波の塔

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内, 検索

波の塔』(なみのとう)は、松本清張の長編小説。『女性自身』に連載され(1959年5月29日号 - 1960年6月15日号)、1960年6月に光文社カッパ・ノベルス)から刊行された。後に電子書籍版も発売されている。

1960年に松竹で映画化、また過去7度テレビドラマ化されている。

目次

[編集] 概要

人妻と青年検事の恋愛とその行方を描く、著者の代表的長編恋愛ロマン。

[編集] あらすじ

司法修習生の小野木喬夫は、観劇中に隣席の女性が気分を悪くしているのに気づき、医務室へ連れて行く。周囲にその女性の同伴者と思われているうちに、小野木は彼女をタクシーで送ることになり、そのまま縁が切れるのを惜しむ気持ちになる。一週間ほど経ち、小野木のもとに、名刺を渡した彼女-結城頼子から電話が来て、夕食の誘いを受ける。検事になった小野木は、その後も自分を誘ってくれた結城頼子を愛するようになるが、彼女は自分の住所もはっきり答えず、秘密めいたところがあった。気持ちを確かめようとする二人の運命は…。

[編集] 主な登場人物

  • 原作における設定を記述。
結城頼子
夫と愛の感じられない関係になって久しい中、演舞場で気分の悪くなったところを小野木に助けられ、以後彼と会うようになる。しかし、自分のことも周りのことも、なかなか小野木に話さずにいる。
小野木喬夫
東京地方検察庁の新米検事。古代遺跡の探索が趣味。演舞場で芝居を観覧中に頼子と出会う。地検特捜部で重大事件の捜査に関わっていたが…。
結城庸雄
頼子の夫。あちこちに愛人を持ち外泊を重ねながら、平然とした態度を通している。その仕事の実態は…。
田沢輪香子
女子大を卒業し、一人旅の最中、諏訪湖近くの古代遺跡で小野木に会い、以後小野木のことが気になってゆく。
佐々木和子
輪香子の親友。京橋の呉服屋の娘。人見知りせず、思いつくとすぐに行動する。
田沢隆義
輪香子の父親。R省の局長で、次官になるとも噂されている。
辺見博
F新聞政治部の記者。R省詰めで、輪香子の父も高く評価する。

[編集] エピソード

作品の舞台、青木ヶ原原生林
  • 小説中に東京都調布市の古刹・深大寺が舞台となるシーンがあり、「深大寺そば」も登場するが、本作の一部は実際に深大寺で執筆され、2012年現在、清張ゆかりの品目を販売するそば処も存在している。
  • 本作の一部は湯村温泉 (山梨県)で執筆された。滞在ホテルは「常磐ホテル」(2012年現在も営業中)。宿泊した部屋が現存している。

注意:以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。免責事項もお読みください。


  • 1974年に、山梨県の青木ヶ原樹海内にて、本作を枕にした女性の白骨死体が発見された[1]。同樹海内での自殺者はその後も相次いだが、1985年には再び本作と関連付けた報道がなされた[2]

[編集] 映画

波の塔
監督 中村登
脚本 沢村勉
製作 小松秀雄
出演者 有馬稲子
津川雅彦
南原宏治
音楽 武満徹
編集 杉原よし
配給 松竹
公開 日本の旗1960年10月30日
上映時間 99分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
allcinema
キネマ旬報
IMDb
テンプレートを表示
この節は執筆の途中です この節は執筆中です。加筆、訂正して下さる協力者を求めています

1960年10月30日公開。製作は松竹大船、配給は松竹。現在はDVD化されている。

キャスト
スタッフ

[編集] テレビドラマ

この節は執筆の途中です この節は執筆中です。加筆、訂正して下さる協力者を求めています

[編集] 1961年版

フジテレビ系列にて、1月9日から4月24日まで全16回の連続ドラマとして放送(13:00-13:30)。

キャスト
スタッフ

[編集] 1964年版

波の塔
ジャンル テレビドラマ
放送時間 月曜22:00 - 23:00
放送期間 1964年8月24日 - 11月2日(13回)
放送国 日本の旗 日本
制作局 NETテレビ
演出 北代博
原作 松本清張『波の塔』
脚本 植草圭之助
出演者 村松英子
早川保ほか
テンプレートを表示

NETテレビ(後にテレビ朝日)系列の「ポーラ名作劇場」枠(22:00-23:00)にて、8月24日から11月2日まで全13回の連続ドラマとして放送。

キャスト
スタッフ
NET系列 ポーラ名作劇場
前番組 番組名 次番組
女のいくさ
(原作:佐藤得二)
(1964.5.11 - 8.17)
波の塔
(1964.8.24 - 11.2)
悪名高き女
(原作:大原富枝)
(1964.11.9 - 12.28)

[編集] 1970年版

TBS系列の「花王 愛の劇場」枠(13:00-13:30)にて、8月31日から10月30日まで全45回の連続ドラマとして放送。

キャスト
スタッフ
TBS系列 花王 愛の劇場
前番組 番組名 次番組
愛と死と
(1970.6.29 - 8.28)
波の塔
(1970.8.31 - 10.30)
智恵子抄
(1970.11.2 - 12.31)

[編集] 1973年版

波の塔
ジャンル テレビドラマ
放送時間 平日22:00 - 22:15
放送期間 1973年4月2日 - 5月11日(30回)
放送国 日本の旗 日本
制作局 NHK
演出 岡崎栄
都成潔
原作 松本清張『波の塔』
脚本 砂田量爾
出演者 加賀まりこ
浜畑賢吉ほか
テンプレートを表示

NHKの「銀河テレビ小説」枠(22:00-22:15)にて、4月2日から5月11日まで全30回の連続ドラマとして放送。劇中音楽にシンセサイザーが使用されている。

キャスト
スタッフ
NHK 銀河テレビ小説
前番組 番組名 次番組
芳兵衛物語
(1973.3.5 - 3.30)
波の塔
(1973.4.2 - 5.11)
すべって転んで
(原作:田辺聖子
(1973.5.14 - 6.6)

[編集] 1983年版

松本清張シリーズ
波の塔
ジャンル テレビドラマ
放送時間 毎週土曜20:00 - 21:14
放送期間 1983年10月15日 - 10月29日(3回)
放送国 日本の旗 日本
制作局 NHK
演出 和田勉
原作 松本清張『波の塔』
脚本 ジェームス三木
出演者 佐久間良子
山崎努
鹿賀丈史ほか
テンプレートを表示

松本清張シリーズ・波の塔」。NHKの「土曜ドラマ」枠(20:00-21:14)にて、10月15日から10月29日まで全3話の連続ドラマ化。平均視聴率14.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。

キャスト
スタッフ
NHK 土曜ドラマ
前番組 番組名 次番組
日だまり
(1983.10.8)
松本清張シリーズ
波の塔
(1983.10.15 - 29)
話すことはない
(原作:富岡多恵子
(1983.11.5)

[編集] 1991年版

松本清張作家活動40年記念
波の塔
ジャンル テレビドラマ
放送時間 21:03 - 23:07
放送期間 1991年5月24日
放送国 日本の旗 日本
制作局 フジテレビ
演出 藤田明二
原作 松本清張『波の塔』
脚本 大野靖子
プロデューサー 中山和記
出演者 池上季実子
神田正輝ほか
テンプレートを表示

松本清張作家活動40年記念・波の塔」。1991年5月24日フジテレビ系列の「金曜ドラマシアター」枠(21:03-23:07)にて放映。視聴率16.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。

キャスト
スタッフ
フジテレビ系列 金曜ドラマシアター
前番組 番組名 次番組
海流Ⅱ
(1991.5.17)
松本清張作家活動40年記念
波の塔
(1991.5.24)
エステに通う女たち
(原作:和田はつ子
(1991.5.31)

[編集] 2006年版

松本清張ドラマスペシャル
波の塔
ジャンル テレビドラマ
放送時間 21:00 - 22:54
放送期間 2006年12月27日
放送国 日本の旗 日本
制作局 TBS
演出 大岡進
原作 松本清張『波の塔』
脚本 竹山洋
プロデューサー 市川哲夫
中川善晴
出演者 麻生祐未
小泉孝太郎ほか
テンプレートを表示

松本清張ドラマスペシャル 波の塔」。TBS系で2006年12月27日21:00~22:54(JST)に放送されたスペシャルドラマ。

キャスト
スタッフ

[編集] 脚注・出典

  1. ^毎日新聞』1974年4月25日付。
  2. ^ 『毎日新聞』1985年10月16日付。

[編集] 外部リンク

個人用ツール
名前空間
変種
操作
案内
ヘルプ
ツールボックス