オーガズム

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オーガズム:Orgasm)とは、性的快感の絶頂の事。オルガスムス:Orgasmus)、オルガスモ:Orgasmo)、オルガスム:Orgasme)、アクメ:acmé)、オルガスミ:Orgasmi) とも言う。

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[編集] 概要

語源はラテン語の「オルガルスム」で性交オナニー、他人による性器への愛撫などにより性感帯を刺激する事により起こる。俗語では「イク」「来る」(:I'm coming)などともいう。文語では「達する」「果てる」「気を遣る」などと表現される事もある。男性では多くの場合、オーガズム時に射精が起こり、女性では膣口にある括約筋の規則的な収縮などが見られる。

生理的には、くしゃみに似ているとも言われる。オーガズムに伴い陶酔的な幸福感が得られる。またオーガズムの直前に寂寞感(男性)や恐怖感(女性)を覚える場合もあるとされる。

男女のオーガズムに達するまでの時間の概念的な比較:青い線が男性、赤い線が女性

オーガズムに至るまでの時間は、一般的に男性は短く女性は長い。また、オーガズム後すぐに快感が衰える男性に対し、女性は暫くの間余韻が残るとされる。これは、男性の場合射精後にプロラクチン(prolactin; 乳腺刺激ホルモン)が放出されるためと考えられている。射精後しばらくのあいだ勃起状態が維持できなくなるのも、血中のプロラクチン濃度が高くなるためである。

男女の性愛において男性の射精後男性の性的興奮が急速に衰える為、その時点で男性が性交渉を中止する場合があるが、女性の方はまだオーガズムに達していないため不満が残ることが多い。これを補うため、女性への労りとして後戯(女性への愛撫や抱擁)がしばしば行われる。

男女ともオーガズムパターンは多く存在し、多くの場合オーガズムの初期レベルは陰茎陰核クリトリス)の刺激によって引き起こされ、陰嚢大陰唇など性器全体に広がる。 ほとんどすべての男性は、思春期以後、オーガズムを経験する。 女性の場合はGスポットPスポットなどと密接な関係がある。アンケート調査などでは、一部の女性はオーガズムの経験が無いといい、また一部の女性は1回の性交のなかで複数回のオーガズムを経験すると言う。

[編集] オーガズム時の身体の変化

男性でも女性でも、オーガズムの際はさまざまな無意識的な身体反応[1]が起こる。性器の充血、発汗(ただし発汗はオーガズム時よりも少し後れるという観察もある)、発声、下肢の筋肉の硬直、性器周辺の筋肉の痙攣などが一般的には観察される。女性の場合、バルーン現象[2]や膣奥の規則的な収縮[3]が確認できることが多い。また、オーガズム前後では性器以外の皮膚感覚視覚聴覚が鈍くなる。さらに、オーガズム中のはθ波と呼ばれる睡眠初期のときに出る脳波で充満した状態となり、ドパミンセロトニンと言った脳内の快楽系神経伝達物質も活性化し、A10神経も反応を強くする。また近年の近赤外光吸収を使った研究では、前頭葉の血流の著しい減少が見られるが、脳細胞はヒトの細胞の中でも、最も酸欠に弱い細胞であるので注意が必要である。

[編集] オーガズム時の性的快感(絶頂感)

性的反応は、マスターズ夫妻Masters and Johnsonによれば4つのサイクルによって示すことができるとされる。 興奮期(快感が目覚めはじめる)/高原期(快感が一定の強度で続くか一時的に快感を感じにくくなる/絶頂期(最高の快感を得る瞬間)/後退期(快感を感じなくなり、性反応が消失する) 絶頂期に当たるオーガズムでは、強烈な性的快感(気持ちよさ)を感じる。この快感の強弱は個人のその日その時の体調(脳の感受性)に左右されるため、筋肉の不随意収縮(俗にピクピクと表現されるPC筋などの括約筋のリズミカルな収縮)などのオーガズム反応があっても、快感をわずかしか感じない時がある。男性においては射精を伴うので快感が薄くともオーガズムに達したことが分かるが、女性の場合は万人が射出を伴うわけではないため快感が薄いとオーガズムであるか判別しにくいことがある。また、強い快感を感じでも精神的に満足しないこともあれば、弱い快感で満足することもある。 この性的快感は、高原期からオーガズム期に移行するわずかな時間、オーガズムの直前にもっとも強烈な快感を感ずる。このときに性的刺激をやめると、快感を消失しつつ括約筋の不随意収縮がみられることがあり(快感を伴わないオーガズム)、不随意収縮が収まると精神的満足感を得ることがある。この不随意収縮が収まった後、性的刺激を再開すると再びオーガズムへ移行する事ができる。 オーガズム快感は、大人のみならず、小児であっても感じることができる。小児が性器いじり(マスターベーション)によってオーガズムを得るとそのまま頻繁に同じ行為を繰り返すようになる。なお、性的に成熟していない男児では精液が産出されないため、女児と同じく括約筋の収縮と性的絶頂感のみが現れる。 オーガズムを得るまでの時間は、男女間に明確な差があるわけではなく、性的に興奮したり性的刺激が的確であれば1分以内にオーガズムを得ることもあるし、数十分かけてオーガズムを得ることもできる。またオーガズムを得た後は強い眠気を催すことがあり、性交中にどちらかがオーガズムに達すると意識が減退し、パートナーに適切な刺激をあたえることが難しくなることがある。

[編集] 脚注

  1. ^ オーガズム時、足指が開いた状態をバビンスキー反射と言うのは誤解・誤用である(バビンスキー反射、誤用・誤解の項参照)。
  2. ^ オーガズムを迎えるにあたり膣の奥の方(子宮頚付近など)が風船のように膨らむ現象。射精された精液を溜め込むためと言われている。この現象が起きると、挿入している男性側は膣の奥の方が緩くなったような感覚を抱くことが多い。
  3. ^ 男性が射精する場合は精嚢平滑筋が収縮を繰り返すが、それとほぼ同じ間隔で膣奥が収縮を繰り返す現象。ポンプのように動くことから、射精された精液を子宮に送り込むためと言われている。挿入している男性のペニスが膣奥に届く場合は、男性側には確認が可能であるが女性側に自覚はない。

[編集] 参考文献

  • 『オルガスムの歴史』 ロベール・ミュッシャンブレ(Muchembled, Robert)著 ; 山本規雄訳. -- 作品社, 2006.8

[編集] 関連項目