藤井皓哉

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藤井 皓哉
福岡ソフトバンクホークス #48
Kouya Fujii Fukuoka SoftBank Hawks 20220911.jpg
2022年9月11日 京セラドーム大阪
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 岡山県笠岡市
生年月日 (1996-07-29) 1996年7月29日(26歳)
身長
体重
181 cm
83 kg
選手情報
投球・打席 右投左打
ポジション 投手
プロ入り 2014年 ドラフト4位
初出場 NPB / 2017年9月30日
年俸 650万円(2022年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

藤井 皓哉(ふじい こうや、1996年7月29日 - )は、岡山県笠岡市出身のプロ野球選手投手)。右投左打。福岡ソフトバンクホークス所属。

経歴[編集]

プロ入り前[編集]

笠岡市立大井小学校3年時から大井若草スポーツ少年団でソフトボールを始めた。笠岡市立笠岡西中学校では軟式野球部に所属。おかやま山陽高等学校では2年秋からエースを務め、 3年春には合計28回6失点、防御率0.96の成績を残し同校の16年ぶり岡山県大会ベスト4に導いた。3年夏は2回戦で就実高等学校に敗れた。甲子園出場実績は無し。

2014年10月23日、ドラフト会議広島東洋カープから4位指名を受ける。11月13日、契約金3800万円、年俸500万円で仮契約を結んだ(金額は推定)[2]。背番号は41

広島時代[編集]

広島時代
(2017年11月7日 日南市天福球場

2015年ウエスタン・リーグ公式戦6試合に登板した。

2016年は7月14日に倉敷マスカットスタジアムで開催されたフレッシュオールスターゲームに選出され、4回に登板し東北楽天ゴールデンイーグルスオコエ瑠偉から三振を奪った。

2017年は9月30日の対横浜DeNAベイスターズ戦(横浜スタジアム)でプロ初登板を果たし、1回を三者凡退に抑えた[3]

2018年は6月6日の対北海道日本ハムファイターズ戦(マツダスタジアム)でプロ初勝利を挙げた[4]

2019年は一軍公式戦では前年の8試合を下回る4試合の登板に終わるも、ウエスタン・リーグでは26試合に登板し防御率0.33の成績を残した。

2020年は一軍登板なし。ウエスタン・リーグでも27試合に登板して2勝2敗2セーブ、防御率4.61という成績に終わり[5]、11月4日に戦力外通告を受け[6]、12月2日付で自由契約公示された[7]。しかし、「9、10月は自分の思った球を投げられていたので、まだ投げたい気持ちはある」と話し、現役続行を目指していた[5]。12月7日の12球団合同トライアウトを受験、打者3人と対戦して奪三振2(他はショートゴロ)の内容だった[8]

四国アイランドリーグplus時代[編集]

2020年12月29日、四国アイランドリーグplus高知ファイティングドッグスと契約した[9]。背番号は広島時代と同じ41。12球団トライアウト後は独立リーグ、台湾プロ野球、社会人野球から接触があった中で、監督の吉田豊彦が直接出向いて「先の安定を求めるなら社会人。NPBへ戻る気持ちがまだあるならウチだと思う」という言葉をかけた高知に入団を決意したという[10]

2021年、5月9日に行われた福岡ソフトバンクホークス三軍との交流戦でノーヒットノーランを達成した[11]。許した走者は四球の3人のみ、10個の三振を奪った。同リーグ選手によるノーヒットノーランは9年ぶり4人目[12]。5月15日、リーグとしては7年ぶりの四国以外の開催試合となるかさおか古代の丘スポーツ公園野球場(岡山県笠岡市)での対愛媛マンダリンパイレーツ戦は、笠岡市出身の藤井の「凱旋試合」として開催され、先発で8回無失点の投球を見せ勝利投手となった[13]。NPBの補強期限となる8月末の時点で129回を投げ、いずれもリーグ1位となる防御率1.12、151奪三振を記録していたが、この時点で獲得に動く球団は現れなかった。最終的にシーズンを通して145回を投げ、11勝、防御率1.12、180奪三振の成績を挙げ、最優秀防御率と最多奪三振のタイトルを獲得した(奪三振はリーグの歴代最多記録)[14]。後述のソフトバンク入団のため、12月14日付で自由契約となった[15]

ソフトバンク時代[編集]

2021年12月14日、福岡ソフトバンクホークスが藤井と育成選手契約を結んだことを発表し、1年でNPB復帰[16]。背番号は157[17]。四国ILでの安定した成績と、前述のソフトバンク三軍との交流戦での投球から、ソフトバンクゼネラルマネジャーの三笠杉彦はシーズンの途中から藤井に注目していたと言い、「もう一度、NPBでやって活躍できる可能性は十分にある」と評価して獲得に至った[18]

2022年、春季キャンプはB組(二軍)スタートとなったが、一軍昇格後は好投。オープン戦5試合で1勝0敗、防御率1.50、6イニングで10奪三振をマークし、3月22日に支配下選手登録された。背番号は48[19]。3月26日の対日本ハム戦(福岡PayPayドーム)の9回に移籍後初登板を果たしたが、0回2/3を2被安打(1被本塁打)1失点1四球1奪三振で走者を残したままの降板となった。翌27日(対同・同)の5回表、先発杉山一樹が一死から同点本塁打を喫した後四球で降板、2番手椎野新が3連続四球で押し出しにより3-4と逆転されなおも一死満塁の場面で3番手として登板し無失点に抑え、その裏に自軍が2得点して逆転、続く6回表も登板し2三振を奪うなど1回2/3を1人の走者も許さず抑え、移籍後初、NPBでは4年ぶりの勝利投手となった[20]。3月30日の対千葉ロッテマリーンズ戦(ZOZOマリンスタジアム)では、2番手として1点ビハインドの6回の1イニングを1人の走者も許さず抑えると、直後に味方が逆転したため、2勝目を挙げた[21]。6月1日の巨人戦(東京ドーム)では、3点リードの8回裏から登板し、2回を無失点に抑えてプロ初セーブを記録した[22]。 3月28日以降、無失点を続けていたが6月10日の東京ヤクルトスワローズ戦で山田哲人にホームランを打たれ、連続試合無失点は21で止まった[23]。以降も中継ぎとして活躍を続けていたが、6月27日、球団が行ったPCR検査新型コロナウイルス陽性判定を受け、特例2022の適用により登録を抹消された[24]。7月8日に筑後のリハビリ組に合流し、15日のウエスタン・リーグ公式戦で実戦復帰したのち[25]、20日に一軍に復帰した[26]。8月は10試合の登板で自責点3(失点4)とやや調子を落としたが、9月は12試合の登板で自責点0(失点1)と球威を取り戻した[27]

選手としての特徴・人物[編集]

最速156km/h[28][29]直球に加え、キレのあるスライダーフォーク[30]、その2種の中間でソフトバンク監督の藤本博史が「フォースラ」と表現した変化球が武器[31]。スライダーは四国IL時代に習得した球種である。高校時代はその他にもカットボールカーブも投じていた[32]。広島時代から高い奪三振率を誇っていたが、ソフトバンク時代からは被打率も改善し、力強い直球と鋭く落ちるフォークを軸にスライダーも交える投球スタイルになっている[33][34][35]

好きな投手はダルビッシュ有[32]

ソフトバンク時代から球界では珍しい足袋型のスパイクを使用している[36][37]

詳細情報[編集]

年度別投手成績[編集]





















































W
H
I
P
2017 広島 2 0 0 0 0 0 0 0 1 ---- 5 1.2 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0.00 0.00
2018 8 0 0 0 0 1 0 0 0 1.000 73 14.2 20 2 7 1 1 21 0 0 11 10 6.14 1.84
2019 4 0 0 0 0 0 0 0 0 ---- 41 6.1 13 0 9 0 0 8 0 0 10 10 14.21 3.47
2022 ソフトバンク 55 0 0 0 0 5 1 3 22 .833 218 56.1 18 4 27 3 1 81 1 0 9 7 1.12 0.80
通算:4年 69 0 0 0 0 6 1 3 23 .857 337 79.0 51 6 43 4 2 111 1 0 30 27 3.08 1.19
  • 2022年度シーズン終了時

年度別守備成績[編集]



投手












2017 広島 2 0 0 0 0 ----
2018 8 0 0 1 0 .000
2019 4 0 1 0 0 1.000
2022 ソフトバンク 55 7 0 0 0 1.000
通算 69 7 1 1 0 .889
  • 2022年度シーズン終了時

記録[編集]

初記録

独立リーグでの投手成績[編集]

出典は「一球速報.com」[38]





















































W
H
I
P
2021 高知 22 21 3 2 0 11 3 0 1 .786 568 145.0 99 2 37 - 3 180 11 1 25 18 1.12 0.94
通算:1年 22 21 3 2 0 11 3 0 1 .786 568 145.0 99 2 37 - 3 180 11 1 25 18 1.12 0.94
  • 各年度の太字はリーグ最高、赤太字はリーグ歴代最高

背番号[編集]

  • 41(2015年 - 2021年)
  • 157(2022年 - 同年3月22日 )
  • 48(2022年3月22日 - )

脚注[編集]

  1. ^ ソフトバンク、藤井皓哉を支配下登録「もう一度気を引き締めたい」”. サンケイスポーツ (2022年3月22日). 2022年3月27日閲覧。
  2. ^ ドラフト4位藤井、育成ドラフト2位木村聡の広島入りが決定”. サンケイスポーツ (2014年11月13日). 2014年12月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年12月13日閲覧。
  3. ^ 3年目カープ藤井 プロ初登板で1回を三者凡退に仕留める” (日本語). デイリースポーツ online (2017年9月30日). 2019年10月29日閲覧。
  4. ^ 広島藤井皓哉プロ1勝、両親への感謝に拍手喝采” (日本語). 日刊スポーツ (2018年6月7日). 2019年10月29日閲覧。
  5. ^ a b “広島藤井と平岡が戦力外 戸田は育成契約の方針”. 日刊スポーツ. (2020年11月4日). https://www.nikkansports.com/baseball/news/202011040000484.html 2020年11月30日閲覧。 
  6. ^ "来季の選手契約について". 公式サイト. 広島東洋カープ. 4 November 2020. 2020年11月4日閲覧
  7. ^ 自由契約選手 2020年度 - 日本野球機構
  8. ^ “新庄氏ら56人参加/2020合同トライアウト詳細”. 日刊スポーツ. (2020年12月14日). https://www.nikkansports.com/baseball/news/202012050000082.html 2020年12月29日閲覧。 
  9. ^ 元・広島東洋カープ 藤井皓哉選手 選手契約締結のお知らせ - 高知ファイティングドッグス(2020年12月29日)
  10. ^ “広島戦力外右腕・藤井皓哉の移籍先が決定!指揮官自ら出向いた入団交渉に心動いた!”. テレビ東京. (2020年12月29日). https://www.tv-tokyo.co.jp/sports/articles/2020/12/015845.html 2020年12月29日閲覧。 
  11. ^ 高知FD公式アカウント(@fightingdogs_dk)のtweet” (日本語). Twitter. 2021年5月9日閲覧。
  12. ^ “高知FD藤井 無安打無得点 ソフトB3軍に6―0”. 高知新聞. (2021年5月10日). https://www.kochinews.co.jp/article/detail/455292 2021年6月2日閲覧。 
  13. ^ 阿佐智 (2021年5月16日). “元赤ヘル右腕のノーヒッター、藤井皓哉(高知ファイティングドッグス)、岡山・笠岡で「凱旋登板」”. Yahoo!ニュース. https://news.yahoo.co.jp/byline/asasatoshi/20210516-00238099/ 2021年5月16日閲覧。 
  14. ^ 四国アイランドリーグplus2021 個人タイトル確定 - 四国アイランドリーグplusニュースリリース(2021年9月22日)2021年9月23日閲覧。
  15. ^ 藤井皓哉選手 福岡ソフトバンクホークス入団のお知らせ”. 高知ファイティングドッグス (2021年12月14日). 2021年12月14日閲覧。
  16. ^ “ソフトバンク、元広島・藤井皓哉の入団を発表 育成契約で背番号は「157」”. Full-Count. (2021年12月14日). https://full-count.jp/2021/12/14/post1167149/ 2021年12月14日閲覧。  “ソフトバンクが独立L高知の藤井皓哉と育成契約 今季二冠&ノーノーの元広島右腕”. BASEBALL KING. (2021年12月14日). https://baseballking.jp/ns/307631 2021年12月14日閲覧。 
  17. ^ “藤井皓哉選選手入団のお知らせ” (プレスリリース), 福岡ソフトバンクホークス, (2021年12月14日), https://www.softbankhawks.co.jp/news/detail/00005019.html 2021年12月14日閲覧。 
  18. ^ “元広島・藤井皓哉が独立LからNPB返り咲き 鷹はなぜ25歳右腕を獲得したか?”. Full-Count. (2021年12月14日). https://full-count.jp/2021/12/14/post1167197/ 2021年12月14日閲覧。 
  19. ^ "【ソフトバンク】藤井皓哉の支配下登録が決定 新背番号48「ここからがスタート」". スポーツ報知. 報知新聞社. 22 March 2022. 2022年3月22日閲覧
  20. ^ ソフトバンク・藤井皓哉がNPB4年ぶりの白星 「クビになってからたくさんの人にお世話になった」”. サンケイスポーツ (2022年3月27日). 2022年3月29日閲覧。
  21. ^ “藤井が2勝目 広島を戦力外、昨季は独立リーグ”. 西日本スポーツ. (2022年3月30日). https://www.nishinippon.co.jp/nsp/item/n/899374/ 2022年3月31日閲覧。 
  22. ^ a b モイネロを投入せずソフトバンク勝利!江本氏「回またぎで…」” (日本語). BASEBALL KING. 2022年6月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年6月1日閲覧。
  23. ^ ソフトバンク藤井 連続無失点22試合目で止まった…8回、真っ向勝負で山田に痛いソロ浴びた”. スポーツニッポン (2022年6月10日). 2022年8月31日閲覧。
  24. ^ “【ソフトバンク】藤井皓哉、嘉弥真新也もコロナ感染 和田毅、グラシアル、野村勇、本多雄一コーチらコロナ陽性確定”. スポーツ報知. (2022年6月27日). https://hochi.news/articles/20220627-OHT1T51107.html?page=1 2022年7月17日閲覧。 
  25. ^ “新型コロナ感染の藤井皓哉、19日ぶりの実戦で最速153キロ 嘉弥真新也とともに20日にも1軍昇格へ”. 西日本スポーツ. (2022年7月15日). https://www.nishinippon.co.jp/nsp/item/n/957196/ 2022年7月17日閲覧。 
  26. ^ “ソフトバンク藤井皓哉とグラシアルを登録 コロナ感染から復帰”. 西日本スポーツ. (2022年7月20日). https://www.nishinippon.co.jp/nsp/item/n/959561/ 2022年8月6日閲覧。 
  27. ^ 鬼塚淳乃介 (2022年9月27日). “シンデレラストーリーMVPへ 8回は藤井皓哉がいるから心配ないさ~”. 西日本スポーツ. https://www.nishinippon.co.jp/nsp/item/n/993210/ 2022年10月1日閲覧。 
  28. ^ ソフトバンク・藤井皓哉 21試合連続無失点 一、二塁のピンチも三振でピシャリ”. www.daily.co.jp. 2022年6月8日閲覧。
  29. ^ 元広島の育成藤井3者連続空振りK 監督「勝ち試合に使える」”. 西日本スポーツ (2022年2月21日). 2022年3月29日閲覧。
  30. ^ ソフトバンク・藤本監督 元広島の育成右腕・藤井快投に注目発言「こっちは必要だと思ってきた」 – 東京スポーツ新聞社” (日本語). 東スポWeb (2022年2月20日). 2022年2月20日閲覧。
  31. ^ ソフトバンク育成藤井皓哉が圧巻の3者連続空振り三振「完璧。勝ちゲームでも使える」藤本監督” (日本語). 日刊スポーツ (2022年2月20日). 2022年2月20日閲覧。
  32. ^ a b 藤井皓哉(おかやま山陽高) - ドラフト会議特集” (日本語). 週刊ベースボールONLINE. 2022年2月20日閲覧。
  33. ^ 望月遼太 (2022年7月29日). “最大の長所はそのままに、2つの課題を克服。藤井皓哉は広島時代とどこが変わった?”. パ・リーグ.com. https://pacificleague.com/news/43870 2022年8月6日閲覧。 
  34. ^ “データがいくらでも裏付け!「8回の男」藤井皓哉の大活躍”. 西日本スポーツ. (2022年8月2日). https://www.nishinippon.co.jp/nsp/item/n/966209/ 2022年8月6日閲覧。 
  35. ^ “「落ち方エグすぎる」 “被打率0.00”急速落下する魔球は「見てるだけで振るわ」”. Full-Count. (2022年8月6日). https://full-count.jp/2022/08/06/post1262201/ 2022年8月6日閲覧。 
  36. ^ 支配下返り咲き呼んだ“足袋型スパイク” 鷹・藤井皓哉の足元支えた地元企業” (日本語). Full-Count. p. 1 (2022年3月23日). 2022年3月27日閲覧。
  37. ^ 支配下返り咲き呼んだ“足袋型スパイク” 鷹・藤井皓哉の足元支えた地元企業” (日本語). Full-Count. p. 2 (2022年3月23日). 2022年3月27日閲覧。
  38. ^ 四国アイランドリーグplus2021後期公式戦(2021年)高知ファイティングドッグス (高知)個人投手成績 (「後期」とあるが成績は前後期通算値)2022年6月5日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]