ルビー

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ルビー

ルビー: Ruby英語発音: [ruːbɪ]ルービィ)、紅玉)は、コランダム(鋼玉)の変種である。ダイヤモンドに次ぐ硬度の赤色が特徴的な宝石である。

天然ルビーは産地がアジアに偏っていて欧米では採れないうえに、産地においても宝石にできる美しい石が採れる場所は極めて限定されており、3カラットを超える大きな石は産出量も少ない。それゆえかつては非常に貴重視され、ダイヤモンドの研磨法が発見されるまでは全宝石中で最も、それ以降、火炎溶融法による人工合成がされるまではダイヤモンドに次ぐ宝石として扱われた。7月誕生石。石言葉は「熱情・情熱・純愛・仁愛・勇気・仁徳」など。

語源はラテン語で「」を意味する「ルベウス」 (rubeus) に由来する。

産出地[編集]

ルビーの原石

ミャンマースリランカタイ王国カンボジアタンザニアマダガスカルなどが原産地である。なかでもミャンマーでは「ピジョン・ブラッド」(ハトの血)と呼ばれる最高級のルビーが得られる。成分中にルチルの針状結晶が混ざることによって反射光が星状に見えるものは「スタールビー」と呼ばれ、珍重されている(スター効果、スターサファイアもある)。

色彩的には赤から外れるが、インド産の透明感のない小豆色のサファイアにスター効果の現れるものがあり「インドスタールビー」と呼ばれる。

ほとんどのルビーは玄武岩変成岩などの岩石中に存在する。長い年月の間にルビーを含んだ岩石が崩れ、川に流されたものが砂利と一緒に堆積していることが多い。

性質・特徴[編集]

コランダムの中で赤色を示すものをルビーと呼び、透明なものから不透明なものまで存在する。当然、透明感が高く、インクルージョン不純物やキズなど)の少ない物が高価である。

コランダムは不純物(金属イオン)の違いで色が変わる。不純物としてクロムが1%混入すると濃い赤色のルビーになる。チタンが混入すると青色のサファイアとなり、また、クロムが0.1%しか混ざっていない薄い赤色のものを「ピンクサファイア」と呼ぶ(ルビーの発色機構は色素を参照)。クロムが5%を超えると、エメリーという灰色の工業用研磨剤になり、価値は大幅に落ちる。

下の写真のように、ルビーは赤色成分を一切含まない緑色光源下においても赤く光ることができる(レーザーは完全な単色光である)。これは、ルビー中に0.1%含まれるCr3+が紫および黄緑色光を吸収し、そのエネルギーを赤色発光として再度放出する性質による[1]

用途・加工法[編集]

腕時計の中の石(ルビー)

高い硬度と抗切削性(磨耗しにくい性質)を有し、さらに静摩擦も小さいことから、レコード針や、トラックボールのボール受け、腕時計といった小型精密機械の軸受などに利用される(高コストのため主に高級機での採用)。

また、かつては合成ルビーが固体レーザー素子として用いられた(ルビーレーザー)。

歴史[編集]

古代[編集]

ルビーの古代歴史は青銅器時代に遡る。古代ギリシアでは「アンスラックス」(古代ギリシア語: ἄνθραξ、「石炭」の意)、ローマでは「カルブンクルス」(ラテン語: carbunculus)と呼ばれていた。また、インドでも古くからルビーがあったようで、ヒンズー教の聖典「リグ・ヴェーダ」に名前が出ている。

中世[編集]

ルビーという名前が使用されだしたのは中世からである。しかしマルボドゥスの「宝石誌」ではダイヤモンドやエメラルド・サファイアなどに比べて記述が少ない。アラビアペルシアでは、ルビーに病気を治す力があると信じられていた。インドでもルビー粉が秘薬として用いられたことがある。

近代[編集]

ヨーロッパ史上最大のルビーとされるのは、1777年サンクトペテルブルクを訪れたスウェーデングスタフ・アドルフがロシアのエカチェリーナ女帝に贈ったルビーで、小型の鶏卵程度の大きさで、完全に透明だった。この石はロシア革命以前は皇帝の冠に飾られていたが、革命以降の行方はわかっていない。

ルビーとサファイアが同じ成分であることが分かったのは1783年で、ロメ・ド・リールというフランス人による。

1902年、フランスのオーギュスト・ヴェルヌイユにより、商業用の宝石としては初めて人工合成法が開発・発表された(ベルヌーイ法)。

脚注[編集]

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参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]