帯広空港

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帯広空港
Obihiro Airport
131012 Obihiro Airport Hokkaido Japan01s5.jpg
IATA:OBO-ICAO:RJCB
概要
国・地域 日本の旗 日本
設置場所 北海道帯広市
空港種別 商業
運営者 帯広市
運営時間 8 : 30 - 21 : 00 (JST)
標高 149.25 m・490 ft
位置 北緯42度44分0秒
東経143度13分2秒
座標: 北緯42度44分0秒 東経143度13分2秒
ウェブサイト
滑走路
方向 ILS 全長×全幅 (m) 表面
17/35 I 2,500×45 舗装
リスト
空港の一覧

帯広空港(おびひろくうこう、: Obihiro Airport)は、北海道帯広市の南東部に位置する特定地方管理空港である。国(国土交通省)が設置し、帯広市が管理する。愛称はとかち帯広空港

概要[編集]

十勝平野の中心都市である帯広市の中心部から南に約25 km、太平洋岸から約30 km 内陸の畑作地帯(同平野のほぼ中央部)に位置し、西には日高山脈、北には大雪山系が広がる。その立地から、十勝地方の玄関口として機能している。また、同地方は日本有数の農業酪農地帯だが、乳製品や野菜などの他県への輸送にも重要な役割を果たしている[要出典]

かつて[いつ?]北海道の道東における拠点都市構想に帯広市が選定され、拠点空港として整備された[1]経緯から、道内では新千歳空港に次ぐ広大な敷地 (282 ha) を有している。なお、未利用地は設備拡張に備えたものである[要出典]

滑走路は17/35方向に延長2,500 mのものが設置されているほか、平行誘導路および幅 300 m の着陸帯を有する。計器着陸に対応しており、計器着陸装置 (ILS) は滑走路35側にカテゴリーI が設置されている。エプロンには大型ジェット機用2バース、小型ジェット機用2バースがあり、他に小型機用のスポットも有する。なお、ボーディングブリッジは2基を備えている。

乗降客数は、2001年をピークに定期便の乗降者数が減少に転じており、2003年に70万人を割り込んだ後は60 - 65万人程度で推移している[2][3]。なお、減少傾向については2011年3月27日にエアドゥの東京線が新規就航し日本航空との競争効果で利用者が増えた事や国外チャーター便の復活もあったことから、同年度の乗降客数は前年度比3.2%増となり、3年続いた減少に歯止めがかかった[4]

特に春季から夏季にかけては周辺の気候が安定するため、主に道東にある周辺空港の気象条件によっては代替の役割を担うことがある[5]

歴史[編集]

1937年、帯広市の西南5 km、現在の帯広駐屯地(十勝飛行場)の位置に開港した。帯広市街地が至近にあり利便性に優れた空港であったが、騒音問題や拡張工事が困難であることがジェット機への対応(ジェット化)の障害となっていた[6]ことから、1981年に現在の位置へ移転するとともに、ジェット化が成された。

沿革[編集]

[7]

旧空港[編集]

  • 1937年 - 旧日本陸軍緑ヶ丘飛行場として開港する。
  • 1956年 - 陸上自衛隊が利用する。
  • 1962年8月8日 - 帯広空港の設置が許可される[8]
  • 1964年12月1日 - 第3種F級空港として民間にも供用を開始し、帯広市南町南七線番外地にて帯広空港として開港する[9]
  • 1965年7月 - 日本国内航空が札幌線を開設する[10]
  • 1966年5月 - 東亜国内航空が東京線直行便を開設する[10]
  • 1972年12月10日 - 滑走路を 1,500 m×45 m に延長し、第3種D級空港に昇格[11]
  • 1981年
    • 2月28日 - 帯広空港の供用を廃止する[12]
    • 3月1日 - 帯広空港の跡地施設を十勝飛行場に改称する[13]。帯広測候所帯広空港出張所(現 新千歳航空測候所帯広空港出張所)および航空大学校帯広分校も、あわせて新空港へ移転した。

新空港[編集]

1977年撮影の帯広空港造成工事中の空中写真。
国土交通省 国土画像情報(カラー空中写真)を基に作成
  • 1976年1月13日 - 新帯広空港の設置が許可される[14]
  • 1981年
    • 3月1日 - 第2種B空港として現在地に開港し、新帯広空港として供用を開始する[15]。滑走路を 2,000 m×45 m に延長し、当初よりジェット化空港となる。
    • 12月15日 - 空港名を帯広空港へ変更する[16]
  • 1982年12月1日 - 平行誘導路の供用を開始する[17]
  • 1985年11月21日 - 滑走路を 2,500 m に延長する[18]
  • 1986年4月1日 - 札幌線が廃止される[10]
  • 1992年
  • 1994年
  • 1995年7月22日 - JAL が福島線を季節運航で開設する[10](2000年9月をもって休止)。
  • 1996年7月1日 - JAL が仙台線を季節運航で開設する[10](1997年10月をもって休止)。
  • 1997年
    • 7月 - JAL が東京線を開設し、同線はダブルトラックとなる[10]
    • 10月 - 第3期旅客ターミナルビル増改築工事が竣工し、供用を開始する。
  • 2000年12月7日 - 空港気象観測システム (AMOS) の運用を開始する。
  • 2001年6月 - 愛称を「とかち帯広空港」とする。
  • 2003年 - 利用者の累計が1,000万人を達成する。
  • 2005年
  • 10月 - エアトランセが新千歳線を開設する(2006年11月をもって休止)。
  • 2007年9月 - エアトランセが帯広空港から撤退。
  • 2009年9月 - 大阪線が休止となる。
  • 2010年10月 - 名古屋線が休止となる。
  • 2011年
    • 3月27日 - ADO が東京線を、全日本空輸 (ANA) との共同運航便として開設する[19][20]
    • 7月24日 - 利用者が1,500万人を突破する。[21]
    • 10月2日 - 復興航空による台湾桃園国際空港とのチャーター便が運航される。ちなみに本年度初となる。12往復23便が運航される。
    • 11月23日 - ADOによる帯広 - 長崎間のチャーター便が運航される。また、この便は同社初のチャーター便となった。[22]
    • 11月30日 - 日本航空によるハワイとのチャーター便が運航される。

新規就航の動き[編集]

東京線の就航状況と新規就航の動き[編集]

帯広 - 東京国際空港便は長らく旧JASの単独運航となっていたが、1997年羽田空港発着枠拡大のさいに旧JALが参入している。なお、この時点では ANAも参入の意向を示していたものの、他路線の参入や既存路線の増便を行うことを優先し、帯広線参入を見送っている[23]

一方、 ADOも帯広市の出資を条件に同路線への参入の意向を示していたが、事実上の傘下に収めているANAが乗り入れておらず同社または自社の地上設備や要員が配置されていないことや、準備期間が不足しているとの理由で2004年度・2005年度の2度にわたり就航を見送ったが[24]、2010年10月に予定されていた羽田空港発着枠の拡大にさいして当空港への路線を最優先で開設する意向を示したのち、2011年3月27日から1日3往復が就航[25]し、久々にダブルトラック体制となった[19]。なお、当空港は ADO が道内で5番目に就航した空港となった。

国際線就航・国際チャーター便[編集]

国際線の定期路線は就航していないが、従来からチャーター便としての運航は断続的に行われてきた。最も多かった2005年度には332便が運航されたが2010年度には13便にとどまるなど近年は減少傾向にあるが、帯広市や観光業関係者による誘致がなされている。なお、東日本大震災など災害の影響により上半期の就航実績が無かった2011年度については、10月以降に台湾トランスアジア航空から41便およびチャイナエアラインから14便が運航または運航予定であるなど約60便の運航が見込まれている。[26]

国内キャリアにおいては、AIRDOが2013年11月頃に運航する近隣の国外(ソウル・台北などを想定)への国際チャーター便において、出発地の候補として当空港や新千歳を検討していることが報道されている[27]

定期路線については2011年現在、トランスアジア航空が北海道内の他の4空港への路線とともに2012年春の就航を表明しており、当初帯広には週1往復の就航を予定[28]していたが、当空港への就航は見送られた。

施設[編集]

空港ターミナルビルは滑走路西側に1棟設置されている。

黒川紀章が設計した同ビルは、十勝平野の田園風景にマッチした色調に飛行機の翼をイメージした外観を成している。また、ビル正面にはビルとイメージを合わせたサイロ型の時計塔が設置されている。内部は国内線用の設備のみが設けられており、国際線に特化した設備は特に備えていない。なお、同ビルは十勝管内の全市町村と航空会社および企業・金融機関を株主[29]とする第三セクター「帯広空港ターミナルビル株式会社」によって運営されている。

建屋は地上3階・地下1階建てであり、このうち地上1階から3階が旅客エリアとなっている。また、無料の駐車場は約660台が確保されている。なお、空港施設や駐車場の管理(緊急業務を含む)は、帯広空港ターミナルビル株式会社・株式会社セノン・帯広通商株式会社共同企業体が運営者(帯広市)から受託している[30]

2006年12月6日、『報道ステーション』(テレビ朝日)でばんえい競馬存続問題が特集されたさいに制作されたばんえい馬のオブジェが、放送終了後に寄贈された。

ターミナルビル内の用途別構成
  • 1階 - 航空会社カウンター、到着ロビー 、レンタカー会社カウンター
  • 2階 - 出発ロビー、搭乗待合室、レストラン、売店(土産物店)、カフェ
  • 3階 - 送迎デッキ(無料)、会議室

レンタカー[編集]

到着ターミナル1階に送迎受付カウンターがあり、空港駐車場外側に営業所がある。店名はいずれも「帯広空港」である。

就航路線[編集]

国内線[編集]

航空会社が2社以上の場合、最前の航空会社の機材・乗務員で運航する共同運航便(コードシェア便)

かつての定期就航路線
(帯広空港発)就航路線別旅客数 / 順位[32]
行き先 旅客数 国内線順位
東京国際空港 約53万人 上位45位

主な関連機関[編集]

空港に付帯して、複数の関連機関が設置されている。

航空大学校[編集]

管制塔

敷地内に独立行政法人航空大学校帯広分校が設置されている。民間航空の操縦士養成を目的とした教育を行っており、航空管制はタワー運用を行っている。

北海道警察[編集]

北海道警察は、航空隊の本隊がある丘珠空港から日高・大雪山系により隔てられた道東地域におけるより迅速な対応を行うことを目指し、2008年4月に「航空隊帯広分遣隊」の運用を開始した。地上施設はターミナルビル運営会社が建設した施設を道警が借用し、ヘリコプター1機「だいせつ1号」(2008年4月時点)と隊員を常駐させている。[33]

なお、同隊の管轄地域は航空隊の本隊とともに道警管轄地域の全域となっている[34]

航空測候所[編集]

新千歳航空測候所帯広空港出張所が設置され、業務は6名の所員が受け持っている。業務実施時間は、午前7時30分から午後9時である。2000年12月より、空港気象観測システム (AMOS) の運用を行っている。[35]

旧・帯広空港の開業(1964年)と同時に「帯広測候所 帯広空港分室」として業務を開始。1967年に帯広空港出張所と改称したのち、新帯広空港の開港(1976年)とともに移転した。さらに、2006年に実施された気象庁の組織変更に伴い現在の名称に変更されている。[5]

地方航空局[編集]

地方航空局については、東京航空局帯広空港出張所が設置されている。

交通[編集]

[36]

路線バス[編集]

帯広駅からの所要時間は、約40分である。

自動車[編集]

帯広市内から国道236号線を南進、帯広市大正から道道109号新帯広空港線を経由し、約35 - 45分。

周辺[編集]

脚注[編集]

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  1. ^ 同構想はその後、釧路市が指定されたことから道東における広域行政機関の立地は釧路市に集中している
  2. ^ 帯広空港[出典無効] - 国土交通省東京航空局
  3. ^ 帯広空港(各空港の紹介) - 北海道開発局 港湾空港部
  4. ^ 乗降客3・2%増 54万人 帯広(お知らせ・イベント情報) - 北海道新聞(2012年4月12日付、同年4月14日閲覧)
  5. ^ a b 業務概要 - 気象庁 新千歳航空測候所 帯広空港出張所(2013年8月24日閲覧)
  6. ^ 新帯広空港の概要について(帯広市新空港建設事務局建設課長 神貞昭 著) - 北海道交通研究会(1978年9月発表、2011年8月4日閲覧) ※肩書は当時。
  7. ^ 十勝帯広空港情報サイト・帯広空港関係を参考[要出典]
  8. ^ 1962年8月29日付、運輸省告示第282号「帯広空港の設置を許可した件」
  9. ^ 1964年12月2日付、運輸省告示第443号「帯広空港の供用開始期日の届出があつた件」
  10. ^ a b c d e f g h i 『十勝バス70年史』 十勝バス、2000年、97頁。
  11. ^ 1972年12月9日付、運輸省告示第461号「帯広空港について告示した事項に変更があつた件」
  12. ^ 1981年1月22日付、運輸省告示第36号「帯広空港の供用の廃止の件」
  13. ^ 1981年1月22日付、防衛庁告示第12号「飛行場及び航空保安施設の設置及び管理の基準に関する訓令の規定により告示する件」
  14. ^ 1976年1月13日付、運輸省告示第30号「新帯広空港の設置を許可した件」
  15. ^ 1981年1月22日、運輸省告示第37号「新帯広空港の供用開始期日について届出があつた件」
  16. ^ 1981年12月15日付、運輸省告示第550号「新帯広空港について告示した事項に変更があつた件」
  17. ^ 1982年10月28日付、運輸省告示第523号「帯広空港について告示した事項に変更があつた件」
  18. ^ 1985年10月24日付、運輸省告示第460号「帯広空港について告示した事項に変更があつた件」
  19. ^ a b エア・ドゥ 待望の就航 - 十勝毎日新聞(2011年3月27日付、同年8月8日閲覧)
  20. ^ ついにエア・ドゥが就航しました~ダブルトラッキングスタート(お知らせ・イベント情報) - とかち帯広空港利用促進協議会(2011年3月27日付、同年8月20日閲覧)
  21. ^ とかち帯広空港の利用者が1500万人を突破しました(お知らせ・イベント情報) - とかち帯広空港利用促進協議会(2011年7月29日付、同年8月5日閲覧)
  22. ^ エア・ドゥ初のチャーター便(お知らせ・イベント情報) - 十勝毎日新聞(2012年9月11日付、同年9月11日閲覧)
  23. ^ 平成9年度事業計画 - 全日本空輸
  24. ^ 当該年は、既に ANA が就航している函館空港と女満別空港への路線が開設された。
  25. ^ 新規路線の就航について ~ 帯広-東京線への参入 ~ (PDF)”. 北海道国際航空株式会社 広報資料 (2010年5月31日). 2011年2月9日閲覧。
  26. ^ 国際チャーター便、回復の兆し 帯広 - Doshin web(北海道新聞、2012年1月12日付、同月13日閲覧)
  27. ^ エア・ドゥ 初の国際チャーター便 11月にもソウル、台北候補 - 北海道新聞(2013年2月7日付、同年2月17日閲覧)
  28. ^ 『台湾・復興航空、道内5空港に定期便 来週メド』 - 日本経済新聞(2011年12月8日付)
  29. ^ 会社案内 - 帯広空港ターミナルビル(2011年8月20日閲覧) ※株主構成の概要は同リンクの「会社概要」を参照。
  30. ^ 帯広空港総合維持管理業務委託公募型プロポーザル - 帯広市
  31. ^ JALグループ、2014年度 路線便数計画を決定 日本航空株式会社 2014年1月22日付
  32. ^ “平成25年度の航空輸送統計の概況について” (PDF) (プレスリリース), 国土交通省総合政策局, (2014年6月3日), http://www.mlit.go.jp/common/001041866.pdf 上位50位までを記載
  33. ^ 道警初の航空隊帯広分遣隊責任者 佐藤清次さん(サンデートーク) - 十勝毎日新聞(2008年4月27日付、2011年8月7日閲覧)
  34. ^ 北海道警察航空隊運営規程(北海道警察本部訓令第5号) - 北海道警察(2011年8月7日閲覧)
  35. ^ 帯広空港出張所の歴史 - 気象庁 新千歳航空測候所 帯広空港出張所(2011年9月12日閲覧)
  36. ^ 帯広市内方面へのアクセス(アクセス情報) - 帯広空港ターミナルビル(2011年8月5日閲覧)

関連項目[編集]

外部リンク[編集]