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美保飛行場

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美保飛行場(Miho Airfield)
美保基地(Miho Airbase)
米子空港(Yonago Airport)
旅客ターミナルビル(米子空港)
IATA: YGJICAO: RJOH
概要
空港種別軍民共用
所有者防衛省
運営者航空自衛隊
所在地鳥取県境港市
建設1943年
所在部隊第3輸送航空隊
標高20 ft / 6 m
座標北緯35度29分32秒 東経133度14分11秒 / 北緯35.49222度 東経133.23639度 / 35.49222; 133.23639
ウェブサイト
滑走路
方向 全長 表面
ft m
07/25 6,562 2,500×45 舗装
上空俯瞰
空港ターミナル外観

美保飛行場(みほひこうじょう Miho Airfield)は、鳥取県境港市(敷地の一部は米子市)にある共用飛行場である。航空自衛隊美保基地(みほきち、JASDF Miho Airbase[1]、の滑走路を利用する空港であり、通称として米子空港(よなごくうこう Yonago Airport)と呼ばれている。また、愛称として米子鬼太郎空港が用いられている。 滑走路に面して北側に航空自衛隊の大きな専用エプロンハンガーなどが立ち並び、航空管制なども航空自衛隊が行なっている。そのため、山陰の飛行場において唯一航空管制が行われている。

米子空港」と呼ばれる民間施設(北緯35度30分02秒 東経133度14分44秒)は、航空自衛隊美保基地の東端にあり、そのエプロンは誘導路で平行誘導路に接続されている。国土交通省の関連施設として、海上保安庁美保航空基地は、航空自衛隊のエプロンの東側にヘリコプター用のエプロンなどがあり、用水路を隔てた東側に固定翼用の格納庫(北緯35度29分59秒 東経133度14分36秒)が2011年3月に新設された。また、隣接して大阪航空局美保空港事務所も置かれている。

概要

美保飛行場(米子空港)は米子市中心部から約11km(バスで30分)の弓ヶ浜半島中心部に位置する。風光明媚な観光地に恵まれた環境にあり、鳥取県西部・島根県東部の空運を担うのみならず、山陰観光の空の玄関口としての役割も果たしてきた。年間の利用客は50万人弱を推移している。

滑走路は07/25方向に2500mで、一部は中海に突き出すような形で配置されている。着陸帯の幅は300mであり、計器着陸に対応している。

空港ターミナルビルは滑走路の北東側にあり、国内線・国際線で区画を分けて使用している。ボーディングブリッジは2基を有する。ターミナルビルに接するエプロンには中型ジェット機用2バース、小型ジェット機用2バース、プロペラ機用1バースがある。滑走路の北西側には航空自衛隊美保基地の広大な用地が広がり、航空自衛隊エプロンの一角や空港エプロン周辺に国土交通省関連の複数の施設が置かれている。

平成13年度より2000mである滑走路長を、2500mへ再延長する計画の事業化が開始された[2]。これは、隣接する県道47号線、JR境線、市道を東側に迂回させることで、滑走路・誘導路を東側(中海と反対側)に500m延長するものである。あわせて空港ターミナル付近に米子空港駅が設置された。2008年度中の供用開始を目標にしていたが、JR境線の付け替え方法が「迂回案」に決まるまで想定外の遅延を要した(最初は路線の地下埋設工法案であったが、その後、紆余曲折した)ため、工期は約2年の遅れが見込まれた。地元経済界は、遅くとも羽田空港の4本目の滑走路が供用される2010年度10月までの供用を希望していた。2500mに延長された滑走路は、2009年12月17日から供用開始となった。

航空管制

種類 周波数 運用時間
GND 118MHz,275.8MHz
TWR 118MHz,126.2MHz
236.8MHz,302.4MHz
APP&DEP 120.1MHz,125.4MHz
258.2MHz,317.8MHz
07:00-22:00
MET 344.6MHz 月曜~金曜 5:30~20:30
RESCUE 123.1xMHz,247.0xMHz

管制は、航空自衛隊美保基地 美保管制隊が担当。周波数のxは、周波数が変動することを表す

航空保安無線施設

局名 種類 周波数 識別信号
米子 VOR 114.1MHz YVE
米子 DME 1175.0MHz YVE
美保 ILS 108.95MHz IYV

無線施設の保守は、国土交通省大阪航空局美保空港事務所航空管制技術官が担当。

沿革

  • 1939年昭和14)3月 - 旧海軍航空基地の建設を開始。
  • 1943年(昭和18)10月1日 - 旧海軍航空基地として開設。
  • 1945年(昭和20)11月12日 - 連合軍接収(英・印軍部隊進駐。英・印軍撤収後、米軍進駐。)
  • 1955年(昭和30)6月12日 - 航空自衛隊立川基地(現:陸上自衛隊立川駐屯地)から「臨時美保派遣隊」が移駐。C-46型輸送機を配備。
  • 1956年(昭和31)2月 - 旧米子空港ターミナル施設完成。
  • 1958年(昭和33)5月 - 大阪(伊丹)への定期便就航。
  • 1958年(昭和33)9月15日 - 米軍より日本政府に返還。
  • 1958年(昭和33)10月1日 - 航空自衛隊「美保基地」となる。「臨時美保派遣隊」を「輸送航空団」に改称、隷下にC-46型輸送機を配備する「輸送航空隊」を編成。
  • 1961年(昭和36)7月15日 - 航空自衛隊「輸送航空団(現:航空支援集団)」隷下に、「教育飛行隊」を編成。
  • 1964年(昭和39)10月1日 - 東京(羽田)への定期便就航。
  • 1968年(昭和43)10月1日 - 航空自衛隊「輸送航空隊」を「第401飛行隊」と改称。
  • 1969年(昭和44)6月 - 運輸省告示第167号により航空自衛隊と民間の公共用飛行場に指定。
  • 1969年(昭和44)12月15日 - 航空自衛隊美保基地にYS-11型輸送機を配備。
  • 1973年(昭和48)3月 - 新滑走路1500m×45m(07/25)供用開始。旧滑走路1200m×45m(09/27)閉鎖。
  • 1977年(昭和52)2月15日 - 航空自衛隊美保基地配備のC-46型輸送機が退役。
  • 1978年(昭和53)2月 - 第八管区海上保安本部美保航空基地(Air Station)を設置。初期配備はBell 212型回転翼機×1。
  • 1978年(昭和53)3月31日 - 航空自衛隊「第401飛行隊」が小牧基地へ移動。「第3輸送航空隊」を新編、「教育飛行隊」を「第403飛行隊」と改称。
  • 1979年(昭和54)3月3日 - 航空自衛隊美保基地にC-1型輸送機を配備。
  • 1980年(昭和55)10月 - 現米子空港ビル完成。
  • 1991年平成 3)4月 - 名古屋(小牧、2005年2月から中部)への定期便就航。(2011年1月4日まで)
  • 1994年(平成 6)2月16日 - 航空自衛隊美保基地にT-400型練習機を配備。飛行開発実験団が運用試験を開始。
  • 1995年(平成 7)6月1日 - 航空自衛隊美保基地に輸送機等のパイロット養成を目的にした、T-400型練習機を装備する「第41教育飛行隊」編成。
  • 1996年(平成 8)3月28日 - 滑走路を2000mに延長、米子空港ターミナルビル増改築完工。
  • 1996年(平成 8)4月 - エアーニッポンによる新千歳空港便が就航(週3便運航、1999年8月まで)
  • 1996年(平成 8)2月 - 第八管区海上保安本部美保航空基地にBell 412型回転翼機を配備。
  • 1999年(平成11)2月 - 第八管区海上保安本部美保航空基地にBeechcraft B350型固定翼機を配備。
  • 2000年(平成12)5月 - ターミナルレーダーの運用開始。
  • 2001年(平成13)4月 - 韓国(仁川)への定期便就航。
  • 2009年(平成21)2月 - 第八管区海上保安本部美保航空基地にAgustaWestland AW139型回転翼機を配備。
  • 2009年(平成21)12月17日 - 滑走路を2500mに延長。
  • 2010年(平成22)4月 - 愛称を米子鬼太郎空港とした。命名式は4月26日。
  • 2011年(平成23)3月 - 第八管区海上保安本部美保航空基地にBombardier DHC8-Q315-MSA型固定翼機を配備。

就航路線

航空会社名が2社以上の場合、最前の航空会社の機材・乗務員で運航する共同運航便

国内線

かつての定期就航路線

日本エアシステム日本エアコミューターも乗り入れていたが、現在JALグループの便は出雲空港(出雲縁結び空港)から就航している。

国際線

所在部隊

航空自衛隊(美保基地)

美保基地の基地司令は第3輸送航空隊司令が兼務。

航空支援集団隷下

西部航空方面隊隷下

防衛大臣直轄部隊

海上保安庁

航空祭

航空自衛隊美保基地の航空祭。近年は5月中旬~6月初旬の日曜日に開催されている。一番の見所は美保基地に配備されているC-1型輸送機・YS-11型輸送機・T-400型練習機の大編隊等の展示飛行。近年はブルーインパルスが美保基地展開し曲技飛行を実施している。尚、戦闘機の展示飛行は他の基地からリモートで実施される。

交通

鉄道

バス

空港内施設

米子空港ビル株式会社
YONAGO AIRPORT BUILDING Co.,Ltd
種類 株式会社
本社所在地 684-0055
鳥取県境港市佐斐神町1634番地
設立 1977年(昭和52年)6月4日
業種 不動産業
法人番号 8270001003868 ウィキデータを編集
事業内容 空港ターミナルビルの運営
代表者 代表取締役社長 坂口清太郎
資本金 1億5,000万円
従業員数 14人
外部リンク http://www.yonago-air.com/
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空港ターミナルビルは米子空港ビル株式会社が運営している。

  • 1階
    • 案内所
    • 航空会社カウンター
    • 到着ロビー
    • 手荷物受取所
    • ATM
    • コンビニエンスストア
    • バス・タクシーターミナル
  • 2階
    • 出発ロビー
    • 手荷物預かり所
    • 入国審査場
    • 出国審査場
    • レストラン・カフェ
    • 売店
    • 免税店
    • 空港ビル事務室
  • 3階
    • 見学・送迎デッキ(無料)

脚注

関連項目

外部リンク