十種競技

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十種競技(じっしゅきょうぎ)とは、二日間で合計十種の競技を行い、その記録を得点に換算し、合計得点で競う陸上競技である。英語名はデカスロン(decathlon)。

概要[編集]

男子十種競技の場合、(後述の例外を除き)原則的に以下のような競技日程で行われる。

走行種目は完走さえすれば、たとえ遅くても点数が入るが、跳躍や投てき種目の場合ファウル3回で得点無し(0点)で終わる事もある。1種目のみの得点なしの場合、他の種目での高得点獲得など状況にもよるが、上位入賞も可能な事があるため引き続き参加する選手も多いが、2種目で得点無しで終わった選手は上位入賞が困難と判断し戦線離脱していく事がある。以降、得点無しの種目が増えるにつれ それが顕著となる(例:2017年ロンドン世界陸上では35選手中、途中種目を含む9種目終了時点まで15人が棄権(DNF:14人、DNS:1人)した。=最終種目参加者20人)。同じ陸上競技の中でも、競歩は競技途中や完歩後の失格者の割合が高い種目であるが、十種競技は途中棄権者の割合が高い種目である。

オリンピック種目としては1904年セントルイスオリンピックから採用されている。

女子十種競技もあるが、こちらはオリンピック世界陸上選手権では行われない。それでも日本記録及び世界記録は2004年から公認されている[1]

また、十種競技を1時間で全てこなすという「ワンアワーデカスロン」なる大会も存在する。ただし、IAAF(国際陸連)が定めたルール(後述)にのっとっておらず、通常の十種競技よりなお肉体を酷使する状況下で行われるため、公認されていない[2]

ルール[編集]

基本的なルールは、以下の事項を除き各種目ごとのルールに準ずる。

  • 公認記録条件:2日間で10種目すべてを終了させないと公式記録として認められない(実際に、国内・世界を問わず、1日目に競技不可能な悪天候により本来の種目数を消化し切れず、2日目に残りの全種目を行った事例もある。=ゴルフテニス、など他種スポーツサスペンデッドに相当する)。
  • 同一競技者は、次の種目に進む毎に最低30分の間隔を開ける事、1日目の最終種目から2日目の最初の種目まで最低10時間の間隔を開ける事。
  • 短距離走3種目のフライングに関しては、1回目では失格にならず2回目以降は誰が飛出しても失格になる(2003年~2009年まで施行されていた短距離走ルールを引き続き採用している)。
  • (本来の種目においては最多で6回まで可能な)走幅跳、各種・投てき、の試技は3回までの最高記録を取る。
  • 各競技(種目)が開始してからの、失格(DSQ)・途中棄権(DNF)・記録なし(NM)、の場合は次の競技に進む事が出来るが、途中1種目でも競技に参加しなかった場合(各召集時点までの棄権)は、以降の競技に進む事が出来ない。

審判について[編集]

  • 審判長は1名以上の任命が必要である。
  • 競技開始前に(ハードル、跳躍種目のバー、その他)器具の点検は必須であるが、その後 悪天候・器具の故障など円滑に進める事が出来ないと審判長が判断した場合、競技種目の順番を変更する権限を有する(上記の1つ目のルール内・事例も、この一部に該当する)。

得点[編集]

各種目の得点は、Tに記録を秒単位、Dに記録をm単位、dに記録をcm単位で代入して以下のように計算される。ただし手動計測の場合は、100mと110mHでは+0.24秒、400mでは+0.14秒しなくてはならない。但し、採点法の変更はこれまで度々ある。1986年にやり投の規格変更があったが、それ以前の記録も公認されている[3]

  • 100m  25.4347×(18-T)1.81
  • 走幅跳  0.14354×(d-220)1.4
  • 砲丸投  51.39×(D-1.5)1.05
  • 走高跳  0.8465×(d-75)1.42
  • 400m  1.53775×(82-T)1.81
  • 110mH  5.74352×(28.5-T)1.92
  • 円盤投  12.91×(D-4)1.1
  • 棒高跳  0.2797×(d-100)1.35
  • やり投  10.14×(D-7)1.08
  • 1500m  0.03768×(480-T)1.85

記録[編集]

記録 得点 名前 所属 日付
男子世界 9045点 アシュトン・イートン アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 2015年8月29日
男子アジア 8725点 ドミトリー・カルポフ  カザフスタン 2004年8月24日
男子日本 8308点 右代啓祐 スズキ浜松AC 2014年6月1日
男子高校 6235点 池田大介 太成学院高 2004年8月3日

世界歴代10傑[編集]

記録 名前 所属 日付
1 9045点 アシュトン・イートン アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 2015年8月29日
2 9026点 ロマン・セブルレ  チェコ 2001年5月27日
3 8994点 トマシュ・ドヴォルザーク  チェコ 1999年7月4日
4 8891点 ダン・オブライエン アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 1992年9月5日
5 8847点 デイリー・トンプソン イギリスの旗 イギリス 1984年8月9日
6 8834点 ケビン・マイヤー フランスの旗 フランス 2016年8月18日
7 8832点 ユルゲン・ヒングゼン ドイツの旗 ドイツ 1984年6月9日
7 8832点 ブライアン・クレイ アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 2008年6月30日
9 8815点 エルキ・ノール  エストニア 2001年8月7日
10 8792点 ウヴェ・フライムート 東ドイツの旗 東ドイツ 1984年7月21日
世界陸連(IAAF)記録参照 [4]

日本歴代10傑[編集]

記録 名前 所属 日付
1 8308点 右代啓祐 スズキ浜松AC 2014年6月1日
2 8180点 中村明彦 スズキ浜松AC 2016年6月12日
3 7995点 金子宗弘 ミズノ 1993年5月14日
4 7871点 松田克彦 富士通 1993年6月12日
5 7803点 田中宏昌 モンテローザ 2006年6月25日
6 7788点 池田大介 WIND UP AC 2009年8月20日
7 7725点 音部拓仁 富士通 2015年7月5日
8 7719点 石沢雅俊 小島プレス 2004年5月2日
9 7713点 丸小野仁之 白石保養院 1997年4月27日
10 7697点 清水剛士 中京大学 2015年9月12日

脚注[編集]

  1. ^ 陸上競技マガジン2004年記録集計号7p
  2. ^ 陸上競技#公認種目、公認記録の扱い の、3個目
  3. ^ 陸上競技マガジン1999年記録集計号325p
  4. ^ IAAF. “Toplists M”. 2013年1月8日閲覧。

関連項目[編集]

選手[編集]

外部リンク[編集]