MFゴースト

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MFゴースト
ジャンル 自動車漫画
漫画
作者 しげの秀一
出版社 講談社
掲載誌 週刊ヤングマガジン
レーベル ヤンマガKCスペシャル
発表号 2017年40号 -
発表期間 2017年9月4日 -
巻数 既刊6巻(2019年9月現在)
テンプレート - ノート
プロジェクト 漫画
ポータル 漫画

MFゴースト』(エムエフゴースト / 英語表記: MF GHOST) は、しげの秀一による日本漫画作品。しげのの過去作『頭文字D』と同じく、実在する公道でのレースを題材とした自動車漫画

概要[編集]

しげのが描いたモータースポーツ作品としては、『バリバリ伝説』『トンネルぬけたらスカイ☆ブルー』『頭文字D』に続く4作目。『頭文字D』のキャッチコピーである「公道最速伝説」にちなんだ『新公道最速伝説』と銘打たれている。「主人公が馬力の低い車でライバル車たちと渡り合う」という『頭文字D』のコンセプトを引き継いでおり、主人公の愛車も、『頭文字D』の主人公の愛車トヨタ・AE86のコンセプトを引き継いだトヨタ・86となっている。また、『頭文字D』と同一人物が複数登場しており[1]、『頭文字D』より時代設定が15年程度経過している。そのほか、作者であるしげのは「頭文字Dでできなかったこと、やり残したことを全部やりたい」と語っている[2]。なお、しげのの連載作品は本作より作画がフルデジタル化されている[3]

ガソリンエンジンなどの内燃機関自動車が廃れ、電気自動車燃料電池自動車が主流となったという想定の近未来が舞台で、『頭文字D』と同じ一般公道でのレースを題材としているが、こちらは道路を完全なクローズドコースとした合法のレースイベントで、コースにギャラリーはおらず、各車両を追尾するドローンからの映像を全世界に有料配信している。また、日本国産車に限定されていた『頭文字D』と違って、作中にはフェラーリランボルギーニポルシェなどといった日本国外の高性能スポーツカーが多く登場する。

セガ・インタラクティブによるレースゲーム『頭文字D ARCADE STAGE Zero 』では、本作とのコラボレーション企画として主人公の愛車である「MFGHOST 86GT(改) 片桐夏向仕様(ZN6改)」が収録され、Ver.2では同じく本作に登場する「MFGHOST GT-R NISMO(改)相葉瞬仕様(R35改)」と、作中のコースのひとつである「小田原」も収録された。

あらすじ[編集]

202X年化石燃料を動力源とする自動車は世界中で生産中止となり、それに代わって自動運転システムを搭載した電気自動車燃料電池自動車が普及していた。そんな中、今や絶滅危惧種ともいえる内燃機関を搭載したスポーツカーを用い、公道をクローズドコースとして行われるカーレース「MFG」が日本で開催され、世界の多くの人々を熱狂させていた。そのMFGに参戦するため、英国のレーシングスクールをトップの成績で卒業した19歳の天才ドライバー、カナタ・リヴィントンが来日してくる。

カナタはMFG参戦に加えて、行方不明になっている日本人の父を探すという目的をもっていた。カナタは亡き母の友人である西園寺夫妻の家に下宿し、父の姓・片桐を名乗り「片桐夏向(カタギリ・カナタ)」の名前で選手登録をすることで自身の存在を内外にアピールし、西園寺夫妻の友人・緒方から提供された86で出走する。

日本国外の超高級スーパーカーが上位ランクに名を連ねるなか、カナタはパワーで圧倒的に不利な86を駆りながらも、「神フィフティーン」と呼ばれる上位15位のポイントランカーに迫る快走を見せつける。そんなカナタを鍛えたのは、伝説的な腕前をもちながらも事故でプロを引退した「悲運のラリースト」藤原拓海。彼を知るMFGのスタッフや、同世代の元走り屋たちもカナタに注目するなか、MFGに新たな旋風が巻き起ころうとしていた。

作品設定・用語[編集]

MFG(エムエフジー)
リョウ・タカハシが提唱した、クローズドコース化した公道を内燃機関を搭載した車で走るカーレースイベント。作中の現在では第4回大会が開催されている。レースの模様はAIを搭載したドローンのカメラをとおして全世界に有料配信され、契約視聴者数も3千万人を突破するほどの人気イベントとなっている。作中では「MFG」としか呼称されておらず、名称の由来は明かされていない。
各車の走行データは、テレメータリングシステムを介してMFG本部のセントラルコンピュータに送られ、AIが優れた技量をもつと判断したドライバーの車には「注目フラグ」が立てられる。フラグを立てられた車は、メインの配信画像に優先的に映される仕組みになっているが、その判断基準は厳しい。特に初出場者にフラグが立つのは主人公のカナタと、前回大会でデビューしたミハイル・ベッケンバウアーの2名のみ。予選に出走するドライバーの実力は玉石混交で、技術の低いドライバーが高価な車を派手にクラッシュさせる場面を目当てにしている視聴者もいる。
基本的に使用車種やエンジンの馬力などに制約はないが、下記の枠組みによってレースがおこなわれている。
内燃機関のみを動力とすること
電気自動車、燃料電池自動車、ハイブリッドカーといった電気動力採用車での参加は禁止。ただしハイブリッド車の場合は、モーターアシスト機構を封印・撤去すれば参加が許される。
グリップウエイトレシオの均一化
車重に応じてタイヤのトレッド幅を決定する規定で、重い車ほど太いタイヤを装着することができる。逆に軽い車ほど細いタイヤを装着しなければならず、軽量化でタイヤの負担を減らしたり、エンジンの馬力を上げる利点が少なくなる。また、駆動力に優れた四輪駆動(4WD)車やミッドシップ(MR)エンジン車にもハンディが課される。
これらの制約から、無改造でも馬力が高くバランスもいいヨーロッパ製の高級車が有利だと言われており、その車を所有できる財力をもったチームが上位を占めていることから「リッチマンズレギュレーション」と揶揄されている。しかし、カナタなど比較的低馬力の車を駆るドライバーの台頭によって、この定説が揺らぎ始める。
専用タイヤの装着
参加車両はMFGの協賛企業が生産する専用タイヤを履くことが義務付けられており、それ以外のタイヤを使用したことが発覚した場合は即座に失格となる。当初はブリヂストン製の競技用タイヤのみが供給されるワンメイク体制だったが、第3回大会からはヨコハマタイヤも参入している。
カーナンバーの掲示
出場車両はカーナンバーをドアに貼り付けて走行する。40位までは前大会のランキングに準じた番号を、それ以降は先着順で好きな番号を選べるようになっている。上位15位の車両のカーナンバーには、金色の縁取りが施されてアピール度が高くなっている。
予選タイムアタック
予選タイムアタックは300台以上の車両が参加し、1分間隔でスタートする単走が7日間にわたっておこなわれる。走行条件の公平を期すために晴天時のみおこなわれ、雨天の場合は順延される。上位30位以内に入るとドライバーズポイントが加算され、タイヤやその他パーツの大幅値引きや完全無料化、セコンドブースの優先使用権など多くの特典を受けられるため、全選手が30位以内を目指している。上位15位以内の選手はさらに決勝レースへの参加権が与えられる。
決勝レース
決勝戦は、予選タイムアタックを勝ち上がった15台が一斉に集うレース形式でおこわれる。予選と違い、雨天の場合でも決行される。
専用ドローン
最高速度180キロメートルでの飛行が可能な高性能無人航空機。映像中継のほかにも、サーキットにおけるステータスフラッグと同様、後続車が追いついた場合はイエロー、前方でクラッシュなどのトラブルが発生した場合はレッドシグナル(赤旗)をドライバーの視界へ移動して通知するなど、さまざまな機能をもつ。ドローンのシグナルに従わなかった場合はペナルティが課される。
ドライバーズポイントと高額賞金制度
それぞれの予選30~16位にドライバーズポイントが与えられ、15位以上は決勝レースの結果によりポイントが与えられる。年間獲得ポイントによりチャンピオンには10億円が賞金として与えられる。各レースでは決勝レース1位に1億円、2位5000万円、最下位の15位でも200万円が与えられる。
神15(かみフィフティーン)
MFGの決勝進出者となる予選ランキング15位以内の選手を指すニックネーム。
死神(デスエリア)
開催コース中もっとも危険度が高く、事故が多発しているエリアを指す俗称。いずれも作中で過去に発生した富士山の大爆発(後述)と、それにより発生した物質が原因となっている。

年間スケジュールおよび開催コース[編集]

年間レース数は全5戦。第3戦と第4戦のあいだの8月には「サマーブレイク」と称される休養期間が設けられている。年間表彰式、およびパーティーは11月下旬に帝国ホテルで開催される。

開幕戦:神奈川県小田原市・小田原パイクスピーク
開催時期:5月下旬
全長:40.8キロメートル
決勝レース周回数:2周
MFGの開幕戦コース。箱根ターンパイクを通過後、芦ノ湖旧国道1号線を通りゴールとなる。一周あたりのコース長は全コース中最長。本作の世界では数年前に富士山北面で大爆発が発生し、それ以降の地下水脈の変動により温泉が枯れ、さらに火山性のガスと靄がふもとを覆うようになったため、セクター3以降にある箱根の温泉街は人が住まないゴーストタウンと化している。この区間は靄の影響で視界がきわめて悪く、事故が多発していることから、このコースでのデスエリアとされている。 ターンパイク麓から芦ノ湖までの上りがセクター1、芦ノ湖畔が平坦なセクター2、旧国道の急峻な下りがセクター3、「カマボコストレート」と呼ばれる全長1.9キロメートルの直線とターンパイク入口までを含んだ区間がセクター4となっている。
第2戦:神奈川県小田原市・芦ノ湖GT
開催時期:6月下旬
全長:25.3キロメートル
決勝レース周回数:3周
芦ノ湖スカイラインなど、芦ノ湖周辺の道路を用いて設定されたコース。小田原パイクスピークよりも直線区間が少ないことが特徴。コースの一部に、富士山火口からの火山灰が集中して降り積もるために路面が極めて滑りやすい区間があり「スリッピートラップ」と呼ばれる。この火山灰は何度コース清掃をおこなっても除去しきれず、区間内での事故率も高いために、芦ノ湖GTにおけるデスエリアとして恐れられている。
第3戦:ザ・ペニンシュラ真鶴
開催時期:7月下旬
第4戦:シーサイドダブルレーン
開催時期:9月下旬
最終戦:熱海ゴースト
開催時期:10月下旬

次年度以降の予定[編集]

翌年以降、レースの規模の拡大が予定されており、判明している限りでは以下のような変更があるとされる。

  • 開催コースの増加(年間5コースから7コースへ)
  • 決勝進出枠の拡大(15台から20台へ)
  • 賞金額の増額(1位の賞金が1億から1億5千万へ)

登場人物[編集]

主要人物[編集]

カナタ・リヴィントン / 片桐 夏向(かたぎり かなた)
搭乗車…ZN6型 トヨタ・86 GT 改[4](86号車)
ボディーカラー…赤[5]
主な装着パーツ…トヨタ製サイドバイザー [6]、レアマイスター製VASSANO、Prodrive製スポーツステアリング レース、ENKEI製PerformanceLine PF05、ナルディ製クラシック TYPEラリー レッドステッチ、BLITZ製NUR-SPEC VSR StyleD、BLITZ製BIG CALIPER KIT、HKS製HIPERMAX MAX IV GT
カナタ搭乗車と同型の86
本作の主人公。19歳。日本人の父とイギリス人の母をもつハーフで、イギリスの名門レーシングスクール「ロイヤルドニントンパークレーシングスクール(RDRS)」を首席で卒業した天才ドライバー。天性のドライビングセンスに加えて、母譲りの映像記憶の能力を持ち合わせており[7]、4歳でレーシングカートに乗り始めたのち、7歳でイギリス国内の主要タイトルを6つ獲得、その後10歳でF4選手権に参戦し、2年後にタイトル獲得といった輝かしい経歴をもつ。この経歴に注目した数々のレーシングチームからスカウトの声が掛かるが、闘病中だった母の危篤に伴いスカウトを受けず帰郷し、来日までの約2年間にわたってレースの世界から姿を消していた。
冷静沈着で礼儀正しい眉目秀麗の好青年。母親の教育で日本語は堪能だが、漢字が読めないなど読み書きには疎く、箸を使うのも苦手。行方不明の父を探すためにMFGへ出走し、父に息子である自分の存在を示すために「片桐」姓で選手登録する。非力な86を駆りながらも、初出走で注目フラグを立てられるほどの高い運転技術を見せつける。スクール時代は藤原拓海の指導を受けており、MFG参戦にあたっては「ほかの選手より馬力の低い車に乗れ」という課題を与えられている。
レースの参戦目的はあくまでも父を探すことと自分の限界への挑戦であり、多額の賞金を得て裕福な生活をすることは望んでおらず、むしろ人並みに働いて暮らすことを望んでいる。そのため、開幕戦終了後にレストランでのアルバイトも始めており、容姿と性格のよさに着目した女性客から人気を博している。恋から好意を寄せられているが、恋愛面に鈍感なためまったく気づいていない。
MFG開幕戦では、予選16位と決勝進出にわずかに届かないが、のちに15位入賞者のレギュレーション違反が発覚し、繰り上がりで予選突破となる。決勝では再度注目フラグを立てて各方面を驚愕させ[8]、最終的に9位入賞を果たす。
西園寺 恋(さいおんじ れん)
本作のヒロイン。カナタの下宿先である西園寺家のひとり娘。17歳の女子高生。神奈川県藤沢市在住。
外見だけでは人を好きにはならないと豪語していたが、初対面のカナタに一目惚れし、何かと気にかけるようになる。 一人称がしばしば「恋」になるなど、少々子供っぽい部分も見られる。
周囲には内緒で、MFGのレースクイーン「MFGエンジェルス」のナンバー7(MFGA7)としてアルバイトしている。この姿では無表情にふるまっており、MFGの公式プロフィールも非公開としていることからクールな謎のエンジェルスとしてファンの人気を集めている。
カナタがMFGに参戦することは誰からも知らされず、さらにカナタが超一流のレーサーであることを知らなかったため、彼の初出走時には驚きの表情を見せ、開幕戦の予選終了後には、MFG出場を内緒にされていたことの怒りから思わず平手打ちをしてしまう。開幕戦の決勝戦後には内緒で出場していたことをカナタから謝罪されるが、恋がエンジェルスであることは気付かれておらず、また恋本人もそれを明かすタイミングを失ってしまっている。
相葉 瞬(あいば しゅん)
搭乗車…R35型 日産・GT-R NISMO 改(9号車)
ボディーカラー…白
相葉瞬搭乗車と同型のGT-R NISMO
小田原出身のMFGドライバー。24歳。ゼロ・アカデミー出身の上位ランカーで、昨年度のランキングは9位。唯一日本国産車でトップ10入りを果たしたことで「GT-Rのアイバ」「カミカゼヤンキー」などと呼ばれている。そのニックネーム通りのアグレッシブなドライビングスタイルや熱血漢な性格で人気を博し、日本だけでなく海外でもその名を知られているが、熱くなりすぎてタイヤのペース配分を誤るなど精神面でむらがあり、好不調の波が激しい欠点がある。MFGエンジェルスのナンバー7に片思いしており、今年度のランキング5位以内に入りプロポーズするという夢をもっている。一度直接声を掛けて冷たくあしらわれたこともあるがまったく懲りておらず、その後も彼女の情報を得ようと各方面から探りを入れている。選手登録にやってきたカナタと偶然出会い、自分を尊敬していることやその素直な性格を気に入り、兄貴分として目をかけるようになる。
緒方(おがた)
西園寺家の知人で、瞬の友人。自動車整備工場「緒方自動車」を経営する自動車整備士。カナタには自分の愛車でありMFGに出走したこともある86を提供し、またセコンド兼整備士としてもカナタを補佐する。元走り屋でMFGへの出走経験もあるが、予選で惨敗したことをきっかけに整備士に専念するようになる。ガソリンエンジン車が大好きで、電気自動車を「クソ」と言い放つほどに嫌っている。整備士としての腕は確かで、カナタからは86の仕上がりのよさを絶賛される。
カナタとは賞金を折半する契約を結んでいるが、自身はカナタが入賞することはまったく考えておらず、自分とカナタとでは実力と背負うリスクが釣り合っていないとして賞金の8割を差し出そうと提案するが、カナタに固辞される。
藤原 拓海(ふじわら たくみ)
カナタが卒業したレーシングスクール「RDRS」の講師。日本の群馬県渋川市出身。本人の姿は登場せず、彼を知る人物の言葉でのみ来歴や活躍が語られる。
20歳で渡英後、同国内のラリー競技に参戦。特に舗装路で無類の強さを発揮、3年目にタイトルを奪取し「フライングジャン(空飛ぶ日本人)」と呼ばれるほどの存在となる。その後、トヨタ自動車とプロ契約を結んで世界ラリー選手権へのフル参戦が決定するが、マシンテスト中にドライブシャフトが破損し、コントロール不能になったマシンごと谷底に転落し大怪我を負う。これによりプロドライバーとしてのキャリアを絶たれてしまい、「悲運のラリースト」と呼ばれるようになる。その後、一時期は消息不明となるが、RDRSの講師に転身しており、カナタを鍛え上げた。
講師としての指導方針は、手取り足取りすべてを教えるスタイルではなく、漠然とした課題を与えた後に学生自身が答えを自ら導き出すようにするスタイルを取っており、カナタのMFG参戦にあたっては、他の選手より馬力の低い車を選べという課題を与えて日本に送り出している。
元走り屋であり、当時は白黒のAE86型スプリンタートレノを駆っていた。その走りは上有や小柏など、彼と同じ時代に走り屋だった多くの人物に強い印象を残している。

MFGドライバー[編集]

ミハイル・ベッケンバウアー
搭乗車…982型 ポルシェ・718ケイマンS 改 → 982型 ポルシェ・718ケイマンGTS (12号車)
ポルシェ社の育成アカデミーを卒業した、20歳の天才ドイツ人ドライバー。
前回大会では途中からの初参戦にもかかわらず「神15」入りを果たし、「シュツットガルトの刺客」の異名で呼ばれる。しかし、内心ではMFGのレベルを「素人とロートルしかいない、席巻したところでアカデミーの友人も賞賛してくれない」と評して失望しており、今大会を終えたらドイツに帰国したいと考えている。そのような経緯から大会そのものに敬意を払っておらず、上位3位に入っても表彰式に出ないことが常態化している。
石神 風神(いしがみ ふうじん)
搭乗車…991型 ポルシェ・911 GT3 改(1号車)
2年連続でMFGを制しているディフェンディングチャンピオン。37歳。車の性能を活かした安定感のある走りが特長で、今大会でもミハイルの追撃をかわせる唯一のドライバーと目されているが、当のミハイルからは「何もかもロートル」「走りに加齢臭が漂う」と辛辣な評価を下され、開幕戦ではパワーの劣るミハイルのケイマンSになす術なく抜き去られる。続く第二戦でも予選でミハイルと沢渡の後塵を拝するなど、昨年までの速さに陰りが見え始める。
赤羽 海人(あかば かいと)
搭乗車…フェラーリ・488GTB 改(2号車)
前回大会では総合2位で、プロドライバーからも一目置かれる実力者。26歳。小田原パイクスピークの予選ではマシントラブルからペースを落とすも、その状態でセクター3の自己ベストを更新したことから、MFGのレギュレーションに隠された真意に気付き始める。
特定の車種やメーカーに対するこだわりはなく、「道具として優秀だから」という理由でリース契約の488GTBで参戦している。一方で、フェラーリのライバルであるランボルギーニ車を駆る大石に対抗心を抱いている。「MFGきってのプレイボーイ」であるらしく、表彰台に上がった際にキス役として指名するエンジェルは毎回違うという。
大石 代吾(おおいし だいご)
搭乗車…ランボルギーニ・ウラカン LP610-4 改(3号車)
裕福な家庭に生まれたランボルギーニ至上主義者の青年。25歳。グリップウェイトレシオレギュレーションによるパワーとグリップのバランスに苦戦している。
実家の資金力にものを言わせる姿勢から、瞬など一部のドライバーたちからは嫌われている。大排気量のNAエンジンを積むランボルギーニこそがスーパーカーの王者であると信じており、ターボ車の488GTBに乗る赤羽を嫌っている。開幕戦での決勝直前にはLP610-4では戦闘力不足と見て、第2戦までに上位グレードのウラカン・ペルフォルマンテの投入をチームに訴える。
沢渡 光輝(さわたり こうき)
搭乗車…DFM5P型 アルピーヌ・A110 改(4号車)
前年度総合4位で、フランスでのレース留学経験がある本格派。21歳。「17歳の女の子にときめく自分と、ステアリングを握って限界を追い求めて走る自分」にしか興味がないと言い切る女好きのナルシスト。
レースに対する情熱や上昇志向は薄く、賞金を17歳の女子と豪遊して使うことを自身の生きがいと考えているが、ほかのドライバーからは、一度本気を出せば恐ろしい実力を発揮するとも評されている。今大会の開幕戦は現在付き合っている彼女とのデートを優先して欠場し、2戦目からの参加となる。
留学時代にカナタと対戦した経験があるが、資金難から性能の劣る車しか乗れず敗北している。そのため、今年度のMFGでカナタを倒し、雪辱を果たすことを目標のひとつとしている。
坂本 雄大(さかもと ゆうだい)
搭乗車…4SCSPD型 アウディ・R8 クーペ V10 Plus 改(5号車)
27歳。デビュー4年目で、MFGで勝つには大排気量エンジンと4WD駆動、電子制御で完全武装した車が必要という考えをもつ。サングラスとパーカーのフードで常に表情を隠しており、瞬からは「ダークサイドの暗黒卿」と揶揄される。
柳田 拓也(やなぎだ たくや)
搭乗車…F13型 BMW・M6クーペ 改(6号車)
コーナーワークに自信をもっているが、雨の第2戦でカナタの技術を見せつけられ驚愕する。
大谷 洋介(おおたに ようすけ)
搭乗車…C190型 メルセデスAMG GT S 改 → R190型 メルセデスAMG GT R 改(7号車)
23歳。デビュー3年目で、MFGは経験値がすべてだという考えをもつ。
第2戦からAMG GT Rに乗り換える。
ジャクソン・テイラー
搭乗車…991型 ポルシェ・911カレラGTS 改(8号車)
ニュージーランド出身。27歳。ミハイル、赤羽、沢渡の3人を、現在のMFGでもっとも優れたドライバーとして評価している。開幕戦でのファイナルラップにて、カナタとセクター3から激しいバトルを繰り広げるが、最終コーナーでカナタとのブレーキング勝負に敗れ、10位に沈む。それをきっかけに「こんなモンスターがさらに競争力のある車を手に入れたら、MFGの勢力図を塗り替えてしまう」と評し、表彰式終了後にカナタと握手を交わして称賛する。
E・ハンニネン
搭乗車…URZ100型 レクサス・LC500 改(10号車)
31歳。開幕戦の小田原パイクスピークで、視界が悪いデスエリアで猛追してきたカナタに抜かれ、その走りを「クレイジー」と評する。
前園 和宏(まえぞの かずひろ)
搭乗車…FK8型 ホンダ・シビックタイプR 改 → NC1型 ホンダ・NSX コンセプト(13号車)
28歳。前回大会まではハイブリッドシステムを撤去したNC1型ホンダ・NSXでエントリーしていたが、コンピュータのセッティングに苦心して思うような成果を出せず、今大会はいったんFK8に乗り換えて参戦する。開幕戦ではヤジキタ兄妹やカナタのテクニックに翻弄されたことと、ハイパワーFF車特有のフロントタイヤの消耗に苦しめられ、決勝戦の完走車中最下位に終わる。その後もNSXの調整を続け、第2戦を前に万全の状態に仕上げることに成功し、上位ランカーとも渡り合える力を手に入れる。
八潮 翔(やしお かける)
搭乗車…ロータス・エキシージ(シリーズ3) 改(16号車)
ボディーカラー…白
「ヤジキタ兄妹」と称される異母兄妹ドライバーの兄。22歳。妹の望とのフォーメーション走行を得意とする。カナタには予選時から注目しており、同時に美形であるということで選手としても男としても対抗意識を燃やしている。妹がカナタになついていることも気に入っていないが、金にがめつい一面もあり、望の「自分がカナタと結婚し、『ヤジカタ三兄弟」』として3人で稼げばいい」という理屈に納得しかける。
北原 望(きたはら のぞみ)
搭乗車…96018型 アルファロメオ・4C 改(18号車)
ボディーカラー…赤
翔の異母妹。20歳。ぱっちりした大きな目と童顔が特徴で、翔からは「デメキン」呼ばわりされている。カナタに一目惚れし、恋よりも積極的にアタックする。レース中は、自分たちに比べて非力なカナタの86を自分の車のスリップストリームに入れて引っ張るなど、対等な条件での勝負を好む[9]

MFG運営関係者[編集]

上有 史浩(じょうゆう ふみひろ)
MFGの統括本部長。涼介の指示を受けてカナタの動向に注目する。拓海とも旧知の間柄であり、カナタの走りに拓海の面影を感じている。
リョウ・タカハシ
MFGのエグゼクティブ・オーガナイザー。年齢、経歴などすべてのプロフィールが公開されていない謎の人物。MFGにカナタ・リヴィントンという選手がエントリーしていないか上有に確認する。
涼介(りょうすけ)
上有の知人で、前橋の病院で医師を務めている。カナタを「MFGの新世代(ニュージェネレーション)」と呼び、期待を寄せている。上有はリョウ・タカハシと同一人物あるいは近しい人物であると示唆する台詞を漏らしているが、詳細は不明。「公道最速理論」をかつて研究しており、MFGはその解答編であると位置づけている。
田中 洋二(たなか ようじ)
MFGの実況者を務める人物。姿は描写されず、声のみの出演となっている。「MFGの生き字引」を自称し、そのプライドからカナタの過去にまつわる情報を独自に調べ上げた。
MFGエンジェルス
MFGのレースクイーン。メンバーはそれぞれに割り当てられたナンバーで呼ばれており、毎年メンバーの変更がおこなわれている模様。上位3位入賞者は希望するエンジェルスメンバーのキスを受けることができる。
栗原 京子(くりはら きょうこ)
恋の先輩。プロフィール上では24歳とされているが、前回大会も24歳としていたため実年齢はさらに上と見られている。姉御肌な性格で、恋に仕事のアドバイスを送る。石神のお気に入りの女性で、表彰式では必ずキスのリクエストを受けている。
佐藤 真美(さとう まみ)
椅子から立ち上がる際に、故意にパンツを直さずに立ち上がることで尻の肉をはみ出させ、男性視聴者に露骨なアピールをおこなうことから、エンジェルスの間では「はみけつの真美」と渾名されている。
浜崎 萌絵(はまざき もえ)
ツインテールの髪型が特徴。愛嬌のよさで人気があり、ファンの人気投票では1位を獲得しているが、本来の性格は正反対であるらしく、京子からは「性格悪いランキングがあれば、そっちでもお前が1位だ」とひそかに毒づかれる。

藤原拓海の関係者[編集]

小柏 カイ(こがしわ カイ)
レーシングチームの監督を務めるプロレーサーで、開幕戦の解説役を務める。MFG上層部とも個人的に友人としてかかわりがあり、リョウ・タカハシの正体も知っているが、絶対に口外しないよう口止めされている。拓海とはかつて走り屋として競い合った仲でもあった。
高橋 啓介(たかはし けいすけ)
自動車のアフターパーツの販売や不動産業などを手がける商社「TKマッハコーポレーション」の代表取締役。小柏や拓海の知人でもあり、カナタを褒めちぎる小柏を「褒めすぎ」と評する。カナタの走りを「露呈していないだけで、何か重大な欠点があるはず」と冷静に分析する。MFGの出場選手のために公式サイトで公開されている模範(デモ)走行動画のドライバーも務めており、その参考タイムは時代遅れの黄色のFD3SRX-7にもかかわらず、ミハイルが更新するまで誰も破ることができなかったほどの一流のテクニックをもつ。
中村 賢太(なかむら けんた)
TKマッハコーポレーションの不動産部門チーフ。以前は自動車のアフターパーツ部門に所属していたが、啓介の「地上げのセンスがある」という一存で不動産部門に転属させられた。本人はパーツ部門への復帰を希望しているが、啓介は「自分で考える力が足りない」として認めていない(会社の収益の柱を不動産事業が担っているという事情もある)。
奥山 広也 (おくやま ひろや)
瞬のGT-Rの調整を手がけているオートショップ「スパイラル・ゼロ」の経営者。瞬からは自身の躍進を支えた恩人として敬愛されている。瞬の紹介でカナタと緒方に会い、第2戦から緒方とともに86のチューニングを手がけるようになる。足回りに関して妥協のないチューニングを心がけており、「エンジン以外のチューニングだけでどこまでタイムを縮められるか」というテーマを追求していた経験をもつ。86の場合も、第1段階として足回りを重点的に強化し、第2段階で初めてエンジンに手をつけるという方針を採る。
走り屋時代に拓海に惨敗した経験をもち「あの世代の北関東の走り屋で、彼を知らない者はいない」と高く評価しており、同時に弟子であるカナタをサポートできることを誇りに思っている。
池田 竜次(いけだ りゅうじ)
小田原市の市議会議員。本業は実家の寺院の住職であり、モータースポーツによる青少年育成スクール「ゼロ・アカデミー」の主宰者でもある。
上有たちMFG関係者とも親交があり、第2戦の解説者を務める。

そのほかの人物[編集]

恋の父親
西園寺家の長で、恋の父親。名前は単行本5巻時点では不明。
妻の真由子ともどもカナタを快く受け入れ、息子として親切に接し、緒方への紹介などの援助をおこなう。車好きで、一ドライバーとしてカナタを尊敬している。
西園寺 真由子(さいおんじ まゆこ)
恋の母親で、カナタの亡母とは美術大学のクラスメイトで親友だった。現在は絵画教室を主宰している。
来日したカナタを夫ともども快く受け入れ、「カナちゃん」と呼び、日本での生活をサポートする。カナタからは「真由子ママ」と呼ばれている。カナタの才能はレースではない他のことに向けるべきだと感じており、絵画に取り組むことも勧めている。
キャサリン・リヴィントン
カナタの亡き母親。カナタのRDRS卒業前後に容態が急変したらしく、カナタの経歴にMFG参戦までの2年間の空白が発生した要因とされている。若いころの姿は恋が「女優みたい」と評するほどの美人であり、また「目で見たものをそのまま映像として記憶する」という映像記憶の才能を持っており、その面影と才能は息子のカナタに受け継がれている。恋の母とは美術大学のクラスメートだった。
片桐(かたぎり)[10]
カナタの父親。現在は行方不明で、鎌倉で撮影されたという、キャサリンとともに写った一枚の写真のみが手がかり。恋の父によれば「家族を捨てた」らしいが、詳細は不明[11]
アグネス・ベッケンバウアー
ミハイルの姉で、彼とともに来日して東京に定住している。ミハイルとは対照的に日本を気に入っており、理屈屋のミハイルのことを「中二病」と揶揄する。

書誌情報[編集]

出典[編集]

  1. ^ 3巻発売時点ではほとんどの人物が名前だけの登場で姿は明らかになっていないが、上有史浩に関してはサンエイムック「バリバリ伝説&頭文字D大解剖 しげの秀一の世界」にて「頭文字Dの史浩と同一人物と思われる」と記述されている。
  2. ^ 『MFゴースト』しげの秀一先生×『トップウGP』藤島康介先生対談”. 講談社. 2018年9月11日閲覧。
  3. ^ ヤングマガジン 2017年42号 巻末コメントおよびCLIP STUDIO公式twitter 2017年10月4日18:39投稿記事より。
  4. ^ 6速MT仕様
  5. ^ アーケードゲーム「頭文字D ARCADE STAGE Zero」ではライトニングレッドとして登場している。
  6. ^ 奥山によるリニューアル時に取り外されている。
  7. ^ curiousな能力であるため秘密にするよう母からは躾けられていた
  8. ^ 決勝レースでのフラグ発生は実況いわく「前代未聞」であり、「事件」とまで評される。
  9. ^ 「スリップストリームは2台より3台のほうが効率がいい」という、自分たちの利も考えての行動でもある。
  10. ^ 恋の母からは「健ちゃん」と呼ばれている。
  11. ^ 後述する小柏カイは「頭文字D」において終盤の神奈川防衛戦時に『レーシングチームカタギリ ストリート バージョン』というチームに所属しており、また小柏カイの父親は小柏 健(こがしわ けん)と言う名前だが、これらの関連性は現時点では明らかになっていない。
  12. ^ MFゴースト(1)”. 講談社. 2018年5月7日閲覧。
  13. ^ MFゴースト(2)”. 講談社. 2018年5月7日閲覧。
  14. ^ MFゴースト(3)”. 講談社. 2018年9月6日閲覧。
  15. ^ MFゴースト(3)特装版”. 講談社. 2018年9月6日閲覧。
  16. ^ MFゴースト(4)”. 講談社. 2019年1月4日閲覧。
  17. ^ MFゴースト(4)特装版”. 講談社. 2019年1月4日閲覧。
  18. ^ MFゴースト(5)”. 講談社. 2019年5月7日閲覧。
  19. ^ MFゴースト(5)限定版”. 講談社. 2019年5月7日閲覧。
  20. ^ MFゴースト(6)”. 講談社. 2019年9月6日閲覧。
  21. ^ MFゴースト(6)特装版”. 講談社. 2019年9月6日閲覧。

外部リンク[編集]