エリア88
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『エリア88』(エリアダブルエイト)は、新谷かおるによる漫画、およびそれを原作としたアニメ、ゲーム。
目次 |
[編集] 作品解説
小学館の漫画雑誌「マンガくん」が「少年ビッグコミック」に誌名変更される際の一連の新連載作品のうちの一作であり、あだち充の『みゆき』と並ぶ、当時の看板作品。同誌にて1979年から1986年まで連載され、初版の少年ビッグコミックスでは全23巻、足掛け8年にわたる長期連載となった。
精緻なメカ描写と魅力あるキャラクター、リアリティのある舞台設定、空軍基地エリア88の一癖ある食えない傭兵たちが交わすニヒルでそれでいて哀愁の漂う名セリフに彩られた独特の魅力で広範な支持を受けた戦記漫画の傑作。後発の作品にも多大な影響を与えた。
最終回は巻末の掲載で、異例の「前半モノクロページ、後半カラーページ(2色カラー)」という構成であり、通常のカラーページを掲載する場合とは逆であった。これは作者の強い要望により実現したもので、最終ページの見開きのコマはカラーということも相まって大きな反響を呼んだ。この後半のカラーページという新谷の要望に対し、担当の編集者は「麻雀漫画みたいでイヤだ」といい顔をしなかったという[1]。単行本では再現されなかったものの、のちにメディアファクトリーから発売された「完全版」では、カラーページも完全再現された。 最終回の1ページ丸々使ってのスタッフロールでは、当時『「うる星やつら」』を連載していた高橋留美子から、「私がうる星やつらの最終回でやりたいと思っていたのに、先を越された」といった旨の言葉を言われたという[1]。この最終回の掲載以降、ある程度人気のある漫画作品においてこの手法が使われる場合が見られるようになった。[要出典]
作品が生まれるきっかけは、ある一本のテレビCMから。 ベトナム戦争真っ只中の時期に放送され反響を呼んだナショナルのラジカセのCMに、「異国に出兵中のアメリカ人兵士がラジオから流れる国歌を聴いて涙する」というものがあった。 このCMを見た新谷かおるが「もし日本人が似たような状況で、異国の地で『さくらさくら』を聴いたらどうなるのだろう…」と思ったのが本作が生まれるきっかけであった。 作者によると、巌窟王がベースであり、友に裏切られ、恋人を奪われ、エルバ島に流されたモンテ・クリスト伯は…というくだりをそのまま使ったとのことである [2]。 一部読者からは「エリパチ」なる略称で呼ばれる。
注意:以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。
[編集] あらすじ
大手航空会社である大和航空のパイロット候補生・風間真(かざま しん)は、社長の娘・津雲涼子との結婚も決まり、その将来を嘱望されていた。だが、同期のパイロット候補生で親友・神崎の策略により激しい内戦の続く遠く中東のアスラン王国の傭兵部隊へ送り込まれる。
そこは地獄の一丁目、最前線基地エリア88。除隊するには高額の違約金を払うか、契約満了まで生き延びるかのみ。
真は日本へ生還するのが目的とはいえ、戦闘機乗りとして敵戦闘機の撃墜によって得られる報奨金を稼ぐ傭兵稼業に染まっていく。その長い戦いの中での数々の出会いにより、真はさらに複雑な運命へと導かれることになる…。
元々は88司令であるサキ王子の父親と、叔父の王位争いであったアスラン王国の内戦は、いつしか戦争をコントロールして巨大な利益を生ませる軍需産業群の組織「プロジェクト4」の介入を許してしまう。その黒幕であるイタリアン・マフィアの首領に収まる神崎。プロジェクト4の傀儡となった反政府軍の総攻撃によりアスランの首都は陥落し、エリア88も一転して反抗勢力となってしまう。
その最中、ザク国王の亡命行でフランスに飛び、同時にサキから特別に除隊を許される真。だが、両手を血に染めた身であることから涼子に会えずにいた。そして、平和の中にあっても戦いに身を置いた経験によって満たされぬ日々を過ごしていた真は、つかの間の平和に別れを告げ、自らの意思で再び特殊部隊の傭兵としてアフリカの某国に赴く。しかし、そこでも部隊長の裏切りに遭った真は、アフリカの小国・バンバラの大統領一家と共に逃亡。激闘の果てに辛くも生き延びた真は、結果的に大統領の莫大な資産を相続して大富豪になる。真は遂に日本へ戻り、その莫大な資金を武器に活動を開始。古巣である大和航空をプロジェクト4の手から買い戻すほか、壊滅状態にあったエリア88へ密かに原子力空母を斡旋するなどの援助を行う。
祖国・日本に戻った真は、数奇な運命を経て涼子と再会し、ようやく手に入れた平和な生活に順応しつつあった。しかし、その真の前に神崎が姿を現わし、互いの出生の秘密、ひいては真への憎悪の理由を明かすと共に、自らの手で世界を地獄の業火で焼き尽くす事を宣言する。真は愛する人々を守るため、第二の故郷・アスランとそこで戦う仲間のため、そして神崎との因縁に終止符を打つために、再びエリア88のパイロットとして最終決戦へと向かう。
[編集] 登場人物・キャスト
詳細は「エリア88の登場人物」を参照
[編集] 登場する兵器
エリア88に登場する航空機は、世界各国の実機をモデルとしているが、実際の作中の描写においては、リアリティーよりも漫画(フィクション)としての物語性や娯楽性を優先させた結果、実機とは矛盾した描写も少なからず存在する。このため、作中に登場する描写と実機を同一視すると誤った知識を身に付けてしまう事になるため、注意が必要である。
航空機について、作者によれば1キャラ1機体をコンセプトに、それぞれのキャラクターのイメージにあった機体を選んで搭乗させた、とのことである。[1]
詳細は「エリア88の登場兵器一覧」を参照
[編集] 用語集
[編集] エリア88
アスラン王国空軍の基地を表すコードネームおよび、そこに駐留する外人部隊を指す名称。主人公・風間真をはじめとする本作の主要キャラクターたちが所属する部隊。
詳細は「エリア88 (架空の基地)」を参照
[編集] アスラン王国
本作の舞台となる中東にある小国。地中海に面しており、中部には砂漠が存在する。周辺のアラブ諸国と同様、石油を産出する。国教はイスラム教で王政を敷いており、国王はエリア88指令サキの叔父であるザク・ヴァシュタール。シンは神崎の謀略により、この国の政府軍側の外人部隊に入隊させられ、エリア88で戦闘機のパイロットとして戦うことを余儀なくされた。
代々ヴァシュタール王家により統治され、小国ながらも平和で作物豊かな国であった。しかし前国王が次期国王として次男・ザクを指名し、崩御したことで状況は一変する。ザクと兄・アブダエルは前国王の存命中から意見の対立があり、崩御をもって対立が表面化した。開放政策を唱えていたアブダエルだが逆にザクは一種の鎖国政策を進め、アブダエルは反政府軍を組織し、ザク国王側の政府軍と2派に分かれての内戦状態となった。
両軍で使用している兵器は、政府軍はイスラエル製のクフィールやF-4やF-5、F-15、A-4などを保有し、ギリシャに空軍の訓練基地を保有する等、アメリカを中心とした西側諸国やイスラエルと友好的な関係にあるようだ。それに対し反政府軍側は、ソ連を主とする東側の物が多い。他国軍の直接介入や軍事顧問の派遣はないが、両軍ともに外国人傭兵を投入しており、傭兵を中心に構成されているエリア88はその典型例である。
アスラン王国への日本からの直行便は設定されておらず、テルアビブ経由になる。付近では大和航空の旅客機が同国空軍機とのニアミス及び襲撃される事件も起きている。これは本作の初出時には日本航空による南回り欧州航路が存在していたことを参考にしていると考えられる。
内戦は、反政府軍にプロジェクト4が介入したことで長らく膠着していたパワーバランスが崩れ、反政府軍が首都を制圧するとともにザク国王のフランスへの亡命し、表向きには内戦が終結した。しかし国の実権はプロジェクト4が握り、隣国のブラシア連邦に対する攻撃への反撃を先制攻撃だと主張して開戦口実を得、国境に待機させていた軍隊がブラシアへ電撃的に侵攻し、ブラシアをアスランに併合する。しかしレジスタンスによってブラシアはアスランから解放される。その後アスランはタンドリアへ侵攻し、スエズ運河に到達。しかし、実態が不明の新政府に対して国内で激しい反発が起こっており、正規軍からも部隊単位で離反者が出て、ザク派へ合流していった。政府軍と反政府軍が逆転しての首都攻防戦が起こり、混乱の最中の王宮にてアブダエルとサキは死亡。プロジェクト4の傀儡政府も瓦解し、内戦は終結する。アスランは共和制に移行してザク元国王が首相に就任し、王家はアブダエルの第2子リシャール王子とアブダエルの妻ソリアが継いだ[3]。
[編集] 大和航空
エリア88の世界に登場する架空の航空会社(実は航空測量などを業務とする会社で大和航空が実在する。ただし「だいわこうくう」と読む)。ロゴマークのデザインはかつての日本航空で用いられていた鶴丸がモデル。英語名は「Yamato Air Lines」(略称:YAL)で、これも日本航空(JAL)から取っている。劇中では日本航空(旧塗装)のボーイング747が描かれたコマもあった。物語の序盤においてシンと神崎はまだパイロット候補生でしかなかったが、シンがエリア88へと送り込まれた後、同社はプロジェクト4により買収され、プロジェクト4に影響力を持った神崎は国際線機長から社長へと大出世を果たす。
後にシンは、バンバラ国の大統領から相続した遺産を使って大和航空株を買い集めプロジェクト4から買い戻し、経営権を元々同社のオーナーだった津雲家に返還した。
[編集] MB-14
エリア88の世界に登場する架空の中型双発旅客機(≒エアバス)[4]。製造は米国のマックウェル・インターナショナル社[5]。
操縦しやすいというパイロットの評判と裏腹に、安全性・信頼性が問題視されている。登場人物によれば、
- 材料をケチって、並のエアバスより50トン軽くしてある
- ケチった部分は安全関連のみ
- エンジンの信頼性、耐久性に問題がある(ジェットエンジンは機体本体とは別のメーカー(P&W、GE、RRなど)で製造されることが多いため、この場合は当該エンジンの製造メーカーにも問題があることになるが、作中においてエンジンのメーカーに関する言及がなく、どこのメーカー製か明かされていない)。
というシロモノで、「あれでよくアメリカ連邦航空局(FAA)の耐空証明が取れたものだ」などと揶揄されている。運用する整備員からも部品の耐久性に疑問を持たれていた。案の定、同機を採用した大和航空で墜落事故を起こし、採用を決めた神崎の同社での地位が危うくなる。
OVAでは4発機になっていたが、双発機よりコストが高くなるはずであり、作中の設定と矛盾する描写であるが、原作の連載当時は双発機のエンジンに対する信頼性が不十分でETOPSの制約が大きかったため、ボーイング707、DC-8、コンベア880同様の4発機にしたとみられる。
[編集] プロジェクト4
いわゆる「死の商人」たちが集まり、自らの利潤を追求する為に世界中の戦争を継続的にコントロールしようとした計画およびその組織の名称。その計画の中には兵隊、「戦争で失われる命」をも計画的に量産するというものもあったが、作中では実現していない。計画の立案者は、イタリアのマフィア・ファリーナグループの総帥にして武器商人のジュゼッペ・ファリーナとイギリスの武器商人のバンビーンで、ファリーナがプロジェクト4と命名した。バンビーン曰く「死の商人の閻魔帳」にして「滅亡への計画書」。この計画図はファリーナの死後、スイス・バンク の金庫内から発見され、ファリーナの養子となった神崎により実行された。スポンサーはこの組織に賛同するヨーロッパやアメリカなどの経済団体だが、プロジェクト4の実権を握った神崎を快く思わない者もおり、彼らはアスランの首都陥落で反政府軍に転落したエリア88の所属するザク国王派に支援を行った。
なお「プロジェクト4」という名前の組織は、F1コンストラクターであるマクラーレングループを率いるロン・デニスが創設したレーシングチームの名前を拝借したようである。ロン・デニス率いる新鋭コンストラクターであるP4は、有力スポンサー獲得により得た資金を使う事により、財政難となっていた古参の名門コンストラクターであるマクラーレンを吸収・合併し、現在のマクラーレン・グループの基礎となった。合弁後のマクラーレンF1チームの製作するF1車両の形式名には、必ず冠名として「MP4」が名乗られている。これは「マクラーレン・プロジェクト4」の略称である。
[編集] 戦士の魂
目の療養のあとロンドンにあるマダム・ビンセントの屋敷を訪れたサキが、宝石鑑定家である彼女から譲り受けた宝石で、ネックレスに使用されていた。彼女の弁によれば、インドの宝石商から手に入れたルビーの変種。これを身に着けていれば、どんな激しい戦いの中でも身を守ってくれるという。ヨーロッパからエリア88に帰還したサキからシンに渡される描写があったが、その後の描写は特になかったため、伏線としての意味は不明である。もっとも、このエピソード自体が作者の妻であり同じく漫画家である佐伯かよのの作品「ダイヤモンド・チェイサー」とのクロスオーバーであり、元より大きな意味を持たせていなかった可能性もある。その後、戦士(フェダーイーン)の魂という言葉で、ボッシュがこの言葉を使用している。
[編集] M資金
非常時の国庫金の秘匿名称。しかし本来は「あの戦争」(第2次世界大戦か太平洋戦争を指していると思われる)で旧日本帝国軍軍部が秘密裡に蓄えた軍資金の名称だと説明されていた。使用できるのは内閣総理大臣と海音寺くらいだと言われており、神崎が売り飛ばした日本国内の企業を外資系企業に買収されるのを防ぐため、海音寺がやむなく使用した。買収防衛にあたっては数兆円ではきかない規模の出費だったらしく、日本が非常時にこれだけの金を出せる資金力を諸外国から悪意的に受け取られないよう、また、シンの資金力が大打撃を受けたと見せかける為にシンの資産と見せかけて使用し、プロジェクト4や諸外国の目を欺いた。
現実社会でも「M資金」と呼ばれるものの存在は噂としてよく語られており、もっぱら詐欺のネタとして用いられる事が多い。作中の人物にも「まさか本当にあったとは」と語らせている。
[編集] サキ・ヴァシュタールがもっとも信頼する七人の兵士
ストーリー終盤でエリア88陣営の中核となるパイロットたちを指す。 旧エリア88基地でサキが出会った亡霊から、サキが「もっとも信頼する七人の兵士と共に、彼らに手を引かれてこちらに来る」だろうと予言された。
その七人が誰なのか確信を得ていないサキは、後にミッキーに「もっとも信頼する兵士を六人」挙げさせている(サキはミッキーをそのうちの一人として確信していることを物語る描写である)。このときミッキーは、兵士でないマッコイを除くならとグレッグ・ケン・ウォーレン・セラ・キム・シンを挙げた。この時点でシンはエリア88を除隊していることから、サキはその後に復帰したアッサンが七人目なのかもと考え結論を出しかねていたが、終盤にシンがエリア88に再入隊したのを見て彼こそが7人目と確信した。
また、キムは最後まで生き残った反面、ラウンデルが戦死しているため、キムの代わりにラウンデルが入るのでは、とするもの、ラストシーンの描写から「エリア88で生きたシン」が7人目であるとするもの、そもそも「七人の兵士」の生死については言及されていない事からミッキーの意見で正解とするものなど、ファンの間でも意見が分かれている。
本編内においては、具体的に「七人」が明確に誰を指しているのかを示す直接の描写はない。
[編集] アニメ
[編集] OVA(1985年)
1985年から1986年にかけて、全3話のオリジナルビデオアニメシリーズがスタジオぴえろにて製作され、キングレコードから発売された。「ACT I 裏切りの大空」「ACT II 狼たちの条件」「ACT III 燃える蜃気楼」の全3巻。「ACT I」と「ACT II」は再編集され、1985年に映画版として公開された。その後、テレビ東京でも放映された。
鳥海永行が監督、岡田敏靖が作画監督を務めて、第4回日本アニメ大賞オリジナルビデオソフト最優秀作品賞を受賞している。「ACT I」と「ACT II」の主題歌とエンディングはMIO(現MIQ)が担当し、「ACT III」では北原志真が担当した。
作品の都合上、シンの搭乗機体はF-8クルセイダーとF-5EタイガーII、F-20タイガーシャークの3機のみである。また、何故かチャーリーがF-16を使用しており、原作では最新鋭としてほとんど登場しなかったF/A-18が味方機として数多く登場する。
現在はDVD化されているが、「ACT I」と「ACT II」は再編集で1本にまとめられた映画版のものでしか見ることができない。
[編集] スタッフ
[編集] 主題歌
- 映画版(ACT I・ACT II)
- オープニングテーマ「HOW FAR TO PARADISE」
- 作詞:リンダ・ヘンリック
- 唄:デレク・ジャクソン
- ※ACT Iのオープニングテーマを使用
- 挿入歌「Good-bye. Lonely Blue」
- 作詞:三浦徳子
- 唄:MIO
- エンディングテーマ「悲しみのDESTINY」
- 作詞:水谷啓二
- 唄:MIO
- ※ACT I・ACT IIのエンディングテーマを使用
- ACT III 燃える蜃気楼
- オープニングテーマ「砂漠(すな)のイリュージョン」[6]
- エンディングテーマ「So Long My Love」
- 作詞:山川啓介
- 唄:北原志真
上記5曲は、いずれも新田一郎による作曲・編曲
[編集] TVシリーズ(2004年)
全12話のTVシリーズがテレビ朝日の深夜枠とアニマックスで放映された。テレビ朝日での放映は2004年1月9日~3月26日。2006年にパソコンテレビGyaOでも全話無料配信が数回行われた。 キャラクターデザインは、各キャラクターの印象が原作の絵と異なるものとなっている。戦闘機などのメカニックにCGが使われた。オープニングテーマにバッハの小フーガのアレンジ版が使われ、劇中のBGMの一部にはサイバートランスが使われた。オリジナルキャラクターとして、カメラマンの新庄真(しんじょう まこと。原作の六木剛がモデルと思われる。声:三木眞一郎)と女性パイロットのキトリ(原作のセラがモデルと思われる。声:小林沙苗)が登場。シリーズ全体がエリア88の取材から帰還した新庄の回想という体裁をとっており、新庄は作品の狂言回し的な役割となっている。なお、マッコイ役はOVA版でグエンを演じていた大塚周夫であり、新旧「エリア88」に唯一出演している。
戦闘機のメカ描写についてはロケットブースターが主翼上に設置される、ミサイルが模擬弾を示す青塗装で描かれている、旧式のF-8E(クルセイダー)がレーダーで複数敵機をロックオンする等、スタッフ側の認識不足な面が数多く見られた。また、放送前に朝日新聞日曜版に載った監督の今掛へのインタビュー記事の内容から、原作者の新谷も(演出等で)不満を持っていたと思しき記載があった。
また、放送中にOP部分で裸体の女性が倒れている映像を瞬間的に繰り返し挿入するサブリミナル的な演出をしていたことが某掲示板経由で発覚し、読売新聞(2004年2月25日付夕刊)の記事に掲載された。同時期に他局の番組でも不適切映像使用が発覚した事がマスコミで問題視されたのか、急遽OPを差し替える事態となっている。十数秒間の尺の中に、「死」と「反戦」を意図した内容や「学生の実験映像」的なモノを押し込んだ件について公式な謝罪はなかった。
[編集] スタッフ
- 監督:今掛勇
- シリーズ構成:大野木寛
- 音楽:三宅一徳
- キャラクターデザイン/総作画監督:神志那弘志
- 総作画監督:倉田綾子
- メカニックデザイン:佐藤道明
- 演出協力:高橋良輔
- アニメーション製作:グループ・タック
[編集] 主題歌
- オープニングテーマ
- 「MISSION(FUGA)」
- PRODUCED by NObby uNO
- SOUND PRODUCED by VINCENT DE MOOR
- STRINGS ARRANGEMEN by TATSUKI TAGAYA
- 演奏:angels
[編集] 各話サブタイトル
- 砂漠の翼
- 夕陽の墓標
- 蒼空のファインダー
- 裏切りの空
- 勝気なルージュ
- 孤独の交差点
- スイートソルジャー
- 砂の銃弾
- 音速のタイトロープ
- 運命のコントレール
- 砂の真実
- 風の翼
| テレビ朝日 木曜27:12~42枠 | ||
|---|---|---|
| 前番組 | 番組名 | 次番組 |
|
エリア88
|
||
[編集] 関連商品
[編集] カセット
- エリア88 狼たちのレクイエム
- 1985年12月20日に小学館コミックカセットブックとして発売された。カセットにはサブタイトルの記載はないが、タイトルコールに収録されている。カセットテープを使用しA面が29分56秒、B面が27分54秒の内容で、現在のドラマCDに相当するもの。
- キャストはエリア88の登場人物の項を参照。ナレーションは阪脩が担当し、主人公・風間真の声のみOVAと同じく塩沢兼人が演じている。製作・販売は小学館で、現在は絶版。
[編集] レコード
- エリア88
- 1984年4月21日、キングレコードからアルバムが発売された(スターチャイルドのコミックス・オリジナルアルバム・シリーズ)。音楽は新田一郎が担当。この一枚目のアルバムに「デス・フーガ」という曲が収録されており、2004年版のアニメのOPにもフーガのタイトルがついている事から、一種のオマージュではないかと言われている。
[編集] CD
- CDはキングレコードからイメージアルバムとして2枚、アニメサウンドトラックとして2枚の合計4枚が発売されている。作曲・編曲はいずれも新田一郎。
- コミックス・オリジナル・アルバム エリア88(1993年1月9日発売 / K30X 7079)
- 炎のユニコーン
- 青い蜃気楼
- セイレーンの涙
- メモリー・オブ・ユー
- デス・フーガ
- 傷だらけの獅子 THE WOUNDED LION
- ムーンライト・ララバイ
- 狼達の墓標 FALLEN ANGELS
- ソルジャー・スピリッツ
- Good-luck!!
- 歌:山際祥子(1,8) / 竹中ゆかり(4,10)/ ポール吉田(2,6)
- エリア88 イメージ・アルバム 燃える蜃気楼(1993年1月9日発売 / K32X 7030)
- Thunder Red
- Sky Highway
- 地獄のファイター
- アスランの夕陽
- Back To Sky
- 夜明けをめざして
- ユダの烙印
- Secret Paris
- 永遠の約束
- War Is Hell
- 歌:山際祥子(1,10) / 笹木志伸(3,7)/ 桑江智子(5,9)
- 長編アニメーション エリア88 音楽集(1993年1月9日発売 / K32X 7003)
- MISSION1
- HOW FAR TO PARADISE(#1)
- MISSION2
- LOVER'S HOLIDAY
- MISSION3
- LONG AGO AND SO FAR AWAY
- MISSION4
- Good-bye, Lonely Blue
- MISSION6
- RAZOR'S EDGE
- MISSION8
- MESSIN' WITH THE NEW KIDS
- MISSION9
- HOW FAR TO PARADISE(#2)
- MISSION10
- 悲しみのDestiny
- 歌:デレク・ジャクソン(2,4,12,14) / MIO(6,8,10,16)
- ※LPの音楽集Part1・Part2(FIRE OF THE UNICORN)を1枚にCD化したものであるが、MISSION5・7・11は、容量の関係でカットされている。
- アニメーション・ビデオ エリア88 ACTⅢ 燃える蜃気楼 音楽集(1986年8月21日発売 / K32X 7031)
- 砂漠のイリュージョン
- パンドラの箱
- Let's Fight!
- 再会は遠く
- 昨日よりは明日を…
- タイトロープ
- 太陽に近き者達
- 悲しみのTrigger
- Dog Fight Blues
- 希望の土地
- 反政府軍進撃
- アスファルトの荒野
- 強行突破!
- You're a Lucky Guy
- 故郷は”エリア88"
- アスランの空
- So Long My Love
- 歌:北原志真(1,17)/ 山際祥子(9)
[編集] 模型
- 1982年にタカラから1/100スケールのプラモデルが発売された。1/24のキャラクターフィギュアが付属。
- ラインナップはF-5G(シン)、F-100D(ミッキー)、F-8E(シン)、クフィル(サキ)、F-14A(ミッキー)、AV-8A&GR-3ハリアー(キム)、A-4M(キャンベル)、Yak-36(反政府軍)、MiG-27(キルビック)、A-10(グレッグ)の10種。
- このシリーズのコンセプトは「実存する戦闘機の模型化ではなく『エリア88』の作中で描かれる戦闘機の模型化」である事が、当時タカラが発行していた模型情報誌「デュアルマガジン」掲載の商品開発担当者のインタビューで明らかにされている。事実新谷作画によるデフォルメーションが反映され、全体のシルエットや各部のボリュームなどが実際の機体とは異なる箇所が存在する。塗装及びデカール(マーキング)指定は作品オリジナルのものと現実に使用されていた機体のものが併記されていたが、当時制式採用の行方が不透明だったF-5Gの後者の指定については兵器類に詳しい商品開発担当者が考察の上、米空軍所属のアグレッサー仕様機という形で行われた。
- 1/100という航空機としては一般的ではないスケールを採用した理由として、当時唯一J35Fドラケンをラインナップに入れていたタミヤ社の1/100ミニジェットシリーズに併せた物であるとする説がある
- 1995年から1996年にかけて模型メーカーのハセガワから作品に登場する人物の搭乗する戦闘機のキットが1/72スケールで同社の既存のキットに新規デカールを追加したエリア88シリーズをアクトハセガワブランドで発売した。後に同ブランドで、レジン製フィギュアと同社が日本市場向け代理店となっている香港の模型メーカー、ドラゴンの1/144スケールの戦闘機もしくは同社の1/200の旅客機の模型とセットになったキットが販売されていた。
- 2004年にTVアニメ化のタイアップ商品として、模型メーカーのハセガワの1/48 F-14とF-8にデカールを追加と、特製DVDを組み合わせた抱き合わせキットとアメリカレベルの1/48 F-5を仕様変更したキットが発売された。
- 2005年に「1/144スケール エリア88コレクション」と呼ばれる食玩が発売された。
- 2008年に模型メーカーのPLATZから自社の1/144 F-8のプラスチックモデルキットにカルトグラフ製デカールを組み合わせたTVアニメ版『風間のF-8』のキットと航空機の主要なスケールである1/48、1/72、1/100、1/144で風間真の搭乗した機体に書かれていたパーソナルマークを再現するためのデカールをワンフェス販売専用商品として発売した
[編集] コンピュータゲーム
- エリア88 一角獣の軌跡
- 1995年にファミリーソフトより発売された、3Dポリゴンを使用したフライトシューティングゲーム。PC-9801シリーズ用。
- 基本システムはチェックシックス、地上シーンの描画とアドベンチャーのエンジンはスタークルーザーIIの物を使用した。
- 新谷かおるがデザインしたオリジナル女性キャラクター、「伊集院サクラ」が登場した(ただし端役)。
- エリア88 エトランジェ1995
- 1995年にファミリーソフトより発売された、PC-9801シリーズ用戦術シミュレーションゲーム。前作の「サクラ(ただし設定上は別人)」に加え、さらに新谷かおるが新規デザインした男女3人の新キャラクター「ステラ」「デビッド」「ヒューム」が登場した。
- エリア88
- カプコンが1989年にアーケード版を、1991年にスーパーファミコン版を発売した2D横スクロールシューティングゲーム。プレイヤーはシン、ミッキー、グレッグのいずれかを自キャラとして選択する。
- アーケード版はオーソドックスな面クリア型で、スーパーファミコン版はステージセレクトを行うミッション選択型。ステージ開始前にマッコイ爺さんからアイテム(弾数制限があるミサイルや爆弾、バリアなど。スーパーファミコン版では機体を購入する事も可能)を購入し、サキの命令(ここでミッションの内容が説明される)を受け出撃する。
- レベルアップ式のノーマルショットと、選択可能なアイテムを併用するオーソドックスなシステムで、ミッション達成ごとに報酬が支払われ、それによってアイテムを購入することができる。報酬の残額は最終的なスコアに影響する為、ハイスコアを狙う場合アイテムをできるだけ購入しないプレイが求められる。
- ライフゲージ制で、アーケード版では単純にダメージを受けるとライフが減る。スーパーファミコン版ではダメージを受けるとライフゲージが点滅し、その状態で攻撃を受けると撃墜されるが、そのまま暫く攻撃を受けずにいれば点滅が止まってライフが減るという変則的なシステムだった。
- スーパーファミコン版では、Easy、Normal、Hardと裏技にてGamerの4段階に難易度選択が可能。
- ゲームの進行上各ミッションにボスが必要な為、原作版には登場しない兵器が登場したり(ステルス機、戦艦、空中要塞など)、スーパーファミコン版では機体の乗換えが可能なため、メンバーが搭乗したことが無い戦闘機や架空の戦闘機も設定されていたので、原作のゲーム化というより、名前と設定を流用したシューティングゲームと言うべき物である。
- ゲーム自体は評価が高く、そのシステムはU.S.NAVYへと受け継がれた。
[編集] 似た世界観を持つ作品
- TVゲーム用ソフトエースコンバットシリーズ(ナムコ)、エアフォースデルタシリーズ(コナミ)、サイドワインダーシリーズ(アスミック)等、実在する戦闘機を使用したシューティングゲームには、傭兵部隊が戦果により資金を得て戦闘機を入手する、閉鎖された通路空間での戦闘等、本作と酷似する設定が有る。
- アニメ『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』では、主人公が渓谷に設けられた狭い坑道を飛行して突破するといった、本作で行われたタイトロープ作戦とほとんど同じ話が放送された。なお、前作『機動戦士ガンダムSEED 』と含めて、キラ・ヤマト(大和航空)、アスラン・ザラ(アスラン王国)、フレイ・アルスター(フレイ・地上空母の乗組員)、シン・アスカ(風間真)など主人公クラスのキャラクター名称に関連が指摘される。また、死の商人ロゴスの暗躍によって世界が戦いの連続を強いられているなどプロジェクト4を彷彿とさせる展開も見られた。(ただしこの類の設定は戦争を描くフィクション作品にはありがちである)
- 紅(くれない) PROWLING DEVIL(清水としみつ)、蒼空のグリフォン(清水洋三)、PHANTOM DEAD OR ALIVE(渡辺道明)、いずれも戦闘機を扱う傭兵を描いた漫画。とくに「紅」の主人公は入院している病弱の弟の医療費を稼ぐという設定で、マックを彷彿とさせる上、その弟の名前もキリアムである。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- 八十八夜 新谷かおる公式ホームページ - 同人誌通販、掲示板など。
- TVアニメ公式サイト (avex)
- TVアニメ公式サイト(テレビ朝日)
- TVアニメ 配信サイト(クラビット・アリーナ)
- TVアニメ 配信サイト(DMM)
[編集] 出典・その他
- ^ a b c ガイナックス発売のCD-ROM「新谷かおるアートコレクション」における作者インタビューより。
- ^ 「新谷かおるアートコレクション」でのロングインタビューでの本人のコメントより。 ただし、ダンテス=モンテ・クリスト伯はエルバ島には立ち寄っただけで(それが彼の投獄の口実となるが)、彼が投獄されたのはマルセイユ沖のイフ城砦(シャトー・ディフ)である。
- ^ アスランが共和制になったというのは安田の発言だが、共和制とは君主のいない体制を意味し、厳密には間違いである。ただしリシャールとソリアは王家を継いだというだけで国王に即位したという記述が無い事から、共和制になったという記述が正しいかもしれないという指摘もあるが、その場合は首相になったザクの上位に国家元首が別に存在するはずである
- ^ この作品でいうエアバスとは、都市間において安価に旅客輸送を行うことを目的とした航空機のこと。これを社名にしたのが欧州の航空機製造会社であるエアバス社で、今日ではこちらを意味することの方が多い。
- ^ ロックウェル・インターナショナル社から取った名前と思われるが、それは全く無関係で、モデルと思わしき描写もない。
- ^ ACT IIIオープニングのクレジット表記では「砂漠(すな)のイリュージン」となっている。
| 小学館漫画賞少年部門 |
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