アイテム課金

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

アイテム課金(アイテムかきん)とは、主にオンラインゲームブラウザゲーム携帯電話ゲームなどで導入されている、ユーザーにゲーム内で利用できるアイテムを販売する課金制度である。

アイテム課金という名称は、アイテム課金ゲームの大半は基本料金は無料で、ゲーム内アイテム購入代金だけ払うというシステムによるものである。

目次

概要 [編集]

アイテム課金は、2001年に韓国において、急激に増えるユーザーの離脱を防ぐために始まったのが最初である。当初はカジュアルゲームと呼ばれる、経済力の低い学生が対象のゲームにおいて採用された。それらが成功をするのを見たMMORPGをサービスする企業も、自社のコンテンツを月定額制からアイテム課金制へと変えた[1]

基本的にリアルマネー(現金電子マネー)、またはプリペイドカードなどでゲームで使用できる仮想通貨であるポイントを購入する。そしてポイントを使用してアイテムあるいは後述するアイテムくじを購入する。

販売されるアイテムは、ゲーム内の狩りやクエストで入手できるものより性能が高いアイテム、ゲーム内では入手の困難(もしくは不可能)なレアアイテム、キャラクターの服装や髪型など見た目を変えるアバター関連アイテム(ファッションアイテム)、経験値獲得効率アップ、コンティニュー、ブラウザゲームやソーシャルゲームにおける待ち時間短縮をはじめとした利便性を向上させるアイテムなどがある。アイテムに利用期間(使用開始日から1週間・1ヶ月など)が設定されているケースや、アイテムの販売期間が限定されているもの、さらには販売終了後に再発売を行わないことをうたって希少感を高めているケースもある。

アイテム課金ゲームの多くは基本料金が無料だが、定額課金制とアイテム課金による従量制度の両方を組みあわせたハイブリッド課金と呼ばれる形態のゲームも存在する。

さらに、スマートフォンやタブレット端末向けに作られたアプリにおいて、ユーザーに追加で有料コンテンツを購入させることが出来るような仕組み(アプリ内課金)が開発者に公開され、個人でもアイテム課金方式のゲームを作ることが出来るようになった[2][3]

スタミナ [編集]

基本料金無料のゲームに多く見られるのが「スタミナ」という概念で、ゲーム内での行動には「スタミナ」の消費が必要となる。「スタミナ」はゲーム内のクリア報酬のほか時間経過と共に回復していくが、連続プレイにより消費が自然回復に追いつかなくなって来た(待ち時間が煩わしくなってきた)場合、課金アイテムを使用することで「スタミナ」を回復できる[4]

問題点 [編集]

基本料金無料の宣伝の問題 [編集]

無料でプレイできる事を強調する宣伝をしながら、実際はある程度以上ゲームを進めるためには有料アイテムの購入や有料サービスの利用が必須になるようなゲームがあり、消費者庁はこれを景品表示法上の問題点として指摘している[5]

また、未成年が「無料」に気を引かれて有料のアイテムやコンテンツの存在を自覚せずプレイした結果、数万円の料金が請求されたり、無断で親のカードを利用するトラブルも報告されている[6]

アイテムくじ [編集]

アイテム課金を採用しているゲームの中には、ゲーム内アイテムやアバターを商品とした景品くじ(通称:ガチャが販売されているものがあり、ガチャ課金と呼ばれる。

くじの価格は基本的にゲームで異なるが、100円から1000円(例:グラナド・エスパダ)まで幅広い。

このくじには、数多くの景品が用意されている。その中にはくじでしか入手ができない強力なレアアイテムや、他プレーヤーとの差別化を目的としたファッションアイテムが目玉景品として入る。目玉景品の当たる確率は運営会社のさじ加減次第といえ、レアアイテムは出現率が低く抑えられていることが多い。ガチャ課金については法的には問題が無く自ら管理すべきなのが現状である[7]。レアアイテムの確率が低く設定されている女神転生IMAGINEでは10万円を投じても欲しいアイテムが出なかったプレイヤーが、運営会社を提訴した[8][9]

景品くじでしか購入できないアイテムを、特定の組み合わせで揃えると別のレアアイテムを獲得できる「コンプリートガチャ」(通称:コンプガチャ)と呼ばれるシステムもあった。消費者庁が「コンプリートガチャ」は違法な「カード合わせ[10]」に該当すると示した[11]後、各社はコンプリートガチャを終了した。

リアルマネートレーディングにまつわる問題 [編集]

有料アイテムをキャラクター同士で取引できる場合、間接的に現実世界の財産とゲーム内財産を相互に交換が可能であり、リアルマネートレーディング(RMT)行為の原因になる[12]。RMTにアイテムくじによるガチャ課金という射幸心を煽るシステムが加わると、ゲーム上でレアアイテムに対する希少価値が高くなり、ギャンブル性が増す[12]

脚注 [編集]

[ヘルプ]
  1. ^ 【韓国】オンラインゲームの部分有料・アイテム課金モデル、8年の歴史とこれから - japan.internet.com、2009年12月3日
  2. ^ Androidでアプリ内課金を始めるための基礎知識(1/3) - @IT 2011年4月28日
  3. ^ In-App Purchaseプログラミングガイド - Apple Developer
  4. ^ 『パズル&ドラゴンズ』初心者はこれだけ覚えておけばいい基本情報まとめ”. ファミ通.com. エンターブレイン (2012年5月16日). 2013年5月4日閲覧。
  5. ^ 「インターネット消費者取引に係る広告表示に関する景品表示法上の問題点及び留意事項」の公表について 消費者庁ホームページ 平成23年10月28日
  6. ^ コンプガチャ、規制後も子供の高額課金トラブル減らず 未成年の半数超は中学生以下 産経新聞 2013年1月5日
  7. ^ 読売新聞社モニ太のデジタル辞典
  8. ^ 『女神転生』でユーザーがメーカーを訴訟! トレビアンニュース 2007年9月12日
  9. ^ 「くじ1000回「当たらん」と提訴」- 朝日新聞2007年6月10日号 東京14版 38面
  10. ^ 懸賞による景品類の提供に関する事項の制限(昭和52年3月 1日公正取引委員会告示第3号)では「二以上の種類の文字、絵、符号等を表示した符票のうち、異なる種類の符票の特定の組合せを提示させる方法を用いた懸賞による景品類の提供はしてはならない」としている。
  11. ^ インターネット上の取引と「カード合わせ」に関するQ&A 2013年1月9日 消費者庁 表示対策課
  12. ^ a b 薄まるギャンブル性 競売サイト自粛なら効果 日本経済新聞 2012年5月18日

関連項目 [編集]

外部リンク [編集]