天才画の女

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

天才画の女』(てんさいがのおんな)は、松本清張の長編推理小説。『週刊新潮』に「禁忌の連歌」第3話として連載され(1978年3月16日号 - 1978年10月12日号、連載中の挿絵は濱野彰親)、1979年2月、新潮社から単行本として刊行された。後に電子書籍版も発売されている。

1980年にテレビドラマ化されている。

概要[編集]

画廊の支配人が、画壇に突如出現した、天才女性画家の謎を追うミステリー長編。

あらすじ[編集]

銀座の画廊・叢芸洞と光彩堂はライバル関係にあった。ある日、絵画の目利きとして知られる銀行社長の寺村素七は、超大家の作品のオマケとして付けられた絵を見て驚愕し、その画を描いた作者の他の作品をできるだけ欲しい、と光彩堂に注文を入れる。光彩堂社長の中久保精一と支配人の山岸孝次は、寺村が褒めるなら、絵の作者・降田良子の価値は今後上がり、商売になると踏み、降田良子を押さえにかかる。降田良子は、画の団体に所属したことも、展覧会に作品を出展したこともなかった。栗山弘三という画家に教わったことがあると聞いた山岸は、栗山のアパートを訪問するが、栗山の絵は降田良子の画と全く異なる、古臭い作風のものであった。降田良子は画壇に現われた突然変異の天才なのか?降田良子の作品展を見た叢芸洞の支配人・小池直吉は、天才画家のルーツを探るべく、降田良子の故郷・福島県へと向かう。

主な登場人物[編集]

東京・銀座は日本有数の画廊(ギャラリー)集積地帯となっている(写真は銀座5丁目のギャラリー)
  • 原作における設定を記述。
小池直吉
東銀座の画廊「叢芸洞」の支配人。
降田良子
突如注目を集め始めた女性画家。東中野のアパートに住む。福島県出身。
栗山弘三
一時的に降田良子を指導した老画家。豪徳寺在住。70歳過ぎ。
山岸孝次
銀座の画廊「光彩堂」の支配人。
中久保精一
光彩堂社長。小池をライバル視している。
寺村素七
陽和相互銀行社長。美術コレクターで、新人発見の眼力を持つことで知られる。63歳。
沢木庄一
A大学教授兼美術評論家。気取り屋で、しばしばアメリカ仕込みの知性を誇示する。
原口基孝
高尚な顔立ちの仲介画商。画を風呂敷に包んで持ち歩く。
大江信太郎
叢芸洞社長。老人性結核を患い、高樹町の自宅に引っ込んでいる。62歳。
降田敬二
降田良子の兄。福島県の実家隣のカメラ店店主。
小山政雄
降田家の当主・降田福太郎の従兄。大分県宇佐郡出身。戦争で弾を頭に受け、精神障害になる。

関連項目[編集]

テレビドラマ[編集]

松本清張シリーズ
天才画の女
ジャンル テレビドラマ
放送時間 20:00 - 21:10(70分)
放送期間 1980年4月5日 - 4月19日(3回)
放送国 日本の旗 日本
制作局 NHK
演出 高橋康夫
中里毅
原作 松本清張『天才画の女』
脚本 高橋玄洋
出演者 竹下景子ほか
テンプレートを表示

松本清張シリーズ・天才画の女」。1980年4月5日から4月19日まで、NHKの「土曜ドラマ」枠(20:00-21:10)にて3回にわたり放映。原作と異なり殺人事件を発端としている。

キャスト
スタッフ
NHK 土曜ドラマ
前番組 番組名 次番組
離婚
(脚本:橋田壽賀子
(1980.3.8 - 29)
松本清張シリーズ
天才画の女
(1980.4.5 - 19)