新世紀エヴァンゲリオンの用語一覧

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

新世紀エヴァンゲリオン > 新世紀エヴァンゲリオンの用語一覧

新世紀エヴァンゲリオンの用語一覧では、アニメ・漫画『新世紀エヴァンゲリオン』に登場する用語について解説する。


注意以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。


目次

[編集] エヴァンゲリオンについて

詳細については、「エヴァンゲリオン (架空の兵器)」を参照のこと。

エヴァンゲリオン
ギリシア語福音の意。また、EVA(エヴァ)= イヴ
正式名称は「汎用人型決戦兵器人造人間エヴァンゲリオン」。人類が14年の歳月と、天文学的な経費をかけて製造した人造人間。表向きには襲来する使徒を迎撃するための兵器であるが、最終的には人類補完計画を遂行する際の儀式を目的としていた。
チルドレン
エヴァンゲリオンのパイロットとなる子供たちのこと。適格者。マルドゥック機関によって選ばれた、母親のいない14歳の子供というのが基準。
「ファースト・チルドレン」など、その一人を示す場合でも単数形のチャイルド(child)ではなく複数形(Children)。これは単純な誤りではなく意図してつけられたとする諸説もあるが、製作者側からの具体的な説明は何も無い。英語版アニメやコミックではchildに直されているが、原語版至上主義の海外ファンの中には英語表記的に不自然でも“チルドレン”に拘る者もいる。
新劇場版では「○人目の少年(少女)」とのみ語られ、特徴的であった「チルドレン」という表現は一掃されている。
プラグスーツ
エヴァンゲリオンのパイロットが着用するタイトな戦闘用スーツ。基本的にはパイロットのサポート(シンクロ率の補助、生命維持)をするのが目的だが、着用していなくてもインターフェイス・ヘッドセットをつけていればEVAを操縦できるため、補助のようなものである。パイロットは一旦全裸になってから着用する。両手首の部分にスイッチのようなものが配置されており、左側は装着したスーツを体に密着させるため、右側は熱からパイロットを守るためスーツが膨張するようになっている[1]
デザインした貞本義行によると、ウォータースポーツなどに用いられるドライスーツが原型となっているとのこと[2]
インターフェイス・ヘッドセット
パイロットとエヴァンゲリオンの神経接続などを行う端末の一種。餃子のような形で、頭部に装着する。基本型はカチューシャ型という設定であるが、設定資料には同時に「作画の手間を考え、つるは描かなくてよい」と指示がある。アスカのものは髪留め型で、彼女はエヴァ操縦時以外でもアクセサリーとして身につけている。プラグスーツを着用しなくても、これのみでエヴァンゲリオンを制御出来る。
L.C.L.
エヴァンゲリオンのコックピット(エントリープラグ)中に注水される液体。肺の中に満たすことでガス交換をすることが可能。後に生命のスープそのものであることが劇場版で明らかにされる。色はオレンジだが、新劇場版では赤味を帯びた色になっている。
フィルムブックでは、正式名称は Link Connected Liquid と解説されていたため[3]、これが広く信じられた。だが後に劇場版パンフレットにおいて、フィルムブックの監修に関与していなかったGAINAXにより公式に否定されており、正式名称の公式設定は存在しないようである[4]。しかしその正体はリリスの体液であることから、 "Lilith の L" とする説もある。なお映画『アビス』にも似た物が登場するが、特にNERVの設定に影響を及ぼしている英国のSFドラマ『謎の円盤UFO』(1970年)に登場する、宇宙人のヘルメットと服に満たされた緑の液体の方が元ネタと思われる。現代医療では、実際にこのL.C.L.に似た液体呼吸技術が肺の治療などに使われており、肺中に満たすことで直接の酸素供給が可能である。
エントリープラグ
エヴァンゲリオンの操縦者が乗りこむ白色の細長いカプセル状コックピット。L.C.Lで満たされた内部に、パイロットシートとコントローラーが一体化した「インテリア」が浮かんでいる。EVAの頚椎に相当する部分から挿入され、パイロットとのシンクロ、及び起動が行われる。緊急時にはプラグが射出されるなど、脱出装置としての機能も有している。零号機起動に使用されている2014年型のものは射出の際のバーニアが4つで非常用のハッチも少ないが、初号機以降に用いられる2015年型のものはバーニアや非常用ハッチの数が増えている。側面にはL.C.L排出用の排水口が数点(6~8個程度)存在しており、緊急時にはそこから速やかにL.C.Lが排出される。
新劇場版では、「プラグ深度(プラグ内におけるインテリアの深度位置)」がエヴァとパイロットとのシンクロ状態などに関係している事が示されており、暴走時などにはエヴァ側に引き込まれそうになっている。また『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』の特装版DVDに収録された字幕解説版『Explanation OF EVANGELION 1.01』ではエントリープラグを「別名:魂の器」、インテリアを「別名:魂の座」としており、人造人間たるエヴァンゲリオンの魂をパイロットが担うことを示している。
ダミープラグ
エントリープラグに形状が酷似している赤色のプラグ。擬似的な信号パターンを送り込んでパイロットが乗っていると誤認させることにより、無人でEVAを起動させるためにNERVが開発したものである。EVA初号機をはじめとするNERV側の用意したダミープラグには綾波レイの思考データが、EVA量産型に使用されたものには渚カヲルの思考データが移植されている[5]。これを挿入されたEVAには積極的な攻撃・捕食行動、また暴走状態との類似も認められる。劇中における伊吹の台詞から、未完成であることが示唆されている。
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』では「特1号」という名称が付けられている。
アンビリカルケーブル
エヴァンゲリオンの主要供給電力源のケーブルのこと。先端にはエヴァと接続するための巨大なソケットが設けられ、エヴァ自身での抜き差しや、暴走時の安全装置として外部からの排除が可能。第3新東京市には多数の電力供給ビルとケーブルが用意されている。
名前は臍帯(へそのお)= umbilical cord から取られたもの。一般的には無人潜水艇やロケットなどに電源や信号を供給するケーブルのことを指し、特別な造語ではない。
ロンギヌスの槍
二叉の巨大な槍。何者かが残した謎の物体であり、その真の用途も不明な武器。ビデオフォーマット版第弐拾壱話によれば死海で、ゲーム『新世紀エヴァンゲリオン2』によれば南極地下で発見され(雑誌『エヴァンゲリオン・クロニクル』では両説を併記)、南極でアダムを調査する葛城調査隊の元へ送られた。そこで行われた実験にロンギヌスの槍が用いられたが、結果としてセカンドインパクトが発生する。しかし南極大陸を消失させたエネルギーの中でも原型を保ち、2015年に碇ゲンドウ・冬月コウゾウ両名が南極まで出向き回収し、NERV本部地下のリリスに刺された。
瞬時にATフィールドを無効化するほどの威力を誇り、自らの意思を持つかのように目標の捕捉・変形・飛行するなど、単なる兵器に止まらない能力を持つ。ゼーレの人類補完計画に必要不可欠な存在であったが、ゲンドウが意図的に使徒殲滅に使用し、月の軌道に乗ったことで回収不可能になった。EVA-05以降の量産型EVAシリーズはそのコピーを装備しているが、複製されたものとはいえ兵器としてはオリジナルに近い能力を有している。後に旧劇場版:第26話「まごころを、君に」でエヴァシリーズと共鳴し、アンチA.T.フィールドを展開するなど、謎の多い武器である。
名前は十字架に磔にされたイエス・キリストの脇腹を刺した聖遺物ロンギヌスの槍」から。
シンクロ率
EVAとパイロットの同期の大きさを表す値。この値が高いほどにEVAを自在に動かせるが、フィードバック(EVAの損傷等に伴うパイロットの痛みなど)も大きくなる。第拾九話でEVA初号機がシンクロ率400%を記録した際には、パイロットの肉体が消失した。

[編集] 使徒について

詳細については、「使徒 (新世紀エヴァンゲリオン)」を参照のこと。

アダム
第1使徒と呼ばれる生命体の源。中央にコアが見える光の巨人。太古から南極大陸の地下に存在し、第3から第17までの使徒を生み出した存在(ただし第17使徒は人為的に作りだされたもの)だとされている。劇中ではターミナルドグマに磔にされている白い巨人のことをアダムと呼称していたが、後にそれはリリスであることが判明した。
アダムから生まれた使徒がその元に還ると人類はすべて滅びるとされたために、使徒が現れる前にゼーレが卵にまで還元しようと試みるものの、暴走。ロンギヌスの槍のアンチA.T.フィールドを無効化するほどであったため、セカンドインパクトが発生する。後に、胎児状にまで還元され硬化ベークライトによって固められたサンプルが、加持リョウジによって碇ゲンドウに横流しされた。ゲンドウが人類補完計画を実行に移そうとした際には、ゲンドウの手に移植されていた。漫画版では、ゲンドウが胎児状のアダムを食べて自らの肉体に取り込むシーンがある。由来は創世記アダムから。
リリス
第2使徒と呼ばれる生命体の源。第18使徒であるリリン(人間)を生み出した存在とされ、ジオフロントのターミナルドグマに磔にされている白い巨人。劇中ではゼーレ及びネルフ上層部の人間以外にはその存在が伏せられており、さらにそれがアダムであるかのような情報操作が行われていた。
新劇場版においてはLEVEL EEE(レベルトリプルE)という場所に当初よりロンギヌスの槍で磔にされており、サードインパクトのトリガーとなるものであるとミサトに語られている。シンジが戦う意思を固めた要素のひとつでもある。
A.T.フィールド(ABSOLUTE TERROR FIELD)
使徒やエヴァンゲリオンが発生させる防御壁(バリアー)の一種で高い防御力を持つ。EVAN2兵器以外の通常兵器ではダメージを与えることできないが、同じA.T.フィールドで中和したり強引にこじ開ける事が可能。
監督の庵野秀明は『スキゾ・エヴァンゲリオン』の対談で「A.T.フィールドは心の壁のようなもの」と語っており、実際に劇中でも渚カヲルがA.T.フィールドのことを「心の壁」と称していた。
S2機関
スーパーソレノイド機関の略称。葛城博士がその理論を提唱し、第1使徒アダムの発見によりその実在が初めて確認された、使徒が体内に持つ永久機関生命の実)である。
電子と陽電子を対生成・対消滅させ、エネルギーを発生すると記述され、第3使徒サキエルの自爆の際、S2機関のエネルギー放出を止めることで、自爆に至ったとされる。また、殲滅した使徒の残骸から修復され、EVA4号機への搭載実験が行なわれたが実験は失敗、4号機はおろか周囲89キロ、NERV第2支部自体も消失してしまうという甚大な被害を生み出した。だがEVA初号機は、第14使徒・ゼルエルを捕食し直接S2機関を体内に取り込むことに成功。EVA最大の懸案である活動限界を克服したとされている。その初号機のデータを参考にしたのか、後にEVA量産型にも搭載された。企画書案では陽電子機関と称されていた。
第1始祖民族
この宇宙に初めて誕生した知的生命体。彼らは生命の種を宇宙に蒔き、地球には「アダム」と「リリス」という2種類の種が落ちた。先に地球に到達したのはアダムを乗せた「白き月」であり、これは現在の南極大陸に存在した。しかしアダムから生命が生まれるより先に、リリスを乗せた「黒き月」も地球に落下する。エヴァ世界ではこの衝突が形成の原因となったジャイアントインパクトである。この後、地球を支配するのはリリスより生まれた生命であり、その進化の果てに人類、すなわちリリスの子たるリリンがいる。一方、アダムより生まれた生命=使徒は西暦2015年に至るまで活動することはなかった。使徒と人類の戦いは、地球の正当な支配者の位置を巡る争いであることが、ビデオ化以降に追加されたシーンでゼーレの口より語られている。
第1始祖民族の存在は企画書などに見られるが、劇中では全く触れられていない。後にバンダイより発売されたゲーム『新世紀エヴァンゲリオン2』では、ストーリーに沿う形に改められて登場している。

[編集] 組織について

特務機関NERV(ネルフ)
正式名称を国際連合直属非公開組織 特務機関NERVと言い、ゲヒルンを発展解消して2010年に設立された、使徒殲滅を主要任務とする国連直属の超法規的組織。ドイツ語神経の意味。所在は芦ノ湖北湖畔の第3新東京市の地下、箱根大深度地下大規模空間にあるとされている。漫画第1巻の初版では、シンボルマークの一文が今とは違ったものになっていた(現在では修正)。ニュータイプ100%コレクションに掲載されているシンボルマークには「NEO EATH OF RETARN VERERASION TEAM」となっているものがあり、つまりは略するとNERVだが、この設定はアニメ本編では使用されなかったようである(綴り自体に間違いがあるので意味は不明)。
国連から絶大な権限を委譲されており、使徒殲滅作戦時には国連・日本政府から作戦指揮の全てを委任されている。2015年現在、E計画とアダム再生計画、人類補完計画の3つのプロジェクトも極秘裏に進めている。汎用人型決戦兵器人造人間エヴァンゲリオンを複数保有する。本部は日本国第3新東京市、総司令官は碇ゲンドウ。米国に第1・2支部、ドイツに第3支部を擁し、その他にも中国など世界各国に支部がある。
シンボルマークの意匠に取り入れられているイチジクの葉は、旧約聖書におけるアダムとイヴの顛末(失楽園)より。知恵の実を手にした為にエデンの園から追い出された人類の原罪を表しており、葉が半分なのは園にあるもう一つの実である生命の実を手にしていないから。なお、シンボルマークの下部に書かれている「GOD'S IN HIS HEAVEN. ALL'S RIGHT WITH THE WORLD.」(訳:神は天に在り、全て世はこともなし)は、ロバート・ブラウニングの詩『ピッパが通る』の一節から引用された[5]
新劇場版ではNERVのマークは山下いくとがアニメ版の企画段階において提案した案の一つをサルベージしたものが用いられ、従来のイチジクのマークの背景に「皮を剥かれた」逆さに刻まれた智慧の実とされるリンゴが組み合わされ、イメージが変化している。その新しいロゴは、人類の進化と原罪が示されている。NERVのフォントや詩の位置を変えた別バージョンも存在する。
国連直属の準軍事組織として、一定程度の訓練を受けた武装職員を雇用しているが、劇場版では錬度、装備とも戦略自衛隊に劣り、本部侵攻を許した。
ゲヒルン(GEHIRN)
特務機関NERVの前身。特務機関として軍事的な色彩の濃いNERVとは異なり、あくまで研究機関。ドイツ語の意。
ゼーレの7つ目マークの由来である黙示録の仔羊
ゼーレ(Seele)
国連を隠れ蓑に太古より世界を裏から操っていると云われる秘密結社。使徒に関する予言が書かれていると推測される「裏死海文書」を所持し、それを元に作成した遠大なシナリオに沿って行動している。意志決定会議に参加するメンバーは12人であり、その首魁は人類補完委員会議長でもあるキール・ローレンツ。その会議はモノリスをアイコンとしたホログラムを介して行われる。組織名はドイツ語の意。7つの目のマークは「黙示録の仔羊」から引用されている。
新劇場版では出渕裕の手によってマークが改められ、従来の7つの目に「知識の実」とされるリンゴと、イヴにそれを食すよう唆したヘビが加えられ、マークの中心にはフリードリヒ・フォン・シラーの詩「歓喜に寄せて」の一節、"Überm Sternenzelt richtet Gott, wie wir gerichtet."(星空の上で神が裁く、我等がどう裁いたかを)が書かれている。またメンバーの数も7人に減っている。
人類補完委員会
人類補完計画に関するすべての意思決定機関であり、国連直属の諮問機関。業務はNERVの監督とその予算確保。実態はゼーレが国連を動かすための隠れ蓑となっている。ゼーレのメンバーによって構成されており、メンバーは米・英・独・仏・露の代表者5名と碇ゲンドウ。議長はキール・ローレンツ。
マルドゥック機関
「エヴァンゲリオンのパイロットとなる子供を選出するための、人類補完委員会直属の諮問機関」とされている。京都府に存在する外資系のケミカル会社「シャノンバイオ」を始めとする108の関連企業を持つ[6]。しかしその組織や関連企業の実態はなく、陰で操っているのは碇ゲンドウ、すなわちNERVそのものである。由来は古代バビロニアの主神で50の異名を持つマルドゥク(マルドゥーク、MARDUK)から。
国連軍
2000年に起こったセカンドインパクトの後、国際復興協調路線を掲げた国連の下に組織された軍隊。各国の軍隊を事実上吸収し、その指揮下に置く。その為、セカンドインパクト以前の国連軍とは比較にならない程に権限と兵力は絶大である。日本の陸海空の自衛隊も編入されているが、日本はそれとは別に戦略自衛隊を持つ(後述)。NERVとは反目しながらも共同して使徒殲滅作戦にあたる。実際はゼーレによって情報操作されており、戦自同様、物語の核心の蚊帳の外に置かれている。また、通常兵器は使徒のA.T.フィールドに通用しないため、対使徒戦に限れば、その攻撃は税金の無駄使いと評される。
戦略自衛隊(J.S.S.D.F.)
セカンドインパクト後の2003年に起こった南沙諸島を巡る中国ベトナム紛争を機に創設された日本国国防省直轄の組織[5]。劇中では「戦自」と略されることが多い。英名表記は Japan Strategy Self Defence Forces、略して J.S.S.D.F.。
B・C兵器N2兵器を保有している。バレンタイン平和維持体制の下で、陸海空の3自衛隊を国連軍に編入された日本にとっては、唯一の独立した指揮系統の部隊である。その軍事力は国連軍(旧自衛隊)をも凌ぐともされ(主要大国の軍隊が名目上は国連軍の一部であるため)、世界最強の軍隊に位置づけられる。当初はNERVに開発途中の自走陽電子砲を提供する形で使徒殲滅に協力する事もあった。
劇場版では、NERVがEVAを使って人類滅亡を謀っていると伝えられた日本政府の命令の元、サードインパクト阻止のためNERV本部施設へ侵攻、圧倒的な戦力差で一時NERVを圧倒するが、弐号機が起動したため多大な損害を受け、更に初号機パイロットとEVAとの物理的接触を阻止出来なかったことによりサードインパクトが発生し、侵攻部隊は壊滅した。
戦略自衛隊技術研究所
茨城県つくばに技術研究本部を置く、戦略自衛隊の関連組織。TV版第六話および新劇場版「序」でNERVがヤシマ作戦を実行するに当たり、自走陽電子砲を徴発された。

[編集] 場所について

箱根山地の地形図
第3新東京市(Tokyo-3)
表向きは「第二次遷都計画に基づき、将来の首都として建設されている都市」という名目の元に建設されているが、実態はNERV本部を狙って襲来する使徒の迎撃のための対使徒迎撃要塞都市。芦ノ湖北岸に位置する。偽装されたミサイルサイロやエヴァンゲリオンの武器、電源コードを収納した兵装ビルなどがエヴァンゲリオンの戦闘をサポートする。地下にはジオフロントが広がっており、高層ビルを収容することが可能。
呼称は小松左京原作のSF映画『さよならジュピター』に登場する宇宙船「TOKYO-III」に因んでいる。
ジオフロント
第3新東京市の地下にある、直径6km、高さ0.9kmにも及ぶ巨大な空洞。実際は球状であり、その89%が土砂で埋まっているとされている。
中央にはNERV本部があり、その上部は22層にのぼる特殊装甲で防護されている。第3新東京市が戦闘態勢に入ると、それに伴いジオフロントの上部からビルが生えてくる(これは天井都市と呼ばれる)。第3新東京市には集光ビルと呼ばれる巨大反射鏡があり、それによってこの地下にも光が届くようになっている。また周りにはリニアレールが螺旋状に敷設されており、上の都市との行き来を可能にしている。その他にもEVA専用の射出台がある。その地下中心部にはセントラルドグマがあり、その先にターミナルドグマがある。
ジオフロントの正体はジャイアントインパクト(ファーストインパクト)を起こしたと言われる巨大な隕石(?)=「黒き月」であり、サードインパクト時に生命の源であるリリスの卵であることが判明する。因みに「黒き月」の直径は13.75km。
セントラルドグマ
ジオフロントの中心部に位置する。ターミナルドグマや水槽、ダミープラグ開発所、EVA素体廃棄所、射撃訓練所、MAGI(マギ)、地底湖につながっている。由来は生物学用語のセントラルドグマから。
ターミナルドグマ
第1使徒アダムが幽閉されている、とされるジオフロントの最深部。使徒に侵入された場合に備え、自爆装置が設置されている。もっとも実際に磔にされているのはアダムではなく第2使徒リリスであった。
第2新東京市
壊滅した旧東京に替わり、遷都された新たな首都。2001年に建造がはじまり、2003年ごろから首都としての機能を果たすようになった[5]。所在地は長野県松本市。脚本では当初、長野県長野市松代町となっていた。
松代
長野県長野市松代町のこと。ここには、NERVの第2実験場が置かれており、EVA参号機の起動実験が行われた。また劇場版の描写から、松代にもMAGIが置かれている。
松代では、太平洋戦争末期に天皇の御所大本営を移転させる計画が存在し、工事も行われていた(松代大本営)。
旧東京市三鷹区
東京都心はセカンドインパクトとその1週間後に投下された新型爆弾により荒廃[5]、日本政府はその再建を放棄し、東京都を廃止して「旧東京市」とし、なお健在であった東京都西部の自治体は区に変更されたと思われる。なお、東京府になったのか、もしくは都道府県に属さない特別市になったのか、あるいは周辺県に編入されたかという描写はなされていない。
ちなみに、第六話で名前の出てくる三鷹は、ガイナックスの所在地[7]でもある。漫画版においては、第3新東京市に来る前のシンジが預けられていた親戚の家の所在地でもあったが、こちらでは「東京都三鷹市」となっている。
第28放置區域
水没したのち干拓された旧東京都心部の一区域の名称。日本重化学工業共同体の実験機「JA(ジェットアローン)」の実験場になった。
新横須賀市
国連海軍の基地があり、艦隊が停泊している港街。かつて在日米海軍基地があった横須賀市は水没したため、一部水没した小田原市を改称整備し、再建したもの。近くには第3新東京国際空港もある。
鹿児島県新枕崎市
北海道別海市
山口県宇部市[8]
テレビ版六話のヤシマ作戦直前、停電を予告するアナウンスが流れる場面で映っていた都市。

[編集] 兵器について

EVAの装備兵器についてはエヴァンゲリオン (架空の兵器)#武装を参照。

N2兵器
国連軍・戦略自衛隊が保有する武器のなかで、最大級の破壊力を持つ兵器のこと。N2地雷、N2爆雷、N2航空爆雷などがある。N2とはNo Nuclearの頭文字をとったものとされるが、半減期の著しく短い放射性物質で構成された核兵器という説もある(反応兵器も参照)。漫画版当初では、NN兵器と表記されていた。庵野秀明と親しく本作品にも参加している樋口真嗣が監督した、2006年版の映画『日本沈没』にもN2爆薬が登場する。
J.A.(ジェットアローン/JET ALONE)
第七話に登場。EVAに対抗して、日本重化学工業共同体・通産省・防衛庁が共同で開発した人型ロボット。遠隔操作で制御されており、パイロットは搭乗しない。核分裂炉を搭載し、150日間無補給で行動が可能だが、メルトダウン等現行の原子炉と同等の危険も抱えている。 ロボットの為、A.T.フィールドは展開出来ず、使徒に対しての戦力とはなり得ない上、もし破壊されると上記の様に放射能汚染の危険がある。戦略自衛隊は表向きは開発に関与していないとされるが、実際は技術提供などを行っている。JAの存在を邪魔と考えたNERVによって、オペレーティングシステムを書き換えられ暴走し、計画は中止された[9]
なお、名前の由来は『ゴジラ対メガロ』に登場したロボットの名前である『ジェットジャガー』と、この元になった映画公開前に発表された一般公募作品『レッドアローン』より。
ゲーム『新世紀エヴァンゲリオン2』では、条件を満たすと改良型であるJA改(ジェットアローン改)が登場する。デザインは新たに描き起こされたものである。動力源はN2リアクターを採用し、放射能の心配は無くなったが、機体冷却のために近辺に水源を確保し、常に冷却用の水を取り込み続ける必要がある。NERVへの対抗意識から完成を早めるために、本来手足の駆動実験機に過ぎなかった機体に原子炉を搭載して間に合わせたのがJ.A.とする設定がされている。攻撃方法は、胴体ごと腕を1回転させ、持っているハンマーで殴りつけるのと、相手を掴み、手首にある放電装置から強力な電流を相手に送り込む2つの方法がある。これらの攻撃は、ATフィールドを持たないJA改でも、エヴァ量産型を撃破するのに十分な程の威力を持っている。また、同名の機体が『エヴァンゲリオン ANIMA』にも登場する。

[編集] その他について

死海文書
ゼーレが所持する謎の預言書。使徒の出現等が記されていると言われる[5]。実際に存在する死海文書とは別のものであり、ゼーレが所持するものはそれと区別して「裏死海文書」と呼ばれる。こちらはTVアニメOPの最後のカットに出てくる天使文字エノク語)で書かれている[10]
ファーストインパクト
太陽系の誕生直後に原始地球と微惑星が激突したジャイアントインパクトのこと[5]。この結果月が形成されたとされる。エヴァンゲリオンの世界では40億年前に起きたとされ、この時衝突した天体が生命体の源のひとつである『黒き月』だという設定。
セカンドインパクト
2000年9月13日に起きた世界規模の大災害。一般には大質量隕石が南極大陸のマーカム山に衝突したことによると説明されている。40億年前に起きたとされるジャイアントインパクト以来の大衝突ということで、セカンドインパクトと称された。地軸が移動するほどの大爆発により南極大陸は消滅し、津波と海面水位の上昇により多くの都市が水没、日本では四季が無くなり夏が年中続くようになった。また、印パ国境の難民同士の衝突を契機に地域紛争が世界各地で発生し、戦争による被害も甚大なものとなった。
NERV職員など情報筋には、調査中であった第1使徒アダムが謎の大爆発を起こしたと説明されているが、それすらも欺瞞であった。実際は、アダムと使徒の接触で起こるとされる大爆発(後に「サードインパクト」と呼称される事になる現象)による人類の滅亡を防ぐため、他の使徒が目覚める前にアダムを卵にまで還元しようとした際に生じた副次的なエネルギーによるものであった。緊急避難的だったとはいえ、ゼーレによる仕組まれた人災と評することもできる。
人類補完計画
本作品における最大の謎として提示される計画。その全貌は、云わば人間がEVAを用いて自ら起こしたサードインパクトであった。EVAシリーズに搭載されたS2機関同士を共鳴させることで、リリスの卵とも呼ばれる黒き月を発現させた後、依り代となるEVAから発せられるアンチA.T.フィールドを全世界規模にまで拡大することで、個体生命が各々持つA.T.フィールドを消滅させ、全ての人類を生命の源たる黒き月に還元し、不完全な群体生物から完全な単体生物へと人工進化させる。劇中で初号機とその機体に搭乗していたシンジのデストルドー反応を用いて実行されたが、最後段階でシンジのリビドーが復活し、黒き月は崩壊。人類補完計画は中途半端な結果に終わった。
ただ、これはゼーレによる人類補完計画であり、碇ゲンドウ・冬月コウゾウらは別の目的のための補完計画を行おうとしていたようだ[5]。こちらは最終的にリリスのコアである綾波レイの離反によって失敗した。
コミック版ではゲンドウにより、エヴァ・アダム・リリスに加え、ロンギヌスの槍と(レイの中にある)欠けたリリスの心が補完に必要であると示唆されている。
人類補完計画はオメガポイント理論の一つとされる。
名前の由来はコードウェイナー・スミスの『人類補完機構シリーズ』より。
MAGI(マギ)
NERV本部施設の運用やEVAシリーズのサポート、第3新東京市の市政に利用されている、スーパーコンピュータシステム。メルキオール、バルタザール、カスパーという3つの独立したシステムによる合議制をとり、人間の持つジレンマを再現している。MAGIのハッキング等による乗っ取りは本部の乗っ取りと同義である。またアニメ版第拾参話劇中で「前まで一週間かかったような作業をもうすぐ終わらせようとしている」と取れる趣旨の発言もあり、その高性能さを垣間見ることができる。MAGIシステム自体は赤木ナオコ博士によって開発された人格移植OSの第1号でもあり、メルキオール(MELCHIOR)、バルタザール(BALTHASAR)、カスパー(CASPER)のそれぞれに、自身の科学者としての、母としての、女としての思考パターン移植されている[5]
第3新東京市のオリジナル以外に少なくとも、松代(日本)、マサチューセッツ(米国)、北京(中国)、ベルリン(ドイツ)、ハンブルク(ドイツ)にも同様のコンピュータシステムがある[11]。名称の由来はイエス・キリスト誕生の際現れた東方より来たりし3賢者マギ)から[5]
ちなみに産業技術総合研究所生命情報科学研究センターMagi systemと呼ばれる、Casper、Balthazar、Mary、Melchiorと名付けられた4つのシステムから構成される実在の大規模PCクラスタがあるが、本作のMAGIとの関連性は不明。
ヤシマ作戦
第六話において実施された、第5使徒ラミエル殲滅作戦の名称で、作戦立案者で実施責任者の葛城ミサト一尉によって命名された。強固なA.T.フィールドを展開し、一定範囲内に侵入する敵に対して強力な荷電粒子ビームを放つ第5使徒に対して、その射程外から陽電子砲による超長距離狙撃を行なう作戦である。この作戦の成功率は8.7%である。
作戦に使用する陽電子砲は、戦略自衛隊技術研究所で開発中のものをNERVの持つ特権で徴発し、狙撃をEVA初号機、防御をEVA零号機が務めた。作戦は日本全国の電力を全て徴発して実施されたが、第1射は第5使徒の放ったビームとの干渉によって外れ、エネルギー再充填の時間を稼ぐために盾となったEVA零号機は、第5使徒の放ったビームの直撃により大破、第2射の命中によって第5使徒は漸く撃破された。この作戦で零号機パイロットの綾波レイはエントリープラグ内の高温化により生命の危機に陥るが、碇シンジによって救出された。
本作序盤のクライマックスとなる作戦で、日本全国の電力を徴発するという作戦スケールの大きさと、一撃必中が要求されるシチュエーションの醸し出す緊迫感は出色であった。ただ、制作当時の事情により作画が完全な外部制作となってガイナックスの管理が充分に行き届かなかったこともあり、制作陣にとっては不満の残る出来であったようで、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』でも同じくクライマックスとして描かれ、作戦概要や演出が大幅に変化している。
作戦名の由来は、狙撃戦と言う事から屋島の戦いにおいて那須与一が平家の揚げた扇の要を射落とした故事と、日本全国から電力を集めたことから古事記巻第一神代上第四段に見られる日本の古称である「大八洲国」の2つに拠る[12]。新劇場版では後者の由来のみが赤木リツコによって語られている。
E計画
予測されていた使徒の襲来に対抗すべく、アダムを基にエヴァンゲリオンを建造する『アダム再生計画』の通称。2015年までに3体のEVAが実用化に成功していた。
アダム計画
セカンドインパクトで消滅した第1使徒アダムを再生すべくNERVが進めていた計画。名前だけで劇中に具体的な描写はないが、2015年までにアダムを胎児状まで復元できたことからも、当初の目的は果たしたといえる。
白き月
ファーストインパクトにより地球に落ちた、第3~第17使徒の卵のこと。南極に位置する。葛城調査隊に発見される前までは第1使徒アダムがいた。セカンドインパクトによって消滅したとされる。
黒き月
ファーストインパクトにより地球に落ちた、第18使徒でもあるリリン(人間)の卵[5]のこと。全ての人間の魂が生まれたとされ、また還るところ。日本の箱根にある第3新東京市地下のジオフロントに位置し、その実体でもある[5]。第2使徒リリスはここにいた。
OPに出てくる生命の樹
生命の樹
劇場版26話において、初号機がつつまれた樹。十字架状であり、また前後にも幹が生えており、立体的な十字架のような形をとる。冬月の台詞によれば「そして今や、命の胎芽たる生命の樹へと還元している」であり、つまりは初号機が生命の実も手にし、知恵の実と合わせ完全な存在(=神と等しき存在)となったことを示す。
セフィロトの樹
劇場版26話において、エヴァシリーズによって空中に描かれた巨大な紋様。また、碇ゲンドウの執務室やOPにも同様のものが描かれていた。
ガフの部屋
TVアニメ第弐拾参話においてリツコが放った「ガフの部屋は空っぽだった」との台詞が初出。それ以外の説明はなかったため、劇場版公開まで謎とされていた。全ての生命の魂の帰る部屋、場、座であり、白き月と黒き月にそれぞれ存在する(つまり2つある)。白き月のガフの部屋は使徒の、黒き月のガフの部屋は人間のものである。上のリツコの台詞は、セカンドインパクト発生前に葛城調査隊が発見した白き月のガフの部屋が空っぽだったことを示す(人間のガフの部屋は空っぽではない)。また、部屋にはガフの扉がある。

[編集] 新劇場版における新たな用語

レベルEEE(トリプルイー)
ターミナルドグマのこと。
魂の器
エントリープラグの別名。
魂の座
プラグ内でパイロットが座るインテリアの別名。
特1号
ダミープラグの別名。
ヴァチカン条約
各国のエヴァ保有数を3機に限定する条約。これにより、エヴァ3号機が日本にやってきた際に、エヴァ2号機が封印処分をされた。
赤い海
セカンドインパクト後は海の色が真っ赤に染まっており、海洋生物が生きていけない死の海と化している。
『新劇場版:破』において、この赤い海を元の姿に戻す研究を行う施設が登場し、シンジとその仲間の一行が社会科見学に訪れている。ここではセカンドインパクト以前の海の環境が人工的に作り出されており、海洋生物の姿を見ることが出来る。
テスト用プラグスーツ
3号機のテストに訪れたアスカがこれを着用している。かつてプラグスーツのデザイン案の1つとして提案されたものをリデザインしたものである。
通常のスーツに比べてインターフェースヘッドセットが大型化している他、胸まわりや背中まわりがシースルー素材となっているため露出度がアップしており、かなり際どいデザインである。アスカも「見えすぎじゃない?」と評していた。
裏コード「ザ・ビースト」
EVAに隠された「ヒトを捨てた形態」と称される戦闘形態「獣化第2形態」を起動させるコマンド。マリの音声入力によって2号機がこの形態に移行させられ、第10の使徒に食い下がる活躍を見せる。他のEVAにこの機能があるかは確認されていない。

[編集] 脚注

[ヘルプ]
  1. ^ テレビ版第拾話「マグマダイバー」より。
  2. ^ Yahoo!Japanの企画で行われた中川翔子との対談にて。
  3. ^ 『新世紀エヴァンゲリオン フィルムブック』(角川書店)1巻の40ページより。絵コンテで庵野秀明が書いていたため、これをソースにしたものと思われる。
  4. ^ ただし『エヴァンゲリオン・クロニクル』では「~とも言われているが、その真偽は定かではない』とされており、明確な否定から態度を変更した。
  5. ^ a b c d e f g h i j k l 新世紀エヴァンゲリオン劇場版 THE END OF EVANGELION パンフレットの用語解説ページより
  6. ^ 「シャノンバイオ」は村上龍『愛と幻想のファシズム』に登場する巨大企業「シャノン」から。
  7. ^ これは同エピソード制作当時の所在地である。その後ガイナックスはスタジオジブリと同じ小金井市梶野町に移転した。
  8. ^ 庵野秀明の出身地
  9. ^ 本編中、起動(暴走)時のOSは「ジェット・アローン起動用オペレーティングシステム. Ver.2.2.1c」であったのに対して、爆発を回避した際には「ジェット・アローン再起動用オペレーティングシステム. Ver.2.1.1b」になっており、改ざんがあったことを匂わせている。
  10. ^ オープニングの絵コンテより。エッセネの持つ死海文書の1ページ[1]
  11. ^ 『劇場版 Air/まごころを、君に』より
  12. ^新世紀エヴァンゲリオン 劇場版 DEATH & REBIRTH シト新生』の1000円版パンフレットの用語解説より

[編集] 関連項目