∀ガンダム

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∀ガンダム
ジャンル ロボットアニメ
アニメ
総監督 富野由悠季
キャラクターデザイン 安田朗(原案)
菱沼義仁(設定)
メカニックデザイン 大河原邦男、シド・ミード
重田敦司、沙倉拓実
音楽 菅野よう子
アニメーション制作 サンライズ
製作 フジテレビ、サンライズ
放送局 フジテレビ
放送期間 1999年4月9日 - 2000年4月14日
話数 全50話
映画:劇場版∀ガンダムI 地球光
監督 富野由悠季
制作 サンライズ
封切日 2002年2月9日
上映時間 128分
映画:劇場版∀ガンダムII 月光蝶
監督 富野由悠季
制作 サンライズ
封切日 2002年2月10日
上映時間 128分
テンプレート - ノート
プロジェクト アニメ
ポータル アニメ

∀ガンダム』(ターンエーガンダム、Turn A Gundam)は、サンライズ製作のテレビアニメ。「ガンダムシリーズ」の一作。1999年(平成11年)4月9日から2000年(平成12年)4月14日までフジテレビ系列(一部を除く)で全50話が放送された。略称は「ターンエー)」。2002年にはアニメーション映画として『地球光』『月光蝶』の2本にまとめられ、劇場公開された。2007年にはDVDメモリアルボックスI、IIが発売された。放映時の平均視聴率は3.0%だった。


注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。


物語

正暦2343年、月の民(ムーンレィスロラン・セアックはムーンレィスの地球環境適応のモニターとして地球の北アメリア大陸に降下した。地球の自然が珍しく川で遊んでいたところ溺れてしまい、下流にいたキエルソシエのハイム家の姉妹に助けられた。姉妹は新興富裕階級[1]に属し、長女のキエルはロランが憧れる月の女王ディアナ・ソレルにそっくりだった。ロランは姉妹の推薦でハイム家に雇われ、自家用車の運転手に起用されるなど重用され、(偽装)地球人として穏やかな日々を重ねた。任務をまっとうした後は地球に帰化する気持ちを固めていた。

2年後、ロランとソシエは夏至の夜、マウンテンサイクルにおける成人の儀式にいっしょに参加した。時をおなじくして地球と月の2年間にわたる秘密交渉が決裂し、月の女王の軍(ディアナ・カウンター)が「地球帰還作戦」を開始した。

圧倒的な科学力をもち、巨大モビルスーツで威圧するディアナ・カウンターに対し、アメリア市民軍(イングレッサ・ミリシャ)は複葉機高射砲などの旧式装備で防衛戦をはじめた。これに苛立ったディアナ・カウンターのポゥ少尉は、発砲を禁じられていたにもかかわらず強力な対艦ビーム砲を発射し、相手を蹴散らした。だが、このビーム砲はマウンテン・サイクルに到達し、封印されていた“黒歴史”の遺物「∀ガンダム」を目覚めさせることになった。

ロランはなりゆきで∀ガンダムのパイロットとなり、地球と月の争いを調停するために活動する。それは月の女王ディアナの願いでもあった。

作品解説

本作品は、『機動戦士ガンダム』誕生20周年記念作品として製作されたTVアニメシリーズである。20周年という節目を記念して『機動戦士Vガンダム』以来5年ぶりにガンダムシリーズの生みの親である富野由悠季が総監督を務めた。フジテレビ系列で放送された唯一のTVアニメ作品でもある。

」という記号は、集合論論理学にて用いられる全称記号であり、「全ての〜」を意味する。また、「A(最初)に戻る」という意味からターンエーと読むこととした。つまり『∀ガンダム』には、『機動戦士ガンダム』を始めとした「宇宙世紀シリーズ」の歴史だけでなく、それぞれ独立した世界観を持つ「未来世紀」や「アフターコロニー」、「アフターウォー」、「コズミック・イラ[2]」といった富野が制作に携わっていない作品群の歴史をも全て包括して「黒歴史」と呼称することで、全ての『ガンダムシリーズ』そのものを総括したいという思いが込められている。それゆえ、「地球に住む人類と、宇宙に進出したコロニーや月に住む人類との幾多にも及ぶ戦争は、どういう結末を迎えたのか?」といった部分も作中で語られ、全てのガンダム作品が最終的に行き着く完結編とも取れる作品内容となっている。

それまで富野は、自身が参加せずとも多様化し継続していく『ガンダムシリーズ』にあまり好ましい印象を持っておらず、そのために「機動戦士」という冠詞は「宇宙世紀シリーズ」以外には使用を許可していなかった。だが本作品を制作したことで、多様化していく『ガンダムシリーズ』を許容できるようになり、本作品以後は「宇宙世紀シリーズ」でなくとも「機動戦士」という冠詞の使用を許可するようになった。

企画の時点でのタイトルは、『リング・オブ・ガンダム』であった。これは富野由悠季総監督の、「『リング・オブ・イデオン』は無理だから、『リング・オブ・ガンダム』という名称でイデオンみたいな輪廻の物語をやりたい」という趣旨による[3]。『リング・オブ・ガンダム』というタイトルは後に30周年記念ショートフィルムとして公開された作品に用いられた。

本作品も、従来のガンダムと同じく、地球とその周辺の宇宙空間における人類・戦争・政治・歴史といった背景を背負いながら生きていく少年少女たちを通して、人の在り様を描写していく。また、歴代作品へのオマージュもふんだんに盛り込まれている。

それまでのガンダム作品とは異なり、悲惨な戦場の描写は少なく、政治的な駆け引きのシーンが多い。また19世紀ヨーロッパ文明(産業技術は20世紀初頭のアメリカ合衆国)をモデルにした舞台を設定しており、牧歌的で穏やかな情景描写が多い。また、物語には『竹取物語』『とりかへばや物語』『猿の惑星(第1作目)』をベースにしている部分がある。これについて富野は「SFでありがちな『恣意的につくっていく社会構造』をルーズにすることができて、作品的に成功している」「人の動きが狭いところには落ちていなくて、いつもゆったりと風が吹いているようなところがある」と語る。

テレビシリーズとして放映されたガンダムのうちで唯一(2024年現在)冠語(「機動戦士」のような)がついていない作品である。主役機の乗り換えがないことは、ファーストガンダム以降のテレビシリーズとしては唯一である。

月の女王ディアナ・ソレルが物語において重要な位置を占めている。他にも個性的な女性キャラクターが多数登場し、音楽は菅野よう子が担当するなど、「ガンダムシリーズではとくに女性的な作品」と言われることがある。[4]

メカデザイン担当のシド・ミードは世界的なデザイナーであるが、日本のアニメロボットをデザインした経験は乏しく、自分の描いたカイゼル髭のガンダムが日本で受け入れられるか悩んでいた。そこで友人のデザイナーの村上克司に相談した。村上は「大丈夫、まったく問題ない。俺にもこういうのがある」と自分の作品集をミードに送った。そこには頬から巨大なトゲをはやした『ゴッドシグマ』が載っていた。これに勇気づけられてミードは主役メカ、∀ガンダムのデザインを決定した。[5]

∀ガンダムのデザインを見たバンダイ川口克己ははじめ違和感を覚えたものの、「Gガンの経験」(『機動武闘伝Gガンダム』はホビーショーで「ガンダムじゃない」と激しく批判されたが、夏頃には称賛されるようになった)から「ありかな」と考えた。さらに『新世紀エヴァンゲリオン』のヒット以来、バンダイ側はアニメ制作に干渉しなくなっており、∀ガンダムのデザインはバンダイ側からは特に反対されなかった(川口によるとこれは『ブレンパワード』や『ガサラキ』も同様だったという)[6]

放送当時、プラモデルはあまり売れず、バンダイの関連商品売り上げは176億円と商業的人気は大きなものとはならなかった。これについて富野総監督ら製作スタッフたちは、「普通の人(=いわゆるオタクではない人)を相手にしているから」と語っている。ガンダムファンの間では、キャラデザインやメカニックデザインの特徴、なにより今までのシリーズとは一線を画した内容から好き嫌いの反応がはっきり分かれている。[7]

最終話「黄金の秋」は、メイン放送局であるフジテレビでは予定通り前話の翌週である2000年3月31日に放送されるはずだったが、同日の放送直前に有珠山が突如噴火したため緊急に報道番組が組まれ、全50話中最終話のみ放送が中止された。その翌週も同内容の報道が行われ、結局予定日より2週間後の4月14日に放送された。[8]

自分の作品を褒めることの少ない富野ではあるが、本作品は褒めることが多い。なお、「月刊ニュータイプ」誌上で富野総監督は、2005年に公開された劇場版『機動戦士Ζガンダム』と同じく、20年後に新訳の『∀ガンダム』を創りたいと述べた。そして、朴璐美(ロラン)と高橋理恵子(キエル/ディアナ)も、その時には同じ役で出たいとコメントしていた。

ガンダムシリーズ最後の非デジタル製作によるVTR映像のTVシリーズでもある。また、同シリーズで初めてDVD版が発売された作品でもあり、シリーズ最後のLD作品でもある。

スタッフ概要

総監督にガンダムの生みの親である富野由悠季が就き、メカニックデザインに映画『ブレードランナー』『スタートレック』のシド・ミード、キャラクター原案にゲーム『ストリートファイター』などを手がけたカプコン(当時)の安田朗が参加した。音楽は、同監督の前作である『ブレンパワード』から引き続き菅野よう子が担当した。

ミードは、人体の可動性と機械の合理性をもとにしたデザインでガンダムシリーズのメカニックデザインに新風を吹き込んだ。主役機・∀ガンダムは従来のガンダムタイプとは大きく異なる外観を持つ。

富野総監督は書籍のインタビューなどで「僕がガンダムのメカ・ファンだったら『∀』は承認しない。そんなことはわかっている」「(当時)あれ以上のものを手に入れる事ができなかった」といった発言をしている。主役機である∀ガンダムは、劇中にて「不細工である」と容姿について指摘されるシーンもあった。

ただ、∀ガンダムはバンダイから発売されているガンプラシリーズのマスターグレードで、記念すべき100体目に選ばれている。

なお、ガンダムシリーズで唯一、外国人デザイナーがメカニックデザインを務め、女性の声優が男性の主人公を演じた作品でもある。そして、ガンダムシリーズとしては珍しく、OP中にタイトルコールが流れた作品でもある。

登場人物

登場兵器

登場勢力

登場用語

マウンテン・サイクル
ナノマシンによって形成された特殊な土壌におおわれた山。その土壌のおかげで、黒歴史時代のさまざまな機器が経年変化から守られていた。研究者のシド・ムンザはこれを「生きている遺跡」と呼んだ。鉱山師によりいくつか謎の遺物が発掘されていたが、ホワイトドール起動により、高度な兵器が埋まっていることがわかり、各地で発掘がさかんになる。
最初に発見されたマウンテン・サイクルはビシニティ鉱山で、∀ガンダム(ホワイトドール)がなかばむき出しの状態で眠っていた。∀ガンダム専用の武器格納庫らしい物もあった。
マウンテン・サイクルのうちでも鉱山師によってとくに不吉とされていたのが「ロスト・マウンテン」である。放射性廃棄物のゴミ捨て場と考えられる。
月にもマウンテン・サイクルと似たような場所があるが、人工的に埋められている。
地球降下作戦
正歴2345年、月の民(ムーンレィス)が地球に帰還すべく最初に行った作戦。放射能に侵されていた地球が住める状態に回復したことがわかり(福井晴敏の小説版では、ムーンレィスが放射能除去のためにナノマシンを投下するなどしている)、およそ300年前から帰還の気運が高まっていた。正暦2343年、身体テストを兼ねて数人の先発隊を地球に潜入させた。同時期にアメリア大陸のイングレッサ地方の支配層と交渉を始めたが、決裂し実力帰還を決行した。地球人に対する殺傷行為は禁じられていたが、結果的にイングレッサ・ミリシャ(地球人)との間で戦争状態となった。
冬の城
メンテナー家によって管理されている複数の巨大な黒の球体。ムーンレィスの為に設置された人工冬眠装置で、一千万人を一度に眠らせる事が可能。内部には黒歴史に関するデータベースが存在する。

スタッフ

シリーズスタッフ

主題歌

オープニング

※2曲共に冒頭部分では過去のガンダムシリーズの映像を流した破片状のものが流れている。
ターンAターン
作詞 - 井荻麟 / 作曲 - 小林亜星 / 編曲 - 矢田部正 / 唄 - 西城秀樹キングレコード
(2話 - 38話)
ガンダムシリーズのオープニング主題歌の中で、放送期間が2クールを超えたものは2011年現在この曲が最後である。また、機動戦士ガンダムΖΖ以来、約12年ぶりに歌詞字幕が流れていない。第16話のみ最初の部分だけが流れたバージョンが放送されたことがある。
西城秀樹の起用は小林亜星の指名による。小林が本作を作成している時にふたりは「寺内貫太郎一家」の舞台で共演しており、また西城はちょうどBMG JAPAN[9]からポリドール・レコードへの移籍の狭間で契約が切れている期間だったため、キングレコードから発売することができた[10]。また、西城はレコーディングにあたり、かつて『機動戦士Ζガンダム』の主題歌を歌っていた森口博子に問い合わせを行っている。
「寺内貫太郎一家」舞台公演のスケジュールとの兼ね合いで、番組オンエアの2週間前に音源があがるという強行スケジュールだったが、富野総監督は詞をもとに大まかなあたりをつけ、先にOP映像の絵コンテを完成させるという荒技を行った(通常は音源にタイミングを合わせ構成を立てる)。
富野総監督は「ターンAターン」を非常に気に入っていたが、売り上げが良くなかったため後期OPを作ることとなった。ただしカラオケでは結構歌われている[11]
『CENTURY COLOR』
作詞 - 井荻麟、浜口祐夢 / 作曲 - 浜口祐夢 / 編曲 - RAY-GUNS / 唄 - RAY-GUNS
(39話 - 50話)

エンディング

『AURA』
作詞・作曲 - 谷村新司 / 編曲 - 菅野よう子 / 唄 - 谷村新司 (ポニーキャニオン
(1話 - 15話、17話 - 40話)
放送当時のアニメ雑誌で、『AURAとは、古代ギリシャ語で「夜明けに吹く一番最初の風」という意味である』と書かれていた。
『月の繭』
作詞 - 井荻麟 / 作曲・編曲 - 菅野よう子 / 唄 - 奥井亜紀
(41話 - 49話)
『限りなき旅路』
作詞 - C.Piece / 作曲・編曲 - 菅野よう子 / 唄 - 奥井亜紀
(最終話)

挿入歌

『羽化』
作詞 - 岩里祐穂 / 作曲 - 菅野よう子 / 編曲 - 菅野よう子 / 歌 - 大塚宗一郎
『ALFA and OMEGA』
作詞 - Carla Vallet / 作曲 - 菅野よう子 / 編曲 - 菅野よう子 / 歌 - Carla Vallet
『月下美人』
作詞 - 井荻麟 / 作曲 - 小林亜星 / 編曲 - 矢田部正 / 歌 - 西城秀樹
『Until』
作詞 - Chris Mosdell / 作曲 - 菅野よう子 / 編曲 - 菅野よう子 / 歌 - Maryanne Murray
『The song of a stone』
作詞 - Chris Mosdell / 作曲 - 菅野よう子 / 編曲 - 菅野よう子 / 歌 - 大塚宗一郎

劇中歌

『月の魂(たま)』
作詞 - 井荻麟 / 作曲 - 菅野よう子 / 編曲 - 菅野よう子 / 歌 - レット隊

サウンドトラック

キングレコードより発売

  • オリジナルサウンドトラック1
  • オリジナルサウンドトラック2「ディアナ&キエル」
  • オリジナルサウンドトラック3「COCOA」
  • 劇場版「惑星の午後、僕らはキスをした」
  • ∀ガンダムwith菅野よう子コンサートライブ(通常版、DVD付期間限定)

放送リスト

話数 サブタイトル 脚本 演出 コンテ 作画監督 放送日
SP ∀ガンダム直前スペシャル『ターンAターン』 - 1999年
4月2日
1 月に吠える 星山博之 渡邊哲哉 斧谷稔 土器手司 4月9日
2 成人式 千葉克彦 森邦宏 佐久間信一 4月16日
3 祭の後 浅川美也 南康宏 鈴木藤雄 4月23日
4 ふるさとの軍人 高橋哲子 西森章 佐久間信一 4月30日
5 ディアナ降臨 星山博之 岩崎良明 斧谷稔
菱田正和
戸部敦夫 5月7日
6 忘れられた過去 千葉克彦 池端隆史 横山彰利 しんぼたくろう
中田栄治
5月14日
7 貴婦人修行 浅川美也 森邦宏 佐久間信一 5月21日
8 ローラの牛 高橋哲子 渡邊哲哉 横田和 鈴木藤雄 5月28日
9 コレン、ガンダムと叫ぶ 星山博之 西森章 佐久間信一 6月4日
10 墓参り 高山治郎 山口美浩 斧谷稔
菱田正和
しんぼたくろう
中田栄治
6月11日
11 ノックス崩壊 千葉克彦 池端隆史 川瀬敏文 佐久間信一 6月18日
12 地下回廊 星山博之 杉谷光一 横田和 うのまこと 6月25日
13 年上のひと 浅川美也 岩崎良明 斧谷稔
横山彰利
戸部数夫
菱沼義仁
7月2日
14 別離、再び 高山治郎 西森章 しんぼたくろう
中田栄治
7月9日
15 思い出は消えて 高橋哲子 渡邊哲也 斧谷稔 佐久間信一 7月16日
16 ターンAのすべて 総集編(クレジット無し) 7月23日
17 建国のダストブロー 浅川美也 森邦宏 鈴木藤雄 7月30日
18 キエルとディアナ 高山治郎 山口美浩 斧谷稔
菱田正和
佐久間信一 8月6日
19 ソシエの戦争 星山博之 北川正人 斧谷稔
川瀬敏文
杉光登 8月13日
20 アニス・パワー 高橋哲子 西森章 しんぼたくろう
中田栄治
8月20日
21 ディアナ奮戦 星山博之 渡邊哲也 横田和 佐久間信一 8月27日
22 ハリーの災難 高山治郎 森邦宏 戸部敦夫 9月3日
23 テテスの遺言 大河内一楼 山口美浩 斧谷稔
工堂紘軌
佐久間信一 9月10日
24 ローラの遠吠え 高橋哲子 南康宏 斧谷稔
金剛寺弾
しんぼたくろう
中田栄治
9月17日
25 ウィルゲム離陸 太田愛 北川正人 斧谷稔
鳥羽聡
杉光登 9月24日
26 悟りの戦い 高山治郎 渡邊哲也 アミノテツロー 佐久間信一 10月1日
27 夜中の夜明け 鳥羽聡
森邦宏
斧谷稔 後藤雅巳
菱沼義仁
10月8日
28 託されたもの 星山博之 西森章 しんぼたくろう
中田栄治
10月15日
29 ソレイユのふたり 山口美浩 斧谷稔
横田和
佐久間信一 10月28日
30 胸に抱えて 浅川美也 北川正人 斧谷稔
工堂紘軌
杉光登 10月29日
31 追撃! 泣き虫ポゥ 高橋哲子 南康宏 斧谷稔
小原正和
佐久間信一 11月5日
32 神話の王 太田愛 池端隆史 横山彰利 しんぼたくろう
中田栄治
11月19日
33 マニューピチ攻略 森邦宏 斧谷稔
西本由紀夫
森邦宏
戸部敦夫 11月25日
34 飛べ! 成層圏 高山治郎 山口美浩 川瀬敏文 佐久間信一 12月3日
35 ザックトレーガー 斧谷稔
星山博之
西森章 斧谷稔
西森章
しんぼたくろう
中田栄治
12月10日
36 ミリシャ宇宙決戦 大河内一楼 南康宏 佐久間信一 12月17日
37 月世界の門 高橋哲子 池端隆史 横山彰利 佐久間信一 12月24日
38 戦闘神ギンガナム 浅川美也 森邦宏 高田淳 しんぼたくろう
中田栄治
2000年
1月7日
39 小惑星爆烈 高山治郎 山口美浩 奥田誠治 佐久間信一 1月14日
40 月面の海戦 大河内一楼 渡邊哲也 アミノテツロー 戸部敦夫
菱沼義仁
1月21日
41 戦いの決断 星山博之 西森章 佐久間信一 1月28日
42 ターンX起動 浅川美也 南康宏 奥田誠治 しんぼたくろう
中田栄治
2月4日
43 衝撃の黒歴史 高橋哲子 池端隆史 赤根和樹 佐久間信一 2月11日
44 敵、新たなり 高山治郎 森邦宏 日高政光 戸部敦夫 2月18日
45 裏切りのグエン 大河内一楼 鳥羽聡 奥田誠治 佐久間信一 2月25日
46 再び、地球へ 星山博之 渡邊哲哉 奥田誠治
斧谷稔
しんぼたくろう
中田栄治
3月3日
47 ギンガナム襲来 高橋哲子 西森章 斧谷稔
西森章
佐久間信一 3月10日
48 ディアナ帰還 高山治郎 南康宏 奥田誠治
斧谷稔
3月17日
49 月光蝶 池端隆史 斧谷稔
横山彰利
しんぼたくろう
中田栄治
3月24日
50 黄金の秋 浅川美也 森邦宏 斧谷稔
川瀬敏文
後藤雅巳
菱沼義仁
4月14日

放映ネット局

純然たる再放送を除き、ガンダムのテレビシリーズがテレビ朝日系列以外で放送されるのは初となる。

このアニメの未ネット局が地方局中心に多くあり、他系列とのクロスネット局テレビ大分(TOS)・テレビ宮崎(UMK)=はもとよりFNNFNS基幹局でも仙台放送(OX)とテレビ静岡(SUT)とテレビ新広島(tss)は未ネットだった。

この結果、中国地方5県では関西テレビ・テレビ西日本が視聴できる地域を除き全く視聴できず、同時に広島県域ではガンダムシリーズの地上波向け作品で唯一の未放送作品となった。(広島県域に系列局のないテレビ東京系『SDガンダムフォース』は広島ホームテレビ(HOME。テレビ朝日系)が放送(FNN・FNS系列では仙台放送でも放送されていた)。同局は系列内の名古屋テレビテレビ朝日制作作品は一部地域未放送作品も含め全て放送している)

また、番組販売の形で、他系列局で放送される事もなかった。

関連作品

映画

2002年2月9日より全国一斉公開された劇場版。TVシリーズの全50話に新作カットを加え、全2部作の劇場用アニメとして再編集。日本映画界では初の試みとなる、2部作を日替わりで上映する「サイマル・ロードショー」方式がとられた。キャッチコピーは「人は癒され、ガンダムを呼ぶ!」。

『劇場版∀ガンダムI 地球光』
(第1話 - 第27話)
『劇場版∀ガンダムII 月光蝶』
(第28話 - 第50話)
  • エンディングテーマ
    『AFTER ALL』
作詞 - Chris Mosdell / 作曲・編曲 - 菅野よう子 / 唄 - Donna Burke

小説

  • ∀ガンダム(著:佐藤茂、発行:角川書店角川スニーカー文庫]、1999年-2000年)
    • 1巻「初動」
    • 2巻「騒乱」
    • 3巻「百年の恋」
    • 4巻「火と月」
    • 5巻「月光蝶」
    • 「Episodes」
    ※1から5巻までの挿絵は萩尾望都が担当。番外編の「Episodes」は鶴田謙二が担当。TVアニメ版をベースにしながらも、ブラックドールや、ナノマシンによる性転換など、富野原案にあったハードな要素も取り入れている。
  • ∀ガンダム(上・下)(著:福井晴敏、発行:角川春樹事務所[ハルキ・ノベルス]、2000年)
    2001年に『月に繭 地には果実』(上・中・下)と改題され幻冬舎文庫から出版された。また2005年に『月に繭 地には果実 From Called "∀" Gundam』として(幻冬舎)からハードカバーで出版された。さらに2007年に講談社BOXから『∀ガンダム 月に繭 地には果実』(上・下)として出版された。ハルキ・ノベルス版の表紙はキエルとディアナのコスプレ写真、幻冬舎文庫版の表紙は天明屋尚により描かれた武者絵巻風の作品(2007年現在個人蔵[12])「スターウォーズ」、幻冬舎ハードカバー版は安田朗によるキエルとディアナのイラスト、講談社BOX版は同じく安田のイラストという風に、再出版のたびに装幀の趣向が変化している。
    TVアニメ版と異なり、中盤以降は戦争による大量虐殺や都市破壊が描かれるなど、かつて富野が執筆した「宇宙世紀・ガンダムシリーズ」のノベライズを思い起こさせるハードな内容となっている。「GUSOH」など福井作品でおなじみの兵器が登場したり、TVアニメ版では詳細に語られなかった熱核反応炉に代わるモビルスーツの主機関縮退炉や、Iフィールド駆動機構などの細密な描写、ニュータイプの概念、(TVアニメ版では映像を引用するだけだった)黒歴史を綿密に描いている。
    江戸川乱歩賞受賞作家がアニメ作品のノベライズに取り組んだということで話題を呼んだ。文庫化の際に「ガンダム」の文字が外されたのは、『亡国のイージス』等で認知された新進作家・福井のオリジナル作品として売ろうとした幻冬舎の意向によるものである。福井は「俺の印税が減ってもいいからガンダムの名前を残したい。その方が若い読者を獲得できる」と主張した。各版において内容の変更はない。

漫画

  • コミックボンボンときた洸一講談社ボンボンコミックス・全2巻
    原作のアニメ版に準じた内容になっているが、月刊誌ということもあり、省略されているエピソードも多い。発掘されるモビルスーツの機種に関しても多少異なり、ムットゥーに代わりバウンド・ドック、コレン専用カプルに代わりガンダムアスクレプオスが登場する。放送前の時点でかなりのネタバレをしていたが、『機動戦士ガンダムSEED』以降では放送より遅れてエピソードが描かれる事になる。
  • マガジンZ曽我篤士講談社マガジンZコミックス・全5巻
    ボンボン版と同じく月刊誌での連載だが、アニメ版が放送を終了した後も連載が続けられた。そのため後半は岩瀬昌嗣が描いた『機動戦士ガンダムSEED』シリーズが平行して掲載されることとなる。前半はアニメ版に沿った形でストーリーが進行していくが、後半からオリジナルエピソードが挿入されるなど漫画版独自の展開を見せ、アニメ版では死亡するキャラが生存していたり、逆に生存しているキャラが死亡していたりする。また、ラストに至る一連の展開もアニメ版とは違っている。
  • 月の風(著:あきまん) 角川書店カドカワコミックス・エース・全1巻
    アニメ本編のキャラクターデザインを手がけた安田朗による本編のプロローグ的エピソードを描いた完全オリジナル作品。著者明記は「あきまん(安田朗)」となっている。アニメ終了後に『ガンダムエース』誌で連載された。物語は地球に降りる前の降下訓練中のロランを中心に展開し、ライバルの訓練生シャルル・グレイなどのオリジナルキャラクターも登場する。諸事情により単行本化が延期されていたが、加筆・修正をした上で『∀ガンダム 月の風』のタイトルにて、2007年6月26日に発売された。『ガンダムSEED』シリーズの時間軸である「コズミック・イラ」が黒歴史に含まれることについて言及している。

ゲーム

一部シナリオとキャラクター、機体のみが隠し要素として登場。
初めて、本作のシナリオが本格的に再現された。
本作の主人公機体のみ登場で最終ボス。能力や演出がゲーム独自のものになっており、∀ガンダムが新たな解釈で描かれている。
原作の機体の他に、『SPIRITS』の∀ガンダム(黒歴史)が登場。
黒歴史の真実を伝えるために遙か遠い未来から時空を飛んで登場する。
ガンダム無双1ではロランとホレスのみ、ガンダム無双2ではロラン(ローラ・ローラ)、ギンガナム、ディアナが登場する。
前作の舞台の遠い未来に登場する。「機動新世紀ガンダムX」や「戦闘メカ ザブングル」とのクロスオーバー要素が多い。
7年ぶり、2度目の登場。
『スーパーロボット大戦Z』の続編。
一部の機体とキャラクターが隠し要素として登場(シナリオ本編は再現しない)。

脚注

  1. ^ 北アメリア大陸イングレッサは領主(ラインフォード家)に統治されているので「階級」と表現。また、産業革命時代のアメリカを意識した設定であるため、「産業資本家」(ブルジョワジー)のイメージに近い。
  2. ^ 『∀ガンダム 月の風』にて判明
  3. ^ 『イデオンという伝説』大田出版
  4. ^ 『オーバーマン・キングゲイナー・イントロダクション―富野由悠季、新作を語る!!』p40-41など。
  5. ^ 『電撃 HOBBY MAGAZINE』 2008年5月号、角川グループパブリッシング、2008年
  6. ^ 『G2O』 Volume.6、アスキー、1999年
  7. ^ 『大人のガンダム 完全版』 日経BP出版センター
  8. ^ 最終話はメイン局のフジテレビよりも13日遅れの放送だった関西テレビなどネット局の方が先に放送された。
  9. ^ 現在はソニー・ミュージックエンタテインメントに吸収された。
  10. ^ シングル裏ジャケットには「HIDEKI SAIJO by the courtesy of RCA ARIOLA/BMG JAPAN,INC.」の表記があり、厳密にはボーカルとして作品に参加しているという扱いである。
  11. ^ 『∀の癒し』より。
  12. ^ 長野県信濃美術館「描かれた武士(ヒーロー)たち 武者絵の世界展」目録による

参考文献

  • ニュータイプ100%コレクション ∀ガンダム Vol.1・2 - 角川書店、2001年
  • ∀の癒し - 富野由悠季によるエッセイ
  • ∀ガンダム 全記録集1・2
  • ∀ガンダム フィルムブック1 - 5
  • ∀ガンダム DVD付属解説書
  • MEAD GUNDAM - シド・ミードによるメカニックデザインのラフイラスト

外部リンク

フジテレビ 金曜17時台前半
前番組 番組名 次番組
(17:55までドラマ再放送枠)
※月-金から月-木に縮小
∀ガンダム(1-49話)
(1999年4月 - 2000年3月)