徳島飛行場

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徳島飛行場
徳島阿波おどり空港(民間施設)
IATA: TKS - ICAO: RJOS
概要
国・地域 日本の旗 日本
所在地 徳島県板野郡
母都市 徳島市
種類 軍民共用
所有者 防衛省
運営者 海上自衛隊
運用時間 7:00 - 21:30
開港 1941年
敷地面積 191.1 ha
標高 11.4 m (37.4 ft)
座標 北緯34度07分58秒 東経134度36分23秒 / 北緯34.13278度 東経134.60639度 / 34.13278; 134.60639座標: 北緯34度07分58秒 東経134度36分23秒 / 北緯34.13278度 東経134.60639度 / 34.13278; 134.60639
公式サイト 徳島阿波おどり空港
地図
飛行場の位置
飛行場の位置
TKS/RJOS
飛行場の位置
滑走路
方向 ILS 長さ×幅 (m) 表面
11/29 YES 2,500×45 舗装
統計(2014年度)
旅客数 1,013,658人
貨物取扱量 2,215 t
リスト
空港の一覧
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徳島飛行場の位置
徳島飛行場の位置
TKS/RJOS
徳島飛行場の位置
徳島空港付近の空中写真。(1974年撮影)
国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成
上空から見た徳島飛行場
(2014年9月)

徳島飛行場(とくしまひこうじょう)は、徳島県板野郡松茂町に所在する飛行場海上自衛隊徳島航空基地(: JMSDF Tokushima Airbase)と民間航空機が共用する飛行場で、通称は徳島空港(とくしまくうこう、: Tokushima Airport)、愛称は徳島阿波おどり空港(とくしまあわおどりくうこう、: Tokushima Awaodori Airport)。

概要

各空港内のアナウンスや出発・到着案内表示板、航空機の機内アナウンスでは愛称の「徳島阿波おどり空港」が使用されている。また、徳島県の観光地である鳴門の渦潮をモチーフとした徳島阿波おどり空港のマスコットキャラクターうずぴー」は、空港の旅客案内を担うウェブサイト(徳島空港利用促進協議会が運営)で使用されている。
なお、国際チャーター便誘致のため、現在のターミナルビルを西側に拡張し、3基目のボーディング・ブリッジや、出入国検査場などの新設をするなどの計画が進められており、2017年度の利用開始を目指している。

年間利用客数は、国内1,013,658人(2014年度)[2]

歴史

  • 1941年(昭和16年) - 徳島海軍航空隊として飛行場を開設する。
  • 1942年(昭和17年) - 徳島海軍航空隊が発足し、海軍飛行偵察員の訓練基地となる。
  • 1945年(昭和20年) - 終戦に伴い米軍により接収される。
  • 1958年(昭和33年) - 海上自衛隊徳島航空隊が発足し、対潜哨戒機の航空基地となる。
  • 1961年(昭和36年) - 公共用飛行場として指定される。
  • 1967年(昭和42年) - ターミナルビル、エプロン、誘導路を整備し、民間航空として供用開始。
  • 1973年(昭和48年) - 徳島航空隊が徳島教育航空群に改編され、海上自衛隊の教育航空部隊が発足する。
  • 1979年(昭和54年) - 運輸省より海上自衛隊の航空従事者養成施設として指定を受ける。
  • 1983年(昭和58年) - 東京国際空港線がジェット化される。
  • 1987年(昭和62年) - 2,000m滑走路の供用を開始する。
  • 1989年(平成元年) - 旧ターミナルビルが完成する。
  • 1994年(平成6年) - 福岡空港線が開設される。東京国際空港線に全日本空輸も就航しダブルトラックとなる。
  • 1996年(平成8年) - 新千歳空港線・名古屋空港線が開設される。
  • 1997年(平成9年) - 鹿児島空港線が開設される。
  • 1998年(平成10年) - 鹿児島空港線が廃止される。ターミナルビル増改築工事が完成する。
  • 2000年(平成12年) - 関西国際空港線が開設される(同年11月廃止)。
  • 2002年(平成14年) - 大阪国際空港線が廃止される。
  • 2003年(平成15年) - 東京国際空港線から全日本空輸が撤退し、新たにスカイマークエアラインズ(現 スカイマーク)が就航する。
  • 2006年(平成18年)
    • 4月13日 - 東京国際空港線からスカイマークエアラインズが撤退する。
    • 9月30日 - 当空港への就航以来、当空港へ就航する路線で一貫して運用されていたYS-11プロペラ機が退役(YS-11は、同日をもって国内定期航路から退役)。
  • 2010年(平成22年)
    • 2月3日 - 新ターミナルビルのキャラクターを、一般公募の中から「うずぴー」に決定する。
    • 3月26日 - 陸上自衛隊北徳島分屯地が開庁する。
    • 4月8日 - 2,500m化した滑走路および新ターミナルビルの運用を開始。「徳島阿波おどり空港」の愛称が付与される。
    • 4月17日 -滑走路延伸により就航可能となった大型機による那覇空港へのチャーター便が運航される(機材は、同空港初飛来となるB747-400が使用された)。
    • 10月31日 - 東京国際空港の4本目の滑走路の供用開始に伴い、全日本空輸が1日3往復で同空港線の運航を再開する[3]
  • 2014年(平成26年)
    • 3月30日 - 日本航空が東京国際空港線を1便増便し、7往復とする。全日本空輸の5往復と合わせると、東京国際空港線は過去最多の12往復となった。徳島ヴォルティスのJ1昇格や四国霊場開創1200年などで需要の増加が見込まれるため[4]
    • 8月 - 日本航空は季節運航の新千歳線を4年ぶりに再開し、週3往復運航する(2014年8月のみ)[5]
  • 2015年(平成27年)
  • 2016年(平成28年)
    • 7月1日 - 福岡線が日本エアコミューター(JAC)による運航からジェイエア(J-AIR)運航による日本航空(JAL)便へ移管予定[8]

就航路線

国内便

(徳島空港発)就航路線別旅客数/順位[11]
行き先 旅客数 国内線順位
東京国際空港 約91万人 上位27位

廃止された路線

空港内施設

JALチェックインカウンター(1階)
ANAチェックインカウンター(1階)

空港ターミナルビルの外観は全面ガラス張りで1階到着ロビーは3階まで吹抜けになっており、開放感あふれる空間になっている。また、1階到着ロビーから3階出発ロビーへのエスカレーター脇には陶板を使用した日本の著名な伝統芸能の一つである阿波おどりの陶板画が飾られている。さらに、阿波おどりの銅像が空港ターミナルビル正面に建てられており、観光客の記念撮影のスポットになっている。空港ターミナルビル内の照明は3階展望ホールを始めとして、徳島県の地場産業であるLED(発光ダイオード)が随所に使用され、環境にも配慮している。

なお、旧ターミナルビルには2014年1月5日に徳島県警察の運転免許センターが移転している。

フロアガイド

  • 1階 - 航空会社カウンター、到着ロビー、手荷物受取所、総合案内所、コンビニエンスストア、レンタカー案内所、銀行ATM
  • 2階 - 有料待合室、会議室(2階は専用エレベーターを利用するため一般客は利用できない)
  • 3階 - 出発ロビー、搭乗待合室、保安検査場、レストラン、ショップ、カードラウンジ、展望ホール(無料)

店舗

物販
飲食
徳島ラーメンとくしまバーガーなど県内ローカルのメニューのほか、阿波尾鶏阿波牛を使用した和食レストランなど、徳島県のご当地グルメ を扱う店舗もある。
その他

駐車場

24時間営業、年中無休である。収容台数は760台(うち身体障がい者用10台)。

利用料金は、最初の1時間は無料で、以後1時間から3時間までは従量制、それを超えると24時間ごとの料金となる。

事故・重大インシデント

  • 2004年(平成16年)4月3日 - 13時25分頃、米空軍横田基地から岩国基地へ編隊飛行中のF-15戦闘機のうち1機のメーターが燃料不足を示し、2機が緊急着陸する。
  • 2015年(平成27年)4月5日 - 午前11時頃、管制官の指示に従って徳島空港に着陸しようとした羽田発の日本航空455便(ボーイング767-346型機、乗員乗客67人)が着陸寸前で滑走路内にいた車両の存在に気がつき着陸をやり直すトラブルが発生した。この際一度車輪が滑走路に接しており、車との距離はわずか800メートルほどだった。乗員乗客に怪我はなく、その25分後に無事着陸した[14]。管制官は滑走路に車両が入ることを許可したおよそ10分後に旅客機に着陸を許可していたことが判明した[15]

自衛隊基地・分屯地

当飛行場は民間と自衛隊の施設がそれぞれ置かれている(いわゆる「軍民共用」)。自衛隊については以下の基地・分屯地が置かれている。

海上自衛隊徳島航空基地

以下の部隊が所在している。

陸上自衛隊北徳島分屯地

善通寺駐屯地の分屯地として2010年(平成22年)3月26日に開庁。2012年(平成24年)3月26日より徳島駐屯地の分屯地となる[16](施設所在地:徳島県板野郡松茂町住吉字住吉開拓38番)[17]。以下の部隊が駐留する(分屯地管理業務は徳島駐屯地業務隊が担当)。

交通

[19] ※公共交通機関(バス)について、運行本数・所要時間・料金等の詳細は、該当項目または空港・運行会社ウェブサイトなどを参照。

関連項目

  • 徳島ヴォルティス : 徳島県をホームタウンとするプロサッカークラブ。当空港のラウンジ名にも用いられる、チーム名称の「ヴォルティス」(Vortis)とは、イタリア語を意味する「Vortice」(ヴォルティーチェ)をもとにした造語である[20]

脚注

  1. ^ 徳島阿波おどり空港の概要”. 徳島空港利用促進協議会. 2015年9月15日閲覧。
  2. ^ a b "管内空港の利用状況概況集計表(平成26年度速報値)" (PDF) (Press release). 国土交通省大阪航空局.
  3. ^ 羽田 - 徳島、全日空10月31日再開、計画前倒し、1日3便 - 日本経済新聞(2010年3月20日付)
  4. ^ [1] - 徳島新聞(2014年1月23日付)
  5. ^ [2] - 徳島新聞(2014年1月23日付)
  6. ^ [3] - 徳島新聞(2015年8月20日付)
  7. ^ [4] - 毎日新聞(2015年9月1日付)
  8. ^ 「新しい「エンブラエル190」国内線に初就航!」日本航空公式サイト
  9. ^ JALグループ、2014年度 路線便数計画を決定 日本航空(2014年1月22日付)
  10. ^ FAQ どの便でも利用できますか? (ANA CARGO) - ANA
  11. ^ "平成26年度の航空輸送統計の概況について" (PDF) (Press release). 国土交通省総合政策局. 2015-7-3. {{cite press release2}}: |date=の日付が不正です。 (説明)上位50位までを記載
  12. ^ 徳島空港、1階のコンビニ「Yショップ」がセブン-イレブンにリニューアル - FlyTeam(2014年1月10日付)
  13. ^ 施設案内(4・レンタカー案内所) - 徳島空港利用促進協議会(2014年2月10日閲覧) ※記述序列は出典元に準拠。
  14. ^ 作業中の滑走路に旅客機=直前で着陸回避、管制官ミス−徳島空港”. 時事通信社 (2015年4月5日). 2015年4月6日閲覧。
  15. ^ 徳島空港 誤った着陸許可 当時のやり取り調査”. NHK (2015年4月5日). 2015年4月6日閲覧。
  16. ^ “陸自・徳島駐屯地が始動 阿南で編成完結式”. 徳島新聞Web (徳島新聞社). (2012年3月27日). http://www.topics.or.jp/localNews/news/2012/03/2012_133281148456.html 2013年11月18日閲覧。 
  17. ^ 防衛ハンドブック(2012年版)ISBN 978-4750920337
  18. ^ 第14飛行隊 - 陸上自衛隊(防衛省)
  19. ^ 所要時間・距離は外部リンク(徳島空港利用促進協議会)の「交通アクセス」に準拠。(2014年2月10日閲覧)
  20. ^ 徳島ヴォルティス 会社概要”. 徳島ヴォルティス. 2013年6月26日閲覧。

外部リンク