江東モノレール

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江東モノレール(こうとうモノレール)は、1970年度に東京都首都整備局の「モノレールに関する調査研究会」が、東京都区部に建設を検討したモノレール路線。

一周約18kmのルートを環状運転する構想だった。

路線データ[編集]

  • 路線距離:17.9km
  • 方式:日本跨座式。
  • 複線区間:全線
  • 駅数:20

年表[編集]

  • 1966年12月、東京都交通局が財政再建のための基本方針15項目で、都電都営トロリーバス全廃に言及。
  • 1967年7月20日、東京都交通局事業財政再建計画が都議会で承認される。都電・都営トロリーバスの全廃決定。代替交通機関として、地下鉄・バスのほかにモノレールも検討するとした[1]
  • 1969年9月、東京都が首都整備局に「モノレールに関する調査研究会」を設置[2]
  • 1970年4月、「モノレールに関する調査研究会」が江東モノレールの調査開始[3]
  • 1971年3月、東京都が江東モノレールの計画概要を公表[4]
  • 1974年4月、「モノレールに関する調査研究会」が美濃部東京都知事に最終報告を行う[5]。「モノレール開発計画報告書」及び「モノレール調査報告書」を提出。

駅一覧[編集]

全駅東京都区部に所在。

駅名 駅間キロ 累計キロ 相当する都電 備考 所在地
路線系統 停留場名
亀戸駅 - 0.0 25・29・38系統

(1972年11月廃止)

亀戸駅前 江東区
亀戸公園駅 0.9 0.9 25系統

(1972年11月廃止)

亀戸七丁目
大島駅 0.7 1.6 新宿線大島駅付近
北砂駅 0.9 2.5
南砂五丁目駅 0.8 3.3 29系統

(1972年11月廃止)

南砂町六丁目
南砂町駅 1.0 4.3 東西線南砂町駅付近
新砂駅 1.5 5.8
夢ノ島駅 1.1 6.9 新木場駅付近
辰巳駅 1.2 8.1
枝川駅 1.2 9.3
木場駅 1.4 10.7 28・38系統

(1972年11月廃止)

木場一丁目 東西線木場駅付近
平野駅 0.7 11.4
白河駅 0.7 12.1
菊川駅 0.8 12.9 36系統

(1971年3月廃止)

菊川二丁目 新宿線菊川駅付近
緑町駅 0.5 13.4 25・29系統

(1972年11月廃止)

緑三丁目 墨田区
石原駅 0.7 14.1 16系統

(1971年3月廃止)

石原町三丁目
本所吾妻橋駅 0.8 14.9 23・24系統

(1972年11月廃止)

本所吾妻橋
業平橋駅 0.6 15.5 業平橋
押上駅 0.3 15.8 押上駅前
福神橋駅 1.2 17.0 福神橋 江東区
亀戸駅 0.9 17.9 (本表の最上欄を参照)

脚注[編集]

  1. ^ 東京都議会 昭和42年第2回定例会(第11号) 本文、1967年7月20日
  2. ^ 「昭和45年度 事業概要」、東京都首都整備局、P83、1970年
  3. ^ 「昭和46年度 事業概要」、東京都首都整備局、P79、1971年
  4. ^ 「進むモノレール建設構想――首都圏では東京環状モノレール構想など」、「東邦経済」41号、P88 - 91、東邦経済社、1971年4月
  5. ^ 「昭和49年度 事業概要」、東京都首都整備局、P86、1974年