズ』および『ダークナイト』において、多くの警察官が賄賂で生計を立てる汚職警官であり、行政機関の上層部までもマフィアとの癒着で成り立っているという描写があり、治安は極めて深刻な状況にあると言える。しかし『ダークナイトライジング』ではデント法という法律により治安は劇的に改善しており、その改善ぶりはバットマンが引退しても問題ないほどであった。だが、あまりにも低い犯罪率が裏目に出て警察の捜査能力の低下をもたらし、劇中では証券取引所襲撃の真犯人ベインを取り逃がす、トンネルを爆破して街を隔離するというテロ行為を事前に察知できず対応が後手に回る、ベイン側の攻撃に対し何もできないまま刑務所からの囚人の脱走を許す、最終的には市内のほぼ全ての警察官が地下に閉じ込められる、といった警察側の失態が続く。

バットマン・ビギンズ』においては、セレブリティが集まる会合などが多く行われている高級レストランの描写と同時に、低所得者が多く住むスラム街も描写されており、原作コミックスにおいても、裏路地やホームレスなどの描写もある事から、そのような経済状況も治安の悪化の一因となっている事も匂わせている。尚、街の描写において煙突や工場が数多く見られる事から、製造業などの第二次産業が盛んであるとも窺えるが、ウェイン・エンタープライズ以外の産業が描写された事は皆無であり、詳細は不明である。

バットマン&ロビン Mr.フリーズの逆襲』のコンピューターで表示されていた地図におけるゴッサム・シティの位置もニューヨークとほぼ同じ地点であった。

バットマン・フォーエバー』においてヘリコプターでの短時間の飛行後に自由の女神へ衝突した描写があることから、距離的にも近いとされている(しかし、あくまで同作品中のみでの描写であり、他シリーズ作品においてはこの限りではない。また、この自由の女神の冠には『ゴッサム』の文字もあり、レプリカの可能性もある)。

アニメ[編集]

バットマン (アニメ)ではゴッサムシティとメトロポリスは都市の治安、経済で協定を結び姉妹都市となる。

バットマン・ザ・フューチャー』は、40年後を描いた作品だが、未来でも治安は芳しくない。

バットマン:ブレイブ&ボールド』では、25世紀から来たヒーロー、ブースター・ゴールドの語るところによると、25世紀ではゴッサムシティはアメリカ一の観光都市となり、バットケイブはレジャー施設の一部となっている。

脚注[編集]

  1. ^ Amazing World of DC Comics #14, March 1974. DC Comics.
  2. ^ World's Finest Comics #259, October–November 1979. DC Comics.
  3. ^ Detective Comics #503 June 1983. DC Comics.
  4. ^ Atlas of the DC Universe, 1990. DC Comics.
  5. ^ Batman: Shadow of the Bat Annual #1, June 1993. DC Comics.
  6. ^ Montgomery, Paul (May 18, 2011). "The Secret Geography of the DC Universe: A Really Big Map"
  7. ^ Safire, William (July 30, 1995). "ON LANGUAGE; Jersey's Vanishing 'New'". The New York Times.
  8. ^ Steranko, Jim (1970). The Steranko History of Comics. Reading, Pa.: Supergraphics. p. 44. ISBN 0-517-50188-0. 
  9. ^ Montgomery, Paul (May 18, 2011). "The Secret Geography of the DC Universe: A Really Big Map"
  10. ^ Amazing World of DC Comics #14, March 1993. DC Comics.
  11. ^ World’s Greatest Super Heroes, August 1978. DC Comics.
  12. ^ World's Finest Comics #259, October–November 1979
  13. ^ New Adventures of Superboy #14, October 1981. DC Comics.
  14. ^ Detective Comics #503 June 1983. DC Comics.
  15. ^ Batman: Shadow of the Bat Annual #1, June 1993. DC Comics.
  16. ^ DC Comics Presents #18, February 1980
  17. ^ a b New Adventures of Superboy #22, October 1981
  18. ^ Action Comics #451, September 1975. DC Comics.
  19. ^ Montgomery, Paul (May 18, 2011). "The Secret Geography of the DC Universe: A Really Big Map". iFanboy.

外部リンク[編集]