ユーノー

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バチカンのユーノー像
ローマ神話
Bas relief from Arch of Marcus Aurelius showing sacrifice.jpg
主な原典
アエネーイス - 変身物語
ディー・コンセンテス
オリュンポス十二神相当)
ユーピテル - ユーノー
ミネルウァ - アポロ
ウェヌス - マールス
ディアーナ - ケレース
ウゥルカーヌス - メルクリウス
ネプトゥーヌス - ウェスタ
バックス
その他の神々
ユースティティア - クピド
ウラヌス - サートゥルヌス
アウローラ - プルートー
ヤーヌス - フォルトゥーナ
主な神殿・史跡
パンテオン
ウェヌスとローマ神殿
ウェスタ神殿
サートゥルヌス神殿
メゾン・カレ

ユーノー (Juno、古典綴 IVNO) は、ローマ神話女性結婚生活を守護する女神で、主に結婚、出産、育児を司る。また主神ユーピテルであり、最高位の女神である。神権を象徴する美しい王冠をかぶった荘厳な姿で描かれ、孔雀がその聖鳥。女性的気質の神格化である。ギリシア神話ヘーラーと同一視される。

英語ではジューノウ (Juno)、フランス語ではジュノン (Junon)。ユノ、ユノー、ジュノーなどとも仮名表記する。

「Juno Fortuna(運命のユーノー)」、「Juno Juga(結びのユーノー)」、「Juno Lucina(出産のユーノー)」、「Juno Lux(光のユーノー)」、「Juno Luna(月のユーノー)」、「女王ユーノー(Juno Regina)」などの様々な別称を持ち、通常に神々の女王とも呼ばれる。ローマ人では「子どもを光明の中へ出す女神」とも称される。ユーピテル、ミネルウァと共に3柱一組でカピトーリウムの丘の神殿で崇拝されている。

古代ローマのユーノーのとしては3月1日のマートローナーリア (Matronalia) や7月7日のノーナイ・カプロティーナイ (Nonae Caprotinae) があったが、現在では6月の女神として知られる。ヨーロッパの言語で6月を表す Giugno, Juin, June などはユーノーに由来する。また、「6月の花嫁(ジューン・ブライド)」は、6月に結婚することで花嫁にユーノーの加護を期待する風習である。

神話[編集]

サートゥルヌスの娘で、ユーピテルとの間にウゥルカーヌスユウェンタースを産んだ。花の女神・フローラから贈った魔法の花を触れずに戦いの神マールスを単独に産んだ。ギリシア神話のヘーラーと相応し美しく気高い天界の女王で、嫉妬深い。

ユーノーと関連する神話は、主にウェルギリウスによる叙事詩『アエネーイス』(Aeneid)に出る。残忍なユーノーの怒りでする一面を描いたことが多い。物語冒頭ではトロイア人の仇敵として憎みウェヌスの息子アイネイアースは、彼をローマ建国を阻もうとするため、風神の主であるアイオロスに命じることで暴風を放出してアイネイアースの船隊を沈没した。その返礼に自ら配下の一番美しいニンフデイオペアーを与えると宣言している。第7巻ではユーノーがアレークトーを地獄から召喚して、ユーノーの要求に従って行動することで、トゥルヌスとアイネイアースの戦争を扇動した。戦時前はユーノーがヤーヌス神殿に降臨し、和平時には閉じられた「戦争の両開きの扉」(the Twin Doors of War)を開けることがある。

ユーノーにまつわる命名[編集]

関連項目[編集]