男性不妊症

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男性不妊症
分類及び外部参照情報
ICD-10 N46
ICD-9 606
DiseasesDB 7772
MedlinePlus 001191
eMedicine med/3535 med/1167
Patient UK 男性不妊症
MeSH D007248
プロジェクト:病気Portal:医学と医療
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男性不妊症(だんせいふにんしょう、Male infertility)とは、不妊症の内、主たる原因が男性側に認められるもの。かつてはあまり注目されない概念であったが、近年は研究と認知が進んできており、その罹患率も女性に比べて極端に低いとも言えず、不妊症は決して女性だけの問題ではないと認識されつつある。

概要[編集]

生殖可能な年齢の異性のカップルが通常の性行為を継続しているにも関わらず、一定期間が過ぎても妊娠に至らないものを不妊症とし、その内、男性側に原因があるものを男性不妊症と言う。通常の性行為が行われている事が前提のため、性行為自体が不能な勃起不全などは、厳密には男性不妊症には含まれない。なお、一定期間とは国際産婦人科学会により、女性については2年間と定義されているが、男性不妊症については確たる基準が無い。しかしながら多くのケースにおいて女性不妊の場合と同様に2年、もしくは3年が一応の閾値とされる[1]。罹患率については統計上のばらつきが非常に大きく、この場で概算値を述べる事は困難である[注 1]

症状は原因が明らかな器質性と、明らかでない機能性に大別される。 また、造精機能障害、精子輸送障害、精子妊孕性障害[注 2]性機能障害(性行為障害)に分けて考えることもでき、この分類では特に造精機能障害が多く、全体の90%[注 3]を占めるといわれている。さらに性機能障害は勃起不全(前述の通り厳密には男性不妊症ではないため、性機能障害ではなく、直接次で述べる射精障害とされる場合もある)、射精障害に分けることができる。これらについては別項を参照。本稿では他のケースに該当する、造精機能障害、及びそれが疑われる乏精子症、精子無力症、無精子症などを主に述べる。

また、原発性不妊、すなわち一度も女性を妊娠させたことのないケースと、続発性不妊[注 4]、即ち第一子は妊娠したが第二子以降が妊娠しない一子不妊、及び、過去に現在のパートナー以外の女性を妊娠させた経験があるケースに分類することもできる[2]

ただし男性不妊症においても体調やストレス、投薬などによる一時的な異常などが多く見られ、また精子の造精には通常70日強の期間を要するため(後述)、全般において、複数回の慎重な検査及び診察を要する[3]

歴史的背景[編集]

日本においては勃起不全[注 5]などの明らかな場合を除き、歴史的に男性不妊症との概念は比較的新しいもので、かつては根拠無きままに女性に不妊の罪をなすりつけてきた例が見られた。現在までに様々な研究がなされているが、2010年現在、日本においては、その原因は半分半分近くであると結論されることが多い[注 6]。元来子作りとは夫婦の共同作業であり、現在においては特にどちらの責任との結論にこだわるべきでないと指摘する向きもある[4]。女性不妊の検査・治療よりは男性に対するものの方が簡易であると言う側面もあり、最近では最初から夫婦共に検査を行う例も増えてきているという[5]

なお、中国戦国時代(紀元前)において、男性不妊について述べられている文献も見られ、この国においては男性不妊症という概念は、その原因が語られる時には著しく非科学的であったりはしたものの、広く知られていたと見られる。 もちろん日本においても「離縁した妻が他の男との子を孕んだ」、「後妻を設けても全く子供ができない」などの場合は、男性不妊症が強く疑われた。豊臣秀吉は「下賜した女が別の男性との間に子供を為した」、「女が側室になる以前に子を為していた」、「多くの妻を持ったにも関わらず、ほとんど子供が生まれなかった(長浜城主時代に一男一女を授かっていたという説もある。また、淀殿が生んだ鶴松と豊臣秀頼は秀吉の子供ではないという説もある)」ということからその疑いは同時代から言われていた。

男性不妊症の近代においての研究では、その研究を疑問視する向きもあるながらも、アルフレッド・キンゼイの遺した功績が特筆される。

なお、かつては「不妊」、「不妊治療」が、子を孕まない、産まなくする手法(現在で言うところの避妊)に当たる概念であり、2010年現在でも、非先進国に関してはこれが該当する[注 7]

造精機能障害[編集]

精子を造る能力自体が低いか全く無いもの。男性不妊全体の90%以上を占める。原因が不明なものも多く、50% - 60%は原因が不明な「特発性造精機能障害」と分類される[6]。造精機能が損なわれている場合、精祖細胞が全く見られない場合、精子の発育が途中で止まる場合、あるいは極端に量または質に問題が有る場合が考えられる[7]。また、造精は精巣が単独で行うものではなく、視床下部下垂体、精巣が協調して行われるものであり、先天的、後天的を問わず各種細胞間伝達物質[注 8]の調整がうまくいかない際にも発症する。具体的なケースとしては、視床下部下垂体疾患による性腺刺激ホルモン欠損症などが挙げられる[8]

典型的には精索静脈瘤[注 9][9]による精巣の温度上昇など[注 10]、ヒトの精子は熱に弱く、これが不妊の原因となる場合が見られ、精索静脈瘤だけで全体の25% - 30%以上を占める[注 11][注 12]。 その他温度に起因するものとしては停留精巣[注 13][10]、が多くみられる。また、40度以上の高熱を一週間以上患った場合も危険で、特に成人してからの流行性耳下腺炎(おたふく風邪)は20%以上の確率で精巣炎を発症し、両方の精巣に及んだ場合には無精子症などに至る場合がある[11]。また、精巣そのもののみならず、副性器の炎症が原因となっているケースも見られる。なお、外傷や精巣炎などにより二つある精巣の内の一つを物理的もしくは機能的に損した場合、残された精巣の機能も低下してしまう場合がある[12]。 また、精巣に腫瘍がみられる場合にも本障害が見られる[13]

その他の原因としてクラインフェルター症候群[注 14]も比較的多く見られる[注 15][14]。また、各種抗がん剤に代表される薬剤[15]放射線への被曝[注 16]、及びダイオキシンや各種環境ホルモン等、また、活性酸素の関与の可能性、が考えられている[16]

なお、世界保健機関によれば、正常な精液とは精液量2.0ml以上、pH7.2 - 7.8、精子濃度20.0×106/ml以上、総精子数40.0×106/ml以上、精子運動率50%以上または高速に前進する精子が25%以上、正常形態率15%以上、精子生存率75%以上、白血球数1×106/ml以上、が正常値とされる[17]。精液検査では以上の基準との比較のほか、液状化に要する時間、色などの外観[注 17]、粘度[注 18]などが検査される。精液の検査により乏精子症、精子無力症、奇形精子症、無精子症などの診断が可能である。

精子の採取は2日 - 7日[注 19]の禁欲期間の後に医療機関で行い、その場で迅速に検査を行う事が好ましい[注 20]。また、炎症や感染症が考えられる場合には精液を培養し、細菌を調べることもある。

精液そのものの検査のほかに、糖尿病や腎臓病などの疑いのための尿検査、ホルモン検査、後述する抗精子抗体の検査や陰嚢のエコー検査、触診[注 21]なども行われ、さらに必要に応じて精密検査が行われる[18]

特発性造精機能障害[編集]

医療技術の進歩により、従来特発性(原因不明)とされていたものに関しても、解析・診断が進んでいる。参考文献に挙げた『不妊・不育』では、各種精巣構成細胞の機能障害、微少なDNA疾患など、様々な事例が紹介されている。

性機能障害[編集]

性機能障害(性行為障害)とは、何らかの原因により性行為もしくは射精が不能なため、女性の内性器に精液を送ることができず、結果として妊娠に至らない場合。なお、少数ではあるものの、真性包茎が原因とされているケースも見られる[19]

症状から見たケース[編集]

乏精子症[編集]

精子の濃度が著しく低いもの。20×106/ml(2000万匹/1ミリリットル)以下のものを言う[20]。ただし体調や環境によりばらつきが非常に大きいため、診断には複数回の検査を要する[注 22]。この場合、造精機能障害が疑われる。なお、精液自体の分量が少ない場合には性腺機能障害及び各種射精障害が疑われる。2000万~3000万/ml以下であれば人工授精、300万以下であれば体外受精、100万以下であれば顕微受精対象となる[21]

精子無力症[編集]

精子運動率が50%未満、または高速に直進する精子の率が25%未満のものを言う[20]。ただしやはりばらつきが大きいため、診断には複数回の検査を要する。現在のところ、原因究明が一番難しいとされている[22]

無精子症[編集]

精液に精子を全く認めないもの[20]。男性不妊症の10% - 20%に見られる症状である。また、無精子症患者の10%程度はクラインフェルター症候群である[23]。精子が形成されているにも関わらず何らかの問題により尿道外部より射精されないものを閉塞性無精子症、そもそも精子の造精に問題があるものを非閉塞性無精子症と言う。この症状が見られる場合、前述の造精機能障害が疑われる。

閉塞性無精子症[編集]

無精子症の1/3程度は閉塞性[注 23]である。原因としては先天的な精管欠損症が10% - 20%と、よく見られる。またこの場合には精嚢の形成障害が同時に見られることも多く、慎重な検査を要する。また、ヤング症候群も多く見られ、閉塞性無精子症の内、21% - 67%は本症候群由来とされる。

後天的な要因として、下腹部に対する手術の副作用や外傷、炎症などによってこの症状が現れる例がある。典型的には幼少期の外鼠径ヘルニア手術の際の不手際が挙げられ、全体の28.9%、もしくは1/4以上がこのケースに該当するとの報告も見られる。また、パイプカットの復旧がうまく行われなかったケースなども該当する。この場合、パイプカットが陰嚢内で行われていた場合においては、精管の吻合は比較的容易である。

非閉塞性無精子症[編集]

無精子症の2/3は非閉塞性に該当するが、前述の通り、その内50~60%程度は原因が不明となっている。詳しくは前述の造精機能障害の節を参照。

その他の病状[編集]

  • 精子の奇形率が30%以上のものを奇形精子症と呼ぶ[20][注 24]
  • 精液中に白血球数が多い場合膿精液症とされる。多くは生殖器関連器官の炎症と共に見られる。ただし妊孕性には問題のない場合が多く、直接的に男性不妊症との関連性があるかどうかは疑問の余地がある[24]
  • 射精された精液内の精子が全て死んでいる精子死滅症と言う症例もみられる[25]
  • 精液の少ない場合は逆行性射精精管欠損、射精管閉塞などが疑われる[26]
  • 無精液症なる症例も存在する。

その他の危険因子[編集]

前述の各種薬剤などの他、カフェインコーヒー)の大量摂取、もしくはタバコ喫煙は造成機能を阻害する。アルコールや一部の麻薬類もテストステロンの分泌を阻害する[27]。その他きついズボン或いはブリーフの着用、熱い風呂に度々浸かる行為やサウナなども精子の量を低下させる可能性がある[28]

また、無機鉛カドミウム水銀マンガンなどが造精機能に影響を及ぼす[29]

なお、一部に電磁波の影響が懸念する声があるが、2010年現在、信頼性のある資料があるとは言えず、現在の所は一説の域を出ない。

検査[編集]

精液検査、ヒューナーテストなどが行われ、染色体分析や血中ゴナトトロピン(LH、FSH)の測定も有用とされる[30]

治療[編集]

2010年現在、ケースに応じて以下の治療法が用いられる。ヒトの造精過程は約70日強[注 25]であることから、男性不妊の治療においては、少なくとも3ヵ月程度は経過を観察することが必要とされる。

手術[編集]

乏精子症、精子無力症、閉塞性無精子症の場合、原因の多くが解剖学的なものであれば、手術により妊娠が期待できることも多い[注 26]。またこの場合、多くは健康保険が適用されるため、2004年現在、例えば2泊3日の精索静脈瘤手術の3割負担で6 - 7万円程度である[31]。精索静脈瘤手術の場合その切除、もしくは静脈瘤か内精静脈の結紮、或いは大腿部の血管を経由したカテーテルによる塞栓術が行われる。[注 27][32]。術式にもよるが、通常は全身麻酔を用いた場合でも長くとも一週間程度の入院で済み、場合によっては日帰り手術も可能である[33]

停留精巣においては両側性であればその正常位置への固定、片側性であれば固定もしくは除去を行う。

精管の閉塞や切断の場合には、場合によっては不良な部分を除去した上での吻合が行われる。この場合は顕微鏡下での手術も多く行われ、手術が長時間に及ぶ可能性がある。手術による精路再建が困難な場合などには精子の採取と人工授精を目的とした人工精液瘤増設術なども用いられる。ただし以上の手術等によって、必ずしも症状が改善するとは言えないのが実情である[34]

精巣内精子採取術[編集]

手術による根治的な治療が困難な場合においても、精巣内精子採取術 (tesicular sperm extraction,TESE) と顕微受精などによって、妊娠に関しては十分にそれを期待し得る、良好とも言える成績が得られており、精子として発達する前の精子細胞においても、遺伝情報は精子と同じであるとの考えのもと、動物レベルでは成功が見られている [35]。 この場合も特に大規模な手術を要する訳ではなく、多くは穿刺・吸引によって採取が可能である。また、染色体異常によるクラインフェルター症候群の場合にも、採取された精子の9割以上は正常な染色体を持っている。

採取術には

  • 陰嚢から精巣を取り出して組織を回収する精巣精子回収法 (MD-TESE)
  • 陰嚢を切開して行う精巣上体精子吸引術 (MESA)
  • 陰嚢に穿刺しての経皮的精巣上体精子吸引術 (PESA)

などの術式がある。陰嚢への穿刺による精液採取は適切な箇所に穿刺し精子を吸引する為には複数回の試行が必要となる場合も見られるため、患者や陰嚢、精巣などに与える負担がかえって増加する場合がある。このため、他のアプローチが好まれる向きも見られる。

投薬[編集]

薬剤の投与としては、造精機能障害の場合はテストステロン男性ホルモンの投与、抗プロラクチン剤抗エストロゲン剤(クロミフェン、タモキシフェンなど)、ゴナドトロピンなどによるホルモン療法メコバラミンカリクレインシアノコバラミン(ビタミンB12)、さらには漢方薬[注 28]などによって造精機能の活発化を促す手法が見られる。しかしながら、リンク先を見ていただいてもわかるように、テストステロン男性ホルモンの投与は現在あまり行われていない。また、甲状腺機能の低下により妊孕性障害がみられるケースにおいては甲状腺ホルモンが、患者が抗精子抗体を持つ場合には副腎皮質ホルモン(ステロイド)の投与が行われる場合がある。また、精子の洗浄により抗体を洗い流すことで、人工授精の成功が期待できる[注 29][36]

脚注[編集]

  1. ^ 例えば『不妊・不育』では0.9% - 37.3%の各ケースが紹介されている。なお、1回の排卵周期で妊娠する可能性は15%とされており、計算上、12ヵ月経っても妊娠しない確率は15%程度、24ヵ月であれば更にその15%程度である(男性不妊症外来 p.10)。
  2. ^ 精子が卵子まで到達できない場合。
  3. ^ 90%もしくはそれ以上とされることが多いが、70% - 80%ともされる。
  4. ^ 「続発性」とはこの場合、何らかの他の原因によって結果的に男性不妊症が発症していると言う意味となる。
  5. ^ 繰り返すが、現在の基準から言えばこれは厳密には男性不妊症ではない。
  6. ^ この記事の現在の版において挙げられている参考文献で、その比率が具体的に数字として挙げられている例では、男性側にその原因が求められるものは最大のものでも48%である。また、世界保健機関による調査では女性由来が41%、男性由来が24%、男女共に原因ありが24%、原因不明が11%である(『カップルで治す男性不妊』p.14、ただしどの時期に行われた調査であるかは不明)。『不妊治療最前線』では男性側の原因40%、女性側の原因40%、原因不明20%との概算を挙げている。
  7. ^ ちなみに避妊#オギノ式は元来は(現在で言うところの)不妊治療として提唱されたものが、避妊用として流用されたものである。
  8. ^ 分泌#作用様式による分類を参照
  9. ^ 精巣上部にある静脈の束が鬱血して太くなる症状。重症化すると陰嚢表面を目で見ただけで確認できる。
  10. ^ 温度上昇説が有力視されている。健常者に比べ陰嚢内温度が0.6 - 0.8度高い(吉田修 (1999) )。ただし異論も見られるほか、その他鬱滞による酸素欠乏、各種神経伝達物質の逆流などの説も考えられている。
  11. ^ 精巣#精子も参照。
  12. ^ 精索静脈瘤があるからと言って必ずしも不妊症状が出る訳ではなく、これ自体は一般男性の5.1 - 16.2%にも見られる(『不妊・不育』p.32、吉田修 (1999) )。
  13. ^ 精巣が腹腔内などにあるため温度が高く、正常に精子を造れない状態。ただし、本来あるべき場所である陰嚢に移動させる手術を施しても、造精機能が発揮されるとも限らない。また、左右共にこの症状を発している場合、その80%に不妊の症状が見られる。
  14. ^ 染色体異常。通常ヒトの染色体は合計46、性染色体はXX/XYであるが、性染色体がXXY、合計47となっている場合。47,XXYとも言われる。通常、男性の場合は46XYと表現される。クラインフェルター症候群#不妊も参照。資料によるが造精機能障害全体の1.6%程度がこの疾患が原因である。
  15. ^ 染色体異常全体では無精子症の場合、13.0%がそれに該当するが、精子の量が増えるにつれ割合も低下していき、精子数が正常な群では1.9%である。
  16. ^ 0.2Gyから影響が見られ、0.5Gyを越えると一時的な無精子症となり、6.0Gy以上で非可逆的な無精子症になるとされている。それ以下でも複数回の被曝により完全に造精機能が破壊される。(吉田修の文献では女性の卵子に対して避妊目的での照射し、目的を達成したと報告している。男性の精巣に対する避妊目的での照射例は、現版ではウィキペディア編集者は発見していない)。また、低量の被曝の場合には一時的に造精機能が低下するが、長期的な視点で見れば、かなりの程度まで回復する。
  17. ^ 無精子症などは透明感が強い。その他出血や膿などの確認。
  18. ^ ピペットから重力で滴下した時に2cm以上の糸を引く様であれば異常とされる。
  19. ^ 文献によって多少異なるが、いずれにしても一週間以内の数日間。『男性不妊症外来』によれば、それ以上の期間の禁欲は精子奇形率の増加や運動率の低下がみられる場合がある。
  20. ^ 『不妊治療を治す』によれば、自宅または宿泊施設で採取したものを持ち込む場合、2時間以内が望ましいとされる。『男性不妊症外来』では1時間とされている。
  21. ^ 精索静脈瘤は触診によってある程度の診断が可能である。
  22. ^ 日本人の場合、精液1ml中の精子の数が、1954年には平均約1億5千万匹であったものが、1991年には平均約1億匹に低下したとの報告もある。『女性がよむ男性不妊の本』p.33
  23. ^ すなわち、精子が造られてはいるものの、何らかの原因で外尿道口に到達せず、精液内に精子が含まれない場合。
  24. ^ ただし1999年のwho基準では正常値が15%とされている。この点に関しては新しい文献の入手を待っての調査を要する。
  25. ^ 2010年現在、資料によって70日、74日、76日と少々のばらつきがある。
  26. ^ もちろん不可能な場合も多い。また、夫婦の年齢などを考慮し、手術ではなく人工授精を選択することもできる。
  27. ^ 改善率は58% - 71%、妊娠率は24% - 55%、再発率は数% - 10%程度。精液所見による改善率の報告としては、最大で90%とされるものもある。カテーテルによる塞栓術の場合、静脈瘤の消失は95%、妊娠率は15% - 50%と報告されている。
  28. ^ 補中益気湯八味地黄丸桂枝茯苓丸など。
  29. ^ 男性不妊症の内、3% - 5%にこの抗体が見られる。外傷や炎症などによる精子の血液中への流入をきっかけとして、免疫反応によりこの抗体が造られると見られる。

出典[編集]

  1. ^ 『不妊・不育』p.27
  2. ^ 『男性不妊症外来』 p.12
  3. ^ 吉田修 (1999)
  4. ^ 『不妊・不育』p.28、『不妊と男性』p.21 -、p.34 -、p.154 -、『不妊治療最前線』p.20
  5. ^ 『不妊治療最前線』p.80
  6. ^ 『不妊・不育』p.28、『不妊治療最前線』
  7. ^ 『男性不妊を治す』p.55
  8. ^ 『男性不妊症外来』p.13
  9. ^ 『不妊治療ワークブック』p.92
  10. ^ 『男性不妊を治す』p.58
  11. ^ 『女性がよむ男性不妊の本』p.77、『不妊・不育』p.33、『男性不妊を治す』p.63
  12. ^ 『男性不妊を治す』 p.63
  13. ^ 『男性不妊症外来』 p.13
  14. ^ 『カップルで治す男性不妊』p.48
  15. ^ 吉田修 (1999) p.251 外国文献に紹介された精機能障害の原因薬物、p.252 精機能障害をきたす可能性のある薬物。
  16. ^ 『不妊治療最前線』p.24、『男性と不妊』p.154 - 、『不妊・不育』p.27 -、『男性不妊症外来』p.14、吉田修 (1999)
  17. ^ 『EDと不妊治療の最前線』p.118
  18. ^ 『不妊治療最前線』p.82 -、『カップルで治す男性不妊』第2章「男性不妊の一般検査」、第3章「男性不妊の特種検査」、『男性不妊症外来』 II章 「一般精液検査」、『男性不妊を治す』Part3「男性不妊を治す - 診察」
  19. ^ 『不妊・不育』に示された表より。
  20. ^ a b c d 1992年、WHOによる基準。
  21. ^ 『不妊治療最前線』p.48
  22. ^ 『男性と不妊』p.71
  23. ^ 吉田修 (1999)
  24. ^ 『男性不妊症外来』p.116
  25. ^ 『カップルで治す不妊治療』p.97
  26. ^ 『男性不妊症外来』 p.7
  27. ^ 『Dr.ギルバーの泌尿器ガイド』p.54
  28. ^ 『不妊治療最前線』p.43、『Dr.ギルバーの泌尿器ガイド』p.54、吉田修(1999)p.203、『性機能障害と未完成婚』
  29. ^ 『男性不妊症外来』p.15
  30. ^ 南山堂医学大辞典 第12版 ISBN 978-4525010294
  31. ^ 『不妊と男性』p.39
  32. ^ 『男性不妊を治す』p.110、『男性不妊症外来』p.144 -
  33. ^ 『不妊治療ワークブック』p.93
  34. ^ 『男性不妊を治す』p.112 - 、吉田修 (1999) などにおいて、各症状においての術式の解説がなされている。
  35. ^ 『不妊と男性』p.92(2004年)。ただしやはり体内から採取した精子は状態が良いとは言えず、通常の人工授精ではなく、顕微受精が相当である場合も多い(『不妊・不育』p.265)。また、生命倫理学上の観点からの問題も提起されている。
  36. ^ 『不妊・不育』p.35、『男性不妊を治す』p.65、吉田修 (1999) 、『男性不妊症外来』「抗精子抗体の治療」p.121 -

参考文献[編集]

  • 「男性不妊症についてナースが知っておくべきこと」『泌尿器ケア』2010年9月号 p.71 -
  • 石川博通、丸茂健、小塙清 『男性不妊を治す 不妊の原因は女性だけではない』 新星出版社 1997年6月 ISBN 978-4405096820
  • 加藤晴朗 『イラストレイテッド 泌尿器科手術 図脳で覚える術式とチェックポイント』2007年10月 医学書院 (第4章「陰茎・陰嚢・尿道の手術」、第5章B-20 停留精巣、 B-22 精索静脈瘤に対する高位結紮術。当該手術の術式解説がなされている。直接の出典としては用いていないが、参考とした)。
  • 黒田優佳子 『不妊治療最前線 - 男性不妊の闇に挑む』 2006年5月 文芸社 ISBN 978-4286006703
  • 郡健二郎、菅沼信彦 『EDと不妊治療の最前線』 昭和堂、2004年7月 ISBN 4-8122-0412-7 第2章 7「顕微授精」
  • 小林輝明 監修 『くすりの事典 2007年版』 成美堂出版 2006年8月 ISBN 4-415-04203-1
  • ジェームス・H・ギルバー 『Dr.ギルバーの泌尿器ガイド』1993年6月 三一書房 ISBN 978-4380930102
  • 武谷勇二 編 『新女性医学大系 15 不妊・不育』(I章B「男性不妊症」、III章G「男性不妊」) 中山書店 1998年11月 ISBN 4-521-54061-9
  • 永田尚夫、齋藤宗吾、山崎高明 『性器脳障害と未完成婚』「性器脳障害の臨床像」(p.53 -) フリープレス 1997年11月 ISBN 4-4952-3038-2
  • 日経メディカル編集部 『不妊治療ワークブック 年齢・原因別の「戦略」がわかる』日経BP 2005年9月 ISBN 978-4822203931
  • 原利夫『女性が読む男性不妊の本』1996年3月、日本医療企画
  • 丸茂健、畠憲一、松本真由子 「射精障害と不妊治療」 日本医師会雑誌 137巻1号 2008年4月
  • 村井勝、山口脩、松田公志 他編 『男性不妊症と陰茎・陰嚢の手術』 メジカルビュー 2001年3月
  • 村岡潔 他著 『不妊と男性』青弓社 2004年11月 ISBN 4-7872-3238-X
  • 吉田修 監修 『新 図説泌尿器科学講座 4 内分泌疾患 精機能障害』メジカルビュー 1999年12月
  • 吉田修 監修、内藤誠二 編 『Erectile Dysfunction 外来』メジカルビュー 2000年3月
  • 吉田治 監修、松田公志 編 『泌尿器科外来シリーズ 2 男性不妊症外来』 メジカルビュー 1998年4月(各手術に於ける手技の詳しい解説もなされている)
  • 吉田淳 『カップルで治す男性不妊 - 原因から最新治療までを専門医がわかりやすく解説』 主婦の友社 1999年12月 ISBN 978-4072272930

関連項目[編集]