川澄奈穂美

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川澄 奈穂美 Football pictogram.svg
名前
愛称 なほ、みっちょん[1]
カタカナ カワスミ ナホミ
ラテン文字 KAWASUMI Nahomi
基本情報
国籍 日本の旗 日本
生年月日 1985年9月23日(29歳)
出身地 神奈川県大和市
身長 157cm
体重 51kg
選手情報
在籍チーム 日本の旗 INAC神戸レオネッサ
ポジション FWMF
背番号 9
利き足 右足
クラブ1
クラブ 出場 (得点)
2008-2013
2014
2014-現在
日本の旗 INAC神戸レオネッサ
アメリカ合衆国の旗 シアトル・レインFC
日本の旗 INAC神戸レオネッサ
112 (53)
20 (9)
9 (1)
代表歴2
2008- 日本の旗 日本 67 (18)
1. 国内リーグ戦に限る。2014年11月24日現在。
2. 2014年10月25日現在。
■テンプレート■ノート ■解説■サッカー選手pj

川澄 奈穂美(かわすみ なほみ、1985年9月23日 - )は、神奈川県大和市出身の女子サッカー選手。日本体育大学体育学部体育学科卒業。INAC神戸レオネッサ所属。ポジションはFW(セカンドトップ、ウィング)、MF(サイドハーフ、オフェンシブハーフ)。背番号9。

経歴

クラブチーム

高座みどり幼稚園、大和市立中央林間小学校、大和市立つきみ野中学校[2]。 3歳上の姉の影響で小学2年生からサッカーを始め、小・中・高校時代は地元の女子クラブチームに所属。当時のチームメイトには上尾野辺めぐみがいた。小学校6年生の時の全国少年少女草サッカー大会・清水カップでは、川澄・上尾野辺の二人の活躍で人生で初めての「日本一」に輝いている[3]神奈川県立弥栄西高等学校時代はクラブチームと部活を掛け持ちしており、部活ではキャプテンを務めていた[4]2005年日本体育大学在学時にユニバーシアードで銅メダルを獲得。全日本大学女子サッカー選手権大会インカレ出場時には優勝を経験している。

2008年INAC神戸レオネッサに入団。当初は試合終盤のスーパーサブとして途中出場することが多かった。なでしこリーグオールスターのなでしこWESTチームに選出され、途中出場で1得点を挙げた。

2009年、ウイングのポジションを獲得し、米津美和高瀬愛実と3トップを形成しリーグ戦で10得点を挙げた。オールスターにはファン投票で選出され、スタメン出場を果たした。

2010年、自身初のなでしこリーグベストイレブンに選出された。オールスターには3年連続で選出され、スタメン出場。2011年元日に行われた第32回全日本女子サッカー選手権大会決勝の浦和レッズ・レディース戦では、川澄のゴールで先制し後半に同点に追いつかれるが、PK戦で最後のキッカーを務め、冷静にシュートを決めてチームに初タイトルをもたらした。

2011年シーズンはキャプテンに任命される。9月23日のジェフ千葉レディース戦では、自身の誕生日を祝う2発のバースデーゴールを挙げた[5]。11月6日、勝てば優勝が決まる日テレ・ベレーザ戦では、川澄が先制ゴールを決めるも引き分けに終わったが、次節11月12日のASエルフェン狭山FC戦を川澄のゴールなどで快勝、チーム初のリーグ優勝を成し遂げた[6]。さらにチームメイトの大野忍と並ぶ全12ゴールで自身初のリーグ得点王のタイトルを獲得[7]、リーグ表彰式で最優秀選手賞(MVP)とベストイレブンも獲得し、得点王と合わせ個人タイトル三冠を達成した[8]。11月30日、アーセナル・レディースとのチャリティーマッチ、「TOYOTA Vitz CUP」では、ゴールこそ奪えなかったが豊富な運動量で90分走り続け、チ・ソヨンの先制ゴールの起点となった[9]第33回全日本女子サッカー選手権大会では、準々決勝で相手選手との接触で左手甲を負傷し途中交代するアクシデントがあったが、準決勝では2ゴール1アシストの活躍を見せ[10]、決勝戦でも攻撃の起点となり、チームの大会連覇とリーグとの2冠に貢献した。

2012年ロンドンオリンピックに向けて負担を軽減することや、元々一年ごとにキャプテンが交代するチームの方針もあり、キャプテンを退任した[11]。リーグ戦では全試合に出場しチームのリーグ連覇に貢献した。

2013年、2年ぶりにチームキャプテンに復帰した[12]。4月27日のベガルタ仙台レディース戦でリーグ戦出場100試合をデビューから連続で達成した。

2014年3月、期限付き移籍でアメリカのプロリーグであるナショナル・ウーマンズ・サッカーリーグシアトル・レイン英語版所属[13]

日本女子代表

2008年、AFC女子アジアカップチャイニーズタイペイ戦で日本女子代表デビューを果たすが、同年の北京オリンピックの代表メンバーには選出されなかった。

ベンチメンバーとして途中出場することが多かったこともあり、2011年3月4日、アルガルヴェ・カップフィンランド戦でようやく代表初得点を挙げる。

2011年FIFA女子ワールドカップ・ドイツ大会でも、当初はベンチメンバーとしてわずかな出場時間だったが、7月13日の準決勝スウェーデン戦でスタメンに抜擢されると、FIFAのゴール・オブ・ザ・デイに選出された芸術的なロングシュート[14]など2ゴールを挙げ、一躍なでしこジャパンのシンデレラガールとなった[15]。この活躍により、7月17日の決勝アメリカ戦でも引き続きスタメンで起用され、120分間積極的な前線での守備などで日本の大会初優勝に貢献した[16]

9月1日からのロンドンオリンピック・アジア最終予選では、全5試合すべてに先発出場し2得点1アシストを挙げた。

2012年のアルガルヴェ・カップでは、初戦のノルウェー戦で決勝ゴール、決勝のドイツ戦でもチームは敗れたが1得点を挙げた[17]ロンドンオリンピックでは、グループリーグ第1戦のカナダ戦で先制ゴールを挙げるなど全6試合に出場し、日本代表初の銀メダル獲得に貢献した。

2013年のアルガルヴェ・カップでは、初戦のノルウェー戦で自身初の代表キャプテンを務めた。また、3戦目のデンマーク戦で先制ゴールを決め、節目の代表通算10ゴールとなった。

人物・エピソード

  • 澤穂希には小学生時代から憧れを抱き、小学6年の時に所属チームの優勝記念で、上尾野辺めぐみとともに澤のひざの上に乗り記念写真を撮影してもらっている[18]。さらに日本体育大学在学時の2004年4月24日、アテネオリンピックアジア最終予選の北朝鮮戦を国立競技場で観戦し、ひざの故障をおして奮戦する澤を見て「澤さんと一緒にピッチに立って世界の頂点に立つ」という明確な目標ができたとのこと。この夢が2011年FIFA女子ワールドカップ・ドイツ大会で成就したことになる[19][20]
  • 小学生時代、川澄と上尾野辺は2人1組の練習ではいつも一緒で、互いに切磋琢磨しながら上達していった。上尾野辺は視力が低かったが、背番号が見えないときも、川澄とボールだけは見えていたというほどのコンビネーションだった[3]
  • 幼なじみの佐藤愛香(後のろう者サッカー女子日本代表の正GK、映画「アイ・コンタクト」にも出演)選手をサッカーに誘い、上尾野辺同様にチームメイトとして小学から高校までプレーした。上述の小学生時の優勝(清水カップ)のほか、高校フットサルの全国大会でも一緒に優勝している[21]
  • 中学・高校の体育教員免許を持っている[22]
  • 手先が器用でネイルアートが得意であり、2011 FIFA女子ワールドカップやロンドンオリンピック・アジア最終予選で自らや他の選手が施していたネイルアートも川澄の手によるもの[23]
  • チームメイトの誕生日にケーキを自作するなど料理やお菓子作りが得意である[24]
  • 大学4年の時に左膝前十字靱帯断裂に遭い、手術を経験している[25]
  • INAC神戸2年目だった2009年当時、日体大4年だった有吉佐織が左膝前十字靭帯を断裂したと聞き、自らも同じ箇所を断裂した経験がある川澄は、自身が使用したリハビリ器具とともに、「メッセージ付き詩集」を贈呈した。アルバムのようなノートに、チョイスした「元気が出る詩」を手書きしたもの。感激した有吉は、今でもときどき、その詩集をめくっては気合を入れているという[26]
  • 2012年2月のスペイン遠征で行われたFCバルセロナの女子チームとの親善試合では、現地関係者にプレーを絶賛された[27]

所属クラブ

個人成績

国内大会個人成績
年度 クラブ 背番号 リーグ リーグ戦 リーグ杯 オープン杯 期間通算
出場 得点 出場 得点 出場 得点 出場 得点
日本 リーグ戦 リーグ杯 皇后杯 期間通算
2008 INAC神戸レオネッサ 13 なでしこ Div.1 21 3 - 4 2 25 5
2009 9 21 10 - 3 0 24 10
2010 なでしこ 18 8 5 2 4 2 27 12
2011 16 12 - 4 2 20 14
2012 18 8 5 2 4 1 27 11
2013 18 12 10 5 4 2 32 19
アメリカ リーグ戦 リーグ杯 オープン杯 期間通算
2014 シアトル・レインFC 9 NWSL 20 9 - - 20 9
日本 リーグ戦 リーグ杯 皇后杯 期間通算
2014 INAC神戸レオネッサ 9 なでしこ 9 1 - 2 0 11 1
通算 日本 1部 121 54 20 9 25 9 166 72
アメリカ NWSL 20 9 - - 20 9
総通算 141 63 20 9 25 9 186 81

獲得タイトル

所属チーム

日本体育大学
INAC神戸レオネッサ
シアトル・レインFC
  • NWSLシールド:1回(2014年)
日本代表

個人

代表歴

主な出場大会

U-19 日本女子代表
ユニバーシアード日本代表
なでしこジャパン

試合数


日本代表 国際Aマッチ
出場 得点
2008 1 0
2009 2 0
2010 7 0
2011 13 6
2012 16 3
2013 11 3
2014 17 6
通算 67 18

(2014年10月25日現在)

ゴール

# 開催年月日 開催地 対戦国 勝敗 試合概要
1. 2011年3月4日 ポルトガルの旗 ラゴス フィンランドの旗 フィンランド ○ 5-0 アルガルヴェ・カップ2011
2. 2011年3月9日 ポルトガルの旗 パルシャル スウェーデンの旗 スウェーデン ○ 2-1
3. 2011年7月13日 ドイツの旗 フランクフルト スウェーデンの旗 スウェーデン ○ 3-1 2011 FIFA女子ワールドカップ
4.
5. 2011年9月1日 中華人民共和国の旗 済南 タイ王国の旗 タイ ○ 3-0 ロンドンオリンピック・アジア最終予選
6. 2011年9月5日 オーストラリアの旗 オーストラリア ○ 1-0
7. 2012年2月29日 ポルトガルの旗 パルシャル ノルウェーの旗 ノルウェー ○ 2-1 アルガルヴェ・カップ2012
8. 2012年3月7日 ポルトガルの旗 ファロ ドイツの旗 ドイツ ● 3-4
9. 2012年7月25日 イギリスの旗 コヴェントリー カナダの旗 カナダ ○ 2-1 ロンドンオリンピック
10. 2013年3月11日 ポルトガルの旗 ファロ デンマークの旗 デンマーク ○ 2-0 アルガルヴェ・カップ2013
11. 2013年6月26日 イギリスの旗 バートン・アポン・トレント イングランドの旗 イングランド △ 1-1 親善試合
12. 2013年9月22日 日本の旗 諫早 ナイジェリアの旗 ナイジェリア ○ 2-0 親善試合
13. 2014年5月16日 ベトナムの旗 ホーチミン ベトナムの旗 ベトナム ○ 4-0 2014 AFC女子アジアカップ
14.
15. 2014年9月18日 韓国の旗 仁川 ヨルダンの旗 ヨルダン ○ 12-0 第17回アジア競技大会
16.
17. 2014年9月22日 チャイニーズタイペイの旗 チャイニーズタイペイ ○ 3-0
18. 2014年10月25日 カナダの旗 エドモントン カナダの旗 カナダ ○ 3-0 親善試合

CM出演

脚注

  1. ^ 選手紹介 川澄 奈穂美 - INAC神戸 レオネッサ
  2. ^ 大和なでしこ 世界一タウンニュース大和版、2011年7月22日
  3. ^ a b 『なでしこの誓い 世界一の心のきずな物語』ISBN:9784052035203、学研教育出版、2012年10月16日、13-36頁
  4. ^ 女子サッカーの現状 知れば気になる相模原のサッカー、2009年12月24日閲覧
  5. ^ 川澄のバースデー2ゴールなどで神戸が千葉に快勝/なでしこSOCCER KING、2011年9月23日
  6. ^ INAC神戸を初優勝に導いた主将の川澄「チーム一丸となれた」SOCCER KING、2011年11月12日
  7. ^ INAC神戸が無敗優勝を達成! 川澄と大野が“仲良く”得点女王にSOCCER KING、2011年11月20日
  8. ^ 「プレナスなでしこリーグ2011/プレナスチャレンジリーグ2011」表彰式受賞者発表 日本女子サッカーリーグ公式サイト
  9. ^ INAC・川澄、アーセナル戦で世界一の運動量証明スポーツ報知、2011年12月1日
  10. ^ INAC神戸が4発快勝で2冠に王手…左手負傷の川澄が2ゴール1アシストSOCCER KING、2011年12月27日
  11. ^ 川澄がINAC主将退任 今年は五輪集中日刊スポーツ、2012年1月3日
  12. ^ 川澄が2年ぶり主将に INAC神戸デイリースポーツ 、2013年1月24日
  13. ^ 川澄奈穂美選手 期限付き移籍のお知らせINAC神戸レオネッサ公式サイト、2014年2月11日
  14. ^ 川澄のロングシュートがFIFAのゴール・オブ・ザ・デイに選出/女子W杯SOCCER KING、2011年7月14日
  15. ^ 川澄、初先発で2発!決勝も「貪欲にゴール狙う」…女子W杯スポーツ報知、2011年7月14日
  16. ^ なでしこジャパンのビューティー担当・川澄奈穂美「ネイルとヘアカットもやりますよ」Sportiva、2011年8月7日
  17. ^ 川澄すげえ!華麗カーブ弾/アルガルベ杯日刊スポーツ、2012年3月8日
  18. ^ 澤への憧れを語る川澄「澤さんたちがいたからこそ今の私がある」/女子W杯SOCCER KING、2011年7月16日
  19. ^ 週刊サッカーダイジェスト』2011年8月9日号、8頁〜9頁
  20. ^ 週刊サッカーマガジン』2011年8月5日臨時増刊号(なでしこ女子W杯優勝記念号)、24頁〜25頁
  21. ^ アイ・コンタクト☆川澄奈穂美オフィシャルブログ 2010年8月19日
  22. ^ 川澄先生、小学校で生徒の心ワシづかみサンケイスポーツ、2011年10月25日
  23. ^ なでしこJの“美容番長”川澄奈穂美MSN産経ニュース、2011年8月14日閲覧
  24. ^ 川澄マイクパフォーマンスに2万1236人が萌えた…なでしこLスポーツ報知、2011年7月31日
  25. ^ オフィシャルブログ2009/11/19分 2011年8月1日閲覧。
  26. ^ なでしこ悔し準V!川澄弾含む激闘3発サンケイスポーツ、2012年3月8日
  27. ^ バルサに絶賛された川澄「スキャンダラスなくらい素晴らしい」スポーツニッポン、2012年2月4日

関連項目

外部リンク