三浦瑠麗

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三浦 瑠麗
人物情報
別名 濱村 瑠麗(旧姓名)
生誕 (1980-10-03) 1980年10月3日(38歳)
日本の旗 日本 神奈川県茅ヶ崎市
出身校 東京大学
配偶者 三浦清志
学問
時代 21世紀
活動地域 日本の旗 日本
研究分野 国際政治学
比較政治学
博士課程
指導教員
藤原帰一
学位 博士(法学)
特筆すべき概念 リベラリズム
現実主義
主要な作品 『シビリアンの戦争―デモクラシーが攻撃的になるとき』
影響を
受けた人物
藤原帰一
船橋洋一
主な受賞歴 自由民主党主催国際政治・外交論文コンテスト総裁賞(第1回)
佐藤栄作記念国連大学協賛財団主催佐藤栄作賞優秀賞
防衛庁・自衛隊主催安全保障論文コンテスト優秀賞
三菱UFJリサーチ&コンサルティング主催論文コンテスト優秀賞
東洋経済新報社主催高橋亀吉記念賞佳作
東京大学大学院法学政治学研究科博士課程特別優秀賞[1]
正論新風賞
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三浦 瑠麗(みうら るり[2]、英語:Lully Miura [3][4]1980年[5]10月3日[6] - )は、日本国際政治学[7]。株式会社山猫総合研究所代表[4]

略歴[編集]

神奈川県茅ヶ崎市の出身[5]で、幼少期に神奈川県平塚市へ移住して平塚市立金旭中学校を卒業、1999年(平成11年)3月に神奈川県立湘南高等学校を卒業して、東京大学理科一類に入学[4]する。

2001年(平成13年)4月に農学部生物環境科学課程地域環境工学専修[4]へ進学する。

2004年(平成16年)1月に著した「『日本の国際貢献のあり方』を考える」で自由民主党が主催した第1回「国際政治・外交論文コンテスト」で総裁賞を受賞[8][9]し、3月に卒業[4]

4月に東京大学大学院公共政策学教育部(公共政策大学院)専門修士課程へ進学し、国際政治学者の藤原帰一の下で学ぶ[10]2006年(平成18年)3月に修士課程を修了して公共政策修士(専門職)[4]を授かる。

2010年(平成22年)10月に「シビリアンの戦争 : 文民主導の軍事介入に関する一考察」[11]を著して東京大学大学院法学政治学研究科総合法政専攻博士課程を修了。法学博士

2007年(平成19年)4月から日本学術振興会特別研究員(DC2、2009年(平成21年)3月まで)[4]を務めた。2010年(平成22年)に著した論文「長期的視野に立った成長戦略―ワーキングマザー倍増計画」で、東洋経済新報社が主催した第26回高橋亀吉記念賞で佳作[12][13]となる。2010年三菱UFJリサーチ&コンサルティング主催懸賞論文コンテストの第3回「私ならこう変える! 『国と地方の新しいカタチ』」で、「グローバル化の中の道州制」が優秀賞となるも大賞は該当者がなかった[14]

2011年(平成23年)1月から2013年(平成25年)3月まで東京大学政策ビジョン研究センター安全保障研究ユニット特任研究員[4]を務める。

2013年(平成25年)4月に日本学術振興会特別研究員(PD)、青山学院大学兼任講師(青山スタンダード科目)[4]にそれぞれ着任する。

2014年(平成26年)から自らの政治的見解を綴るブログ「山猫日記」を開始した。2015年(平成27年)に「山猫日記」の内容を再編集した「日本に絶望している人のための政治入門」を文春新書から出版し、元日に「ニッポンのジレンマ」でメディアに初登場して以降「朝まで生テレビ!」に出演し、以降、ほぼ毎回出演。8月、共同通信の第三者機関「報道と読者」委員会の第8期委員に就任(第9期まで)[15]

2016年(平成28年)3月から2019年(平成31年)2月まで、東京大学政策ビジョン研究センター講師[16]。12月、「BLOGOS AWARD 2016」銅賞受賞[17]

2017年(平成29年)2月、自由民主党副総裁高村正彦と共著を出版。12月、第18回正論新風賞を受賞[18]

人物[編集]

  • 父親は心理学者濱村良久である。
  • 夫は東京大学の先輩の三浦清志(2003年婚姻)[8]。一児の母[19]
  • 幼少期は児童文学から若草物語などの少女もの、円地文子幸田文ら女流作家、源氏物語蜻蛉日記など日本の古典文学を読み漁る。学生時代は集団行動に馴染めず、高校進学後も授業に出ずに鎌倉江の島へ行くことが多かったという[20]
  • 東京大学教養学部理科I類ではクラス50人中女子は2人しかいなかったため、男子学生とは話も合わず試験プリントが回ってこないこともあり、自然とキャンパスから足が遠のいていったという。その後、地球環境問題を学ぶために農学部地域環境工学専修を専攻。しかし、想像していた勉強と違っていたため進路を考えるために留年。他学部の授業を受けているうちに船橋洋一ゼミで政治学に関心を持ち、文系に転身して公共政策学教育部専門職学位課程に1期生として入学。その頃に始まったイラク戦争で、アメリカの軍人たちが反対していたことに興味を持ち、博士論文でシビリアンコントロールの研究を始める[21][22]
  • 2015年元日の『ニッポンのジレンマ』パネリスト依頼を皮切りに、様々な討論番組へ出演している。議論について三浦は「日本に存在する『ハイ論破!』という文化は有害」「はい論破!という雰囲気が左右両方にあるのはわるいこと。論破なんかできるわけがない。自分の議論を示しつつ相手の議論の不備や死角を指摘できるだけ。昔は保守はそれがわかってて閉じこもりリベラルの方が教化を目指してたけど、最近両方憎しみで目が曇ってる感あり」「官僚が使う言葉を借りれば『議論するときは同期』という姿勢こそが正しい」と述べている[23]
  • 米国ジャーマン・マーシャル財団英語版研究員(当時)のジョシュア・W・ウォーカーと共同で東日本大震災に関する論文を発表している[24][25][26][27]
  • レギュラー番組の中で「日常生活では『S』だと思われがちだがプライベートでは『Mっ気』がある」と語っている[28]

評価[編集]

  • 漫画家小林よしのりは、『SAPIO』の企画で三浦と対談した後に自身のブログで「三浦瑠麗は『リベラル』と言っても、サヨクではない」と評していたが、三浦が『正論』にて小林とイラク戦争平和安全法制の認識で対立している軍事評論家の潮匡人と対談したことを受けて「オカマ猿人と三浦瑠麗が対談してたりして、三浦もだんだん老人保守に取り込まれて色がついてきたな」と一転して態度を硬化させた[29][30]。一方で、三浦は自身のTwitterで「あたくしだって玉石混淆な論考見たらうんざりしますよ」と小林の批判を一蹴した[31]。しかし、その後2人は天皇陛下譲位問題や皇位継承問題で意気投合。小林は「三浦瑠麗氏はグローバリズムに関する見解が違うが、敵意を持つような相手ではない」「皇位の問題ではリベラルであるにも関わらず、しっかり尊皇的な見解を述べてくれる、ありがたい存在である」と評した[32]。また、「『朝ナマ』に三浦氏が出てなかったら、番組的にも華がないし、わし個人が出演するときも、辛いだろうなと思います。ただし、同じ側の席に並ぶのは抵抗があるので、対抗側の席に配置してほしい」と述べている[33]。一方で、安倍政権が成立させた共謀罪について不備を指摘しながらも真っ向から否定しなかった三浦に対して、小林は「三浦瑠麗は『自由』を脅かす権力の側に付いているのだ。あれはリベラルではない。劣化保守の擁護者だから騙されてはいけない」と再び批判した[34]
  • 産経新聞は三浦を、明快な論旨の鋭さと、美人と評判の容姿と、自信あふれる若手にありがちな「ちょっと上から目線の物言い」が注目を集めていると評している[35]
  • フェミニスト北原みのりは「三浦の話し方を真似すると“オジサン社会”での受けが良い」とし「会社で疎まれる傾向のある女性の皆さん、試してみてください。」などと皮肉り[36]、「絶対に自分は間違えないという傲慢と、媚のちぐはぐさは、この国の超高学歴女性に時々見うけられる幼稚な全能感に見える。」「ネトウヨ国家とは、とても相性がいいのだろう。」などと評した[37]
  • 弁護士の倉持麟太郎は三浦の議論を「論争誘発的・挑発的・刺激的」であるとし「現代であそこまでタイマンはりまっせ型の論客は珍しいのではないか」と評した[38]
  • 下重暁子上野千鶴子らの家族観を家族否定論だとして批判している金美齢は、三浦の「家族は自分にとって人生の錨」という言葉に「素直に感動した」と述べている[39]
  • 三浦は「自民党の最も本質的な対抗勢力として、この国の政治に持続可能な二大政党制を定着させられるかもしれない」として橋下維新を評価したことがあり、党として「反利権」「地方重視」「自由」を目指すべきであるとしている。一方で、橋下徹とは討論番組やTwitter慰安婦問題について度々口論となることがあり、橋下から「自称インテリ」「勉強不足」などと批判された。しかし、三浦はこれまでの慰安婦問題の議論が「強制性」の解釈や軍の「組織的関与」の有無に偏っていたことや、問題の本質は慰安婦制度を含む戦場における性暴力であるという点は橋下に同調するも、「南洋における慰安婦の悲惨さに対する事実認識が違うこと」「橋下の慰安婦問題の提起の仕方に問題があり、悪意のある切り取りがあったとはいえ国民(特に女性層)からの失望を招いたこと」を指摘している[23]

政治的思想[編集]

アメリカ大統領選挙[編集]

2016年アメリカ合衆国大統領選挙では多くのメディア有識者ドナルド・トランプを泡沫候補として扱いヒラリー・クリントンを支持していた中で、三浦はかねてよりトランプの大統領当選の可能性について検討しており、(日本時間)投票5日前の11月4日収録の『橋下×羽鳥の番組』でも「トランプの可能性は全然捨てきれない。開けてびっくりの可能性はある。隠れトランプは相当居て、貧民がトランプを支持していると新聞でも言ってたけどそんなことはない」と述べている[40]。また、ヘイトを煽るトランプ旋風が危険ではないとは言えないとしつつも「トランプ現象とは、その本質において、保守的なレトリックで中道の経済政策を語ることなのです。それによって、伝統的な共和党支持層を取り込みつつ、新しい有権者の獲得に成功したわけです。辻褄が合わないところも、一貫性がないところもあるけれど、保守的なのはレトリックであって政策ではありません。エリートのほとんどは、この点をいまだに理解していません」と述べている[41]

徴兵制[編集]

処女作『シビリアンの戦争』では、文民が軍人の反対を押し切って行う攻撃的な戦争が民主主義国に多数みられることを指摘し、人が暴走し市民は平和的であるという前提は必ずしもあたらないとした。そこで『文藝春秋SPECIAL』では「平のための徴兵制」を導入することを提案し二次世界大戦後、アメリカイギリスフランスなどの豊かな民主国家が起こしてきた主要な戦争の殆どが、「を流す兵士と異なりコストを意識しにくい政権国民が民主的に選んだ戦争」であり、それに対する処方箋は、「血のコスト」を平等に負担することで国民のコスト認識を変えさせることである、としている。

先進国の政権が民意に支持されて、自分たちより力の劣る国に対し軍事介入を決断する場合、核抑止国際法だけでは防げないことを歴史は示している。核抑止は核保有国間の戦争を封じることにしか繋がっておらず、主権国家が欲すれば、国際法は自国に有利なように運用解釈することで事実上回避できてしまう。こうした第二次世界大戦後に頻発している小中規模の戦争の抑止が現在取り組まなければいけない平和への課題であり、そのような戦争を防ぐためには軍が暴走しないようにシビリアンコントロールすることよりも、実は血のコストを忘れ、時に好戦的になるシビリアン自体をコントロールすることの方が重要である、としている。実際に民主化以降も徴兵制を導入しているイスラエル韓国では、突発的に戦争が起きれば自らの命や家族の命が危険に晒されることから、国民が常に戦争に対してリアル責任を感じており、戦争や敵国に対して非常に抑制的であるとしている。自ら戦争に行くことのない国民が志願兵の派遣を判断していては戦争のコストは国民には実感されず、結果としてイラク戦争のような現場で血を流している軍事関係者の反対を押し切った安易な戦争が繰り返されてしまうと主張している。

一方で戦争をするための徴兵制には否定的であり、平和安全法制の議論で民主党から徴兵制の可能性を示唆するパンフレットが作られたことに対して「悲しかった」と述べている[42]

核武装[編集]

日本の核武装については、潜在的な可能性を放棄することはできないとしても、現段階で核開発に向けて舵を切ることは正当化できず、逆に日本にとって多くのものを危険に晒すことになるのではないかと主張している。第二次世界大戦後の70年間、小国紛争大国の軍事介入があったとはいえ、大国間での世界大戦が行われなかったのは核兵器による抑止力があったおかげであり、核保有国に核の使用を踏み留まらせたのは広島長崎の犠牲があったからだとした。

もちろん人間は一度手にした武器は捨てることはできないので核兵器そのものを無くすことは難しいが、逆説的に言えば核兵器の非人道性を強調し続けることによって核抑止の信憑性が高まり、結果的に核を保有する国が存在しながらも核が使われずに済むことになる。また、世界に核保有国が増えてしまえば1国のみの安全保障は高まるとしても国際社会全体の安全保障は下がってしまうため、技術的に核を持てる非核保有国に核武装させないためには、核保有国が責任を持って振舞い、核の傘に入れることで非核保有国が自国の安全保障を不安視する必要がないということを示さなければならない。このように人類と核兵器が共存しながら平和を維持するためには、核保有国が基本的に核の傘に入っている非核保有国に対して核兵器を使わないという約束をし、また核戦争を引き起こさないよう責任ある行動をとって初めて国際社会全体に核抑止が成り立つ。そのような中で日本に課せられた役目としては、アメリカの核の傘に入っているという偽善的な立場にいながらも、世界唯一の被爆国というブランドを使って核不拡散外交をすることであり、必要な偽善であると主張している。

仮に日本が核武装すれば唯一の被爆国として築き上げてきたブランドは大きく毀損してしまう。中国は妨害工作を展開することが予想されるし、原子力政策を持続させるために各国と新たな取決めが必要になるし、エネルギー政策にも経済政策にも波及してしまう。さらに、これまで核武装できる技術を持ちながらも核開発してこなかった東アジア地域の非核保有国の間で次々と核ドミノが起きてしまい、短期的に東アジア地域の安定は損なわれる可能性があるなど、日本の核武装によるデメリットは大きい。日本が核を持つことになるのは、中国の軍拡と好戦的政策、あるいは北朝鮮の冒険主義に対して、アメリカが自ら核攻撃を受けるリスクを負っても日本に対する防衛義務を果たしてくれることが怪しくなった場合であり、すなわち日米同盟の信頼が低下すれば日本は核保有国の中国に通常兵器だけで対抗不可能なため核を持たざるを得なくなってしまう、としている[43]

北朝鮮核危機が進行するさなか、アメリカのトランプ政権による同盟国軽視が同盟の信頼性を低下させ、日韓の危機意識の増大を招いているとし、「さらに日本と韓国が独自の核抑止力を持つことすら必要になるかもしれない。日本でも韓国でも、核攻撃能力の開発は長年タブーとされてきたが、それを容認する声は着実に増している」、「核攻撃能力は、日本と韓国が独自に抑止力を持つために必要だろう。さらに重要なことに、それによってアメリカから有意義な行動を引き出せる可能性もある」と、このまま日韓両国が見捨てられる懸念を抱えれば独自核武装に流れるかもしれないとアメリカに対し警鐘を鳴らしている[44]

集団的自衛権[編集]

安倍政権による集団的自衛権の行使容認については、冷戦中の非同盟諸国的な立場ならいざ知らず、現代の東アジアにおいて日本にアメリカとの同盟以外の選択肢があるようには思えず、さらに現代の民主主義国間の軍事同盟が当たり前に相互防衛を想定している以上、日米安全保障条約に明記されてないとはいえ、日本が集団的自衛権の行使できることは当然可能と考えるべき、としている。その上で、どのような場合に実際に武力を行使すべきかについては、今の国際社会コンセンサスよりも相当保守的であるべき、としている。もちろん、この主張が戦後日米間の「防衛と基地との交換」という伝統にも反しているとはいえ、軍事的に中国が台頭し、極東地域におけるアメリカとの軍事バランスが崩れることが現実味を帯びてきた以上、日本はある程度補完する必要性があると主張している。

また、三浦は日本社会の安全保障に対する姿勢を批判している。世界の殺戮の連鎖を止めて平和を維持するためには軍隊や武器というものが必要であること、その軍隊を担うのは兵士という生身の人間であり、それには犠牲が伴うということに国民はずっと目を背けており、伝統的に憲法学者違憲論に依存してしまう甘えの構造が問題であると指摘している。憲法違反自衛隊を保持するという解釈変更は認めておきながら、集団的自衛権を行使する解釈変更に対してだけ「どうどうと憲法を改正すべき」という主張する人々の本音には、立憲主義を方便とした現状維持の精神がみてとれ、民主主義に対する軽視が潜んでいると指摘している。民主主義の仕組みの中で少数者の利益が害されないように最大限工夫してから立憲主義は持ち出されるべきものであって、国家観や安全保障観をめぐるイデオロギー的な争いの錦の御旗として使われるべきものではないと主張している。

さらに、田原総一朗山本太郎が指摘している「安倍政権はアメリカの知日派であるリチャード・アーミテージ元国務副長官とジョセフ・ナイ元国務次官補を中心とした外交・安全保障研究グループが『日本への提言』として作成した『アーミテージ・ナイレポート』に書かれてあることをそのまま実行しており、平和安全法制は正にアメリカ政府の言いなりになって作られた法律なのではないか」という疑念に対しては、アーミテージ・ナイレポート自体は必ずしもアメリカ政府の意見そのものではなく、同レポートはあくまでアメリカの軍産複合体の意思にすぎないという見解を示した。これを受けて田原は「安倍政権は『アメリカの意向だ』と言いながらも、アーミテージ・ナイレポートをうまく利用して、やりたいことを進めているという見方もできる」と安倍政権や安保法制に対する自身の分析を修正している[要出典][45][46]

過去の日本に対する歴史観[編集]

「気分はもう戦前?」という中日新聞のインタビュー企画に対し、戦前というイメージが大ざっぱに過ぎると指摘した。当時と今では、国際安保環境も共産主義に対する危機感も同列には論じられないとし改論議をめぐる政治闘争にすぎないものを戦前回帰と一括りに語るのはあたらないのではないかとした。そのうえで、護憲派も改憲派ももっと志を高く無つべきではないかとした。

「戦前回帰」を心配する方々が思い描く「戦前」のイメージに不安を覚えます。大日本帝国が本当の意味で変調を来し、人権を極端に抑圧した総動員体制だったのは、一九四三(昭和十八)~四五年のせいぜい二年間ほどでした。それ以前は、経済的に比較的恵まれ、今よりも世界的な広い視野を持った人を生み出せる、ある種の豊かな国家だったと考えています。それを全て否定するのは一面的で、過去を見誤っています。「今は、あの二年間に似ていますか」と聞かれたら、私は「全然似ていない」と答えます。「『共謀罪』法が治安維持法に似ている」というのも誤った分析。現代は当時のような共産主義やアナキズム(無政府主義)の脅威がありませんし、民主政治は成熟しました。人権を守る強い制度も定着した。あの時代のような拷問や弾圧が容認されるはずがないでしょう。警察官もはるかにプロ意識のある集団に育ち、抑制が利いています。「戦前回帰?」の議論は元をたどれば改憲論議。現在の憲法改正を巡る議論は、護憲派、改憲派ともに不十分な点が多い[47]

スリーパーセル発言[編集]

2018年2月11日、ワイドナショーフジテレビ)において、朝鮮半島をテーマに、「スリーパーセルと呼ばれる北朝鮮のテロリスト分子が指導者の死後に活動を始める。ソウル、韓国、もちろん大阪でも。今ちょっと大阪やばいって言われていて…」と、具体的根拠を示さずに断定する発言をした[48]。のちに三浦は自身のブログにおいて、スリーパーセルの存在についてデイリーメールで過去に報じられていることや[49]、テロ対象に大阪を例示した理由について、「全面戦争を避けるため」と記し、首都以外の大都市が狙われた実例として辛光洙による拉致事件アメリカ同時多発テロ事件や平成元年及び平成29年警察白書の記述を引き合いに反論した[50]

評論家の古谷経衡は、拉致事件後、公安調査庁朝鮮総連及びそれに類する組織への監視体制が強化され、捜査能力が日々進歩していること、公安の調査報告書[51]にスリーパーセルへの言及が一切ないこと、三浦が大阪にスリーパーセルが存在する根拠として提示しているタブロイド紙の信憑性[49]や当該タブロイド紙が大阪に言及していない点、三浦が反論材料において諜報活動者とテロリズムを実行する破壊活動者を混同している[52]点を批判した[53]。また、2月26日には北朝鮮メディアの朝鮮中央通信が「アベ一味はミウラらを押し立てて、北朝鮮の暗殺部隊が日本でテロを起こすという世論を流し、朝鮮総連弾圧をヒステリックに強行した」と三浦を名指しで批判した。これに対し三浦は「ちょっと怖い体験」としつつも、「やっぱり彼らは日本という国を読み切れていないんだなと思いましたね。権威主義体制なので民主国家の言論の自由を理解できない。全てを上からの指令として見てしまう」と反論した[54][55]

一方、元外交官の岡本行夫は「公安に詳しい人々の間ではスリーパーが存在することは常識です。拉致の目的だって北朝鮮のスパイが日本人になりすますためだったと、金正日氏自身が日朝首脳会談で言ったじゃないですか」と発言[56]。さらに、元韓国国防省北朝鮮情報分析官の高永チョルも、「スリーパーセルは直訳すると『潜伏細胞』。日本には200人くらい潜伏している可能性があります。年齢は40~50代が中心で女性は1、2割ほど」と発言。ただし、彼らは暗殺専門ではないとするも武器を所持しており、金正男暗殺に使った毒ガスのほかサイレンサー付きの拳銃、ライフル銃を隠しているといい、「射撃や爆弾製造にたけたエリート」「日本の公安も彼らの一部を『要注意人物』として把握し、リストを作成しているはずです」と述べている[57]。その他、複数回訪朝し現地の様子を撮影している写真家の初沢亜利は、関西の朝鮮総連関係者数名にスリーパーセルについて聞いたところ「スリーパーセル自体はいる可能性はあるんじゃないか。スパイは朝鮮に限らないけど」との反応があったと述べている[58]

著書[編集]

単著
共著

論文[編集]

  • 「政軍関係理論をめぐる一考察」(戦略研究学会『年報戦略研究』3号、2005年12月)
  • 「滅びゆく運命(さだめ)?―政軍関係理論史」(『レヴァイアサン』46号、2010年4月)
  • 「学界展望 国際政治」(国家学会国家学会雑誌』127巻1・2号、2014年2月)[59]

連載[編集]

  • 世界への扉(月刊潮
  • ニッポン新潮流〈政治外交〉(月刊Voice
  • FNN プライムオンライン
  • Webronza 朝日新聞社
  • 時流を読み時代を探る (自警)
  • シティリビング
  • 北風抄(北國新聞社)
  • 優しさで読み解く国際政治(Domani
  • 「時流を読み時代を探る」『自警』

出演[編集]

テレビ[編集]

ラジオ[編集]

配信[編集]

脚注[編集]

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  1. ^ 外部リンク
  2. ^ 外部リンク
  3. ^ 英語表記は2011年(平成23年)よりLully Miura とした。
  4. ^ a b c d e f g h i Amazonの三浦瑠麗ページ”. Amazon.co.jp. 2015年4月25日閲覧。
  5. ^ a b 柿崎明二(共同通信編集委員) (2013年7月1日). “「日本再生」を語る=三浦瑠麗氏 威勢のいい外交政策に注意 攻撃的政策、国民が求めることも”. 信濃毎日新聞: p. 4 
  6. ^ 経歴詐称「ショーンK」国際政治学者・三浦瑠麗さんが振り返る10大ニュース(スポーツ報知 2016/12/27)
  7. ^ 日本学術振興会 (2013年4月1日). “PD・社会科学 85名 平成25年度特別研究員採用者一覧”. 2015年4月25日閲覧。
  8. ^ a b 松田史朗 (2004年1月22日). “東大生の三浦瑠麗さん 論文で「自民総裁賞」(ぴーぷる)”. 朝日新聞 (東京): p. 2 
  9. ^ 自由民主党. “国際政治・外交論文コンテスト 受賞作品一覧”. 自由民主党. 2015年4月25日閲覧。
  10. ^ 東京大学公共政策大学院 (2005年8月8日). “在学生の声 三浦 瑠麗(国際公共政策コース)”. 2015年7月14日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2015年4月25日閲覧。
  11. ^ 外部リンク
  12. ^ 高橋亀吉記念賞 | 表彰 | PRESS ROOM | 東洋経済新報社|コーポレートサイト
  13. ^ 東洋経済新報. “2010年度 第26回 高橋亀吉記念賞”. 東洋経済新報. 2015年4月25日閲覧。
  14. ^ 第3回懸賞論文「私ならこう変える!『国と地方の新しいカタチ』」審査結果 三菱UFJリサーチ&コンサルティング2010年1月1日
  15. ^ 「報道と読者」委員会
  16. ^ 三浦 瑠麗 / Miura Lully プロフィール”. 東京大学政策ビジョン研究センター. 2016年3月13日閲覧。
  17. ^ 外部リンク
  18. ^ 外部リンク webcache.googleusercontent.comからのアーカイブ、10 Jan 2018 18:58:24 UTC閲覧
  19. ^ 【三浦瑠麗】さんを調べてまとめました!!【子ども・中国人・リベラル】
  20. ^ 読書好き 集団行動は苦手…三浦瑠麗さん 読売オンライン2017年04月02日
  21. ^ 試験プリントまわってこない…東大美女の疎外感 AERA 2015年4月27日号
  22. ^ 震災後も変わらなかった日本社会の「異様」 東洋経済オンライン 2016年09月12日
  23. ^ a b 国際政治学者・三浦瑠麗「橋下さん、維新の可能性を潰さないでください」 PRESIDENT 2016年12月5日号
  24. ^ 東日本大震災は日本を変えたのか 三浦瑠麗/ジョシュア・W・ウォーカー 東京大学政策ビジョン研究センター (2012年8月)
  25. ^ Joshua W. Walker | The German Marshall Fund of the United States
  26. ^ Joshua W. Walker(@drjwalk)さん (@drjwalk) - Twitter
  27. ^ Joshua W. Walker - ホーム - Facebook
  28. ^ FLAG7(バズるFLAG). フジテレビ.. (2017年6月22日). 該当時間: 00:00:55~. https://www.houdoukyoku.jp/archives/0009/chapters/28767 2017年6月24日閲覧。 
  29. ^ 三浦瑠麗さんと対談した. 小林よしのりBLOG (2015年12月10日)
  30. ^ 保守系論壇誌の劣化と混迷. 小林よしのりBLOG (2016年4月28日)
  31. ^ [1] 三浦瑠麗 Twitter
  32. ^ 三浦瑠麗氏は女性宮家の創設を訴える BLOGOS小林よしのり2017年01月26日
  33. ^ 「ゴー宣道場」三浦瑠麗氏に対する評判 小林よしのりブログ2016.11.29
  34. ^ 三浦瑠麗は見下げ果てた 小林よしのりブログ 2017.06.15(木)
  35. ^ 「橋下氏vs美人政治学者」 慰安婦発言めぐり“上から目線”で場外バトル(全6ページ) 産経新聞大阪版2016年11月1日
  36. ^ 北原みのり「三浦瑠麗を真似してみた」 dot. 2016/5/29
  37. ^ 北原みのり「目が覚めるようなネトウヨ」連載「ニッポン スッポンポンNEO」 週刊朝日2018年3月2日
  38. ^ 外部リンク
  39. ^ 金 美齢 家族を持つ幸せ PHP Online 衆知 5月2日
  40. ^ アメリカ大統領選の影響「ちょっと怖そうなことを話しているのに、なぜ人気があるの?」日経DUAL特選シリーズ/2016年8月
  41. ^ 「トランプ大統領」誕生 山猫日記20161109]
  42. ^ 文藝春秋SPECIAL 2014年季刊秋号. (2014年8月27日発売)
  43. ^ 文藝春秋SPECIAL 2015季刊秋号. (2015年8月26日発売)
  44. ^ 三浦瑠麗「北朝鮮を止めるには、もっと劇的な抑止策が必要だ」 ニューズウィーク日本語版、2017年8月29日。
  45. ^ 山猫日記. (2014年6月15日)
  46. ^ 田原総一朗:「アメリカの意向」の真実~安保法案、慰安婦問題、原発再稼動にどこまで関わっていたのか Archived 2016年3月3日, at the Wayback Machine.. BizCOLLEGE (2016年1月21日) [出典無効]
  47. ^ 三浦瑠麗「全否定は過去見誤る」『東京新聞』2017年8月12日。
  48. ^ 三浦瑠麗氏、ワイドナショーでの発言に批判殺到 三浦氏は「うがった見方」と反論(アップデート)
  49. ^ a b 三浦瑠麗が「大阪にテロリスト分子が潜んでいる」の根拠にした英デイリーメール紙、Wikipediaにもソースとして禁止されていた
  50. ^ 元CIA諜報員 グレン・カール氏「北朝鮮のスリーパー・セルを恐れる必要はない」と三浦氏の主張を一刀両断している。
  51. ^ 内外情勢の回顧と展望(平成29年1月)の公表について 公安調査庁
  52. ^ 三浦瑠麗氏「北朝鮮の暗殺部隊が潜んでいる」と発言、古谷経衡氏は反論
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  54. ^ 「スリーパーセル」はやはり存在する!初沢亜利・三浦瑠麗の北朝鮮対談ダイヤモンドオンライン 2018.9.25
  55. ^ 北朝鮮が国際政治学者・三浦瑠麗氏を「安倍一味」名指しで批判excitenews2018年3月7日
  56. ^ 日本人の危機意識 徹底討論 国際政治学者・三浦瑠麗氏VS外交評論家・岡本行夫氏産経新聞2018.3.12
  57. ^ 三浦瑠麗氏発言が物議 北朝鮮「スリーパーセル」の正体日刊ゲンダイ
  58. ^ 「スリーパーセル」はやはり存在する!初沢亜利・三浦瑠麗の北朝鮮対談ダイヤモンドオンライン 2018.9.25
  59. ^ CiNii Articles 著者 - 三浦 瑠麗
  60. ^ 外部リンク

外部リンク[編集]