東京モノレール羽田線

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東京モノレール羽田線
1000形(モノレール浜松町-天王洲アイル間 2006年8月)
路線総延長 17.8 km
電圧 750 V (直流)
最高速度 80 km/h
芝浦アイランド付近
天王洲アイル駅
車両内部の様子
整備場駅付近

東京モノレール羽田線(とうきょうモノレールはねだせん)は、東京都港区モノレール浜松町駅から大田区羽田空港第2ビル駅までを結ぶ東京モノレールが運営するモノレール路線である。

路線名は、東京モノレールの「羽田線」ではなく、東京モノレールの「東京モノレール羽田線」である。

目次

[編集] 概要

東京都心の山手線に接続する浜松町から東京国際空港(羽田空港)へのアクセス路線として、モノレール浜松町 - 羽田空港第2ビル間を普通列車は約23分、空港直行列車である「空港快速」は約18分で結んでいる。

1964年東京オリンピックの開催で、日本国内外からの東京国際空港(羽田空港)利用客の輸送を目的として名古屋鉄道(名鉄)、日立製作所などが出資した運営会社、大和観光によって建設され、10月10日のオリンピック開会式前の9月17日に開業した。

跨座式モノレールで、ほとんどの部分が高架線だが、羽田空港旅客ターミナル移転に伴う路線の移設・延長に伴い、天空橋駅付近と新整備場 - 羽田空港第2ビル間は地下線となっている。なお地下線建設の際、構造上トンネルの断面積が大きくなるなどの理由で建設費が嵩んでいる。

車両は開業以来、日立製作所製造のものを使用している。かつては置換のペースが新造後13年程度と早かったが、京浜急行電鉄との競合状態となってから車両への投資は抑制気味である。

運河の上に建設されているため、橋脚にボート等の船舶を繋留されてしまう場合があり、「船舶を係留しないこと」との注意書きがある。また道路橋等の上を走行する場合、橋脚あるいは跨線に「油が落ちることがあります」との注意書きがある。

[編集] 路線データ

2008年5月5日現在。

  • 路線距離(営業キロ):17.8km
  • 方式:跨座式(日立アルウェーグ式)6両編成
  • 駅数:10駅(起終点駅含む)
  • 複線区間:全線(ただし、モノレール浜松町駅構内は単線)
  • 電化方式:直流750V
  • 閉塞方式:車内信号閉塞式(CS-ATC)
  • 最高速度:80km/h
  • 表定速度:普通45.3km/h・区間快速51.9km/h・空港快速57.7km/h
  • 運転本数:平日506本(内快速155本)・土休日466本(内快速182本)
  • 輸送力:
    • ピーク(1時間片道):平日10,512人
    • 終日:平日295,504人 土休日272,144人

[編集] 歴史

当初は新橋駅を起点として計画されており、大和観光から改称した東京モノレールの前身、日本高架電鉄は1961年12月26日に羽田 - 新橋間の免許を取得しているが、用地確保の目処が立たず、やむなく浜松町駅をターミナルとしている[1]。建設区間の短縮に伴い浜松町 - 新橋間は1966年1月31日に失効させている[2]

また、東京オリンピックに間に合わせるため用地買収の要らない運河の上に建設され、終夜の突貫工事が行われたため多大な工費がかかり、その後の経営の足かせとなった。

1964年の開業当初は途中駅が全くなかったため空港利用客以外の乗客がいなかった。また、国鉄の初乗りが20円、タクシーの初乗りが100円、週刊誌が50円だった当時にあって、運賃は片道250円・往復450円と高額だった。まだ飛行機利用や海外旅行が一般的でなかったこともあり、乗車率は20%台に留まった。

そこで、1966年には40%という思い切った運賃の引き下げを行ったほか、乗客誘致策として空港見学客のための特別割引券を発行した。また、大井競馬場や当時存在した大井オートレース場へのアクセスのための「大井競馬場前駅」、空港関係者のために「整備場駅」と新駅を次々と設けたが乗客は充分には増えず、名古屋鉄道は早々に資本を引き上げて撤退、日立製作所は車両製造費など回収できず、会社倒産の危機にさらされたこともあった。

抜本的な支援策として日立グループが新たに出資、1967年に東京モノレールに日立運輸・西部日立運輸の2社が合併して「日立運輸東京モノレール株式会社」と社名を改め会社再建にあたった。

その後、国際・国内空路の拡大とともに空港利用客は増加、首都高速道路の渋滞で路線バスやタクシーよりも速いとのイメージの定着から乗客は徐々に伸びていき、1970年代中頃には羽田空港へのアクセス路線として定着していった。経営も持ち直してきたこともあり、1981年には日立運輸100%出資で社名を「東京モノレール株式会社」とし、のちにグループ内の日立物流へと経営が受け継がれた。

1998年、それまで空港の外れの位置までで直接空港内には乗り入れておらず、アクセス路線としてはほとんど機能していなかった京浜急行電鉄空港線が空港内に乗り入れてきた。さらに、京成電鉄東京都交通局等の5社局(当時)が相互乗り入れすることよって羽田空港と千葉県方面を結び、羽田 - 成田空港駅間の直通連絡特急の運転も開始した。そのため、浜松町でJR線と接続しているとはいえ広域で見た場合のネットワークにやや劣ることもあり、開通以降長らく続いてきた「羽田空港への唯一の軌道系公共交通機関」から一転、激しい競争にさらされた。

羽田発着の航空機の増加への対応や、京浜急行電鉄等との競争のためには増発が必要になったが、ネックになったのは単線ホームの浜松町駅で、改築が急務となった。東京モノレールや親会社の日立製作所グループは大規模な投資が必要なため躊躇していたが、かねてから羽田空港アクセスに参入する意向を持っていた東日本旅客鉄道(JR東日本)と思惑が一致し、運営会社の日立物流は2001年、株式の70%を譲渡し、東京モノレールの経営権をJR東日本に移譲した。また、日立製作所は、モノレールの生産・販売・サービス等旅客事業を発展させるため、株式の30%を取得している。

2002年に東京モノレールを子会社にしたJR東日本では次々と改善策を行った。まず、浜松町駅のJRコンコースから直接乗り換えができる(逆は不可)新改札口「モノレール口」を設置し、京浜東北線快速列車を浜松町駅に停車するようにした。またSuicaを導入(パスネットは非加盟)し、東京モノレールはオレンジ色のモノレールSuicaを発行、運用開始し、すべての駅でSuicaを使用可能にした。さらに「特別企画乗車券で羽田空港駅から山手線内各駅への格安切符を発売」「ホリデー・パスを260円値上げし、りんかい線と共に乗車できるよう変更」などの策を行った。

同年には2003年度から予定していたワンマン運転を前倒しで開始し、2004年8月8日からは終日にわたって快速運転を開始した。2004年12月1日には東京国際空港(羽田空港)第2旅客ターミナルの供用開始に伴い、羽田空港駅 - 羽田空港第2ビル駅が延伸開業し、同時に羽田空港駅が羽田空港第1ビル駅に改称された。

2007年3月18日には昭和島駅の待避線が完成して追い越し運転が可能となり、さらに空港アクセスの競争力強化が図られた。このダイヤ改正では「快速」を廃止して新たに「空港快速」と「区間快速」を運転開始し、速達性でも京急に対抗している。新しくできた2つの快速の英語表記は日本語表記の直訳ではなく、「空港快速」をHANEDA EXPRESS、「区間快速」をRAPIDとしている。

[編集] 年表

[編集] 今後の予定

羽田空港国際線ビル駅の工事現場
国際線ターミナルビル駅
東京国際空港は2010年秋を予定して、国際線の定期乗り入れを開始する。これに合わせて空港南側の環状八号線沿いに建設される新国際線ターミナルビルに「国際線ターミナルビル駅(仮称)」が設置される。駅新設に伴って天空橋 - 新整備場間の軌道の一部が新ターミナル敷地内へ移設される。
中央の空き地が新駅建設計画もあった旧新幹線線路跡
浜松町駅拡張
都心のターミナルである浜松町駅の整備が、2009年6月に東京モノレールから国土交通省に報告された。開業から45年間そのままだった軌道1本(単線)構造の駅施設をホーム2面・軌道2本(複線)に改良するというもの。概算事業費は約260億円で、地元協議から設計を経て工事が終了するまで約6年半と見込んでいる。新幹線線路移設で開いた隣接地へ移転させる構想もあったが、現在の駅を場所はそのまま、2面2線化の実現を図る方針に決定した。予定地だった敷地は2009年7月現在アスファルト舗装され、JR東日本関係車両及び一般車両の有料駐車場になっている。
新橋延伸
親会社のJR東日本が2002年1月、長期計画として東京モノレールを浜松町(新駅)より新橋に延長する計画を発表、日本経済新聞に掲載された。路線の用地取得問題に関してはJR線上空を使用することで目処がついている。ただし新橋駅の設置場所や、途中駅を設けるかについては明らかにされていない。駅用地はゆりかもめ新橋駅付近などが候補に挙がっている。また新橋への延長工事の着工は羽田空港側の国際線ターミナルビル駅と浜松町駅移設の工事が完了してからの建設になる予定である[3]
その他
港区の出した「田町駅東口北地区街づくりビジョン」に対し、近隣住民から田町駅付近への新駅設置の要望が出ている。

[編集] 経路図

[編集] 駅一覧

当路線の駅のホームには、プラットホーム番号が振られておらず、乗り場案内も「羽田空港方面」「浜松町方面」としか書かれていない。ただし昭和島駅にはホーム番号が振られており、1・2番線が羽田空港方面、3・4番線が浜松町方面となっている。

  • 全駅東京都に所在。
  • ●:停車、|:通過。普通列車は省略(各駅に停車)。
駅名 駅間営業キロ 通算営業キロ 区間快速 空港快速 接続路線・備考 所在地
モノレール浜松町駅 - 0.0 東日本旅客鉄道山手線京浜東北線
都営地下鉄○浅草線大門駅:A-09)・○大江戸線(大門駅:E-20)
港区
天王洲アイル駅 4.0 4.0 東京臨海高速鉄道りんかい線 品川区
大井競馬場前駅 3.1 7.1  
流通センター駅 1.6 8.7   大田区
昭和島駅 1.2 9.9  
整備場駅 1.9 11.8  
天空橋駅 0.8 12.6 京浜急行電鉄空港線
国際線ターミナルビル駅
(仮称)
        2009年12月頃開業予定
京浜急行電鉄:空港線
新整備場駅 3.5 16.1  
羽田空港第1ビル駅 0.8 16.9 京浜急行電鉄:空港線(羽田空港駅
羽田空港第2ビル駅 0.9 17.8

[編集] 脚注

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  1. ^ 参議院会議録情報 第041回国会 オリンピック東京大会準備促進特別委員会 第5号 1962年8月31日
  2. ^ 森口誠之『鉄道廃線跡を歩く 私鉄編』JTB、2001年 p.186)
  3. ^ 出典:日本経済新聞 2002年1月

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

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