岸本卓

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岸本 卓
プロフィール
出身地 兵庫県
主な作品
アニメうさぎドロップ
銀の匙 Silver Spoon』シリーズ
ハイキュー!!』シリーズ
僕だけがいない街
モンスターストライク THE MOVIE はじまりの場所へ
フルーツバスケット』シリーズ
鹿の王 ユナと約束の旅
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岸本 卓(きしもと たく、1975年5月 - )は、日本脚本家[1]兵庫県出身[2]。愛称は「ナヨ」[注 1]

来歴・人物[編集]

神戸市で生まれ、小学生1年生から4年生まで香港日本人学校で過ごす。将来の夢は『帝都物語』の影響で風水師であった。生まれて初めて見た映画は1985年公開のアメリカ映画『グーニーズ[2]

愛媛大学法文学部(夜間主コース)卒業[要出典]千葉大学大学院修士課程修了[3]。大学院を出て2002年4月よりアルバイトとして講談社で働いた後、雑誌『サイゾー』編集部で編集者として活動、ゴシップ記事を多数手がける[2][4]

鈴木敏夫プロデューサーへの突撃インタビュー[注 2]をきっかけに、2005年2月にスタジオジブリに入社[注 3][2][5]。鈴木の助手として宣伝や企画開発などに携わる[3]。それまでアニメはほとんど見たことがなく、興味もなかったという[2][6]。入社後、3ヵ月で社内結婚を果たす[4][6]

高畑勲の新作映画の担当者に任じられると、最初に鈴木から割り当てられた仕事は高畑の話し相手だった[2][7]。1日中一緒にいて何か企画を固めろと言われたが、企画の話どころか世間話すらしてもらえなかった[2]。だがある時、高畑からある小説の一場面を脚本化するというミッションを与えられ、見様見真似で書いたところ、初めて褒められて脚本というものに興味を抱いた[2]。企画は『竹取物語』に決まったものの、高畑が途中で題材を変えたがったことで何度か変転した後、再び『竹取物語』に戻るという紆余曲折を経る中、2008年8月に自ら降板した[注 4][9]

その後、『借りぐらしのアリエッティ』の企画で宮崎駿が脚本家を探していることを知り、立候補したところ、やってみるよう言われた[2]。原作を読んで脚本を書き始めたが、見せるたびに宮崎に否定されるということを3か月ほど繰り返した後、宮崎から自分の頭の中で物語が出来上がったからもう書かなくていいという通達を受けた[2]。採用はされなかったものの、脚本作りは面白いということを確信できたので、脚本家になることを決意[2]。その後、シナリオ作家協会主催のシナリオ講座に通い、2009年11月に4年半在籍したジブリを退社してフリーの脚本家となる[5]

独立後の初仕事は2011年の『うさぎドロップ』のシリーズ構成と脚本だった[5]アルバイトをしながら主夫として子育てをしていたところ、当時アニメ制作会社のプロダクションI.Gにいた中武哲也プロデューサーからオファーを受けた[2]。以降、『ハイキュー!!』『僕だけがいない街』『ジョーカーゲーム』『91Days』などのシリーズ構成や脚本を担当する[5]

2016年12月10日、初めての長編アニメ映画の脚本を務めた『モンスターストライク THE MOVIE はじまりの場所へ』が公開される[2]

作品リスト[編集]

テレビアニメ[編集]

2011年
2013年
2014年
  • 銀の匙 Silver Spoon(第2期、シリーズ構成・脚本)
  • ハイキュー!!シリーズ構成・脚本)
2015年
  • 銀魂゜(-2016年、脚本)
  • ハイキュー!! セカンドシーズン(-2016年、シリーズ構成・脚本)
2016年
2017年
  • 銀魂.(脚本)
2018年
2019年
2020年
2021年
2022年
2023年
  • イジらないで、長瀞さん 2nd Attack(シリーズ構成
  • 王様ランキング 勇気の宝箱(シリーズ構成

劇場アニメ[編集]

2005年
2013年
2015年
2016年
2017年
2022年

OVA[編集]

2014年
  • マギ シンドバッドの冒険(-2015年、脚本)
2015年
  • ハイキュー!! リエーフ見参!(脚本)
2016年
  • ジョーカー・ゲーム「黒猫ヨルの冒険」(脚本)
  • ハイキュー!! セカンドシーズン VS"赤点"(脚本)
2017年
  • ハイキュー!! 烏野高校 VS 白鳥沢学園高校 特集!春高バレーに賭けた青春(脚本)
2020年
  • ハイキュー!! 陸 VS 空(シリーズ構成[11]
2022年

Webアニメ[編集]

2018年
2020年
2021年
2022年

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ スタジオジブリ鈴木敏夫プロデューサーから付けられた[1]
  2. ^ 『サイゾー』編集長からの指示で、鈴木を怒らせるのが目的の取材だった[2]
  3. ^ 付き合っていた女性に振られた岸本が新しい人生を歩むために渡米するという話を鈴木にしたところ、だったらジブリに来ないかと誘われた[4]
  4. ^ その後、企画は高畑に口をきいてもらえなくなった岸本をフォローするために後から参加したもう一人の担当者の西村義明が専任となり、2013年に『かぐや姫の物語』として完成する[7][8]

出典[編集]

  1. ^ a b 鈴木敏夫が語る「モンスターストライク THE MOVIE はじまりの場所へ」 (1/3)”. 映画ナタリー. 株式会社ナターシャ (2016年12月7日). 2021年12月11日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n モテを求めて三千里。サイゾー、ジブリ出身の脚本家・岸本卓とは”. CINRA (2016年11月15日). 2021年12月11日閲覧。
  3. ^ a b 岸本卓氏講演『うさぎドロップ』と『銀の匙』で現代社会を読み解く”. 江戸川大学 (2013年10月16日). 2014年2月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年12月10日閲覧。
  4. ^ a b c 鈴木敏夫が語る「モンスターストライク THE MOVIE はじまりの場所へ」 (2/3)”. 映画ナタリー. 株式会社ナターシャ (2016年12月7日). 2021年12月11日閲覧。
  5. ^ a b c d 5月28日(日)、アニメ『ハイキュー!!』『僕だけがいない街』の脚本家、岸本卓さんがアミューズメントメディア総合学院に来校!”. PR TIMES (2017年5月18日). 2021年12月11日閲覧。
  6. ^ a b “『吉田尚記がアニメで企んでる』、第17回放送のゲストは『銀の匙』の脚本・岸本卓さん!”. アニメイト. (2013年10月15日). https://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1381461421 
  7. ^ a b 「スタジオジブリ物語 『かぐや姫の物語』」『ジブリの教科書19 かぐや姫の物語』文藝春秋<文春ジブリ文庫>、2018年、pp.13 - 38
  8. ^ <悲惨日誌 第5回> お世話してない!「かぐや制作日誌 "悲惨な日々" 西村義明」(2013年4月15日〜9月1日)を再録”. スタジオポノック オフィシャルブログ. スタジオポノック (2013年4月19日). 2021年12月11日閲覧。
  9. ^ 西村義明プロデューサー インタビュー 第2回 田辺修が納得するまで映画は作らない”. WEBアニメスタイル. 株式会社スタイル (2014年2月6日). 2021年11月1日閲覧。
  10. ^ “映画「鹿の王」2020年9月公開!「もののけ姫」「君の名は。」の安藤雅司が初監督”. コミックナタリー (株式会社ナターシャ). (2019年12月10日). https://natalie.mu/comic/news/358890 2019年12月10日閲覧。 
  11. ^ Blu-ray&DVD(OVA)”. アニメ『ハイキュー!!』公式サイト. 2019年9月23日閲覧。
  12. ^ STAFF/CAST”. 「フルーツバスケット-prelude-」. 2021年12月2日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]