川上量生
かわかみ のぶお 川上 量生 | |
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本名 | 川上 量生(かわかみ のぶお) |
別名義 | カワンゴ |
生年月日 | 1968年9月6日(52歳) |
出生地 |
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国籍 |
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職業 | 実業家 |
ジャンル |
アニメーション映画 実写映画 |
配偶者 | 須賀千鶴(妻) |
主な作品 | |
アニメーション映画 実写映画
テレビアニメ 書籍
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川上 量生(かわかみ のぶお、1968年9月6日 - )は、日本のシステムエンジニア、実業家、映画プロデューサー。株式会社KADOKAWA取締役、株式会社カラー取締役、株式会社バーチャルキャスト取締役会長[1]、株式会社スタジオジブリ所属、株式会社ドワンゴ顧問、株式会社角川アスキー総合研究所顧問、学校法人角川ドワンゴ学園理事、公益財団法人徳間記念アニメーション文化財団理事、公益財団法人角川文化振興財団評議員。愛称はカワンゴ[2]。
株式会社ソフトウェアジャパンでの勤務を経て、株式会社ドワンゴ代表取締役社長(初代)、株式会社カドカワ代表取締役社長(第2代)などを歴任した。
来歴[編集]
生い立ち[編集]
愛媛県生まれ、大阪府[3]和泉市育ち。中学生の頃は、アナログなボードゲームに夢中になっており、対戦相手とコミュニケーションを取りながら遊ぶ点に魅力を感じていた。また、同じく中学生の頃からパソコンショップに出入りするようになり、プログラミングを習得した。このころより、ボードゲームのような他者とのコミュニケーションをコンピュータゲーム上で実現したいと思うようになる。
東京大学理科一類を受けるも失敗し、その後京都大学工学部へ進学。また、学生サークルである「京都大学教育ソフト研究開発クラブ」に入部し、「LABO System 123」をはじめとするソフトウェアの開発に携わった。さらにフリーのプログラマとして、京都府内のソフトハウスからプログラミング業務を請け負うようになっていった。大学卒業後はソフトウェアジャパンに入社し、7年間のサラリーマン生活を経て独立を果たす。
実業家として[編集]
アメリカのInteractive Visual Systems CorporationとのジョイントベンチャーでIT関連企業のドワンゴを創業。創業には、当時マイクロソフトに居たジェイムズ・スパーン(のちドワンゴ取締役)とフリーソフト開発集団Bio_100%のリーダーだったaltyこと森栄樹(のちのドワンゴ相談役)の協力があった[4]。ドワンゴの代表取締役として社長や会長を歴任し、同社を東京証券取引所第一部に上場させるまでに成長させた。当初は「オンラインゲーム専門のゲーム会社」[5]として創業したものの、着メロなど携帯電話関連事業に進出したことから、同社は急成長を遂げた[5]。
その後、スタジオジブリの鈴木敏夫と出会い、ドワンゴの会長のままスタジオジブリに入社[6]。スタジオジブリでは見習い扱いのため、無給である[7]。2013年8月より、庵野秀明が率いる株式会社カラーの取締役に就任した[8]。また、角川ホールディングス(のちのKADOKAWA)においては当初は社外取締役として役員に就任していたが、2013年2月より同社の子会社の業務を担当することになったことにともない、社外取締役から通常の取締役となった[9][10][11]。
2014年5月、ドワンゴとKADOKAWAの経営統合を発表し2014年10月に設立したKADOKAWA・DWANGO(現KADOKAWA)の代表取締役会長に就任、2015年5月に同社代表取締役社長に就任。2017年12月21日にドワンゴの代表取締役会長及びniconico運営責任者を退任し、CTOとなった[12]。2019年2月13日にドワンゴ社長荒木隆司の辞任に伴い[13]、カドカワの代表取締役社長およびドワンゴ取締役を退任し[14]、同日よりカドカワ取締役およびドワンゴ顧問となった。
家族・親族[編集]
2013年に経産官僚の須賀千鶴と結婚した[15]。1児の父親である[16][17]。
略歴[編集]
- 1968年 愛媛県にて誕生。
- 1987年 帝塚山学院泉ヶ丘高等学校卒業。
- 1991年 京都大学工学部卒業。
- 1991年 株式会社ソフトウェアジャパン入社。
- 1997年4月 有限会社ドワンゴジャパン(現・有限会社パーセント)代表取締役。
- 1997年8月 株式会社ドワンゴ代表取締役社長。
- 2000年9月 株式会社ドワンゴ代表取締役会長。
- 2006年6月 エイベックス・グループ・ホールディングス株式会社取締役。
- 2006年12月 株式会社ニワンゴ代表取締役社長。
- 2007年6月 株式会社トラン代表取締役。
- 2007年12月 株式会社ニワンゴ取締役。
- 2011年 スタジオジブリ入社。鈴木敏夫の見習いとなる。
- 2011年 6月 株式会社角川グループホールディングス(現・KADOKAWA Future Publishing)取締役。
- 2013年8月 株式会社カラー取締役。
- 2014年6月 株式会社ブックウォーカー取締役。
- 2014年6月 株式会社角川アスキー総合研究所取締役。
- 2014年10月 株式会社KADOKAWA・DWANGO代表取締役会長。
- 2015年6月 株式会社KADOKAWA・DWANGO(後のカドカワ株式会社)代表取締役社長。
- 2015年7月 株式会社でほぎゃらりー取締役。
- 2015年12月 株式会社N塾代表取締役会長。
- 2016年10月 株式会社テクテック取締役。
- 2017年6月 一般財団法人角川文化振興財団 (現・公益財団法人角川文化振興財団)評議員
- 2017年7月 株式会社Gzブレイン(現・KADOKAWA Game Linkage)取締役。
- 2017年12月 株式会社ドワンゴ取締役CTO。
- 2018年2月 株式会社バカー取締役[18]。
- 2019年2月 カドカワ株式会社(現・株式会社KADOKAWA)社長辞任。取締役就任。
- 2019年2月 株式会社ドワンゴ顧問。
作品[編集]
アニメーション映画[編集]
- コクリコ坂から(2011年)
- 風立ちぬ(2013年) - プロデューサー見習い
- かぐや姫の物語(2013年) - プロデューサー見習い
- 思い出のマーニー(2014年) - プロデューサー見習い
- 龍の歯医者特別版(2017年) - 制作統括
実写映画[編集]
テレビアニメ[編集]
WEBアニメ[編集]
- 日本アニメ(ーター)見本市(2014年 - ) - エグゼクティブプロデューサー
著書[編集]
- 『ルールを変える思考法』KADOKAWA、角川EPUB選書 2013年。ISBN 9784040800035
- 『角川インターネット講座(4)ネットが生んだ文化 誰もが表現者の時代』KADOKAWA、2014年。ISBN 9784046538840
- 『コンテンツの秘密-ぼくがジブリで考えたこと』NHK出版新書、2015年。ISBN 9784140884584
- 『鈴木さんにも分かるネットの未来』岩波新書、2015年。ISBN 9784004315513
共著[編集]
- 『別冊思想地図β ニコ生対談本シリーズ メディアを語る』東浩紀編著,宇川直宏,濱野智史共著 コンテクチュアズ 2012
- 4Gamer.net編集部共著『ゲーマーはもっと経営者を目指すべき!』KADOKAWA、2015年。ISBN 9784048120029
- 『ネットが生んだ文化 (カルチャー) 誰もが表現者の時代』監修 KADOKAWA 角川インターネット講座 2014
- 『ニコニコ哲学-川上量生の胸のうち』加藤貞顕聴き手 日経BP社、2014年 ISBN 9784822250515
出演[編集]
出典[編集]
- ^ “新任取締役会長就任のお知らせ” (日本語). VirtualCast Blog (2020年10月12日). 2020年10月28日閲覧。
- ^ http://engineer-hack.com/person/dwango/ 株式会社ドワンゴ 代表取締役会長 川上量生氏
- ^ 『ドワンゴ会長「ネットで“お茶の間”復活を」/佐賀のニュース :佐賀新聞の情報サイト ひびの』 佐賀新聞、2008年10月11日。 オリジナルの2017年3月13日時点によるアーカイブ 。
- ^ ニコニコ動画が未来をつくる ドワンゴ物語 (アスキー新書)
- ^ a b TAITAI「『今のオンラインゲームは気に入らない』――ドワンゴの川上氏と麻生氏が語るニコ動、そしてネットサービス」『4Gamer.net ― 「今のオンラインゲームは気に入らない」――ドワンゴの川上氏と麻生氏が語るニコ動,そしてネットサービス』Aetas、2009年11月21日。
- ^ TAITAI「ジブリは決して続編を作らない有名ゲームスタジオのようなもの――スタジオジブリに入社したドワンゴの川上量生氏が見た、国内最高峰のコンテンツ制作の現場とは」『4Gamer.net ― ジブリは決して続編を作らない有名ゲームスタジオのようなもの――スタジオジブリに入社したドワンゴの川上量生氏が見た,国内最高峰のコンテンツ制作の現場とは』Aetas、2011年6月29日。
- ^ 宮本真希「ニコ動とジブリは『サブカル界の正反対』――ドワンゴ川上会長、2足のわらじで見つめる未来」『ニコ動とジブリは「サブカル界の正反対」 ドワンゴ川上会長、2足のわらじで見つめる未来 (3/3) - ねとらぼ』アイティメディア、2011年7月6日。
- ^ ドワンゴ川上会長、ジブリの次は「エヴァ」の謎 - 庵野秀明氏代表のカラー取締役に就任 『日本経済新聞 ー ドワンゴ川上会長、ジブリの次は「エヴァ」の謎 ・ 庵野秀明氏代表のカラー取締役に就任』2013年8月24日。
- ^ 『第59期定時株主総会招集ご通知』2013年6月3日、12頁。
- ^ 『第59期定時株主総会招集ご通知』2013年6月3日、14頁。
- ^ 「会社概要」『株式会社KADOKAWA 企業情報|企業情報・グループ企業情報』KADOKAWA。
- ^ ドワンゴ・川上量生会長の退任を発表,ねとらぼ,2017年12月21日
- ^ “カドカワの社長退任や『シン・ゴジラ』の舞台裏、そして教育事業に賭ける情熱とは?──川上量生・特別インタビュー” (日本語). 電ファミニコゲーマー – ゲームの面白い記事読んでみない?. 2021年1月17日閲覧。
- ^ “特別損失の計上及び通期業績予想の修正、グループ経営体制刷新に伴う会社分割の実施、孫会社の異動、並びに代表取締役及び取締役の異動に関するお知らせ”. カドカワ. 2019年2月13日閲覧。
- ^ 週刊現代「角川ドワンゴ・川上会長の妻ほか。実名公開! 『霞が関の有名キャリア官僚』を紹介します――総務省の『筋肉マン』とんでもない天才、超絶美人も歩いている」『角川ドワンゴ・川上会長の妻ほか。実名公開!「霞が関の有名キャリア官僚」を紹介します(週刊現代) | 現代ビジネス | 講談社(1/5)』講談社、2015年5月4日。
- ^ 川口穣 (20181024T160000+0900). “「子どもはコミュ障に育ってほしい」川上量生・カドカワ社長の独自教育論 〈AERA〉” (日本語). AERA dot. (アエラドット) 2018年11月30日閲覧。
- ^ 「ドワンゴ川上会長の育休取得と、妻との平穏な家庭生活のコツ【みんなの保育の日】 - スゴいい保育|保育の必要な未来といまの声を届けます」『スゴいい保育|保育の必要な未来といまの声を届けます』。2018年11月30日閲覧。
- ^ “第4期定時株主総会招集ご通知、32頁”. カドカワ株式会社. 2018年5月25日閲覧。
関連項目[編集]
- ニコニコ動画
- LABO System 123 - 開発に携わった数式ワープロソフト。使用したフォントの一部にデッドコピーのものが含まれ、後のいわゆる渡邊フォント問題の原因となる。
- Bio_100%
- 森栄樹
- 中野真
- 横澤大輔
- 鈴木敏夫
- 庵野秀明
- 小沢一郎 - ニコニコ動画公式に初めて出演した政治家でかつて川上が献金をしていた。
- 山本一郎
外部リンク[編集]
- 続・はてなポイント3万を使い切るまで死なない日記 - ブログ
- はてなポイント3万を使い切るまで死なない日記 - 旧ブログ
- 川上量生 公式ブログ - ニコニコチャンネル
- 川上量生 - allcinema
- Nobuo Kawakami - インターネット・ムービー・データベース(英語)
- 川上量生 - KINENOTE
- 川上量生 - 映画.com
- 川上量生 - オリコン
- 川上量生 - 文化庁日本映画情報システム
ビジネス | ||
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先代: 佐藤辰男 |
KADOKAWA・DWANGO(現・KADOKAWA)社長 第2代:2015年 - 2019年 |
次代: 松原眞樹 |
先代: (新設) |
KADOKAWA・DWANGO会長 初代:2014年 - 2015年 |
次代: 佐藤辰男 |
先代: 杉本誠司 |
ニワンゴ社長 第2代:2006年 - 2007年 |
次代: 杉本誠司 |
先代: (新設) |
ドワンゴ社長 初代:1997年 - 2000年 |
次代: 小林宏 |
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