バトントワリング

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バトントワリングバトントワーリングとも[1]、英: Baton Twirling)とは、バトンと呼ばれる両端にゴム製のおもりをつけた金属の棒を回したり、空中に投げたりする演技を行うスポーツ、ないしパフォーマンスである。バトントワリングの演技者をバトントワラー[2](英: Baton Twirler)と呼ぶ。日本では女子の演技者が多いが、男子の演技者も存在する。

バトン[編集]

バトンの中央の棒をシャフト、両端のおもりの大きい方をボール、小さい方をティップと呼ぶ。ボールとティップの大きさが異なるため、重心(バランスポイント)はシャフトの中心から少し外側にある。

技法[編集]

大別して次の3種類に分かれる。

  • エーリアル - バトンを空中に投げる動作。
  • ロール - バトンを手で持たずに身体を転がす動作。
  • コンタクトマテリアル - バトンを手や指で回転させる動作。

コンタクトマテリアルはコンタクトと略される場合がある。これらのバリエーション、組み合わせで技法は数千種に細分される。また、バトントワリングでは、側転や、転回などの技も求められる。イリュージョンなどもその一つ。バトンの技の名称はほとんどが海外の言葉からきている。

衣装、化粧[編集]

女子の場合、衣装などは、レオタードが主だが、ドレス等も身につけたりする。レオタードにはスカート付きなどがあり、選べるようになっている。その他、自己で衣装を用意する場合もある。華やかな衣装を身につける。

競技そのもの以外に競技者の表情等も採点の対象となるため、化粧はアイシャドー、口紅を濃く塗る等、競技者の表情が映える濃い化粧をする場合が多い。

また、パレード等で行なわれるバトントワリングの場合には白いロングブーツを着用することがある。

競技会[編集]

日本[編集]

年に1 - 4回バトントワリングコンテスト、年に1回選手権大会が行われる。コンテストは各部門で課題曲が決まっており、演技時間は1分30秒。

バトントワリングコンテストの種目は

  • ソロトワール(基本・入門・初級・中級・上級・選手権)
    • 課題曲:ソロスペシャル
  • 2バトン(初級・中級・上級・選手権)
    • 課題曲:トゥーバトン・ペアスペシャル
  • ソロストラット(初級・中級・上級・選手権)
    • 課題曲:栄光へのマーチ
  • ペア(初級・中級・上級・選手権)
    • 課題曲:トゥーバトン・ペアスペシャル
  • ダンストワール(初級・中級・上級・選手権)
    • 課題曲:ザ・サニーフライト
  • 3バトン(選手権)

である。

団体の大きな大会としてあげられる「日本マーチングバンド・バトントワーリング協会」が主催する大会は、課題曲は自由。演技時間は3 - 4分間。小学生の部、中学生の部、高等学校の部(バトン編成、ポンポン編成)、一般の部(バトン編成・ポンポンヘップアーツの部)に分かれており、夏に全国各地の都道府県大会、秋に地方大会を経て勝ち残った団体が、冬に全国大会に出場できる。その他にフリースタイルやコンパルソリー、技能検定もあり、大会の数は計り知れない。

その他にフリースタイルやフリースタイルペア、コンパルソリー、ショートプログラム、技能検定もある。

歴史[編集]

軍楽隊指揮者ドラムメジャー)が指揮杖を振り回したのが原型とされる。そのため、現代でもしばしばマーチングバンドと共に行動する。20世紀初頭にアメリカ合衆国で広まり、日本へは1959年に曲直瀬正雄によって紹介され1960年代高山アイコ等の演技者によって学校を中心に広がった。

1977年、世界におけるバトントワリングの競技人口の急激な増加により、世界バトントワリング連合 (World Baton Twirling Federation, WBTF) が設立された。そして1980年、WBTF主催の「第1回世界バトントワリング選手権大会」がアメリカのシアトルで開催された。2015年10月の時点でWBTFに加盟しているのは、アイルランド、アメリカ合衆国、イギリス、イタリア、インド、オーストラリア、オランダ、カザフスタン、カナダ、クロアチア、スイス、スウェーデン、スコットランド、スペイン、スロベニア、ドイツ、日本、ノルウェー、ハンガリー、フィリピン、プエルトリコ、ブラジル、フランス、ベルギー、南アフリカ、ロシアの計26の国と地域である[3]

日本においては、2001年にテレビアニメ『Cosmic Baton Girl コメットさん☆』が放映され、タカラが玩具のバトンを売り出した。

バトントワリングの世界大会で連続して優勝した高橋典子稲垣正司[4]がおり、どちらも世界的に有名なパフォーマンス集団であるシルク・ドゥ・ソレイユに出演している。高橋は『英語版』(2004年から2014年予定)で、稲垣は『ZED』(2008年から2011年)でそれぞれソロの演技を披露する重要な役を担っている。 さらに次の世代では、渡辺翔史や駒田圭祐が舞台やメディア、CM、アーティストのゲストパフォーマンスなどプロバトントワラーとして活躍。二人はSKbro.としてコンビでワークショップ活動なども開催し、注目される存在である。

参考文献[編集]

  • 高山アイコ『ビューティフル・バトン』文研出版、1984年、ISBN 4580901819
  • 堀内照子『バトン・トワリング入門』講談社、1984年、ISBN 4062004542

脚注[編集]

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  1. ^ 日本の統括団体である日本バトン協会では「バトントワーリング」の表記を用いているが、「バトントワリング」と表記されることも多い。
  2. ^ 「バトントワーリング」に倣えば「バトントワーラー」であるが、「バトントワラー」の表記が一般的。
  3. ^ WBTF”. 日本バトン協会. 2016年11月4日閲覧。
  4. ^ 1993 World Championships,1994 World Championships,1997 World Championships,2001 World Championships,2002 World Championships,2003 World Championships,2004 World Championships,2005 World Championships

関連項目[編集]

外部リンク[編集]