てんびん座

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てんびん座
Libra
Libra
属格 Librae
略符 Lib
発音 [ˈliːbrə]、属格:/ˈlaɪbriː/
象徴 the Scale
概略位置:赤経 15
概略位置:赤緯 −15
正中 6月20日21時
広さ 538平方度[1]29位
バイエル符号/
フラムスティード番号
を持つ恒星数
46
3.0等より明るい恒星数 2
最輝星 Zubeneschamali (β Lib)(2.6
メシエ天体 0
確定流星群 May Librids
隣接する星座 へび座
おとめ座
うみへび座
おおかみ座
さそり座
へびつかい座
観測可能地域は+65°と−90°の間
21:00(午後9:00)に最も良く見えるのは6月の間
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てんびん座(天秤座、Libra)は、黄道十二星座の1つ。トレミーの48星座の1つでもある。

てんびん座はあまり目立たない星座である。西はおとめ座と、東はさそり座と接する。2等星以上の明るい星は無い。

主な天体

恒星

てんびん座で明るい星々は長方形を形作る。

  • α星:ズベン・エル・ゲヌビ(Zubenelgenubi):「南の爪」を意味する。この星は光学二重星で、空気が澄んでいれば肉眼で見わけられる。
  • β星:ズベン・エス・カマリ(Zubeneschamali)は、てんびん座で最も明るい恒星。「北の爪」を意味する。実際は青白色だが、緑色に輝いて見える星として一般に知られている。
  • γ星:ズベン・エル・ハクラビ(Zubenelakrab)は、「さそり座の爪」を意味する。
  • σ星:ブラキウム(Brachium)は、Lb型の脈動変光星(但し変光範囲が非常に小さいので眼視観測では変光はわからない)。

α星、β星はてんびん棒の部分で、γ星とσ星はてんびんの皿にあたる。

星には、さそり座由来の名がついている。これはかつて、この星座がさそり座のはさみの部分であった事に起因する。

主な恒星(てんびん座)
星名 固有名 概略位置 実視等級 スペクトル型 距離
赤経 赤緯
α Lib ズベン・エル・ゲヌビ 14h50m53s -16°02′31″
β Lib ズベン・エス・カマリ 15h17m00s -09°22′59″

由来と歴史

元々はさそり座のはさみの部分であったとも考えられている。後に星座として独立した。このため、黄道十二星座の中では最も新しいものと考えられている。

黄道十二星座の1つなので、元々はメソポタミア文明に由来を持つ可能性が高い。

神話

ギリシア神話では、正義と天文の女神アストライアーの所有物で、正義を計る天秤だとされる。かつては秋分点がこの星座にあったので、時を計る天秤だったという説もある。なお隣の星座であるおとめ座はアストライアーをかたどったものとする説がある。

  1. ^ 星座名・星座略符一覧(面積順)”. 国立天文台(NAOJ). 2023年1月1日閲覧。