JR東日本E491系電車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。BIT0865 (会話 | 投稿記録) による 2022年3月18日 (金) 16:34個人設定で未設定ならUTC)時点の版であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

JR東日本E491系電車
E491系電車(2021年10月)
基本情報
製造所 日立製作所
近畿車輛
主要諸元
編成 3両編成 (2M1T)
軌間 1,067 mm
最高速度 110 km/h
車両定員 非営業車両(事業用
車両重量 45.4 t(Mzc車)
46.7 t(Mz車)
43.2 t(Tzc車)
全長 20,000 mm
全幅 2,900 mm
全高 4,051 mm
制御方式 IGBT素子VVVFインバータ制御
制御装置 日立製作所製 CI8D形
制動装置 回生発電ブレンディングブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ抑速ブレーキ、耐雪ブレーキ、直通予備ブレーキ
保安装置 ATS-Ps, ATS-P, D-ATC, ATC-10, ATACS
テンプレートを表示
East i-Eのロゴ

E491系電車(E491けいでんしゃ)とは、東日本旅客鉄道(JR東日本)の交直流両用事業用電車East i-E(イーストアイ・ダッシュイー)の愛称を持つ。

概要

老朽化した193系443系及びマヤ34形の置き換えとして、2002年(平成14年)に日立製作所近畿車輛で製造された[1]。3両編成1本(3両)が勝田車両センターに配置されている。

主に電化路線の軌道架線信号の検測で運用されている。既に標準軌改軌された奥羽本線福島 - 新庄間(山形新幹線・通称山形線区間[注 1])・奥羽本線大曲 - 秋田[注 2]田沢湖線秋田新幹線区間)・電化区間の飛地である仙石線[注 3]など特殊な条件でない限り、狭軌電化区間であれば交直流問わずどこでも運転・検測が可能である。

クヤE490とモヤE490の間に建築限界測定車マヤ50 5001(旧スヤ50 5001)を連結して4両で走ることも可能。

またJR東日本の各電化路線以外に、JR東日本と直通運転を行っている伊豆急行青い森鉄道IGRいわて銀河鉄道仙台空港鉄道阿武隈急行富士急行北越急行しなの鉄道えちごトキめき鉄道あいの風とやま鉄道の一部)・東京臨海高速鉄道でも検測を行うことがある。

East i-Dの脱線事故の影響により、2017年8月18日から翌19日に掛けて、本来はEast i-Dで行う奥羽本線秋田 - 青森間での代走での検測が行われたこともある[2]

車両形式および検測内容

クモヤE491-1(Mzc・製造:日立製作所)
信号・通信関係
  • 地上信号機器・通信機器の測定装置を有するほか、測定用の下枠交差式PS96A形パンタグラフを備える。また検測等必要に応じて1台車の主電動機カットを行うことができる。
モヤE490-1(Mz・製造:近畿車輛)
電力関係
  • 架線測定用の装置を有する。パンタグラフは集電用のシングルアーム式PS32A形を2基備え、編成の進行方向に応じて使い分ける。
クヤE490-1(Tzc・製造:日立製作所)
軌道関係
  • 軌道状態測定用の装置を有するほか、測定用の下枠交差式PS96A形パンタグラフを備える。

諸元

ブレーキ

付随車(本系列の場合はTzc)遅れ込め制御が可能な回生発電ブレンディングブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ装置を有するほか、抑速、直通予備、耐雪の各ブレーキを装備している。

故障時は他の自動ブレーキ車・電気指令式車と非常ブレーキの読替が可能なように救援ブレーキ装置を有する。

台車

ボルスタレス式の空気ばね台車で、動台車は2軸駆動のDT68(Mzc車 前側)・DT68A(Mzc車 後側)・DT65(Mz車)、従台車はTR253(Tzc車 前側)・TR253A(Tzc車 後側)となっている。軸距は2,100 mm。

その他

参考文献

  • 「在来線新型検測車E491系」

脚注

注釈

  1. ^ 仙山線が乗り入れる山形 - 羽前千歳間の狭軌部分は運転・検測が可能。
  2. ^ 普通列車が運行される狭軌部分の運転・計測は可能
  3. ^ 仙石東北ライン接続線や石巻線のレールが直結しているがいずれも非電化路線のため、電化路線としては完全に孤立している。自走での入線が不可能なため、非電化区間用のEast i-Dが運転・検測を担当。

出典

  1. ^ 『RAIL FAN』第49巻第5号、鉄道友の会、2002年5月1日、19頁。 
  2. ^ 「East i-E」が奥羽本線を検測”. railf.jp(鉄道ニュース). 交友社 (2017年8月23日). 2017年9月7日閲覧。

関連項目