田浦文丸

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田浦 文丸
福岡ソフトバンクホークス #56
F.TAURA.jpg
2019年8月24日 ナゴヤ球場
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 福岡県大野城市
生年月日 (1999-09-21) 1999年9月21日（23歳）
身長
体重		 168 cm
78 kg
選手情報
投球・打席 左投左打
ポジション 投手
プロ入り 2017年 ドラフト5位
初出場 2019年7月10日
年俸 960万円（2023年）[1]
経歴（括弧内はプロチーム在籍年度）
この表について

田浦 文丸（たうら ふみまる、1999年9月21日 - ）は、福岡県大野城市出身[2]のプロ野球選手（投手）。左投左打。福岡ソフトバンクホークス所属。

経歴[編集]

プロ入り前[編集]

大野城市立平野小学校1年生から「平野リトルジャガーズ」で軟式野球を始め、大野城市立平野中学校では投手兼外野手として硬式野球クラブ「糸島ボーイズ」に所属する[2]。2年生の夏には全日本中学野球選手権大会（ジャイアンツカップ）に出場。準決勝で先発し1-0の完封勝利おさめる。迎えた決勝戦では後に高校時代の監督となる鍛治舎巧が率いる「枚方ボーイズ」と対戦となった[3]。

高校は秀岳館高等学校に進学し、1年生の秋からベンチ入りを果たす[2]。甲子園には2年生の春の第88回選抜高等学校野球大会[4]、夏の第98回全国高等学校野球選手権大会[5]、3年生の春の第89回選抜高等学校野球大会[6]、夏の第99回全国高等学校野球選手権大会と4季連続の出場を果たしたが、3年生の夏は2回戦で中村奨成擁する広陵高校に6対1で敗れ、4季連続の準決勝進出はならなかった[7]。九鬼隆平は高校の1学年先輩であり、バッテリーを組んでいた[8]。2017年9月に開催された2017 WBSC U-18ワールドカップにおいて、中村奨成や同期入団となる増田珠らとともにU-18野球日本代表に選出され、同大会ではリリーフとして5試合、先発で1試合に登板し、13回2/3を投げて29三振を奪い、救援部門でベストナインに選出された[2][9]。またこの活躍により大野城市から「平成29年度大野城市特別表彰」を受賞する[10]。

10月26日に行われたプロ野球ドラフト会議にて、福岡ソフトバンクホークスからドラフト5巡目で指名され[11]、11月28日、契約金3500万円、年俸500万円（金額は推定）で契約合意に達し[12]、12月7日に入団発表会見が行われた[13]。背番号は56。

プロ入り後[編集]

2018年4月2日、高知ファイティングドッグスとの試合で三軍デビューをすると[14]、5月1日の阪神タイガースとのウエスタン・リーグ公式戦に3番手で登板し、2回2奪三振無失点の内容で公式戦初登板を果たした[15]。しかし、その後は怪我により3か月以上実戦登板から離れ、9月25日のBFL選抜との練習試合で復帰登板を果たすも[16]、この年のウエスタン・リーグでの登板は前述の1試合のみに終わり[17]、三軍戦も9試合の登板にとどまった[18]。オフの11月25日から台湾で開催された2018アジアウインターベースボールリーグのNPBウエスタン選抜に選出され、7試合の登板で0勝1敗2ホールド・防御率0.56という成績を残した[19]。契約更改では現状維持の推定年俸500万円でサインをした[20]。

2019年は7月9日に自身初の一軍昇格を果たすと[21]、翌10日の埼玉西武ライオンズ戦でプロ初登板を果たし、2イニング打者6人をパーフェクトで抑える好投を見せた[22]。その後は7月29日に登録抹消[23]、9月22日に一軍再登録されるも[24]、同30日に再び登録抹消となり[25]、この年は8試合の一軍登板で防御率4.50という成績であった。オフに80万円増となる推定年俸580万円で契約を更改した[26]。

2020年は腰痛や左肩痛に悩まされて一軍登板が無く、ウエスタン・リーグでも1試合の登板にとどまり、オフに20万円減となる推定年俸560万円で契約を更改した[27]。

2021年は春季キャンプから二軍での調整が続いたが、3月16日に一軍へ合流するとアピールに成功し[28]、自身初めて開幕を一軍で迎えた[29]。4月11日の東北楽天ゴールデンイーグルス戦では1点リードの6回裏から3番手として2イニングを1安打無失点に抑える好投[30]。先発の松本裕樹が4回完了時に降板しており、2番手の髙橋純平は1イニングを無失点に抑えていたが、公認野球規則9.17(b)の原注に基づき田浦が勝利投手となり、プロ初勝利を挙げた[31]。6月20日の北海道日本ハムファイターズ戦ではプロ初ホールドを記録するなど[32]、中継ぎとして前半戦を一軍で完走し、19試合の登板で1勝0敗1ホールド・防御率3.38を記録[33]。東京オリンピックによる中断期間に伴い7月15日に自動的に登録を抹消されると[34]、同20日に球団から新型コロナウイルスに感染したことが発表され[35]、その影響もあって後半戦は一軍登板なしに終わったものの、オフに400万円増となる推定年俸960万円で契約を更改した[33]。

2022年は3月25日の開幕を2年連続で一軍で迎えたものの[36]、シーズン初登板は4月5日のオリックス・バファローズ戦[37]。5月19日に出場選手登録を抹消されるまで[38]の約1か月半でわずか4試合と登板機会に恵まれず、その後の一軍昇格は果たせずにシーズンを終えた[39]。シーズン終了後に参加したフェニックスリーグ[40]で左肩の違和感を訴えてリハビリ組に合流[41]。秋季キャンプも不参加となり[42]、オフに現状維持となる推定年俸960万円で契約を更改した[39]。

選手としての特徴[編集]

最速148km/hの威力のあるストレートと横のスライダー、手元で鋭く落ちるチェンジアップを投げる。特にチェンジアップは精度が高く決め球として空振りをとれる[9]。田浦の初登板の映像を見たダルビッシュ有が、そのチェンジアップに対して「俺がこんなんやったら1球で肩もげる」と評し絶賛した[43]。

詳細情報[編集]

年度別投手成績[編集]

年

度		 球

団		 登

板		 先

発		 完

投		 完

封		 無
四
球		 勝

利		 敗

戦		 セ
丨
ブ		 ホ
丨
ル
ド		 勝

率		 打

者		 投
球
回		 被
安
打		 被
本
塁
打		 与
四
球		 敬

遠		 与
死
球		 奪
三
振		 暴

投		 ボ
丨
ク		 失

点		 自
責
点		 防
御
率		 W
H
I
P
2019 ソフトバンク 8 0 0 0 0 0 0 0 0 ---- 41 10.0 8 1 6 0 0 6 0 0 5 5 4.50 1.40
2021 19 0 0 0 0 1 0 0 1 1.000 90 21.1 22 1 7 1 0 17 2 0 8 8 3.38 1.36
2022 4 0 0 0 0 0 0 0 1 ---- 23 4.2 7 1 0 0 2 4 0 0 5 5 9.64 1.50
通算：3年 31 0 0 0 0 1 0 0 2 1.000 154 36.0 37 3 13 1 2 27 2 0 18 18 4.50 1.39
  • 2022年度シーズン終了時

年度別守備成績[編集]

年
度		 球
団		 投手
試

合		 刺

殺		 補

殺		 失

策		 併

殺		 守
備
率
2019 ソフトバンク 8 0 0 0 0 ----
2021 19 1 4 0 0 1.000
2022 4 0 0 0 0 ----
通算 31 1 4 0 0 1.000
  • 2022年度シーズン終了時

記録[編集]

初記録

表彰[編集]

国際大会
その他
  • 平成29年度大野城市特別表彰（2017年）[10]

背番号[編集]

  • 56（2018年 - ）

登場曲[編集]

  • 「いま太陽に向かって咲く花」NOBU（2018年）
  • 「New Rules」Dua Lipa（2018年 - 2020年）
  • 「交差点」BANTY FOOT（2019年 - 2020年）
  • 「DRIBBLA - 光」DIGITAL NINJA（2021年 - ）
  • 「In My Life」SALU（2021年 - ）

[44]

代表歴[編集]

脚注[編集]

[脚注の使い方]

注釈[編集]

出典[編集]

  1. ^ “ソフトバンク-契約更改-プロ野球”. 日刊スポーツ. 2022年11月25日閲覧。
  2. ^ a b c d “ソフトB、秀岳館の魔球サウスポー田浦に照準　U18W杯で29K あさってドラフト”. 西日本スポーツ (2017年10月24日). 2017年10月3日閲覧。
  3. ^ “ソフトＢドラ５田浦と鍛治舎監督の奇縁　中２の夏…アンビリバボーな巡り合わせ”. 西日本スポーツ (2017年12月12日). 2017年10月3日閲覧。
  4. ^ “第88回選抜高校野球大会 高松商―秀岳館（準決勝）”. 朝日新聞デジタル バーチャル高校野球 (2016年3月30日). 2018年10月3日閲覧。
  5. ^ “第98回全国高校野球選手権大会 北海―秀岳館（準決勝）”. 朝日新聞デジタル バーチャル高校野球 (2016年8月20日). 2018年10月3日閲覧。
  6. ^ “第89回選抜高校野球大会 大阪桐蔭―秀岳館（準決勝）”. 朝日新聞デジタル バーチャル高校野球 (2017年3月30日). 2018年10月3日閲覧。
  7. ^ “第99回全国高校野球選手権大会 広陵―秀岳館（2回戦）”. 朝日新聞デジタル バーチャル高校野球 (2017年8月17日). 2018年10月3日閲覧。
  8. ^ “ソフトＢ５位田浦（熊本・秀岳館高）　先輩・九鬼とバッテリー組むぞ”. 西日本スポーツ (2017年10月27日). 2017年10月3日閲覧。
  9. ^ a b c “ソフトＢ５位田浦（熊本・秀岳館高）　先輩・九鬼とバッテリー組むぞ”. 西日本スポーツ (2017年10月27日). 2017年10月3日閲覧。
  10. ^ a b “ソフトバンク５位田浦が大野城市から特別表彰を受賞”. 日刊スポーツ (2017年11月12日). 2017年10月3日閲覧。
  11. ^ “ソフトＢ田浦、夢は世界のベストナイン　指名あいさつ、日本一に貢献してＷＢＣ目指す”. 西日本スポーツ (2017年11月2日). 2017年10月3日閲覧。
  12. ^ “ソフトＢ５位田浦、清宮斬り自信　同じ背番「２１」和田を味方に”. 西日本スポーツ (2017年11月28日). 2017年10月3日閲覧。
  13. ^ “2017/12/07(木) 選手 新入団会見レポ。1位吉住投手「夢は最多勝」”. 福岡ソフトバンクホークスオフィシャルサイト (2017年12月7日). 2018年10月3日閲覧。
  14. ^ “ソフトBドラ5田浦、3軍戦初登板で「投げっぷり」高評価　ドラ3増田も代打で登場”. 西日本スポーツ (2018年4月3日). 2021年12月20日閲覧。
  15. ^ “ソフトＢドラ５左腕・田浦が２軍初登板　プロも魔球チェンジで幻惑！２回２Ｋ無失点”. 西日本スポーツ (2018年5月2日). 2021年12月20日閲覧。
  16. ^ “「魔球」を操る左腕。ルーキー田浦文丸のプロ１年目は・・・”. Yahoo!ニュース (2018年9月25日). 2018年10月3日閲覧。
  17. ^ “2018年度 福岡ソフトバンクホークス 個人投手成績（ウエスタン・リーグ）”. 日本野球機構. 2021年12月20日閲覧。
  18. ^ “3軍選手成績 非公式戦個人成績 投手成績 2018/9/27(木)現在”. 福岡ソフトバンクホークスオフィシャルサイト (2018年9月27日). 2018年10月3日閲覧。
  19. ^ “TEAM 日職西軍 球員成績 投手成績”. 亞洲冬季棒球聯盟公式サイト(繁体中文). 2019年4月13日閲覧。
  20. ^ “【ソフトバンク契約更改　2018】”. 西日本スポーツ (2018年12月28日). 2021年12月20日閲覧。
  21. ^ “9日の公示　鷹が田中、田浦ら登録し大量8選手入れ替え、楽天則本昂登録　巨人菅野抹消”. Full-Count (2019年7月9日). 2019年7月10日閲覧。
  22. ^ “２年目のソフトＢ・田浦、プロ初登板で快投「緊張しませんでした」”. サンケイスポーツ (2019年7月10日). 2019年7月10日閲覧。
  23. ^ “ソフトバンク笠谷とスアレスが1軍合流　松本と田浦を抹消”. 西日本スポーツ (2019年7月30日). 2021年12月20日閲覧。
  24. ^ “ソフトバンク椎野、田浦　1軍に再昇格”. 西日本スポーツ (2019年9月23日). 2021年12月20日閲覧。
  25. ^ “30日の公示　ソフトバンクが田浦文丸、増田珠、野村大樹を抹消”. Full-Count (2019年9月30日). 2021年12月20日閲覧。
  26. ^ “ソフトバンク田浦80万増「来季は30試合登板」”. 日刊スポーツ (日刊スポーツ新聞社). (2019年11月10日). https://www.nikkansports.com/baseball/news/201911100000909.html 2021年3月11日閲覧。 
  27. ^ “ソフトバンク田浦20万円減　4年目逆襲へ先輩タフネス左腕に弟子入り”. 西日本スポーツ (西日本新聞社). (2020年12月4日). https://www.nishinippon.co.jp/nsp/item/n/670341/ 2021年3月11日閲覧。 
  28. ^ “「久しぶりに田浦君を見ましたけど…」工藤監督”. 西日本スポーツ (2021年3月18日). 2021年12月20日閲覧。
  29. ^ “ソフトバンク田浦らが初の開幕1軍　上林が外れる”. 西日本スポーツ (2021年3月25日). 2021年12月20日閲覧。
  30. ^ “プロ初勝利のソフトバンク田浦「緊張必要ない」強気な信条、高校時代の清宮に対しても…”. 西日本スポーツ. (2021年4月11日). https://www.nishinippon.co.jp/nsp/item/n/721900/ 2021年4月12日閲覧。 
  31. ^ “ソフトバンク完封勝利で4連勝　中2日の松本が4回0封の力投、田浦プロ初勝利”. BASEBALL KING (2021年4月11日). 2021年12月20日閲覧。
  32. ^ “2021年6月20日 【公式戦】 試合結果 （福岡ソフトバンクvs北海道日本ハム）”. 日本野球機構. 2021年12月20日閲覧。
  33. ^ a b “鷹・田浦は４００万円増　高校時代からのライバル燕・村上ＭＶＰに刺激「置いていかれる感じ」”. 東スポ (2021年12月16日). 2021年12月20日閲覧。
  34. ^ “ＮＰＢ12球団全選手が一斉に抹消　ＳＮＳ「全員登録抹消」トレンドに”. 日刊スポーツ (2021年7月15日). 2021年12月20日閲覧。
  35. ^ “ソフトバンク田浦が新型コロナ陽性”. 西日本スポーツ (2021年7月20日). 2021年12月20日閲覧。
  36. ^ “【一覧】パ・リーグ開幕1軍登録選手”. 日刊スポーツ (2022年3月24日). 2023年2月14日閲覧。
  37. ^ “ソフトバンク田浦が今季初登板　1回完全はなまる投球にフミマルと叫ばれ笑顔”. Sponichi Annex (2022年4月5日). 2023年2月14日閲覧。
  38. ^ “【19日の公示】楽天・涌井は右手中指骨折、ソフトB・上林は右アキレス腱断裂で抹消　長期離脱へ”. Sponichi Annex (2022年5月19日). 2023年2月14日閲覧。
  39. ^ a b “【ソフトバンク】田浦文丸が現状維持の９６０万円でサイン「すごく悔しいシーズン」”. スポーツ報知 (2022年11月24日). 2023年2月14日閲覧。
  40. ^ “ソフトバンクがフェニックスLの参加メンバーを発表　リチャードら24人”. Sponichi Annex (2022年10月9日). 2023年2月14日閲覧。
  41. ^ “ソフトB・田浦　6年目での1軍定着へ「点をやらない」　貴重なサウスポー、左肩痛から回復順調”. Sponichi Annex (2023年1月10日). 2023年2月14日閲覧。
  42. ^ “田浦文丸、コンディション不良だった左肩は順調に回復「40試合投げられるようにしたい」”. 西日本スポーツ (2022年11月24日). 2023年2月14日閲覧。
  43. ^ “ソフトバンク田浦、ダル「肩もげる」評の魔球で0封”. 日刊スポーツ (日刊スポーツ新聞社). (2019年7月15日). https://www.nikkansports.com/baseball/news/201907150001344.html 2021年3月11日閲覧。 
  44. ^ “チーム情報 球場使用曲一覧”. 福岡ソフトバンクホークスオフィシャルサイト. 2021年3月10日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

 
監督・コーチ
監督
一軍コーチ
二軍監督・コーチ
三軍監督・コーチ
四軍監督・コーチ
 
支配下選手
投手
捕手
内野手
外野手
 
育成選手
投手
捕手
内野手
外野手
福岡ソフトバンクホークス - 2017年ドラフト指名選手
支配下選手
育成選手
日本の旗 野球日本代表 - 2017 WBSC U-18ワールドカップ 3位
監督
コーチ
投手
捕手
内野手
外野手
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