インターコンチネンタルホテルズグループ

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インターコンチネンタルホテルズグループ
InterContinetal Hotels Group PLC
種類 株式会社
市場情報
本社所在地 イギリスの旗 イギリス
バッキンガムシャー、デナム
設立 2003年 (21年前) (2003)
業種 ホテルを中心としたグループ
代表者 Keith Barr(CEO
売上高 43億3700万US$(2018年)[1]
従業員数 35,330人(2018年)[1]
主要部門 IHG・ANA・ホテルズグループジャパンワールドワイド予約センター
外部リンク https://www.ihgplc.com/
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インターコンチネンタルホテル(ベトナム・ハノイ)
インターコンチネンタルホテル(アメリカ合衆国・ボストン)

インターコンチネンタルホテルズグループ: InterContinental Hotels Group PLCLSEIHGNYSEIHG)は、イギリスに本部を置く多国籍ホテルグループである。世界100カ国以上で、インターコンチネンタル、ホリデイ・イン、クラウンプラザなど複数のブランドで5,900軒以上のホテルを運営している[2]。総部屋数が世界最多のホテル運営会社[3]。ほとんどのホテルが独立して所有、運営されている[4]

沿革

グループ名称となっているインターコンチネンタルホテルは、1946年パンアメリカン航空傘下のホテルグループとして設立され、翌年にはブラジルで最初のホテルが開業した[5]そのため、自社の飛行機搭乗員の宿泊先を確保する目的も兼ねたため、主要5大陸全てにホテルを展開した。また、ホテルの経営方式は主にフランチャイズ形式を取っていて、本部で所有・経営しているホテルは少ない。[要出典]

パンアメリカン航空の経営難により、インターコンチネンタルホテルチェーンは、1981年グランドメトロポリタングループ(現ディアジオ)に売却された。その後1988年には、日本のセゾンコーポレーションが2880億円で買収契約を結び西友の子会社とした。

しかし1997年にはセゾングループ全体が経営難に陥り、すでにホリディイン・チェーンを買収していたイギリスのバス・ホテルズに1998年2月に3654億円で売却された。2000年にバス・ホテルズはビール部門を分離しベルギーの大手ビール会社インターブリューに売却し、残ったホテル部門を経営の中心とし社名を「シックス・コンチネンツ」に変更した[6]。2002年に清涼飲料水部門を分離し、社名を「インターコンチネンタルホテルズグループ」に変更した。

2006年にはANAとの合弁でIHG・ANA・ホテルズグループジャパン合同会社を設立した。

2018年3月20日 - リージェントホテルズ&リゾーツの株式51%を取得することに合意したと発表。この合意には、2026年より段階的に残り49%の株式を取得する権利も含まれている[7]

展開しているホテル・ブランド

展開しているホテル・ブランドの一覧。なお、「最高級」・「高級」・「一般」等の格付けは、インターコンチネンタルホテルズグループ内の格付けである。

ラグジュアリー&ライフスタイルコレクション
  • シックスセンシズ・ホテルズ・リゾーツ・スパ
シックスセンシズホテル、エヴァソンリゾート、シックスセンシズスパを展開し、ウェルネスに着目したサービスを特徴とする。1995年にモルディブで設立され、2019年にインターコンチネンタルホテルズグループがペガサス・キャピタル・アドバイザーから3億ドルで取得した。2020年末時点で16のホテルがあり、日本への出店計画がある[2][8]
  • リージェント・ホテルズ&リゾーツ
ロバート・H・バーンズなどにより1970年に創業したホテル。インターコンチネンタルホテルズグループは、2018年にリージェントホテルズ&リゾーツの株式51%を、3900万米ドル(約41億4600万円)で取得し、傘下に加えた。日本への出店計画がある[9]
  • インターコンチネンタル・ホテルズ&リゾーツ(InterContinental Hotels & Resorts)
最高級シティホテル、およびリゾートホテル。
  • キンプトン・ホテルズ&レストランツ
米国のデザイナーズホテルブランド「キンプトン・ホテルズ&レストランツ」を、インターコンチネンタルホテルズグループが2017年に4億3千万ドル(約500億円)で買収。日本には、2020年に初進出。[10][11][12][13]
デザイナーズホテルブランド。アメリカ、ヨーロッパの他、アジア地区にも展開を始めている。
プレミアムコレクション
中国人旅行客をターゲットとしたホテルブランド[14]2012年3月18日に発表された。
高級シティホテル
宿泊客の「健康」を重視したブランドで、2012年2月28日に発表された[15]
エッセンシャルコレクション
北米以外で "Express by Holiday Inn" として知られる低価格ビジネスホテル&モーテル。必ず朝食が付く事が特徴。
一般的なシティホテルとビジネスホテル、およびリゾートホテル。北米大陸ではモーテルも多い。
スイーツコレクション
上記2チェーンは基本的にキャンプ地帯に設置された長期滞在型の施設であり、部屋は基本的にスイート(複数の部屋が用意された部屋の形式)となっている。
  • ホリデイ・イン・クラブ・バケーションズ(Holiday Inn Club Vacations)

世界での展開

日本

かつてはセゾングループ傘下になっていたこともあるほか、複数のホテルがフランチャイズ契約を結んでいた。2006年10月には、日本の航空会社全日本空輸 (ANA) が傘下にあった「全日空ホテルズ」事業を整理し、経営資源を本業へ集中させることを狙いに、ANAとIHGによる合弁事業として「IHG・ANA・ホテルズグループジャパン合同会社」と、その中間持株会社「IHG・ANAホテルズホールディングス株式会社」の設立を発表。全日空ホテルズの運営統括会社であるANAホテルズマネジメントなどを吸収合併させ「IHG・ANA・ホテルズ」が設立された。

これにより全日空ホテルズ所属ホテルは、インターコンチネンタルホテルグループの経営支援を受けることと、全日空ホテルブランドとインターコンチネンタルホテルズブランドの併用に移ることが決まり、まず東京全日空ホテルが「ANAインターコンチネンタルホテル東京」、ストリングスホテル東京が「ストリングスホテル東京インターコンチネンタル」にそれぞれリブランドされた。また、大阪全日空ホテルや金沢全日空ホテルなどは、「ANAクラウンプラザホテル大阪」、「ANAクラウンプラザホテル金沢」などにそれぞれリブランドされた。

2007年にはANAが所有する全日空ホテルの不動産全てをモルガン・スタンレー特定目的会社へ売却。モルガン子会社で新神戸オリエンタルホテルなどアジアで買収したホテルの運営にあたるパノラマ・ホスピタリティ傘下にパノラマ・ホテルズ・ワンを設立させ、モルガン所有となったANA-IHGホテルズの運営を受託させている。

パノラマ・ホテルズ・ワン運営の全日空ホテルズの殆どは「ANAクラウンプラザホテル」にリブランドされたが、当初より別資本経営で全日空ホテルズへ運営委託されている施設は順次ANAホテルグループを脱退している。

インターコンチネンタルホテル

ホテルインディゴ

旧全日空ホテルズ

IHG・ANAの共同ブランド(パートナー)ホテル。

以下のホテルは「IHG・ANAホテルズ」発足後にグループ入りしたホテルである。

過去に営業・提携していたホテル

  • ホテルメトロポリタン池袋
    海外顧客に対してのみクラウンプラザのブランド利用を許諾されていた。英文名称は「Crowne Plaza Hotel Metropolitan-Tokyo」。ワールドホテルズへの加盟に伴い、2009年3月31日限りで脱退。
  • 京王プラザホテル
    1972年から2003年までインターコンチネンタルホテルチェーンに加盟。現在は脱退。海外顧客に対してのみインターコンチネンタルのブランド利用を許諾されていて、英文名称においてのみ「Keio Plaza InterContinental Tokyo」と名乗っていた。
  • ホテルオークラ(東京)
    1964年から1972年までインターコンチネンタルホテルチェーンに加盟。なお、系列のホテルオークラアムステルダムオランダ)も1971年から1982年までインターコンチネンタルに加盟していた。
  • ホリデイ・イン
    かつては横浜、水戸、成田、豊橋、京都、大阪、泉佐野、高知に存在したが、下記の通りホリディ・インとしての営業を終了した。
    • ホリデイ・イン横浜
      1981年9月15日開業、2003年3月31日、フランチャイズ契約終了。2003年4月1日よりローズ ホテル横浜。
    • ホリデイ・イン水戸
      2010年12月31日、フランチャイズ契約終了。2011年1月1日よりプレジデントホテル水戸。
    • ホリデイ・イン東武成田
      2010年12月31日、フランチャイズ契約終了。2011年1月1日より成田東武ホテルエアポート
    • ホリデイ・イン豊橋
      2000年フランチャイズ契約終了。ホテル日航豊橋を経てローンスターグループに売却。現在はロワジールホテル豊橋
    • ホリデイ・イン京都
      2010年12月31日、フランチャイズ契約終了。2011年1月1日よりホテルアバンシェル京都
    • ホリデイ・イン南海大阪
      ホテルリーヴァ南海に改称後、オリックスグループに売却されホテルリーヴァ心斎橋を経て、現在はクロスホテル大阪。
    • ホリデイ・イン関西空港
      ラマダ関西空港を経て、現在はベルビューガーデンホテル関西空港。
    • ホリデイ・イン高知
      2010年1月31日、フランチャイズ契約終了。現在はサザンシティホテル。
  • ホリデイ・イン・エクスプレス
    かつて長野、新神戸に存在したが、2010年末をもって日本から撤退した。
    • ホリデイ・イン エクスプレス長野
      2010年11月30日、フランチャイズ契約終了。2010年12月1日よりチサングランド長野。
    • ホリデイ・イン エクスプレス新神戸
      2010年12月31日、経営会社クラウンエンタープライズとのマネジメント契約終了。2011年1月1日以降、ホテルは閉鎖。

脚注・出典

  1. ^ a b IHG Annual Report and Form 20-F 2018
  2. ^ a b Introducing IHG” (英語). インターコンチネンタルホテルズグループ. 2021年3月11日閲覧。
  3. ^ Joel Lewin. InterContinental Hotels Group suffers China slip 2015
  4. ^ 公式サイト一番下備考欄
  5. ^ インターコンチネンタル ホテルズ&リゾーツ(InterContinental® Hotels & Resorts)概要 2007年11月現在
  6. ^ [1]
  7. ^ IHG、ラグジュアリーホテル事業を強化 リージェントホテルズ&リゾーツの株式51%を取得 インターコンチネンタルホテルズグループ(IHG) 2018年3月20日
  8. ^ プロジェクト別ニュース”. ウェルス・マネジメント. 2021年4月15日閲覧。
  9. ^ “エリザベス女王ら利用、京都の老舗料亭に高級ホテル 英大手が24年中に開業”. 京都新聞. (2021年8月10日). https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/615502 
  10. ^ インターコンチ、米のデザイナーズホテル会社を買収 日本経済新聞 2014年12月16日
  11. ^ 超高級ホテル「キンプトン」、日本上陸へ 日本経済新聞 2016年6月10日
  12. ^ インターコンチネンタルホテルズグループ(IHG) 日本初上陸のラグジュアリー・ブティックホテル・ブランドとなる「キンプトン東京・新宿」を2020年開業 IHG 2018年7月19日
  13. ^ 英インターコンチ、新宿に新ブランドホテル 日本経済新聞 2018年7月19日
  14. ^ IHGグループが、中国に新ブランドのリゾートホテルを開業、世界展開へ - Traicy
  15. ^ ウェルネスにフォーカスしたIHGの新しいホテルブランド「EVEN(tm)ホテルズ(EVEN Hotels)」が誕生 IHG・ANAホテルズ 2012年3月1日
  16. ^ 新たな「橋」も整備予定!? 開発進む新港ふ頭の「横浜ハンマーヘッド」はどうなるはまれぽ.com 2019年3月12日)
  17. ^ 関西初の開業 インターコンチネンタルホテル大阪 - 2013年6月6日 大阪日日新聞
  18. ^ “インターコンチネンタル別府 8月1日にオープン”. 大分合同新聞. (2019年4月18日). オリジナルの2019年4月20日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20190420132501/https://www.oita-press.co.jp/1010000000/2019/04/18/123907600 2019年4月20日閲覧。 

関連項目

外部リンク