美保飛行場

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。Tamie (会話 | 投稿記録) による 2015年12月8日 (火) 23:00個人設定で未設定ならUTC)時点の版であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

美保飛行場
美保基地(Miho Airbase)
米子空港(Yonago Airport)
旅客ターミナルビル(米子空港)
IATA: YGJICAO: RJOH
概要
空港種別軍民共用
所有者防衛省
運営者航空自衛隊
所在地鳥取県境港市
建設1943年
所在部隊第3輸送航空隊
標高20 ft / 6 m
座標北緯35度29分32秒 東経133度14分11秒 / 北緯35.49222度 東経133.23639度 / 35.49222; 133.23639座標: 北緯35度29分32秒 東経133度14分11秒 / 北緯35.49222度 東経133.23639度 / 35.49222; 133.23639
ウェブサイト
地図
YGJ/RJOHの位置(日本内)
YGJ/RJOH
YGJ/RJOH
空港の位置
滑走路
方向 全長 表面
ft m
07/25 6,562 2,500×45 舗装
上空俯瞰(2007年9月19日) 日本海上空から中海方向
空中写真(1976年9月25日) 滑走路延長前
国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成

美保飛行場(みほひこうじょう)は、鳥取県境港市(敷地の一部は米子市)にある共用飛行場である。

防衛省が管理しており、航空自衛隊美保基地(みほきち、JASDF Miho Airbase[1]の滑走路を民間航空機が利用する共用飛行場である。通称米子空港(よなごくうこう Yonago Airport)、愛称を米子鬼太郎空港としている[2]

概要

美保飛行場(米子空港)は米子市中心部から約11km(バスで30分)の弓ヶ浜半島中心部に位置する。風光明媚な観光地に恵まれた環境にあり、鳥取県西部・島根県東部の空運を担うのみならず、山陰観光の空の玄関口としての役割も果たしてきた。

滑走路長は2,500mで、一部は中海に突き出すような形で配置されている。着陸帯の幅は300mであり、計器着陸に対応している。 滑走路に面して北側に航空自衛隊の専用エプロンハンガーなどの施設が立ち並び、滑走路の管理や航空管制などは航空自衛隊が行なっている。そのため、山陰の飛行場において唯一航空管制が行われている。 また、航空自衛隊エプロンの一角や東側の空港エプロン周辺に国土交通省関連の複数の施設が置かれ、2011年には第八管区海上保安本部美保航空基地と称される海上保安庁の航空機を格納する施設や事務所が東側エプロンに増設された。

空港ターミナルビルは航空自衛隊美保基地の東側にあり、国内線・国際線で区画を分けて使用している。ボーディングブリッジは2基を有する。ターミナルビルに接するエプロンには大型ジェット機用2バース、中型ジェット機用1バース、小型ジェット機用1バース、プロペラ機用1バースがある。

年間利用客数は、国内609,227人、国際31,292人(2013年度)[3]

2001年度からの再延長事業[4]は、滑走路東側の県道47号線、JR境線、市道を500m迂回させる大規模なもので、境線には最寄り駅として米子空港駅が設けられた。 供用開始は2008年度目標だったが、境線の付け替え方法が地下化から迂回へ紆余曲折した関係で、1年ほど延びた。

スカイマークが2013年12月から2015年8月まで、最大5路線を運航していた。

沿革

  • 1939年昭和14)3月 - 舞鶴鎮守府海軍航空基地の建設を開始。
  • 1943年(昭和18)10月1日 - 舞鶴鎮守府海軍航空基地として開設。
  • 1945年(昭和20)11月12日 - 連合軍接収(英・印軍部隊進駐。英・印軍撤収後、米軍進駐。)
  • 1955年(昭和30)6月12日 - 航空自衛隊立川基地(現:陸上自衛隊立川駐屯地)から「臨時美保派遣隊」が移駐。C-46型輸送機を配備。
  • 1956年(昭和31)2月 - 旧米子空港ターミナル施設完成。
  • 1958年(昭和33)5月 - 大阪(伊丹)への定期便就航。
  • 1958年(昭和33)9月15日 - 米軍より日本政府に返還。
  • 1958年(昭和33)10月1日 - 航空自衛隊「美保基地」となる。「臨時美保派遣隊」を「輸送航空団」に改称、隷下にC-46型輸送機を配備する「輸送航空隊」を編成。
  • 1961年(昭和36)7月15日 - 航空自衛隊「輸送航空団(現:航空支援集団)」隷下に、「教育飛行隊」を編成。
  • 1964年(昭和39)10月1日 - 東京(羽田)への定期便就航。
  • 1968年(昭和43)10月1日 - 航空自衛隊「輸送航空隊」を「第401飛行隊」と改称。
  • 1969年(昭和44)6月 - 運輸省告示第167号により航空自衛隊と民間の公共用飛行場に指定。
  • 1969年(昭和44)12月15日 - 航空自衛隊美保基地にYS-11型輸送機を配備。
  • 1973年(昭和48)3月 - 新滑走路1500m×45m(07/25)供用開始。旧滑走路1200m×45m(09/27)閉鎖。
  • 1977年(昭和52)2月15日 - 航空自衛隊美保基地配備のC-46型輸送機が退役。
  • 1978年(昭和53)2月 - 第八管区海上保安本部美保航空基地(Air Station)を設置。初期配備はBell 212型回転翼機×1。
  • 1978年(昭和53)3月31日 - 航空自衛隊「第401飛行隊」が小牧基地へ移動。「第3輸送航空隊」を新編、「教育飛行隊」を「第403飛行隊」と改称。
  • 1979年(昭和54)3月3日 - 航空自衛隊美保基地にC-1型輸送機を配備。
  • 1980年(昭和55)10月 - 現米子空港ビル完成。
  • 1991年平成 3)4月 - 名古屋(小牧、2005年2月から中部)への定期便就航。(2011年1月4日まで)
  • 1994年(平成 6)2月16日 - 航空自衛隊美保基地にT-400型練習機を配備。飛行開発実験団が運用試験を開始。
  • 1995年(平成 7)6月1日 - 航空自衛隊美保基地に輸送機等のパイロット養成を目的にした、T-400型練習機を装備する「第41教育飛行隊」編成。
  • 1996年(平成 8)3月28日 - 滑走路を2000mに延長、米子空港ターミナルビル増改築完工。
  • 1996年(平成 8)4月 - エアーニッポンによる新千歳空港便が就航(週3便運航、1999年8月まで)
  • 1996年(平成 8)2月 - 第八管区海上保安本部美保航空基地にBell 412型回転翼機を配備。
  • 1999年(平成11)2月 - 第八管区海上保安本部美保航空基地にBeechcraft B350型固定翼機を配備。
  • 2000年(平成12)5月 - ターミナルレーダーの運用開始。
  • 2001年(平成13)4月 - 韓国(仁川)への定期便就航。
  • 2007年(平成19年) - 日米地位協定第2条第4項(b)の適用施設・区域(一時共同使用)として在日米軍に提供される(施設・区域名: 美保飛行場、Miho Air Base, FAC 4168)[5]
  • 2009年(平成21)2月 - 第八管区海上保安本部美保航空基地にAgustaWestland AW139型回転翼機を配備。
  • 2009年(平成21)12月17日 - 滑走路を2500mに延長、供用開始。
  • 2010年(平成22)4月 - 愛称を米子鬼太郎空港とした。命名式は4月26日。
  • 2011年(平成23)3月 - 第八管区海上保安本部美保航空基地にBombardier DHC8-Q315-MSA型固定翼機を配備。
  • 2013年(平成25)12月20日 - スカイマークの中国地方初路線として、成田、神戸、神戸経由茨城便が就航[6]
  • 2014年(平成26)10月1日 - スカイマークの羽田、成田、新千歳便が休止。
  • 2015年(平成27)9月1日 - スカイマークの神戸、那覇便が休止、空港内カウンターも撤収[7]

施設

米子空港ビル株式会社
YONAGO AIRPORT BUILDING Co.,Ltd
種類 株式会社
本社所在地 684-0055
鳥取県境港市佐斐神町1634番地
設立 1977年(昭和52年)6月4日
業種 不動産業
法人番号 8270001003868 ウィキデータを編集
事業内容 空港ターミナルビルの運営
代表者 代表取締役社長 池口由紀彦
資本金 1億5,000万円
従業員数 12人
外部リンク http://www.yonago-air.com/
テンプレートを表示
空港ターミナルビル
空港ターミナル、エプロン

空港ターミナルビルは米子空港ビル株式会社が運営している。

  • 1階
    • 案内所
    • 航空会社カウンター
    • 到着ロビー
    • 手荷物受取所
    • ATM
    • コンビニエンスストア
    • バス・タクシーターミナル
    • レンタカーカウンター
  • 2階
    • 出発ロビー
    • 手荷物預かり所
    • 入国審査場
    • 出国審査場
    • レストラン・カフェ
    • 売店
    • 免税店
    • 空港ビル事務室
  • 3階
    • 見学・送迎デッキ(無料)

就航路線

航空会社が2社以上の場合、最前の航空会社の機材・乗務員で運航する共同運航便(コードシェア便)

国内線

航空会社就航地
全日本空輸 (ANA) 東京国際空港

かつての定期就航路線

日本エアシステム日本エアコミューターも乗り入れていたが、現在JALグループの便は出雲空港(出雲縁結び空港)から就航している。

(米子空港発)就航路線別旅客数/順位[8]
行き先 旅客数 国内線順位
東京国際空港 約51万人 上位46位

国際線

航空会社就航地
アシアナ航空 (OZ)
・ 全日本空輸 (NH)
大韓民国の旗 韓国仁川国際空港(ソウル)

防衛省

航空自衛隊美保基地

美保基地の基地司令は第3輸送航空隊司令が兼務。

航空支援集団隷下

西部航空方面隊隷下

防衛大臣直轄部隊

国土交通省

航空祭

航空自衛隊美保基地の航空祭。近年は5月中旬~6月初旬の日曜日に開催されている。一番の見所は美保基地に配備されているC-1型輸送機・YS-11型輸送機・T-400型練習機の大編隊等の展示飛行。近年はブルーインパルスが美保基地展開し曲技飛行を実施している。尚、戦闘機の展示飛行は他の基地からリモートで実施される。

交通

鉄道

バス

脚注

  1. ^ 航空自衛隊美保基地 鳥取県境港市小篠津町2258
  2. ^ 米子鬼太郎空港命名記念イベントの開催について,鳥取県交通政策課,平成22年7月21日
  3. ^ "管内空港の利用状況概況集計表(平成25年度速報値)" (PDF) (Press release). 国土交通省大阪航空局.
  4. ^ 境港湾・空港整備事務所-美保飛行場(米子空港)滑走路延長事業
  5. ^ 平成19年防衛省告示第214号
  6. ^ 12月20日 米子空港就航! スカイマーク SKYMARK
  7. ^ スカイ最終運航 米子空港、1年8カ月で幕 日本海新聞 Net
  8. ^ "平成25年度の航空輸送統計の概況について" (PDF) (Press release). 国土交通省総合政策局. 2014-6-3. {{cite press release2}}: |date=の日付が不正です。 (説明)上位50位までを記載

関連項目

外部リンク