ローラ・ハービー

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ローラ・ハービー
名前
本名 ローラ・ハービー
Laura Harvey
基本情報
国籍 イングランドの旗 イングランド
生年月日 (1980-05-15) 1980年5月15日（43歳）
出身地 イングランドの旗 イングランド・ウォリックシャーヌニートン
監督歴
年 チーム
2007-2008 イングランドの旗 バーミンガム・シティLFC
2008-2012 イングランドの旗 アーセナルLFC
2013-2017 アメリカ合衆国の旗 シアトル・レインFC
2018-2019 アメリカ合衆国の旗 ユタ・ロイヤルズFC
2021- アメリカ合衆国の旗 OLレイン
■テンプレート（■ノート ■解説）■サッカー選手pj

ローラ・ハービー (Laura Harvey、1980年5月15日 - )は、イングランド出身のサッカー指導者、元女子サッカー選手。現在はNWSLのOLレインの監督。以前はアーセナル・レディースFCやユタ・ロイヤルズFCで指揮をした。

来歴[編集]

イングランド中部のウォリックシャー州バルキントンに生まれ、ヌニートンにあるジョージ・エリオット・スクールに通った[1]。父はイングランドサッカー協会やコヴェントリー・シティFCでサッカーのコーチをしていた[2]。幼い頃からサッカーを始め、14歳から地元のコヴェントリー・シティFCのチームで、大学に進学するまで6年間プレーした[3]。ウルヴァーハンプトン大学でスポーツ研究の学位を取得した[4]。

選手経歴[編集]

ウルヴァーハンプトン・ワンダラーズW.F.Cを経て、バーミンガム・シティLFCでプレーしていたが、22歳のときに前十字靭帯を断裂し、選手としてのキャリアを終えざるをえなくなる[1][5]。

指導者経歴[編集]

クラブ[編集]

バーミンガム・シティLFC (2002–2007)[編集]

2002年にバーミンガム・シティLFCにアシスタントコーチとして指導者のキャリアをスタートさせ、2007年に監督に就任する[2]。

アーセナル・レディースFC (2008–2012)[編集]

2008年、アーセナル・レディースFCのトップチームのコーチに就任。翌年、アーセナル･レディースのアカデミー･アシスタントディレクターとリザーブチームの監督にフルタイムで従事する[6]。

Harvey (top left) with the Arsenal LFC in 2011

2010年2月、トニー・ジャーヴィスの突然の辞任を受けて、アーセナル・レディースの監督に就任。このときハービーは「私にとって本当に名誉なことです。女子サッカーの世界で、特にイギリス国内では、アーセナル以上に素晴らしい場所はありません。サッカーのコーチになろうと思ったとき、アーセナルの監督になるということは夢であり情熱であり、考えられる限り最高のことで、私にとってこれ以上のことはありません。」と述べた[7]。

2011年にアーセナル・レディースにリーグ、FAカップ、インターコンチネンタルカップの3冠をもたらし、FAWSLの年間最優秀監督に選ばれた[8]。2012年に在職期間を終えるまでに、3年連続でリーグ優勝、2度のコンチネンタルカップ、一度のFA杯を獲得した[5][9][10]。

2011年11月、東日本大震災からの復興支援を目的に武蔵丘短期大学の招待によってアーセナルLFCが行ったジャパンツアーで、監督として来日している。アーセナル・レディースは3試合のチャリティーマッチを行い、その年のなでしこリーグ王者であったINAC神戸レオネッサと1-1と引き分けたが、その後武蔵丘短期大学を5-0、日テレ・ベレーザを3-1で下した。ハービーはこのツアーについて「ツアーは素晴らしかった。ワールドカップ王者のホームに来られたこと、そして女子サッカー界でトップレベルのクラブを相手に実力を試せたことは、本当に信じられないような経験だった。滞在中は誰もが私たちを温かく歓迎してくれ、友好的に接してくれた。サポートも素晴らしかったし、試合からも多くのことを学んだわ」とコメントしている[11]。また、この来日中に将来有望な日本人選手として大滝麻未と横山久美をアーセナルのトレーニングに招待しており、この2選手を高く評価した[12]。

シアトル・レインFC (2013–2017)[編集]

2012年12月21日、アメリカで新たなプロリーグとして立ち上げられたNWSLに所属するシアトル・レインFCの新監督として就任[5][13][14] 。2013年のプレシーズンには、シアトル・レインの監督として再び来日し、なでしこリーグのINAC神戸レオネッサ、福岡J・アンクラス、ノジマステラ神奈川相模原とプレシーズンマッチを行っている[15][16][17]。しかし創設1年目のシアトルは、チームの主力であるアメリカ代表のGKホープ・ソロを手首の怪我、エイミー・ロドリゲスは妊娠、メーガン・ラピノーはフランスのオリンピック・リヨンにレンタル中で試合に出場できなかったため、シーズンの前半は0勝9敗1分けと厳しい船出となる[18]。シーズン後半はソロとラピノーが復帰し、また新しく数名の選手を入れ替えたことで巻き返したものの、5勝14敗3分けの8チーム中7位でシーズンを終える[19]。2013年8月、シアトルとの契約を2017年まで延長した[20]。

2014年シーズン、スコットランド代表のキム・リトルや日本代表の川澄奈穂美らを補強したシアトルは開幕から16戦負けなし(13勝3敗)のリーグ記録を達成[21]。チームはレギュラーシーズンを1位で終え、NWSLシールドを初めて獲得[22]。プレーオフの準決勝のワシントンスピリッツを2-1で下し決勝に進出したが、決勝でカンザス・シティに1-2で敗れた[23] 。シーズン終了後、リーグの年間最優秀監督に選出された。2014年12月、イングランドサッカー協会の最優秀監督に選ばれ、またFIFAの最優秀監督の候補にもなった[24]。

2015年シーズン、シアトル・レインを2年連続のレギュラーシーズン1位に導く[25]。プレーオフでワシントン・スピリッツを3-0で下したが、ポートランドで行われた決勝では昨年と同じ相手カンザス・シティに0-1でまたしても敗れた[26]。シーズン終了後、2年連続でリーグの最優秀監督に選出された[27]。

2016シーズン、シアトルは8勝6敗6分けの5位に終わり、2013年シーズン以来3年ぶりにプレーオフ進出を逃した。

2017シーズン、シアトルは9勝8敗7分けの5位に終わり、2年連続でプレーオフ進出を逃した。シーズン終了後、5年にわたり務めたシアトル・レインの監督とGM職を退任することが発表された[28]。

同年11月27日、NWSLのユタ・ロイヤルズFCの初代監督に就任することが発表された[29]。

2021年7月15日、2013年から2017年まで務めていたOLレインの監督に再び就任することが発表された[30]。

代表[編集]

2005年から2011年までイングランド女子代表のU-17、U-19、U-23でアシスタントコーチを務めた[5][31]。

受賞歴[編集]

監督[編集]

イングランドの旗アーセナル・レディース (2008–2012)
アメリカ合衆国の旗 シアトル・レインFC (2013–2017)
  • NWSLシールド賞(シーズン最多勝点) : 2回 (2014、2015)[32]
個人
    • FAWSL年間最優秀監督 : 1回 (2011)
    • FA年間最優秀監督 : 1回 (2014)[33]
    • NWSL年間最優秀監督 : 3回 (2014、2015、2021)

監督成績[編集]

チーム リーグ 年 勝敗記録
試合数 勝 引 負 勝率(%)
イングランドの旗バーミンガム・シティLFC FA WSL 2006–2008 44 15 8 21 034.09
イングランドの旗アーセナルLFC 2008–2012 109 91 8 10 083.49
アメリカ合衆国の旗シアトル・レインFC NWSL 2013–2017 114 58 29 27 050.88
通算 267 164 45 58 061.42

出典[編集]

  1. ^ a b Bagot, Martin. “Gunning UP FOR THE CUP: boss Laura Harvey with from the FA holding Factor star Paije will perform at the for Cup glory; WHY ARSENAL LADIES BOSS HAS THE 'HOME ADVANTAGE' IN FINAL”. Coventry Newspapers. 2012年12月21日閲覧。
  2. ^ a b “Bulkington woman gunning for success with Arsenal Ladies”. Coventry Telegraph (2011年5月11日). 2015年1月23日閲覧。
  3. ^ “ARSENAL Ladies coach Laura Harvey has praised her former club Coventry City Ladies”. Coventry City LFC. 2012年12月21日閲覧。
  4. ^ “Laura Harvey – Arsenal Football Club, Ladies Manager”. University of Wolverhampton (2011年9月14日). 2015年1月23日閲覧。
  5. ^ a b c d Mayers, Joshua. “Reign FC hires Laura Harvey of the Arsenal Ladies as its first head coach”. Seattle Times. 2012年12月21日閲覧。
  6. ^ “Laura Harvey joins Ladies on full-time basis”. Arsenal (2009年9月14日). 2015年1月23日閲覧。
  7. ^ Harvey replaces Gervaise at ArsenalUEFA.COM. 2010.2.12付、2018年1月18日閲覧。
  8. ^ “Reign FC names decorated English coach Laura Harvey to head new women's team”. The Seattle Times (2012年12月21日). 2015年1月23日閲覧。
  9. ^ Williams, Dave. “Arsenal women clinch Women’s Super League Champions”. tribalfootball. 2012年12月21日閲覧。
  10. ^ “Arsenal Ladies manager Laura Harvey to join Seattle Reign”. BBC (2012年12月22日). 2015年1月23日閲覧。
  11. ^ アーセナル・レディースが日本ツアーを満喫UEFA.com(アーカイブ). 2011.11.9付、2018年1月18日閲覧。
  12. ^ なでしこ大滝＆横山がアーセナル帯同日刊スポーツ、2016年4月3日閲覧。
  13. ^ “Harvey leaves Arsenal for Seattle”. UEFA. 2012年12月21日閲覧。
  14. ^ “Laura Harvey Interview – Meet Seattle’s Newest Coach”. Prost Amerika. 2012年12月21日閲覧。
  15. ^ ＩＮＡＣ快勝　シアトル・レインに２―０琉球新報、2016年3月17日閲覧。
  16. ^ 女子サッカー「ノジマステラ」、相模原でシアトル・レインと親善試合町田経済新聞、2016年3月17日閲覧。
  17. ^ 国際試合開催のお知らせ福岡J・アンクラス公式Facebook、2016年3月17日閲覧。
  18. ^ Oshan, Jeremiah. “Seattle Reign's Hope Solo will miss 3–4 months after wrist surgery”. Sounder at Heart. 2013年9月5日閲覧。
  19. ^ “2013 Seattle Reign FC”. National Women's Soccer League. 2013年9月5日閲覧。
  20. ^ “Seattle Reign sign head coach Laura Harvey to contract extension through 2017”. Sounder at Heart. 2013年9月12日閲覧。
  21. ^ “Seattle Reign FC sees unbeaten streak end at 16”. The Seattle Times. (2014年7月12日). http://seattletimes.com/html/reign/2024057783_reign13xml.html 2014年11月12日閲覧。 
  22. ^ “Reign Dominate Dash to Clinch Shield”. Sounder at Heart (2014年7月30日). 2015年1月21日閲覧。
  23. ^ “FC Kansas City beats Seattle Reign to win NWSL championship”. Sports Illustrated (2014年8月31日). 2015年1月21日閲覧。
  24. ^ “Seattle Reign's Laura Harvey named FA Coach of the Year”. Sky Sports (2014年12月5日). 2015年1月23日閲覧。
  25. ^ “SEATTLE REIGN WIN NWSL SHIELD FOR 2ND STRAIGHT SEASON”. ESPN (2015年8月27日). 2015年10月10日閲覧。
  26. ^ “NWSL Championship Game: FC Kansas City 1, Seattle Reign 0 - Live chat and updates recap”. The Oregonian (2015年10月1日). 2015年10月10日閲覧。
  27. ^ “Reign FC’s Laura Harvey named NWSL Coach of the Year for second straight season”. The Seattle Times (2015年9月18日). 2015年10月10日閲覧。
  28. ^ Laura Harvey Steps Down as Head Coach and GM; Vlatko Andonovski Named Head Coach of Reign FCシアトル・レイン公式. 2017.11.8付、2018年1月18日閲覧。
  29. ^ Laura Harvey named inaugural head coach for Utah's NWSL teamレアル・ソルトレイク公式サイト.2017.11.27付、2018年1月18日閲覧。
  30. ^ “Laura Harvey Returns as Head Coach of OL Reign” (英語). OL REIGN: WE ARE THE BOLD. 2022年5月30日閲覧。
  31. ^ Bird, Liviu. “Ex-Arsenal Ladies coach takes over as Seattle Reign boss”. Equalizer Soccer. 2012年12月21日閲覧。
  32. ^ “Seattle Reign FC Capture NWSL Shield”. National Women's Soccer League (2014年7月31日). 2014年8月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年8月3日閲覧。
  33. ^ “Harvey earns FA honour”. Football 365 (2014年12月5日). 2014年12月6日閲覧。

外部リンク[編集]

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