トヨタカスタマイジング&ディベロップメント

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株式会社トヨタカスタマイジング&ディベロップメント
Toyota Customizing & Development Co.,Ltd.
種類 株式会社
市場情報 非上場
略称 TCD
本社所在地 日本の旗 日本
222-0002
神奈川県横浜市港北区師岡町800
設立 2018年(平成30年)4月1日
業種 製造業
法人番号 6010401019839 ウィキデータを編集
事業内容 特種車両の架装・改造
自動車部品の開発・販売・架装
モータースポーツ車両の企画・開発・生産・販売
代表者 代表取締役社長 稲垣和也
資本金 17億円
従業員数 1,010名(2021年現在)
主要株主 トヨタ自動車(株)90.5%
豊田通商(株)9.5%
主要子会社 TCDアジア、TRD INDONESIA
外部リンク http://www.toyota-cd.co.jp/
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株式会社トヨタカスタマイジング&ディベロップメント: Toyota Customizing & Development Co.,Ltd. 略称:TCD)は、トヨタ自動車グループの一社。トヨタや日野自動車特装車事業を手がける。モータースポーツやカスタマイズパーツの「TRD(Toyota Racing Development)」や「MODELLISTA(モデリスタ)」も同社が所有するブランドである。

歴史[編集]

TRD[編集]

TRD (Toyota Racing Development) は同社の展開するブランド。レーシングカーの開発や、レースで培った技術を生かしたトヨタ車用のチューニングパーツの製作、販売を行っている。商品の販売はトヨタディーラーやトヨタモビリティパーツ(トヨタ部品共販)、有名カーショップなどを通じて行われる。

前身はトヨタ自動車販売(トヨタ自販)のツーリングカーレース用車両の開発を行っていた、トヨペットサービスセンター特殊開発部。レース活動休止により一旦解散された後、1975年にトヨタスポーツコーナーの略称であるトスコ・デポを設立し、1976年よりトスコをTRDに改称してブランド展開を開始した。

2008年10月にカローラアクシオ "GT" TRD Turbo[3][注釈 1]を発表。2010年4月に、同様のコンポーネントを流用したカローラフィールダー "GT" TRD Turbo[4][注釈 2]を追加で発表した。ヴィッツレース用のコンプリートカーヴィッツRS "TRD Racing"に代表されるコンプリートカーなども製造している[注釈 3]

東京オートサロン2011にオーリスRSをベースとし、スーパーチャージャーや空力パーツなどを装着したコンセプトカー「AURIS GT Concept[5]」を展示し話題となった。この車両の開発を生かしたパーツ「AURIS TRD Performance Line[6]」が発売となった。

今までTRDではカスタマイズパーツの設定が無かったが、2011年8月、IS Fの一部改良にあわせてレクサス向けのパーツを初リリース。このパーツ群はCCS-P(Circuit Club Sport Partsの略)と呼ばれ、IS FのポテンシャルをTRDの技術力でさらに高めるハイパフォーマンスパーツパッケージである。2012年1月発表のGS、2012年10月発表のLS、2013年5月発売の新型ISにも設定され、レクサスディーラーオプションカタログにも掲載されている。

2011年9月、TRDは2012年ヴィッツワンメイクレースのベースモデルとなる「ヴィッツRS Racing[7]」を発売した。

2012年1月にトヨタ・86をベースとしたコンセプトカー「86 TRD Performance Line Concept」を東京オートサロンにて発表。この車両に装着されているパーツのほとんどが市販される。同年10月に、2013年7月から開催予定のナンバー付ワンメイクレース「GAZOO Racing 86/BRZ Race」用のベース車両「86 Racing[8]」を発表した。この車両は、エアコン付の専用ベース車両に同社が、専用ロールケージ、専用エンジンオイルクーラー、専用FRディスクブレーキダストカバー&ブレーキダクト、専用フロアマット、牽引フック、4点式シートベルトを架装した車両である。レースのレギュレーション案はGAZOO Racing 86/BRZ Race[9]の公式ホームページにて発表されている。

2014年10月に、トヨタテクノクラフト創立60周年記念車として、86をベースとしたコンプリートカー「14R-60[10]」が100台限定で発売された。この車は2013年の東京オートサロンに展示された86 TRD Griffon Conceptの開発で培ったノウハウを凝縮して作り上げた究極の86ともいえる車である。

この他iQ86ヴィッツのGRMNバージョンの開発にも携わっている。

レーシングカー開発[編集]

1980年代以降、日本国内とアジア地域におけるトヨタのレース用車両の開発・製造・メンテナンスの最大拠点となっている。ル・マン24時間レースに参戦したグループCカー[注釈 4]や、全日本ツーリングカー選手権 (JTC/JTCC) 、全日本GT選手権 (JGTC) などのレース車両を開発し、SUPER GTではトヨタ・スープラレクサス・SC430レクサス・RC Fレクサス・LC500→トヨタ・GRスープラと連なるGT500クラス用車両を供給している。GT500とスーパーフォーミュラのエンジン開発も並行して行っている。

ワンメイクの入門カテゴリとしてスターレットカップ(1981年-1984年)、フォーミュラ・トヨタ(1991年-2007年)、ネッツカップ(2000年-)を企画・開催している。ラリーにおいてもTRDヴィッツチャレンジ(2001年-2011年)、TRDラリーチャレンジ(2012年-2015年)、TGRラリーチャレンジ(2016年-)、TRD RALLY CUP(2018年-)を催しており、ヴィッツや86のワンメイク車両の開発・販売も担当している。

日産自動車におけるNISMOとは異なり自社チームでのSUPER GT参戦は行っていないが、自社で独自に開発車両並びにテストチームを保有しており、開発車両でSUPER GTの合同テストに参加する。レース車両の開発は、2019年以降、湘南テクニカルセンター(神奈川県中井町)に置かれている。2019年以前の開発場所である横浜本社(横浜市)は、前身の特殊開発部時代にトヨタ自販系ワークスチームの拠点として「綱島」の愛称で呼ばれた。

一方で全日本ラリー選手権日本スーパーラリーシリーズにはTRD自らがチームを組織して参戦している。

TRDステーション[編集]

同社横浜本社にあるレーシングカーレストア工場および保管倉庫。トヨタ自動車の歴史的価値があるレーシングカーのメンテナンスや保管を行うための施設で、通常は一般公開されていない。しかし、年1回程度、隣接するトレッサ横浜(ショッピングモール)のイベントで公開されることがある。

コンセプトカー(ショー出展モデル)[編集]

  • BRADE Master TRD Concept R (2008年東京オートサロン)
  • Corolla Axio TRD Turbo【MC前】 (2009年東京オートサロン)
  • Corolla Axio TRD Turbo【MC後】 (2010年東京オートサロン)
  • AURIS GT Concept (2011年東京オートサロン)
  • 86 TRD Performance Line (2012年東京オートサロン)
  • 86 TRD Griffon Concept (2013年東京オートサロン)
  • 86 TRD Customize Concept (2013年東京オートサロン)
  • GR Supra Performance Line CONCEPT“TRD”(2019年大阪オートメッセ)

海外におけるTRD[編集]

北米[編集]

TRD USAがトヨタの北米レース活動の拠点として活動している。前身は1974年に設立されたトムスの現地法人「トムス・オブ・アメリカ」[11]で、1979年にTRDがアメリカ進出に伴い買収し、その後TMS(米国トヨタ自動車販売)の100%子会社となった。IMSA-GTPデイトナ24時間バハ1000パイクスピーク・ヒルクライムCARTインディカー・シリーズでタイトル・総合優勝を経験した後、現在はNASCARマシンやラリーカーなどの車両開発・供給を行っている。救助車などの特装車も手がける。

日本や欧州のTGR-Eとの人事交流等は行われているものの、基本的にTRD USAが独自に開発を進めている。日本同様TRDブランドのチューニングカー・パーツに加え、ピックアップトラックやSUVにオフロード向けチューニングカーのTRDプロが存在する。

東南アジア[編集]

日本に留学した経験もあるスッティポン・サミタシャにより、1980年代にタイにTRDタイランドが設立され、東南アジアのレースへの参戦やモータースポーツの振興に努めた。

2007年、同社の80%出資によりタイTRD ASIAが設立され、東南アジアのトヨタのレーシングカーや、東南アジア専売車のTRDコンプリートカーの開発を担っている。トヨタテクノクラフトとTRD ASIAが共同出資したTRDインドネシアも後に設立され、各国でのモータースポーツやカスタマイズ文化に貢献している。

2016年から日本のTRDと協力してアジアクロスカントリーラリーに参戦中。タイを中心にヴィオスカローラ・アルティス、ハイラックス、ヤリスなどのワンメイクレースも主催する。

MODELLISTA[編集]

MODELLISTA (モデリスタ) は同社の展開するブランド。エアロパーツやアルミホイールなどのドレスアップパーツの製作、販売を行っている。商品の販売はトヨタディーラーやトヨタモビリティパーツ(トヨタ部品共販)などを通じて行われる。

生産車両[編集]

事業所[編集]

  • 横浜本社
  • 名古屋オフィス
  • 湘南テクニカルセンター
  • 名古屋工場 他

店舗[編集]

モデリスタ
  • トヨタモデリスタ東京
  • トヨタモデリスタ神戸
トヨタハートフルプラザ
  • トヨタハートフルプラザ札幌
  • トヨタハートフルプラザ仙台
  • トヨタハートフルプラザ東京
  • トヨタハートフルプラザ名古屋
  • トヨタハートフルプラザ神戸
  • トヨタハートフルプラザ福岡

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

脚注[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 「1.5 X」の2WD仕様の5MT車がベース。2009年2月9日に全国にて販売開始。
  2. ^ 特別仕様車「1.5 X HID Limited」の2WD仕様の5MT車がベース。ただしカローラアクシオ "GT" TRD Turboと異なり一部地域では販売されない。
  3. ^ ヴィッツRS "TRD Racing"の販売はトヨタモデリスタインターナショナルで現在は既に販売終了済。
  4. ^ 88Cまでは童夢がシャシーを設計・製造していたが、88C-V以降はTRD主導で開発された。

出典[編集]