オナニー

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オナニー(おなにー、ドイツ語: Masturbation/Onanie、英称:マスターベーション (Masturbation) )は、性交ではなく、自分の手や器具などを用いて自らの性器を刺激し、性的快感を得る行為。自慰ともいう。

呼称

日本の中世では「せつり」といったが、また『宇治拾遺物語』に「かはつるみ」とあり、この「かはつるみ」は「皮とつるむ(接交する)」の謂とされる[1]。更に平安時代初めの編纂と見られる「神楽歌」には「肱挙(かひなげ)」という語彙もある。 近世以来男性のオナニーを「せんずり」とも「へんずり」といい、江戸時代の川柳に「千摺りは隅田の川の渡し銛 竿を握いて川をアチコチ[2]」とある。また、「せんずりは日本一の富士の山 かいてみるよりするが一番(甲斐で見るより駿河一番)」の句もある。

日本では男女のオナニーは「手淫」、「自涜」とも言い、手淫は幕末[3]、自涜は明治初期に考案された呼称である。「自涜」は、自らを穢すという意であり、「手淫」にもオナニーを忌むべきものとする考えが背景にある。この時代には、オナニーは悪であるというのが一般通念であり、この2つの呼称の悪いイメージを払拭するために小倉清三郎1922年に考案した呼称が、自らを慰めるという意の「自慰」である。尚、「手淫」という言葉には、広義に手を使って性的刺激を与える[4]行為全般を指し、相手の性器を手で刺激することや相互自慰[5]も含んでいる。また、「セルフプレジャー」は猥褻でない保健用語として使用が進められるが普及は進んでいない。

中学生から20歳代頃までの若年男子を中心にスラングとして「オナる」「マス(を)掻く」「抜く」「シコる」「ひとりエッチ」[6]などと表現する場合もある[7]

語源

オナニーをする男性

オナニー (Onanie) の語源は、『旧約聖書』「創世記」中の記述に由来する。

「創世記」38章にオナンという名の男が登場する。彼は兄エルが早死にしたため、その代わりに子孫を残すべく兄嫁タマルと結婚させられた(逆縁結婚)。しかしオナンは兄のために子を残すことを嫌い、性交時は精液の中に放出せず、寸前で陰茎を抜き精液を地に漏らして避妊をしようとした[8]。しかしこの行為は主の意志に反するものとされ、オナンは主によって命を絶たれた[9]。オナンがおこなったのは膣外射精であるが、語義が転じて生殖を目的としない射精行為としてオナニーという言葉が使われるようになった。これは自慰それ自体が罪だとされたのではないという見方もある[10]

オナンが兄のために子を残すことを拒否したのは、兄嫁に子ができてしまうと、父の遺産がその子のものになってしまうためであった。兄嫁に子ができなければ、遺産は次男であるオナンのものとなるはずだった。一般には「血統維持」を強調した物語と理解されている[要出典]

歴史

非道徳性

西洋ではオナニーが聖書の説くところのにあたるか、道徳的に許されるかなどが古来より議論の的となってきた。

『旧約聖書』の神は「生めよ増やせよ地に満てよ」と人間に命じている。語源となるオナンの行為は神の意図に逆らう宗教的な反逆である。ユダヤ教キリスト教では、性交は生殖のために神から命ぜられた行為であると位置づけられているため、生殖を目的としない行為であるオナニーは売春などと同様に神の命令に背く行為とされ[11]非道徳的であり、にあたるとする伝統もあった。オナニーの法的規制の例としては、厳格なピューリタンによってひらかれた植民地時代のアメリカ合衆国コネチカット州ニューヘイブンにおいて1640年代の法典では「冒涜者同性愛者、自慰者への最高刑は死刑」と規定されている [12]。さらに夫婦間の性交にあっても、生殖を目的とせず快楽のためにもっぱら為される場合には宗教的罪悪感を伴うとされる。両宗教が支配的な文化では、涜神と性的快楽のイメージが強く結びついていることが他の文化との大きな違いのひとつとなっている[要出典]

近代のプロテスタント運動が高まった時期にも、オナニーの背徳性の教えが説かれた。

ただしオナンの罪とは、正確には生殖を目的としない射精行為でも、無駄に精液を地に漏らしたことでもなく、古代社会のレビレート婚の掟を破り、兄の未亡人に子供を与えねばならぬ義務を果たさなかったことであると前述したように、時代の風潮にあわせてオナンの罪は、微妙に変化してきた。西洋の反オナニー言説を「宗教の産物」と直結することはできない。モッセによると、18世紀以降の反オナニー言説はナショナリズムの産物である。日本でも反オナニー言説は、少なくとも江戸期からあり、明治期には広く流布している(#日本における歴史の項参照)。

西洋における反オナニーの歴史

サミュエル・オーギュスト・ティソ

17世紀以前にはオナニーを罪とみなす宗教者の言説はあるが、オナニーそのものへの言及はさほど多くないともされる[13]。西洋では「固まりミルク」と称して村の少年たちが精液の飛ばし合いっこをしていた[14]。16 - 17世紀の主流をなしていたガレノス医学では、オナニーはむしろ奨励されていた、ともいう[13]。ただし宗教者の中では、たとえ健康のためであっても自然に反する行為であって許されない、という意見が主流であったという。

反オナニーが人口に膾炙するきっかけになったのは、1715年に出版された『オナニア』(著者匿名[15])であった[13]。同書はオナニーの有害性を道徳面よりも医学面において特に強調し、著者が独占販売権を握るというオナニー治療に効果的な薬の購入を呼びかけていることから、金儲けが同書刊行の目的だった[13]1760年頃には、スイスの医師ティソDe Morbisex Manustuprationeを、1764年には『オナニスム』を出版する。これは、ヨーロッパ中に名声を博していた臨床医による、医学面からの有害性を訴えた本であり、ドイツの哲学者カントは『教育学』(1803年)において自慰の有害性を主張し、またルターも有害性を主張するなど、ティソのオナニー有害論は広く影響を与えた[16]

反オナニーは19世紀半ばに最高潮に達する。医師である彼の「学説」によって道徳面以上に医学面での有害性が強調された。原因不明の多くの疾患が、オナニーにより引き起こされるとみなされた(くる病、関節リューマチ、肺炎、慢性カタル、視覚・聴覚の衰えなどなど)。1882年のフランスの精神病医専門誌における「二人の少女の神経障害を伴ったオナニズムの症例」[17][16]というデミトリオス・ザムバコ医師による論文に、医学アカデミー会員のゲラン医師の示唆により、女性器を焼き鏝で焼却すると脅したことや、ゲラン医師が何人もの女性に、その焼却治療を施し結果を得ていたことが記されていた[16]

(反オナニーを含む)セクシュアリティ統制にはナショナリズムの台頭が影響している[18][19]。18世紀以降の西ヨーロッパ諸国(独英仏伊)では、下層階級からも貴族階級からも自らを差別化しようとする、中産階級の価値観、リスペクタビリティ(市民的価値観)が生まれる。18世紀以降のナショナリズムは、この中産階級の作法や道徳を吸収し、全階級に広めた。その鍵になるのはセクシュアリティの統制であり、「男らしさの理想」である。ここにおいて、マスターベーションに耽るオナニストは顔面蒼白、目が落ち窪み、心身虚弱な人間と表象され、男らしい闘争や社会的達成という国民的ステレオタイプとは相容れないとされた。

またデュシェは、オナニーという私的な空間で行われる行為の禁止を通じて、私的な空間そのものを監視しようという社会の欲望を指摘している[16]

1939年にはカルノー医師により性教育面での言及が行われ、1968年を境に、セクシュアリティについての社会的見解に変化が起こったといわれる[16]

日本における歴史

13世紀の『宇治拾遺物語』には、源大納言雅俊法会を催すに際して僧を集め、一生不犯である旨の起請(女性との性行為をしたことがなく、今後もしないという誓い)をたてさせたところ、1人の僧が「かはつるみはいかが候べき」(オナニーはどうなのでしょう?)と青い顔をして尋ねたので、一同が大爆笑した、という記述がある[20]

江戸期の儒医学者・貝原益軒の『養生訓』(1713年)では、オナニーと性交を区別する記述はないが、精液を減損しないことが養生の基本とされ、性行為そのものを否定はしないが、過度に陥ることは害とされる。このように精液減損の観点から健康維持を説き、性行為が過度に陥ることを戒める発想は、江戸期の性を扱った書物に一般的なものであったともいう[21]。中にはオナニーを性交と区別して否定するものもある。このような発想は武士階層のみならず、漢方医の必携書にも同様の記述が見られることから漢方医を通じ、町人、農民層を含めた広範な範囲に広まっていたと考えられる。これが日本において、明治期の開化セクソロジーに見られる反オナニー言説がすんなりと受容される土台となった。だが、近代以前はそれ以降に比べ、オナニーに関して比較的おおらかであったと言える。山梨県南都留郡道志村には明治末期まで若者宿が残されており、気の合った若衆たちは娯楽場として若者宿に集い、ペニスの大きさを競い合ったり精液の飛ばし合いをしていた[22]

明治初期には『造化機論』(アストン著、千葉繁訳)を嚆矢としてセクシュアリティに関わる言説が多く生産される[23][21]。数々の西洋の書物の訳書、或いは地方の士族、東京の平民、ジャーナリストらによって書かれた書物群では、生殖器や性行為に関して様々な観点から論じられているが、その多くがオナニーの害について述べている。ただし、その理論的根拠には二系統あり、一つは「精液減損の害」という『養生訓』に見られる観点から論じられるもので、必然的に「オナニーの害を被る主体は男。オナニーとセックスはどちらも過度であれば害。害は、身体・健康に関わるもの」となる。もう一方は「三種の電気説」を根拠にするもので「オナニーの害は性別問わず。セックスとオナニーの害は別もの。害は、精神にも及ぶ」という主張。

また、明治10年代の医学界の成立にともない、専門家集団の間でもオナニーの有害性は検討されはじめ[21]1877年(明治10年)創刊の『東京医事新誌』では、1879年(明治12年)からオナニーの害についての言及が始まる。なかには、性欲を抑制することの害を述べるものもあるなど、全体として単純なオナニー有害論とは距離を置いている。オナニーは神経病の原因か、結果かという問いが、ここで浮上する。1894年(明治27年)、クラフト=エビング[24]の『色情狂編』が出版され、様々な「精神病」や「色情狂」の症状とオナニーの関係が検討される。オナニーは様々な「病」(精神病・神経衰弱・同性愛や露出狂を含む各種色情狂)の「原因」なのか「誘引」なのかが検討され、「誘引」であると結論される。クラフト=エビングは明治期にオナニーを論じた医学者たち(山本宗一[25]森鴎外富士川游)などに多大な影響を及ぼした。このような例外はあるものの、明治後期の日本の医学者たちによる検討は、全般的に統計的・実証的な調査を行った上でなされたわけではなく、単に西洋の書物の受け売りでしかなく、オナニーは様々な「病」の「原因」か「誘引」かについては、医学者たちの見解は分かれていた。自慰という日本語を作った小倉清三郎や政治家の山本宣治などオナニー有害論に反論した者もいたが少数派に止まっていた。

明治初期のセクシュアリティに関するテクストは、市井の人々かジャーナリストによって書かれていたが、明治30年代以降、その主な担い手は「医学士」「○○病院院長」などの肩書きを持つ人びと(専門家集団)へと移行する[21]。ただし、医学界といっても、その専門分化によって論理の内実は変わる。医学専門家内部では、オナニーの有害性に相当の疑問がもたれていたにもかかわらず、衛生学のテクストではオナニー有害を前提として、学校や家庭における青年の監視の必要性が主張されている。

貞操帯

1903年にAlbert V. Toddが出願した米国特許の貞操帯

西洋における反オナニー思想はさまざまな器具の考案を生み出した。一例として、右図はオナニーの誘惑から青少年を守るために考案された貞操帯の特許である。青少年のペニスを図のサックに挿入し、ベルトを腰に巻き固定する。本人にはこの器具が外せないようになっている。もし、本人が誘惑にかられて、ペニスに手を伸ばしてオナニーを始めると、大きな警報がなり、周囲の注意を喚起せしめるようになっている。警告にもかかわらず本人がオナニーを続けると、器具につなげられた電気回路が作動して電撃がペニスに走り、一気に萎えさせるような仕掛けになっている。ただし、この器具がどの程度普及したかどうかという記録は残っていない。

このような装身具は子供用にもつくられており、電撃はないが安易に性器を刺激できないよう堅い皮製のパンツ(男児はペニス部分がペニスサックのようにとびだし、女児には性器を覆うような形をしたもの)や女児用にミキナスとよばれるショーツをはかせ、性器を手で刺激しにくいようにしていた。しかし、実際にはなんとか快感を得ようと物に押し付けたりしてオナニーしていたようである。


宗教的見地

こうして続いてきた自慰に関する人々の対応、扱いの変遷だが、現在も自慰行為が倫理的には罪とみなす宗教が存在する。

カトリック教会

カトリック教会では自慰は罪とされ、『カトリック小事典』によると「自慰は生殖機能のひどい乱用であって、完全に同意して意識的に行う場合は大罪である。この行為が罪であるのは、生殖能力を作動させておいて、その自然の行為、神から定められた目的を達成させるのを妨げる点にある。(語源はラテン語manu「手によって」+stupare「自分自身を汚す」)。」としている。[26]

また、ペルー・カリタスの配布する『簡単なカトリック・カテシスモ(要理)』によると、「第6戒 姦淫してはならない。自分と他人の身体を尊敬するように、言葉と行いにおいて、貞潔、純潔でありなさい。(Ga5,19-21;1Co6,9)禁止:自慰、姦淫、近親相姦、ポルノ、ホモ行為、売買春、強姦。」とし、自慰を禁止された行為、としている。[27]

一方、近年のカトリック教会の公式見解においては別の傾向が生まれている。カトリック教会のカテキズム2352条にはこうある。

2352 自淫(自慰)とは、性的快楽を得るために性器を故意に刺激することです。「絶えざる伝統の中で、教会の教導職も信者たちの道徳的感覚もともに躊躇することなく、自慰が本質的に、また非常に秩序を乱す行為であることを宣言してきました」。「その動機が何であれ、正当な夫婦関係以外での性機能の意図的行使は、その機能の究極的目的に本質的に反します」。この場合、性の快楽は「道徳的秩序によって要求される性的関係、すなわち、真の愛の連関において相互授与と人間繁殖の十全な意味を実現する」関係以外に求められています。 当事者の倫理的責任を公正に判断し、司牧活動を方向づけるためには、感情的な未成熟性、身に着けた習慣の力、不安の状況、あるいは他の精神的∙社会的要因などを考慮しなければなりません。これらの要因によって倫理的罪責が軽くなったり、最小限に減じたりすることもありうるからです。 — ローマカトリック教会のカテキズム

自慰を罪とする姿勢は変わらないものの、引用文下段のように、状況に応じて自慰を柔軟に評価する態度が示されている。

しばしばリベラル寄りであると言われる日本のカトリック教会ではこの傾向がさらに強く、彼らによる『カトリック教会の教え』では、自慰についてこう述べられている。

それは人間の性的な成長段階における自然な現象としての側面を持っており、それを極端に罪悪視することによって性能力を抑圧する危険性もあります。そのような行為に対する倫理的な判断のためには、その人の意志と動機又はその習慣化の程度なども考慮する必要があります。ですから、自慰行為の悪性を認めるにしても罪悪感だけを抱かせてはなりません。むしろ、他者との出会いへ向けて開かれている性能力の面を重視する必要があります。 — 『カトリックの教え』カトリック中央協議会、2003年4月8日、p356

このように、やはり自慰を罪とみなす姿勢を前提とした言明ではあるものの、自慰をする者をいたずらに糾弾すべきでないことが強調されているのである。

医学的な見地

通常は特に悪影響はなく至って普通の行為である、とするのが医学的コンセンサスである[28][29][30][31][32][33][34][35]。ただし、やり方によっては身体に悪影響を与えることもありうると指摘する向きもある(後述)。

身体的影響

男性
オナニーをすると陰茎の皮や陰茎そのものが赤くなるが一時的なものである。オナニーや性交を繰り返すことによって、陰茎が黒ずむと言われることがあるが、皮膚の摩擦刺激による色素沈着(黒ずみ)は擦過傷、瘤、傷などの比較的深い持続的な刺激(例えば堅くてざらざらしたものの持続的な刺激)によるもの(これらも傷が深ければ治るのは遅いが持続的刺激がなくなれば消えるし治る)で、オナニーや性交を繰り返す程度で黒ずむことはない。性器が黒ずむのは、思春期から遺伝的に起こるもので、男性は陰茎よりも先端の包皮が濃く黒ずむ(皮膚の収縮が高いところなのでより多くのメラニン色素が集まるため)。包皮のシワが集まってそう見えるのもある。加齢による色素沈着は消えないので、年齢によって性器の色が異なるのはある意味当然ではある。[要出典]
オナニーの経験回数が多くなると、性交が面倒な事に感じさせセックスレスの原因になり、何かに擦りつけたり挟んだりしてオナニーをするとオナニー性遅漏の原因となる[36]。性的興奮には個人差が大きいため必ずしも自慰によるものではなく性的興奮をもたらす要因にも関わる場合がある。
また、陰茎を握る握力が強すぎるなど、刺激の強いオナニーを継続することで、女性の膣内での射精が行えなくなる、膣内射精障害がおこり得る。これは男性不妊症性機能障害の一種でもある[37][38]。詳しくは当該項目を参照。
女性
男性同様、性器の黒ずみに関してはオナニー・性交の摩擦と関係があるという俗説がある。しかしオナニーや性交の摩擦によって小陰唇に色素が沈着し黒ずむわけではない。ただ、オナニーの方法や頻度により小陰唇が多少伸びることがある。しかし身体改造的に行なわなければ大きな変形とはならない。性器の色素沈着は加齢とともに起こるもので、男性同様遺伝的なもので皮膚の収縮が高い小陰唇が濃く[39]大陰唇がそれよりも薄く黒ずむ[40]。また、メラニン色素の量により黒ずみには個人差がある。特に思春期の色の変化は時期的にオナニーとの関係が疑われやすいが、ほとんど関係はないとされる。また男女ともに黒ずみ方は均一ではない(生物の細胞は100%均一ではないので個人差はあるがまばらなもの)になる。そして、医学的な統計は出ていないが男女ともに性器が黒ずんでいる人はほとんどである(日本人は黄色人種であり皮膚に黒色色素をそれなりに含んでいるため黒ずみが起こりやすい)
美容整形の分野ではこうした色素沈着を取り除く薬品や処置を提供している場合もあるが、加齢による色素の沈着はある程度自然な成り行きなので過剰な性交や自慰との関連をことさらに不安視する必要はない。
性器を清潔に保つことで、性行為感染症をある程度防ぐことができる。傷や病気になった場合主に精神的な要因で性に対する忌避が起こる場合があるので、指や体に触れる器具を清潔に保ち、傷がついた際に感染症にかからないよう気をつける必要がある。また傷も色素沈着の原因となりやすい。
女性の場合、性的刺激を与えることで膣内の酸性度が高まり、細菌の侵入を防ぐことができる。また、女性ホルモンの分泌量を増やすことができ、バストアップの他、美容効果や更年期以降のホルモンバランスを整える効果がある。ただし、オナニー時の心理的な要因で女性ホルモンの分泌量が変わりやすく、気持ちがこもっていない時や昂ぶっていない時などは分泌量を増やすことが出来ず、これらの効果が現れない場合もある[41][42]。ただし性的興奮は個人差が激しく、女性全般に対して自慰行為のみに利点があるわけではない(虚しい、みじめという感覚をもつ女性にとっては自慰が罪悪感をもたらすため)。

オナニーの有用性について

オナニーする女性 グスタフ・クリムト画(1913年

心理学の見地から、オナニーは自我の形成に重要な役割を果たすとも言われている[要出典]。自らの指を汚しながら人間が人間であることを確認する行為である。多くのメンタルヘルスサークルでは、オナニーをすることによってうつ病の症状が緩和され、自尊心が高まるとされている[43]

現代的な考えではオナニーを性交の練習として捉える傾向もある。自身の性的快楽の習得方法を学ぶ方法として有用であり、同時にパートナーの性的快楽を理解し把握する訓練に利用できるとするものである[44][45]

セックスもマスターベーションも血圧を下げる効用がある。ある調査によれば、最近マスターベーションをした人は、何ら性行動を行っていない人に比べて血圧が低かったという[46]

男女の性的快楽は陰茎・陰核の亀頭部が主体となるが、一箇所の刺激のみでは飽きに陥りやすい。このためオーガズムに到達する時間が長引くか、あるいは意欲が喪失することがある。そこで新たな刺激を求め、身体の亀頭部以外の場所(性感帯)を刺激したり、エロティックな視聴覚対象などで興奮を高めたりする。これは性交においても同じであり、飽き回避の方法を習得しパートナーとの性的快楽をよりよい方向へ導く学習としても有用である。

オナニーの有害性について

2004年に米国上院の科学技術・宇宙小委員会において、精神科医でかつ全米同性愛研究治療協会顧問を務めるジェフリー・サティンオーバー博士は、自慰について、オピオイドの分泌を促し、それはアヘンに似た作用を持つとして、その有害性を指摘し、併せてそうした自慰を誘発するポルノ動画・画像についても、ペンシルベニア大学認知療法センターで性的トラウマ・精神病理学プログラム責任者のメアリー・アン・レイデン博士と共に、ポルノは脳内麻薬的に強力な依存性を持つうえ、その記憶は体外に排出されない為に麻薬より危険として、こうした文化に警鐘を鳴らした。[47]

突然死の危険性

なお、こうした自慰の最中、あるいはその直後に、性的興奮がもたらす心臓麻痺の為に死んでしまう事例も存在する。2009年には、英国の女性がパソコンでポルノ画像を見ながらバイブオナニーの最中に下半身裸のまま心臓発作で死亡し、現地のメディアで報道され騒然となっており、それによるとその女性は生前、特に持病などはなかったとされている。[48]また、東京都監察医務医院の監察医上野正彦によると、日本全国で毎年200件から300件ものオナニー死と思しき、心不全による死亡事例があるとされる。同医師は遺族が恥じて死体に細工をする場合もあり、実際にはこれより多かろうとしつつ、「男性の場合、射精時には激しい運動時と同等の負担が心肺機能にかかりますから、普段元気でもオナニーの最中に突然死んでしまう人がいる」と述べている [49]。また、社団法人ヘルスプロモーション研究センター長の岩室紳也は、「刺激ばかりを追い求めるオナニーは、体への負担が大きく、それゆえ死を招く可能性も高くなる」とし、「オナニー死が中高生の間でも身近な問題になってくるのではないか」と懸念を示している[50]。ブラジルにおいては、頻繁に自慰をする16歳の少年が心筋梗塞により死亡し、報道されている[51]。 ただし、医学的にはオナニーと性交は変わらないとされ、もしオナニー死がそんなにあるのならば、性交で死亡する人がもっと増えるはずだ、という意見もある(AskDoctorsより)。腹上死の項も参照。

オナニー行動

オナニーは、老若男女を問わず見られる行為だが、特に性的欲求の高い思春期 - 結婚前の若者に、よく見られる。思春期前であっても、オナニーは多く見られる。女児では、生まれつき陰核に快感が得られ[52]、手で性器を刺激するほか、机の角に性器をこすりつけたり布団をはさんだりする。男児では、手で刺激するほか床にこすりつけたりし、行為次第では男児女児ともオーガズムを得られる。このオーガズムは成人と変わりないが、男児では精子が生産されないために、女児のように性器の律動運動のみが観察される。オーガズムを得る年齢はキンゼイらの報告によれば1歳未満でも習得可能であることが示されており、別の研究者によれば女の胎児が胎内でオーガズムに似た行動を観察したという報告もある。幼児期のオナニーは、成人にあるようなエロティックな興奮は少なく、たいていは性的刺激が気持ちよくて行為を繰り返してしまう(とくにオーガズムを経験した場合)というものであり、心配するようなものではない。[要出典]

日本性教育協会第2回性行動調査によると、男性は女性に比べてかなり早い段階でオナニーを経験する傾向がある。[53]

オナニーは病気でもなく害もないが、慎むべきものとする風潮が以前はあった。だが、現在の性教育では、こうした否定的評価は従前に比べると、やや緩和されつつある。男性では射精を伴うことから、行為後にかなり疲労を覚える。快楽度が高く一度覚えると何度も繰り返す、いわゆる中毒になる場合がある。

オナニーは一人で行う行為であるので、他人から干渉を受けないように一人になれる場所で行うのが通常である。そのため他人のオナニーを目にする機会はあまりないので、それを見てみたい・見せたいと思う者もあり、アダルトビデオではひとつのジャンルとなっている。また、夫婦やカップルにおいては、性行為時のひとつのバリエーションとして互いにオナニーを見せ合う(「相互オナニー」「相互観賞」等という)ことも行われる。さらには、男性客のオナニーを女性店員に見せるオナニークラブ(オナクラ)と呼ばれる風俗店もある。

オナニーの方法

男性

女性器を模したオナホール

陰茎を軽く握り、上下にピストン運動を行い、乳首陰嚢も快感が得られるのであれば別の手で刺激を行う[36]亀頭をやわらかいもので刺激したり布団に押し付けたりして刺激する場合もある。このピストン運動を機械的な運動の類似性から「自家発電」と形容することがある[54]。また中には性具であるオナホール女性器を模したものやTENGAなど)を使用する人もいる。陰茎の包皮は亀頭を保護する膜なので、包皮を被せたまま刺激するケースも多い。刺激を与え続けるとオーガズムに達し射精に至る。

性的興奮を高めるため、エロ本アダルトビデオアダルトサイトアダルトアニメアダルトゲームなどを視聴して行うことが多いが、性的対象の裸体や性的行為などの空想だけで行うこともある。これらをスラングで「オナペット」や「オカズ(おかず)」という。

射精にいたるまでの時間は、個人や状況によって異なり、すぐに射精する者から2時間以上かける者もいる。一度射精すると勃起状態が一気に解消されるため、連続して射精しようとしてもできない。オナニーを行う頻度も、人により様々である。

性行為と同様、通常は人に見られることを避けて行う。しかしながら、人前で陰茎を出してオナニーを行わせ、当人に羞恥心屈辱感を与えさせるような性的いじめ体罰の形態も見られる[55][56]。一方、第二次性徴の心身の発達から来る好奇心[57]あるいは性的嗜好から自ら進んで内輪でオナニーを晒し出したり、そのような行為を商材としたゲイビデオ[58]も多くある。また、オナニーの経験について同性に打ち明ける光景[59]もある。なお、公衆の面前で行った場合は露出狂と同様、公然わいせつ罪(刑法)や淫行条例により処罰される。

女性

バイブレーターを女性器にあてがいオナニーをする女性

行う前に手をきれいに洗う。基本的に陰核への刺激であるが、まず陰核の包皮上と陰核周囲に刺激を与え膣分泌液の分泌を促す。次に、膣分泌液を指先につけ、その指で陰核の包皮を剥いて陰核を刺激する。また、陰核以外の性感帯へも刺激を行う[41]。最近ではバイブレータ陰茎を模した振動機)を使用する人もいる。また、陰部を圧迫するだけでオーガズムに達するという人もいる。女性科学研究所によると女性は、基本的に、男性と違いホルモンバランスの影響を除き生理的な欲情が発生しないため外的要因によって、脳を興奮状態に置く必要があるとされている。その例として「好きな男性が抱きついてくること」や「実際に性交に及ぶことをイメージする」などがあげられる一方で「ポルノ映画などのシーンを想像することは少ない」とされている。それに加えて純粋に体の気持ちいい場所を探すことや脳を興奮状態にできるようにオナニー時の衣装やオナニーを行う場所を選ぶ必要がある[60]。また女性は18歳までに約80%が自慰行為を経験しているという[61]

肛門への刺激

バイブレーターを用いたアナルオナニー

肛門に指や性具浣腸を挿入し刺激することをアナルオナニーと呼ぶ(略してアナニーと呼ぶ場合もある)。単に挿入の快感そのものを楽しむものや、S字結腸を刺激し楽しむもの。男性の射精(オーガズム)は前立腺の刺激によるものであるため、エネマグラなどの器具で直接前立腺を刺激して性的快感を得る方法もある。この場合、オーガズムに達しても射精を伴わないので、長時間にわたって快感を得ることが出来る。この前立腺は、女性のGスポットと呼ばれる部位と同じであると考えられている。

道具

オナニーは手のみで行うことが多いが、人によっては道具を使用する場合がある。

男性の場合、オナホールと呼ばれる女性のを形取った物に挿入することで、女性器への挿入に近い快感を得て射精する者もいる。同様に女性の場合は、男性器を模した性具ディルドー(昔はこれを「張形」と呼んでいた)を使用する場合もある。また電動で振動する「バイブレーター」を膣口に挿入し性交に近い快感を得る者もいる[62]

また、異性の人形ラブドールダッチワイフ)を使って、擬似性行為を行なう者もいる。

その他

  • ジミー大西のギャグ「やってるやってる!」は、ジミー大西が楽屋にいる際、先輩らから「ジミーちゃん、オナニーやってる?」と質問され「やってるやってる!」と股間の前でオナニーの手の動きをしていたことから来ている。その手つきを頭の横に持ってきて、今の「やってるやってる!」になったとのこと。
  • 三菱自動車パジェロ (PAJERO) は、スペイン語でオナニーという意味のスラングである"pajillero"などの単語を連想させてしまうため、海外の一部地域(中南米など)では「モンテロ (Montero)」にネーミングを変えて販売されている。
  • 自己満足と自己陶酔を兼ね備えた発言等をオナニーと呼ぶ場合がある。
  • 「猿にオナニーを覚えさせると一生続け、最後にはそれが止まらなくなって死んでしまう」という俗説はあくまでも科学的根拠のない邪説であるが、哺乳動物においては人が教えなくてもしばしば擬似的にオナニーをすることが知られている。
  • 自主的にオナニーをやめることをオナ禁という場合がある。
  • 川端康成は、オナニーのことを日記では「保身」と表現していたという[63]

脚注

  1. ^ 中島悦次校注『宇治拾遺物語』、角川文庫、昭和35年。
  2. ^ 「せんずりは浅瀬の川の渡し守 竿をにぎってかはをあちこち」の句もある。
  3. ^ 緒方洪庵が訳した『扶氏経験遺訓』が初出(赤川学 『明治の「性典」を作った男 謎の医学者・千葉繁を追う』 筑摩書房〈筑摩選書99〉、2014年9月、pp.31-32)。
  4. ^ 快楽神経が興奮し、陶酔状態に陥る=淫ら
  5. ^ 互いの性器を刺激しあうこと
  6. ^ 一人で行うことから、「ふたりエッチ」の逆説語
  7. ^ 現代用語の基礎知識イミダス若者用語・風俗(下ネタ)分野記事
  8. ^ 創世記38章9節
  9. ^ 同10節
  10. ^ デュシェ『オナニズムの歴史』序文
  11. ^ バチカン公式ホームページ:Catechism of the Catholic Church[2352]
  12. ^ James, Lawrence (September 15, 1997), The Rise and Fall of the British Empire, St. Martin's Griffin, 41. ISBN 978-0-312-16985-5
  13. ^ a b c d ジャン・スタンジェ、アンヌ・ファン・ネック共著の『自慰』
  14. ^ フーコー「性の歴史」
  15. ^ 1730年に第15版が、1778年には第22版が出た
  16. ^ a b c d e ディディエ=ジャック・デュシェ『オナニズムの歴史』
  17. ^ 括弧内訳、「オナニズムの歴史」での訳まま
  18. ^ モッセ『ナショナリズムとセクシュアリティ―市民道徳とナチズム』
  19. ^ 特に表面的には禁欲的とされたヴィクトリア朝に反対論が多くなった。グレアム・グリーンに「クロンビー先生」という、オナニーでガンになるという先生が出てくる。度会好一『ヴィクトリア朝の性と結婚』(中公新書1997年)参照。
  20. ^ 宇治拾遺物語』巻1第11話
  21. ^ a b c d 赤川学著「セクシュアリティの歴史社会学」
  22. ^ 石川弘義・野口武徳『性』。民俗学者・伊藤堅吉山梨県南都留郡道志村調査
  23. ^ 開化セクソロジー
  24. ^ クラフト=エビングはオーストリアの精神医学者。性的倒錯の研究書として著名な『性的精神病理 (Psychopathia Sexualis) 』を1886年に公刊した。「サディズム」「マゾヒズム」という言葉を生み出した人物でもある。
  25. ^ 巣鴨病院に勤務していた山本宗一は、そこで出会った三人の「手淫偏執狂」の症例報告を行っている。
  26. ^ ジョン・ハードン編『カトリック小事典』エンデルレ書店、1986年、pp.112-113
  27. ^ 「簡単なカトリック・カテシスモ」カリタス・ペルー
  28. ^ Porter, Robert S.; Kaplan, Justin L., eds (2011). “Chapter 165. Sexuality and Sexual Disorders”. The Merck Manual of Diagnosis & Therapy (19th ed.). Whitehouse Station, NJ: Merck Sharp & Dohme Corp., A Subsidiary of Merck & Co., Inc.. ISBN 978-0-911910-19-3. http://www.merckmanuals.com/home/mental_health_disorders/sexuality/overview_of_sexuality.html 
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  34. ^ Sigel, Lisa Z. (Summer 2004). “Masturbation: The History of the Great Terror by Jean Stengers; Ann Van Neck; Kathryn Hoffmann”. Journal of Social History (Oxford: Oxford University Press) 37 (4): 1065–1066. doi:10.1353/jsh.2004.0065. ISSN 0022-4529. JSTOR 3790078. "Stengers and Van Neck follow the illness to its fairly abrupt demise; they liken the shift to finally seeing the emperor without clothes as doctors began to doubt masturbation as a cause of illness at the turn of the twentieth century. Once doubt set in, scientists began to accumulate statistics about the practice, finding that a large minority and then a large majority of people masturbated. The implications were clear: if most people masturbated and did not experience insanity, debility, and early death, then masturbation could not be held accountable to the etiology that had been assigned it. Masturbation quickly lost its hold over the medical community, and parents followed in making masturbation an ordinary part of first childhood and then human sexuality." 
  35. ^ Wood, Kate (Mar 2005). “Masturbation as a Means of Achieving Sexual Health by Walter Bockting; Eli Coleman”. Culture, Health & Sexuality (London: Taylor and Francis, Ltd.) 7 (2): 182–184. ISSN 1369-1058. JSTOR 4005453. "In the collection's introductory chapter, Eli Coleman describes how Kinsey's research half a century ago was the first in a series of studies to challenge widely prevalent cultural myths relating to the 'harmful' effects of masturbation, revealing the practice to be both common and non-pathological. Subsequent research, outlined by Coleman in this chapter, has shown masturbation to be linked to healthy sexual development, sexual well-being in relationships, self-esteem and bodily integrity (an important sexual right). As such, the promotion and de-stigmatization of the practice continue to be important strategies within sexology for the achievement of healthy sexual development and well-being.

    The collection concludes with two surveys among US college students. The first of these was based on limited quantitative questions relating to masturbation. The findings suggest that masturbation is not a substitute for sexual intercourse, as has often been posited, but is associated with increased sexual interest and greater number of partners. The second of these surveys asks whether masturbation could be useful in treating low sexual desire, by examining the relationship between masturbation, libido and sexual fantasy."
     
  36. ^ a b セックス About-オナニーの仕方(男性)
  37. ^ 田中啓幹 森岡政明 編 『The Handbook of Urology 泌尿器科学ハンドブック』 (第11章 「性機能障害」、第12章「男性不妊症」) 大学教育出版 2001年6月
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  39. ^ 男性同様皮膚のシワの収縮もある
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  54. ^ 実際感覚器に刺激を与えることで細胞内で電気的刺激が起こるのであながちこの形容は不適切とは言えない。
  55. ^ 大阪産業大学付属高校同級生殺害事件などで行為が社会的に知られるようになった。性的いじめを参照のこと。
  56. ^ 2001年の日本映画リリィ・シュシュのすべて」の劇中で、パシリチンピラが呼びつけた男子中学生(市原隼人)に対して夜間の屋外でオナニーを強要し、それに応じる場面がある。
  57. ^ 泉鏡花の小説を原作とした草迷宮 (映画)で、主人公の少年(三上博史)が風呂上がりに自身の局部を母親にアピールする場面がある。
  58. ^ 女性がオナニーをする内容はアダルトビデオにあたる
  59. ^ 毎度お騒がせします第1シリーズ4話
  60. ^ オナニーは想像力が必要ってどういうこと…?恋愛上手な女性のための…[オナニーは想像力]
  61. ^ 女性科学研究所「ひとりHマニュアル」2003年
  62. ^ ただし一般にマッサージ用に流通しているバイブレーターの場合防水性は考慮されていないので、女性が使用する場合感電の危険性がある。
  63. ^ http://d.hatena.ne.jp/nakaii/20130610/1370842377

参考文献

  • ミシェル・フーコー 『性の歴史Ⅰ 知への意志』 渡辺守章訳、新潮社、1986年
  • ジョージ・モッセ 『ナショナリズムとセクシュアリティ―市民道徳とナチズム』佐藤卓己、 佐藤八寿子訳、柏書房、1996年
  • ディディエ=ジャック・デュシェ 『オナニズムの歴史』 金塚貞文訳、白水社、1996年
  • ジャン・スタンジェ、アンヌ・ファン・ネック共著 『自慰――抑圧と恐怖の精神史』 稲松三千野訳、 原書房、2001年
  • 石川弘義、野口武徳共著 『性』 弘文堂、1974年
  • 金塚貞文『オナニスムの秩序』 みすず書房、1982年
  • 赤川学 『セクシュアリティの歴史社会学』 勁草書房、1999年
  • 女性科学研究所 『ひとりHマニュアル』 データハウス、2003年
  • 女性科学研究所 『女のオナニー教本』 データハウス、2005年

関連項目

外部リンク