アーキス

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アーキスとガラテイア、遠方にポリュペーモス。エドゥワール・フランソワ・ツィエールfr)の絵画(1877年)。

アーキス古代ギリシア語: Ἆκις, Ākis)は、ギリシア神話の人物である。長母音を省略してアキスとも表記される。ギリシア神話の牧神パーンローマ神話ファウヌス)と河神シュマイトスの娘の子。

アーキスはニュンペーガラテイアとの恋で有名で、シケリア島エトナ山から流れるアーキス河になったといわれる。

神話

オウィディウスによるとアーキスは大変な美男子で、16歳のときガラテイアから愛されて恋人になった。しかしガラテイアは凶暴なキュクロープスポリュペーモスからしつこく言い寄られていた。

あるときアーキスはガラテイアと2人でいるところをポリュペーモスに見つかり、ガラテイアは恐れて海に逃げてしまった。アーキスは1人でポリュペーモスから逃げようとしたが、ポリュペーモスは山から岩を持ち上げてアーキスに投げつけると、アーキスは押しつぶされ、岩の下から血が流れ出た。ガラテイアがアーキスが河神になることを願い、アーキスを押しつぶした岩に触れると、岩は割れてアシが生い茂り、水が湧き出してアーキスは河神になった。また河神になったアーキスは水色の顔にアシで飾った角を持っていたという[1]

脚注

  1. ^ オウィディウス『変身物語』13巻。

参考文献